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アルミのレーザー 加工ならMitsuri!最適な工場をご紹介します!

この記事を読んでくださっている方の中には、「アルミのレーザー加工ができないって本当?」と不安に思っている方もいらっしゃると思います。

結論からいうと、アルミは一般的に多く使われている炭酸ガスレーザー加工機ではリスクが高いために切断できません。

実際に「アルミのレーザー加工を依頼したけど、断られてしまった」という経験をしたことはありませんか?

アルミのレーザー加工や切断には、鉄やステンレスを加工するよりもリスクがあるため加工が難しいと考えられています。そのため、アルミのレーザー加工は行わない業者も多いのが現実です。

では、アルミのレーザー加工をすることは不可能なのでしょうか?

今回の記事では、アルミのレーザー加工についてはもちろん、どのくらいまでアルミをカットすることができるのかという事例を紹介しつつ、わかりやすく解説していきます。

アルミのレーザー加工のやり方

引用元 株式会社TANABE

アルミを加工することができるレーザー加工機はいくつかありますが、その中でも一般的なものは、炭酸ガスレーザー加工機とファイバーレーザー加工機でしょう。そこでそれぞれの加工機について詳しく説明していきます。

炭酸ガスレーザー加工機

炭酸ガスレーザー加工機のレーザー光を発する発振器では、炭酸ガス(CO2ガス)が充填された発振器内で励起されたレーザー光を出力ミラーから取り出し、複数の反射ミラーで加工ヘッドまで伝送しています。炭酸ガスを使用する事からCO2レーザー加工機とも呼ばれています。

前述でも説明した通り、アルミの反射によって加工機自体を損傷するリスクがあると言いましたが、最近の機械では反射で跳ね返ってきたレーザーを遮断する機構がついている物もあります。これによって機械が壊れる可能性もかなり低くなっていますので、技術蓄積のある加工業者では、アルミの中でも材料や板厚によっては炭酸ガスレーザーで加工する場合もあるのが実情です。

ファイバーレーザー加工機

ファイバーレーザーでは、複数の発振器ユニットから出力されるレーザーを1本の光ファイバーにまとめて加工ヘッドまで伝送しています。

ファイバーレーザーを使用すれば、レーザー照射面積が小さく且つ高いエネルギーで加工できることから、加工速度が早く、反射光のリスクを気にせず加工することができます。

この利点としては、他のレーザーと比べて切断面が均一でバリや歪みも最小限に抑えることができ、そのぶん手間を省くことができるという大きな特徴もあります。また、加工時間短縮もファイバーレーザーの優れているところです。

さらに、エネルギー効率は炭酸ガスレーザーに比べ3倍以上とも言われ、電力消費量を大幅に削減できます。炭酸ガスレーザーで必要な暖気運転や炭酸ガスはもちろん不要で、ランニングコストは70%以上もカットできると言われています。発振器のメンテナンスが必要ないということからも、近年注目を集めているレーザー加工機のひとつです。

最近は、高性能レーザー加工機を導入している業者も増えていてMituriで見積もりを行えばそういった業者をご紹介することも可能です。

炭酸ガスレーザーでカットできるアルミの板厚について

引用元 株式会社井田商店

炭酸ガスレーザーを使ってアルミ板をカットしてくれる工場は、Mituriには多数あります。アルミ板材を炭酸ガスレーザーでカットすると、ギザギザの筋が入ったような断面になってしまいます。しかし、切断面を綺麗に仕上げる必要がない場合は、切削加工などに比べすぐにできるため、スピーディーかつリーズナブルな価格でカットできます。

