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圧縮成形とは|メリットや原理、用途を解説!

2025-01-15

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金属加工業界最大級のマッチングプラットフォーム「Mitsuri」を手掛ける企業。
「未来の製造業をつくる」をモットーに、製造業DXを推進している。

「圧縮成形とは?」、「圧縮成形の製造方法を知りたい」、「圧縮成形の特徴は?」といった疑問を持つ方は必見です。

圧縮成形は、プラスチックの成形方法のひとつ。古くから熱硬化性樹脂の成形に採用されている製法です。熱硬化性樹脂は、加熱すると硬化するという、熱可塑性樹脂とは異なる特性を持ち、家庭でもよく見かける灰皿や電気スイッチなどでも使われています。

プラスチックの成形は、射出成形や押出成形なども代表的です。しかし、シンプルな製法である圧縮成形ならではのメリットも存在します。

本記事では圧縮成形について知らない方向けに、基礎的な知識に加え、加工手順やメリット・デメリットについて解説します。圧縮成形について知識を深めたい方は、ぜひご一読ください。

参考:射出成形の仕組みやメリットを解説!他の加工法との比較も

参考:【押出加工】とは?仕組みや特徴、種類、製品例について徹底解説!

圧縮成形は熱硬化性樹脂に用いられる加工方法

圧縮成形とは、樹脂成形の製法の一種。流動性のある熱硬化性樹脂を金型に入れたのち、圧力を加えて金型内に充填させます。金型内は、キャビティと呼ばれる材料を成形するための隙間があり、充填した材料に圧力をかけてることで形取られます。ここから金型の温度を200℃程度まで加熱し、熱硬化性樹脂を固めて成形します。

参考:【金型製作】金型の種類と基礎や流れについて徹底解説!!

基本的に樹脂製品は、熱を加えると軟化する熱可塑性樹脂が多いもの。一方、圧縮成形でよく用いられる、熱硬化性樹脂と呼ばれる材料は、加熱すると硬化し、再加熱しても柔らかくならない特性があります。また、強度や絶縁性に優れているのも特徴です。ただし、熱可塑性樹脂に比べて耐衝撃性には劣ります。

熱硬化性樹脂の代表的な材料は、フェノール樹脂・メラミン樹脂・エポキシ樹脂・尿素(ユリア)樹脂・ポリウレタンなどが挙げられます。これらの材料も細かく特徴が異なり、用途によって使い分けられています。

参考:樹脂加工とは?素材の種類と加工方法

圧縮成形の特徴

圧縮成形には金型を必要としますが、製法の仕組みからして、複雑な形状のものを成形するのは困難です。その一方で、金型の構造は単純であるため、金型製作にかかるコストが安価に抑えられます。また、成形の際、材料を加圧して金型内に充填させるため、高密度な製品が得られるのも特徴です。

ただし、製造の過程でガスが多く発生し金型に付着するため、清掃の手間がかかります。また、バリ(成形の際に発生する突起)が発生しやすく、バリ取りの作業も必要です。

圧縮成形の原理と加工手順、注意点

ここでは圧縮成形の加工手順を見ながら、原理や注意点について解説します。

成形材料の準備

まず成形材料を秤量します。材料が多すぎても少なすぎても不良が発生しやすくなるため、秤量は正確に行う必要があります。

成形材料は、上の画像のように粉末状や粒状が基本的ですが、生産ロットが大きい場合は、タブレット(成形材料を錠剤のように予備成形したもの)を用いる場合もあります。タブレットを用いると、バリが少なくなるなど、生産する上で有利に働きます。

成形材料の予熱

次に高周波予熱などを用いて成形材料を予熱します。通常、成形材料全体に熱が伝わるまでに、多くの時間が必要です。しかし、予熱をしておくことで、成形時間が短縮されるほか、成形品を均一に硬化させやすくなる効果が期待できます。また、小さい圧力で成形できるようになるので、金型の損傷も抑えられます。

