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クロムの毒性(三価・六価)を解説

金属材料 | 2021年04月22日

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クロムは、その原子価の違いにより「三価クロム」や「六価クロム」などに分類され、前者は無毒性、後者は強い毒性を示します。表面処理加工によく利用されるクロムですが、これまでは、毒性を持つ「六価クロム」の利用が主流でした。

しかし、六価クロムが、RoHS指令やREACH規制SVHC(高懸念物質)などの規制対象物として指定されたことから、現在では六価クロムを三価クロムにシフトするなど、六価クロムの代替が検討されています。

クロムとは?

クロム(元素番号:Cr)は、大気中で酸素と結びつきやすく、不働態皮膜を形成しやすいという特徴を有します。そのため、クロムはメッキなどの表面処理加工に広く利用されている物質となっています。

また、クロムはその原子価によって分類され、 Cr(Ⅲ) 化合物は「三価クロム」、Cr(Ⅵ) 化合物は「六価クロム」と言われます。同じクロムでも、価数が異なると毒性も変わります。

参考:クロムメッキとは【中の人が解説】特徴や加工方法について詳細をお伝えします!

六価クロムの毒性

六価クロムは非常に強い毒性を有し、肺・胃腸・気道の障害や皮膚炎を引き起こしたり、発がん性を持つなど、人体に悪影響を及ぼします。そのため、六価クロム及びその化合物は、RoHS指令やREACH規制SVHC(高懸念物質)など、さまざまな規制の対象物質とされています。

六価クロムは、安価で容易にメッキ処理を行えることから、広くメッキ剤として利用されてきましたが、RoHS指令発令後は、後述する三価クロム(無毒性)の使用へ移行が行われてきました。

なお、六価クロムを用いても、メッキ処理後は金属クロム(0価)となるため、きちんと洗浄すれば毒性は問題ありません。

また、六価クロムの廃棄の際には無毒化する必要があり、還元剤との反応を利用して三価クロムに変化させ廃棄処理がなされます。

参考:RoHS指令について詳細を解説!対象範囲についてもご紹介!

三価クロムの毒性

三価クロムは、自然界の土中に広く存在している物質で、毒性を持ちません。それに対して六価クロムは、酸化剤などで三価クロムを人工的に高温で燃焼させることで生成されます。前述した通り、メッキ処理において、現在は六価クロムの代替として三価クロムが利用されています。

例えば以前は、亜鉛メッキの後処理では「六価クロメート(六価クロメート化合物を含有)」を用いた化成処理法が主流でしたが、現在は六価クロメート化合物を含有しない「三価クロメート」による化成処理法が広く用いられています。

参考:【アルマイト処理・化成被膜処理とは?】目的や種類などを徹底解説!

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