さらにCADデータ(DXF)があればさらに短納期でカットできるため、急いでいる方にはとてもおすすめな加工方法です。

Mituriの協力工場ではt0.1㎜〜t6㎜までの切断に対応しています。ここまで幅広い厚さに対応している工場はそう多くはありません。

ファイバーレーザーでカットできるアルミの板厚について

ファイバーレーザーを使えば、通常のレーザーではカットできない厚さのアルミもカットできます。また、断面がキレイに仕上がるという特徴もあります。

しかし、厚みがあるアルミ板材を切断するのはファイバーレーザーでも容易ではありません。そのため、ほとんどの業者ではt10㎜くらいまでの対応となってしまいます。

Mituriでは、ファイバーレーザーでt20㎜の厚さまでのカットできる協力工場も存在します。

ですから、厚みのあるアルミ板材を切断したい場合はMituriで見積もりをするのがベストでしょう。

アルミ板のレーザー加工事例

ここでは、アルミ板のレーザー加工事例をご紹介します。

(アルミ板のレーザー加工品) 引用元:株式会社かねよし

(ファイバーレーザーを使った深堀りマーキング) 引用元:株式会社アマダミヤチ

(アルミのレーザー加工を施して作成した作品) 引用元:株式会社かねよし

(ファイバーレーザーによるアルミへのレーザー彫刻) 引用元:レーザー加工機ドットコム

(アルミ板厚t8㎜ クリーンレーザーカット) 引用元:株式会社大畠製作所

なぜアルミのレーザー加工は難しいのか

「アルミのレーザー加工を依頼したら断られてしまった」という方は多いと思います。なぜアルミのレーザー加工は断られてしまう場合があるのでしょうか。それは、一般的な炭酸ガスレーザー加工機では加工機を壊すリスクがあるためです。特に板厚が厚いアルミ等を加工する場合、レーザー加工機の加工ノズルから照射されたレーザー光がアルミニウムの表面で一瞬だけ反射されてしまうことがあり、そのとき加工ノズルからレーザー光が逆入し、加工レンズを破損してしまう可能性があるのです。

また、加工レンズの破損にとどまらず、複数枚の反射ミラーを傷つけ、最悪の場合、発振器まで破損してしまう可能性もあります。

このように、アルミを切ることによって、レーザー加工機自体が壊れてしまう可能性があるため、加工業者は受注に消極的になっていたのです。

レーザー加工について

【レーザー加工】原理や種類、メリット・デメリットを専門家が紹介!!

代表的なアルミニウム合金

代表的なアルミニウム合金には、どんなタイプがあるかについてご紹介する前に、アルミニウムがどのように分類されているかを先に説明します。

アルミ材の選び方についてはこちら!

材質として、アルミの番手をどういう基準で選べばいいのかを簡単に動画で解説しています! 9分程度でサクッと見れるので、お時間が無い方はぜひ!

アルミニウム合金の種類の見分け方

金属加工に用いられるアルミニウムに、純度100%の物はほとんどありません。アルミニウムは、比重が軽く柔らかい性質を持っているため、製品にする上で強度が不足することがあるからです。

製品強度が必要な場合は、アルミニウムにMg(マンガン)・Cu(銅)・Si(ケイ素)・Zn(亜鉛)・Mg(マグネシウム)・Ni(ニッケル)などを添加して強度を上げ、アルミニウムを合金にして対応します。

このアルミニウム合金は、添加された金属によって分類され、アルミ番手と呼ばれる番号が割り当てられています。

つまり、どんなアルミニウム合金なのかを知るには、「アルミ番手」に着目して見分ければ良いのです。

●アルミ番手

アルミ番手は、「A〇〇〇〇」のように、アルファベットAと4桁の数字になっています。アルミ番手は、1000番台から8000番台まであり、それぞれの特性を活かし様々な製品の材料として用いられています。

それでは、それぞれの違いや特徴などを主な用途例と共にご紹介しましょう。

1000系(純アルミニウム)

1000系で有名なアルミニウム合金は、A1100とA1070に加えA1050などがあります。4桁の数字の下2桁は、アルミニウムの含有率の小数点第2位までを表しています。A1100はAl(アルミニウム)99.00%以上含有しており、、A1070はAl(アルミニウム)99.70%以上、A1050はAl(アルミニウム)99.50%以上含まれていることになります。

主な用途例

  • 家庭用品
  • 電気器具
  • 送配電用材料
  • 放熱材
  • 化学工業タンク

2000系(Al-Cu系:アルミニウム+銅)

2000系を象徴するアルミニウム合金は、Cu(銅)で強度を高めたA2017・A2024などがあります。A2017はジュラルミン、A2024は超ジュラルミンのことです。

強度を上げるため添加されたCu(銅)は、酸化しやすい性質を持つため、2000系のアルミニウム合金は酸化しやすく腐食に弱くなります。そのため、用途によってはアルマイト加工の表面処理をし、耐食性を高めます。

主な用途例

  • 航空機用部材
  • ねじ
  • ギア部品
  • 成形用金型
  • 油圧部品

3000系(Al-Mn系:アルミニウム+マンガン)

3000系のアルミニウム合金の中では、A3003が良く知られています。3000系は、アルミニウムの特性である耐食性を損なわずに強度を上げるため、Mn(マンガン)を添加して作られたアルミニウム合金です。さらに強度を増すために、Mg(マグネシウム)を添加することも可能です。ただし、Mn(マンガン)を添加することで、強度と共に延性も向上するため難削となり、一般的な切削加工には向かない合金です。