成形材料を金型へ充填

引用元:アイアール技術者教育研究所

予熱した成形材料を、キャビティ(金型の成形部分の凹部)に充填します。このとき、材料の充填に偏りがあると成形不良を起こす可能性がるので、均一に充填する必要があります。

充填したあとは、加熱しながら低い圧力をかけて、成形材料をキャビティ全体に流動させます。加熱を続けると流動性が減少するため、材料がキャビティの隅々まで充填するように加圧の速度を調節しなければなりません。

ガス抜き

成形材料を加熱すると、材料に含まれる揮発物や水分がガスとなって出てきます。発生したガスは、成形品にヒビが入ったり、「巣」と呼ばれる虫食い穴のような成形不良を起こす可能性があるため、ガス抜きを行う必要があります。

ガス抜きの方法は、成形材料が金型内に行き渡ったのちに圧力を落とし、金型をわずかに開くことで行えます。ガス抜きは、材料の硬化が進みすぎると不良品になる可能性があるので、タイミングには注意が必要です。

加熱・加圧

ガス抜きで低下した圧力から、再度加熱・加圧をして成形材料を熱硬化させます。材料の種類や寸法によって、硬化する時間は左右しますが、肉厚な製品であるほど、硬化時間が長くなる傾向にあります。

硬化が不完全だと、表面にふくれが生じたり歪みが発生したりするので、製品に応じて成形条件を変える必要があります。

成形品の取り出しと仕上げ

成形材料が硬化したら、金型を開いて取り出します。出来上がった成形品は、バリが発生しているため、機械や手作業で取り除きます。

圧縮成形のメリット・デメリット

ここでは、圧縮成形のメリットとデメリットについて解説します。

圧縮成形のメリット

●金型製作のコストが比較的安価金型の構造が複雑にできない分、射出成形用に比べて金型にかかるコストが削減できます。

●圧力の損失が少ない成形材料に直接圧力をかけられるため、射出成形のようにランナーやスクリューなどによる圧力損失が少なく成形が可能。これにより、低い圧力でも成形しやすい傾向にあります。

●成形材料をムダなく使いやすい射出成形のように、ランナーやゲートがなく、成形材料をムダなく使えます。製品として機能しない部分は、ほぼバリのみです。

●成形材料が配向しにくい射出成形の場合、高い圧力で樹脂を流動させることにより、材料がランナーやゲートを流れる際に配向を生じます。配向は、樹脂の流動する方向と直角方向で収縮率に違いが生じ、強度にバラつきがでるなどの悪影響を及ぼすことも。しかし、圧縮成形では金型に直接成形材料を充填するため、樹脂の特性を活かした製品を作ることが可能です。

圧縮成形のデメリット

●複雑な形状には不向き金型の構造と成形の原理上、複雑な形状のものを成形するのは困難です。●バリが厚くなりやすいバリに厚みがあるので、仕上げに時間を要します。

圧縮成形の用途

圧縮成形品は、一般的に熱硬化性樹脂を使った加工であることから、耐熱性は良好です。フェノール樹脂・尿素(ユリア)樹脂・メラミン樹脂・ポリウレタンで100℃前後、エポキシ樹脂で150~200℃程度の耐熱性を有しています。また、強度や絶縁性にも優れているのも特徴です。

圧縮成形品は、これらの特性を必要とする、航空機や発電機器の部品のほか、家庭でもよく見かける灰皿・電気スイッチ・台所用品などの製品にも採用されています。

まとめ

今回は、圧縮成形の基礎知識・加工手順・特徴などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

圧縮成形は、材料に熱硬化性樹脂を使い、材料を圧縮・加熱して成形する製法です。熱硬化性樹脂の加熱を続けると硬化する性質を利用しています。

圧縮成形は製法上、複雑な形状のものを成形できません。その分、金型の構造もシンプルなため、金型製作のコストが抑えられます。また、成形材料をムダなく使えるほか、低い圧力で成形がしやすいなどのメリットがあります。しかし、バリを取り除く手間がかかる点はデメリットと言えます。

圧縮成形をはじめとした、樹脂加工業者をお探しの場合は、ぜひMitsuriまでご相談ください。

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