2025-02-04
更新
島尻 亮汰
Mitsuri PdM
製造業向け商取引プラットフォーム「Mitsuri」のプロダクトマネージャーとして、プロダクトの開発からマーケティングの戦略立案・実行に至るまでを包括的にマネジメントを行う。著書「SaaSで考えるPLG戦略」
板金加工とは、金属の板を「切る」「曲げる」「つなげる」ことで、さまざまな製品を作る加工方法です。自動車や家電、建築資材など、私たちの身の回りにある多くのものに板金加工が使われています。
この記事では、初心者向けに板金加工の基本的な仕組みや加工の流れ、加工方法の種類をわかりやすく解説します!
板金加工では、金属の板に力を加えて形を変えていきます。その際に、金属がどのように変形するのかを理解することが大切です。
金属に力を加えると、一時的に変形します。しかし、力を取り除くと元の形に戻る性質があります。このような変形を弾性変形といいます。
(例)スプリングを引っ張ると伸びるが、手を離すと元の形に戻る。
さらに強い力を加え続けると、金属は元に戻らなくなります。この変形を塑性変形といいます。塑性変形を利用して、板金加工では金属の板を目的の形に加工します。
(例)アルミ缶を手で押しつぶすと、元に戻らない。
この塑性変形をうまくコントロールしながら、板金加工は行われています。
板金加工には、大きく分けて手板金と機械板金の2種類があります。
手作業で行う板金加工のことを手板金と呼びます。
ハンマーや専用の工具を使って、金属板を叩いたり曲げたりして加工します。
特徴:
機械を使って板金加工を行う方法です。主に工場などで行われ、大量生産に向いています。
使用する機械例:
特徴:
板金加工には、いくつかの工程があります。順番に見ていきましょう。
加工する形状を決め、展開図(平面の図面)を作成します。板金加工では、曲げ加工を行うときに金属が伸びるため、それを考慮した展開図が必要です。
金属板を加工しやすい形に切断します。
主な切断方法
ベンダー(プレスブレーキ)を使い、金属板を折り曲げる工程です。
パンチとダイ(上下の金型)で挟み込み、目的の形状に成形します。
切断・曲げ加工をした金属板をつなぎ合わせます。
主な接合方法
加工後、表面を滑らかにするために処理を行います。
主な表面処理
加工が終わったら、寸法や仕上がりをチェックします。 問題がなければ、完成品として出荷されます。
板金加工は、「弾性変形」や「塑性変形」の原理を活かして金属板を加工する技術です。加工方法には手板金と機械板金があり、それぞれ特長があります。
また、基本的な加工の流れは 「切る」→「曲げる」→「つなげる」→「仕上げる」 という工程を経て製品が完成します。初心者の方でも、板金加工の基本を押さえておけば、工場の現場や製造業に関する知識が深めていきましょう!
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