主な用途例

  • 建築用部材
  • 屋根材
  • アルミ缶
  • 電球口金

4000系(Al-Si系:アルミニウム+ケイ素)

4000系のアルミニウム合金の中では、A4032が良く利用されています。4000系は、熱に強く摩耗しにくいSi(シリコン)をアルミニウムに添加することで、耐熱性や耐摩耗性を高めたものです。熱に強く熱膨張率が小さいため、ピストンやシリンダーなどに用いられます。しかし切削する場合は、この耐摩耗性の高さが工具への負荷を大きくするため、一般的な切削加工には向いていません。

アルミニウム合金の中でも低融点合金である4000系は、溶接溶加材にも使用されます。

主な用途例

  • ピストン
  • シリンダーヘッド
  • 溶接線

5000系(Al-Mg系:アルミニウム+マグネシウム)

5000系のアルミニウム合金は、A5052・A5056・A5083などが主な合金です。板材としてよく利用されるのはA5052、丸材におすすめなのがA5056、高強度が必要な製品にはA5083がよく採用されます。

5000系は、耐食性の高いMg(マグネシウム)を添加することで、その特性をアルミニウムに取り込み、強度と耐食性を高めていて加工しやすいので、一般的な切削加工の材料に適しています。

主な用途例

  • 調理器具
  • 燃料タンク
  • 建築用内外装
  • 反射板

6000系(Al-Mg-Si系:アルミニウム+マグネシウム+ケイ素)

6000系のアルミニウム合金は、A6061・A6063などが良く利用されています。アルミニウムにSi(シリコン:ケイ素)とMg(マグネシウム)が加えられたことで、5000系より強度が高く腐食しにくくなっています。A6061は、Cu(銅)を添加し熱処理で硬化することにより、SS400に負けない強度になります。一方A6063は、卓越した押出性があり、耐食性・表面処理性にも優れているため、複雑な断面形状の押出用に向いています。

主な用途例

  • 車両・船舶などの輸送構造部材
  • 建築用サッシ
  • ドア

7000系(Al-Zn-Mg系:アルミニウム+亜鉛+マグネシウム)

日本で開発されたことで有名な超々ジュラルミンA7075が、7000系のアルミニウム合金のシンボル的存在です。7000系は、アルミニウムにZn(亜鉛)とMg(マグネシウム)を添加し熱処理でつくられます。アルミニウム合金の中では、7000系が最も高強度を誇ります。

主な用途例

  • スポーツ用品(金属バット・スキーストックなど)
  • 艦型部材
  • オートバイリム
  • 車軸

8000系(その他の材料系: アルミニウム+Liリチウムなど)

1000系~7000系のどれにも属さないアルミニウム合金が8000系になります。8000系でよく知られているアルミニウム合金には、Al-Li系合金であるA8011やA8021・A8079などのアルミ箔合金があります。Al-Li系合金は、Li(リチウム)を添加して開発されたため、高剛性に富んだ優れた低密度材で、航空機の材料にも適しています。アルミニウムにFe(鉄)を添加したアルミ箔合金は、腐食しにくい展延性に優れた合金です。

主な用途例

  • 食品包装材
  • 医療用包装
  • アルミキャップ
  • アルミニウム箔地
  • 電気通信用

たくさんあるアルミの種類から、買うべきアルミがわからない時は、こちらの「アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかります」の記事がお役に立ちます。

その他のアルミ加工について

Mituriでは、アルミのレーザー加工以外にもさまざまな加工に対応している協力工場が多数存在しています。

アルミ加工についてはこちら

【協力工場130社以上】アルミ加工でお困りならMitsuriにお任せください!個人の依頼案件も対応します!

「少数だけ注文したいけど引き受けてくれる工場がなかなかなくて困っている」「初めて工場に依頼するからどこに依頼したらいいかわからない」という方にこそ、ぜひ見積もりを行っていただきたいです!

まとめ

今回の記事をご覧いただければ「アルミのレーザー加工を引き受けてくれる業者がある!」と希望を持っていただけるのではないでしょうか。

たしかに、アルミのレーザー加工は比較的難しい技術であるため、そのぶん業者の実績や技術力も求められます。そんなときはぜひMituriを利用してみてください。Mituri日本全国170社以上の協力工場と多数の実績をもつ数少ない受発注プラットフォームです。ぜひ一度Mituriで見積りをして、理想の業者にアルミのレーザー加工を依頼しましょう。

アルミのレーザー 加工ならMitsuri!最適な工場をご紹介します!

