島尻 亮汰
Mitsuri PdM
製造業向け商取引プラットフォーム「Mitsuri」のプロダクトマネージャーとして、プロダクトの開発からマーケティングの戦略立案・実行に至るまでを包括的にマネジメントを行う。著書「SaaSで考えるPLG戦略」
近年、製造業界においてもホームページ(企業サイト)の重要性が急速に高まっています。BtoBビジネスにおいては「営業ツール」や「ブランドの信頼性向上」の役割を担い、潜在顧客や取引先への印象を左右する大切な場ともいえるでしょう。しかし一方で、工場経営者の中には「ホームページは作ったままで放置している」「情報が古いままになっている」など、十分な対策がとれていないケースも多く見受けられます。
そこで本記事では、工場経営者が自社サイトを活用するうえで確認すべきポイントや、実践すべき対策についてわかりやすく解説します。
新規取引先や顧客が、まずはネット検索によって情報を収集するのは当たり前の時代です。特に工場の所在地・設備・技術力・生産体制などは、「信頼の指標」としてホームページ上に整理されていることが望まれます。自社の強みや対応可能範囲を網羅的に示すことで、問い合わせや見積もり依頼につなげやすくなります。
大きな工場設備や最新の技術力をもっていても、それらがホームページでうまく紹介されていないと魅力は伝わりにくいです。企業理念や実績、品質管理へのこだわりなどを、閲覧者にわかりやすい形でアピールすることで、ブランド力と信頼性の向上につながります。
工場や製造業界では、技能人材や若手エンジニアの確保が課題となることが多いです。会社の雰囲気や働く人の声、設備の充実度などをホームページ上で効果的に打ち出すことで、採用活動にもポジティブな効果が期待できます。
・SSL(HTTPS)の導入
個人情報を取り扱わなくても、HTTPS化は今や必須です。ブラウザ上で警告表示が出ると、訪問者の不安感が高まり信用に大きく影響します。
・定期的なシステム更新
CMS(WordPressなど)を使用している場合は、プラグインやテーマを最新の状態に保ち、セキュリティホールをつくらないようにしましょう。
・事業内容や製品情報の更新
新しい設備や生産ラインが導入された場合は、その情報を速やかに掲載することで競合他社との差別化が図れます。
・連絡先や所在地情報の再確認
移転や事業拡大で連絡先が増える場合などは、古い情報が残っていないかこまめに確認しましょう。
・モバイル対応(レスポンシブデザイン)
スマートフォンからアクセスするユーザーが増え続けています。快適に閲覧できるレイアウトや文字の大きさを意識しましょう。
・分かりやすい導線設計
製品・サービス内容、実績紹介、問い合わせフォームなど、訪問者が欲しい情報にスムーズにアクセスできるサイト構造を考えましょう。
・キーワード設計
「製品名」「工場の所在地」「得意とする技術」など、検索されやすいキーワードを調査・分析し、適切にコンテンツへ組み込みます。
・コンテンツの充実
写真・図表を活用した見やすい製品紹介、実際の稼働動画などを取り入れることで、技術力を具体的に伝えることができます。
・担当者や外注先と連携してスケジュールを設定
年に数回の点検日を設け、情報更新・デザイン調整・セキュリティ確認などをリスト化して実行します。
・更新履歴の記録・評価
どの項目をいつどのように更新したか履歴を残しておくと、次回以降の課題発見・対策検討にも役立ちます。
・工場内の様子をリアルに伝える
設備や作業風景を丁寧に撮影し、エンドユーザーや取引先が安心できる材料を増やします。
・技術解説や実際の製造プロセス紹介
どのように品質管理しているかや、作業スタッフの技術レベルの高さを映像などでアピールすると差別化につながります。
・問い合わせのしやすさ
電話番号の掲示や問い合わせフォームへの導線をサイト内でわかりやすく表示しましょう。不要な入力項目をできるだけ減らすと、問い合わせ率が向上します。
・SNSの活用
LinkedInやInstagramなど、BtoBや技術系の情報発信と相性の良いSNSも積極的に活用して企業の魅力を発信すると、認知度アップに寄与します。
・画像の適切な圧縮
高解像度の画像を多数掲載すると読み込みが遅くなり、ユーザーの離脱を招きます。
・サーバーの性能やキャッシュ設定
表示速度を向上させるため、必要に応じてサーバーの増強やCDN(Content Delivery Network)の利用を検討しましょう。
ホームページは、工場経営において「ブランド力の向上」や「新規顧客獲得」「採用力の強化」など、さまざまな可能性を秘めています。とはいえ、作るだけで終わってしまっては、そのメリットを十分に享受できません。定期的なチェックや新しい情報の更新、セキュリティ対策はもちろん、ビジュアルコンテンツやマーケティングを意識した構成にすることで、はじめて“自社の強みを最大限に引き出すホームページ”が完成します。
工場経営者が自社のホームページを活用するうえで、この記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ今一度サイトを見直してみてください。確実な対策をとることで、思わぬビジネスチャンスや採用活動の成功につながるかもしれません。
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