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アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかります

2024-09-18

更新

この記事を監修した人

染谷 ひとみ

Mitsuri Media管理人

精密板金加工工場のインサイドセールスとして加工と寸法の提案をしてきた経験を経て、製造業の知見と楽しさを提供している。 幼少期からモノの構造を理解するのが好き。JAPAN MENSA会員。

アルミは軽量で強度もあり、加工しやすい金属として日常生活のさまざまな所で使用されています。日本の最小額硬貨である1円玉や普段飲んでいる飲料の缶などもアルミで作られているので、目にする機会も多い金属です。

ただ、アルミと一言で言ってもさまざまな種類があり、それぞれ特徴や用途が分かれています。今回は、そんなアルミについて種類ごとの特徴や一般的な板厚を解説していきます。

「この種類のアルミはどんな板厚があるの?」

「板厚は決まっているけれど、どのアルミを使ったらいいのか分からない。」

そんなお悩みをお持ちの方は、是非最後までご覧ください。

アルミ板の種類と用途と一般的な板厚

アルミ板は軽量で熱伝導性・導電性に優れ、展延性が高いため加工がしやすいといった特徴があります。また、アルミは空気中の酸素と結合することによって、表面に酸化被膜を形成します。この酸化被膜によって内部の金属を保護するため高い耐食性を持ちます。

上記の様な特性から、アルミは鉄道や航空機などの輸送用車両の材料、アルミサッシなどの建築材料、飲料缶などの容器包装材など幅広い用途に使用されています。

参考記事アルミの加工方法については以下の記事を参考にしてみてください。⇒【協力工場130社以上】アルミ加工でお困りならMitsuriにお任せください!個人の依頼案件も対応します!

しかし、アルミは金属の中では柔らかい素材です。そのため、銅やマンガン、マグネシウムなどを添加し、強度を補強したアルミニウム合金として使用される場合がほとんどです。

添加した元素の含有量によってさまざまな種類の合金に分類されます。その用途によって板材の一般的な板厚が変わってきますので、代表的な合金ごとに詳しく解説していきます。

A1050

A1050はアルミニウム純度が99.5%以上の純アルミニウム素材です。耐食性、溶接性、表面処理性に優れています。

また、強度を高める元素の添加を行っていないため、金属としては強度が低く、加工性が高いという特徴があります。

しかし、強度が低く粘り気があるため、切削加工では切り粉の巻き込みなどによって傷やへこみの原因となってしまうので、こまめに切り粉を取り除くなどの工夫が必要になります。

主な用途は、日用品・電気機器・反射材・ネームプレート・装飾品・化学工業タンク類・エアコンなどの熱交換器部品などとなっており、幅広い分野で使用されています。そのため、板材の板厚が豊富で、一般的にはt0.1mm~t2mmの素材を用途によって使い分けます。

A1100

A1100はアルミニウム純度が99%以上の純アルミニウム素材です。耐食性、溶接性、成型加工性に優れています。

A1100では他の1000番台のアルミ板と違い、アルマイトと呼ばれる酸化被膜を形成する処理が行われた後の光沢を良好にするために銅が微量添加されています。

用途としてはA1050と同様に、日用品・電気機器・反射材・ネームプレート・装飾品・化学工業タンク類・エアコンなどの熱交換器部品などに幅広く使用されています。板厚はt0.8mm~t5mmの素材を用途によって使い分けます。

A2017

A2017はジュラルミンの名称で広く知られる、アルミニウムに銅や少量のマグネシウムを添加して強度を高めたアルミニウム合金です。銅を含むアルミは強度が高いため、鉄鋼材料にも劣らない強度を持っています。また、鍛造することもできます。

ただし、強度が高くなっている分、加工性が低くなる傾向があります。

強度に特化したA2017は主に、航空機や自動車、鉄道などの輸送用車両の部品・ロボット部品・油圧部品などに使用されています。他にも現金輸送箱やケースなどにも使用されていて、近年ではA2017を使用したスマホケースなども登場しています。

輸送用車両などの大型の機器からスマホケースなどの小さな製品まで幅広く使用されているため、板厚もt1mmのような薄い材料からt100mm以上の材料まであります。板厚の種類が多いため、どのような用途であっても適切な板厚の素材が手に入れやすいのは利点と言えるでしょう。

A5052

A5052はアルミニウムにマグネシウムなどを添加したアルミニウム合金です。数あるアルミ合金のちょうど中間程度の強度を持っています。また、耐食性、成形性、溶接性、加工性に優れているため、最も使用頻度が高い素材です。

A5052は冷間加工の後に室温程度の温度の中に長時間放置すると経年変化が起こります。経年変化を防ぐために、加工後150℃前後で加熱して安定化処理を施すのが一般的です。

アルミの代表的な素材であるA5052は、自動車のホイール・船舶の材料・輸送用車両の材料・建築材・缶・板金製品などさまざまな用途で使用されています。

板厚はt0.5mm~t300mmを超えるものまで幅広く存在します。安定化処理が必要なため、必要な板厚を精査した上で手配すると失敗が防げます。

A6061

A6061はアルミニウムにシリコンやマグネシウムを添加したアルミニウム合金です。強度、耐食性に優れています。特徴として、溶体化処理から冷却を行い(焼き入れ)、その後一定の温度で加熱を続ける時効硬化処理(焼き戻し)を行う熱処理(T6処理)を施すことで鉄鋼材料であるSS400と同等の強度を得ることができる点が挙げられます。

熱処理によって高い強度があり、耐食性が優れているため、主な用途は強度の必要な製品や建築材料・船舶の材料・ボルト・リベットなどになります。

板厚はt1mm~t150mmまで幅広くありますので、用途に合った素材を見つけることができます。

まとめ

アルミにはさまざまな種類があることがお分かりいただけたかと思います。アルミにはそれぞれに特性があり、特性を活かして幅広い用途に使用されています。

アルミニウムの素材は、用途が幅広いことからさまざまな板厚の素材を容易に入手することができます。

「欲しい板厚のアルミ板を探すことができたけど加工ができない・・・。」

「この用途の場合はどのアルミ材を選べばいいんだろう?」

そんなお悩みをお持ちの方は、是非Mitsuriにご相談ください。

日本全国140社以上の工場と提携しているMitsuriでは、アルミ加工のご相談から受注まで対応させていただきます。

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