2023-11-07

この記事を読んでくださっている方の中には、「アルミのレーザー加工ができないって本当?」と不安に思っている方もいらっしゃると思います。

結論からいうと、アルミは一般的に多く使われている炭酸ガスレーザー加工機ではリスクが高いために切断できません。

実際に「アルミのレーザー加工を依頼したけど、断られてしまった」という経験をしたことはありませんか?

アルミのレーザー加工や切断には、鉄やステンレスを加工するよりもリスクがあるため加工が難しいと考えられています。そのため、アルミのレーザー加工は行わない業者も多いのが現実です。

では、アルミのレーザー加工をすることは不可能なのでしょうか?

今回の記事では、アルミのレーザー加工についてはもちろん、どのくらいまでアルミをカットすることができるのかという事例を紹介しつつ、わかりやすく解説していきます。

アルミのレーザー加工のやり方

引用元 株式会社TANABE

アルミを加工することができるレーザー加工機はいくつかありますが、その中でも一般的なものは、炭酸ガスレーザー加工機とファイバーレーザー加工機でしょう。そこでそれぞれの加工機について詳しく説明していきます。

炭酸ガスレーザー加工機

炭酸ガスレーザー加工機のレーザー光を発する発振器では、炭酸ガス(CO2ガス)が充填された発振器内で励起されたレーザー光を出力ミラーから取り出し、複数の反射ミラーで加工ヘッドまで伝送しています。炭酸ガスを使用する事からCO2レーザー加工機とも呼ばれています。

前述でも説明した通り、アルミの反射によって加工機自体を損傷するリスクがあると言いましたが、最近の機械では反射で跳ね返ってきたレーザーを遮断する機構がついている物もあります。これによって機械が壊れる可能性もかなり低くなっていますので、技術蓄積のある加工業者では、アルミの中でも材料や板厚によっては炭酸ガスレーザーで加工する場合もあるのが実情です。

ファイバーレーザー加工機

ファイバーレーザーでは、複数の発振器ユニットから出力されるレーザーを1本の光ファイバーにまとめて加工ヘッドまで伝送しています。

ファイバーレーザーを使用すれば、レーザー照射面積が小さく且つ高いエネルギーで加工できることから、加工速度が早く、反射光のリスクを気にせず加工することができます。

この利点としては、他のレーザーと比べて切断面が均一でバリや歪みも最小限に抑えることができ、そのぶん手間を省くことができるという大きな特徴もあります。また、加工時間短縮もファイバーレーザーの優れているところです。

さらに、エネルギー効率は炭酸ガスレーザーに比べ3倍以上とも言われ、電力消費量を大幅に削減できます。炭酸ガスレーザーで必要な暖気運転や炭酸ガスはもちろん不要で、ランニングコストは70%以上もカットできると言われています。発振器のメンテナンスが必要ないということからも、近年注目を集めているレーザー加工機のひとつです。

最近は、高性能レーザー加工機を導入している業者も増えていてMituriで見積もりを行えばそういった業者をご紹介することも可能です。

炭酸ガスレーザーでカットできるアルミの板厚について

引用元 株式会社井田商店

炭酸ガスレーザーを使ってアルミ板をカットしてくれる工場は、Mituriには多数あります。アルミ板材を炭酸ガスレーザーでカットすると、ギザギザの筋が入ったような断面になってしまいます。しかし、切断面を綺麗に仕上げる必要がない場合は、切削加工などに比べすぐにできるため、スピーディーかつリーズナブルな価格でカットできます。

さらにCADデータ(DXF)があればさらに短納期でカットできるため、急いでいる方にはとてもおすすめな加工方法です。

Mituriの協力工場ではt0.1㎜〜t6㎜までの切断に対応しています。ここまで幅広い厚さに対応している工場はそう多くはありません。

ファイバーレーザーでカットできるアルミの板厚について

ファイバーレーザーを使えば、通常のレーザーではカットできない厚さのアルミもカットできます。また、断面がキレイに仕上がるという特徴もあります。

しかし、厚みがあるアルミ板材を切断するのはファイバーレーザーでも容易ではありません。そのため、ほとんどの業者ではt10㎜くらいまでの対応となってしまいます。

Mituriでは、ファイバーレーザーでt20㎜の厚さまでのカットできる協力工場も存在します。

ですから、厚みのあるアルミ板材を切断したい場合はMituriで見積もりをするのがベストでしょう。

アルミ板のレーザー加工事例

ここでは、アルミ板のレーザー加工事例をご紹介します。

(アルミ板のレーザー加工品) 引用元:株式会社かねよし

(ファイバーレーザーを使った深堀りマーキング) 引用元:株式会社アマダミヤチ

(アルミのレーザー加工を施して作成した作品) 引用元:株式会社かねよし

(ファイバーレーザーによるアルミへのレーザー彫刻) 引用元:レーザー加工機ドットコム

(アルミ板厚t8㎜ クリーンレーザーカット) 引用元:株式会社大畠製作所

なぜアルミのレーザー加工は難しいのか

「アルミのレーザー加工を依頼したら断られてしまった」という方は多いと思います。なぜアルミのレーザー加工は断られてしまう場合があるのでしょうか。それは、一般的な炭酸ガスレーザー加工機では加工機を壊すリスクがあるためです。特に板厚が厚いアルミ等を加工する場合、レーザー加工機の加工ノズルから照射されたレーザー光がアルミニウムの表面で一瞬だけ反射されてしまうことがあり、そのとき加工ノズルからレーザー光が逆入し、加工レンズを破損してしまう可能性があるのです。

また、加工レンズの破損にとどまらず、複数枚の反射ミラーを傷つけ、最悪の場合、発振器まで破損してしまう可能性もあります。

このように、アルミを切ることによって、レーザー加工機自体が壊れてしまう可能性があるため、加工業者は受注に消極的になっていたのです。

レーザー加工について

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代表的なアルミニウム合金

代表的なアルミニウム合金には、どんなタイプがあるかについてご紹介する前に、アルミニウムがどのように分類されているかを先に説明します。

アルミ材の選び方についてはこちら!

材質として、アルミの番手をどういう基準で選べばいいのかを簡単に動画で解説しています! 9分程度でサクッと見れるので、お時間が無い方はぜひ!

アルミニウム合金の種類の見分け方

金属加工に用いられるアルミニウムに、純度100%の物はほとんどありません。アルミニウムは、比重が軽く柔らかい性質を持っているため、製品にする上で強度が不足することがあるからです。

製品強度が必要な場合は、アルミニウムにMg(マンガン)・Cu(銅)・Si(ケイ素)・Zn(亜鉛)・Mg(マグネシウム)・Ni(ニッケル)などを添加して強度を上げ、アルミニウムを合金にして対応します。

このアルミニウム合金は、添加された金属によって分類され、アルミ番手と呼ばれる番号が割り当てられています。

つまり、どんなアルミニウム合金なのかを知るには、「アルミ番手」に着目して見分ければ良いのです。

●アルミ番手

アルミ番手は、「A〇〇〇〇」のように、アルファベットAと4桁の数字になっています。アルミ番手は、1000番台から8000番台まであり、それぞれの特性を活かし様々な製品の材料として用いられています。

それでは、それぞれの違いや特徴などを主な用途例と共にご紹介しましょう。

1000系(純アルミニウム)

1000系で有名なアルミニウム合金は、A1100とA1070に加えA1050などがあります。4桁の数字の下2桁は、アルミニウムの含有率の小数点第2位までを表しています。A1100はAl(アルミニウム)99.00%以上含有しており、、A1070はAl(アルミニウム)99.70%以上、A1050はAl(アルミニウム)99.50%以上含まれていることになります。

主な用途例

  • 家庭用品
  • 電気器具
  • 送配電用材料
  • 放熱材
  • 化学工業タンク

2000系(Al-Cu系:アルミニウム+銅)

2000系を象徴するアルミニウム合金は、Cu(銅)で強度を高めたA2017・A2024などがあります。A2017はジュラルミン、A2024は超ジュラルミンのことです。

強度を上げるため添加されたCu(銅)は、酸化しやすい性質を持つため、2000系のアルミニウム合金は酸化しやすく腐食に弱くなります。そのため、用途によってはアルマイト加工の表面処理をし、耐食性を高めます。

主な用途例

  • 航空機用部材
  • ねじ
  • ギア部品
  • 成形用金型
  • 油圧部品

3000系(Al-Mn系:アルミニウム+マンガン)

3000系のアルミニウム合金の中では、A3003が良く知られています。3000系は、アルミニウムの特性である耐食性を損なわずに強度を上げるため、Mn(マンガン)を添加して作られたアルミニウム合金です。さらに強度を増すために、Mg(マグネシウム)を添加することも可能です。ただし、Mn(マンガン)を添加することで、強度と共に延性も向上するため難削となり、一般的な切削加工には向かない合金です。

主な用途例

  • 建築用部材
  • 屋根材
  • アルミ缶
  • 電球口金

4000系(Al-Si系:アルミニウム+ケイ素)

4000系のアルミニウム合金の中では、A4032が良く利用されています。4000系は、熱に強く摩耗しにくいSi(シリコン)をアルミニウムに添加することで、耐熱性や耐摩耗性を高めたものです。熱に強く熱膨張率が小さいため、ピストンやシリンダーなどに用いられます。しかし切削する場合は、この耐摩耗性の高さが工具への負荷を大きくするため、一般的な切削加工には向いていません。

アルミニウム合金の中でも低融点合金である4000系は、溶接溶加材にも使用されます。

主な用途例

  • ピストン
  • シリンダーヘッド
  • 溶接線

5000系(Al-Mg系:アルミニウム+マグネシウム)

5000系のアルミニウム合金は、A5052・A5056・A5083などが主な合金です。板材としてよく利用されるのはA5052、丸材におすすめなのがA5056、高強度が必要な製品にはA5083がよく採用されます。

5000系は、耐食性の高いMg(マグネシウム)を添加することで、その特性をアルミニウムに取り込み、強度と耐食性を高めていて加工しやすいので、一般的な切削加工の材料に適しています。

主な用途例

  • 調理器具
  • 燃料タンク
  • 建築用内外装
  • 反射板

6000系(Al-Mg-Si系:アルミニウム+マグネシウム+ケイ素)

6000系のアルミニウム合金は、A6061・A6063などが良く利用されています。アルミニウムにSi(シリコン:ケイ素)とMg(マグネシウム)が加えられたことで、5000系より強度が高く腐食しにくくなっています。A6061は、Cu(銅)を添加し熱処理で硬化することにより、SS400に負けない強度になります。一方A6063は、卓越した押出性があり、耐食性・表面処理性にも優れているため、複雑な断面形状の押出用に向いています。

主な用途例

  • 車両・船舶などの輸送構造部材
  • 建築用サッシ
  • ドア

7000系(Al-Zn-Mg系:アルミニウム+亜鉛+マグネシウム)

日本で開発されたことで有名な超々ジュラルミンA7075が、7000系のアルミニウム合金のシンボル的存在です。7000系は、アルミニウムにZn(亜鉛)とMg(マグネシウム)を添加し熱処理でつくられます。アルミニウム合金の中では、7000系が最も高強度を誇ります。

主な用途例

  • スポーツ用品(金属バット・スキーストックなど)
  • 艦型部材
  • オートバイリム
  • 車軸

8000系(その他の材料系: アルミニウム+Liリチウムなど)

1000系~7000系のどれにも属さないアルミニウム合金が8000系になります。8000系でよく知られているアルミニウム合金には、Al-Li系合金であるA8011やA8021・A8079などのアルミ箔合金があります。Al-Li系合金は、Li(リチウム)を添加して開発されたため、高剛性に富んだ優れた低密度材で、航空機の材料にも適しています。アルミニウムにFe(鉄)を添加したアルミ箔合金は、腐食しにくい展延性に優れた合金です。

主な用途例

  • 食品包装材
  • 医療用包装
  • アルミキャップ
  • アルミニウム箔地
  • 電気通信用

たくさんあるアルミの種類から、買うべきアルミがわからない時は、こちらの「アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかります」の記事がお役に立ちます。

その他のアルミ加工について

Mituriでは、アルミのレーザー加工以外にもさまざまな加工に対応している協力工場が多数存在しています。

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「少数だけ注文したいけど引き受けてくれる工場がなかなかなくて困っている」「初めて工場に依頼するからどこに依頼したらいいかわからない」という方にこそ、ぜひ見積もりを行っていただきたいです!

まとめ

今回の記事をご覧いただければ「アルミのレーザー加工を引き受けてくれる業者がある!」と希望を持っていただけるのではないでしょうか。

たしかに、アルミのレーザー加工は比較的難しい技術であるため、そのぶん業者の実績や技術力も求められます。そんなときはぜひMituriを利用してみてください。Mituri日本全国170社以上の協力工場と多数の実績をもつ数少ない受発注プラットフォームです。ぜひ一度Mituriで見積りをして、理想の業者にアルミのレーザー加工を依頼しましょう。

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