「歯車加工を依頼する業者を選びたいが、数が多くて迷ってしまう・・・」
「歯車加工の種類や加工機械などの知識を知りたい」
歯車加工に関して、以上のようなお悩みをお持ちではありませんか?
金属加工の中でもメジャーな加工のひとつである歯車加工には種類があり、企業に依頼する以外に個人で行うことも可能だと思われるかもしれません。ただ、実際に個人で加工する場合には気をつけるポイントがあり、事前に知っておく必要があります。
この記事では、歯車加工に関する基礎知識から、歯車加工に強みを持つおすすめ企業までを網羅してご紹介します。歯車加工について詳しく知りたい方や、歯車加工を依頼しようと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
歯車加工とは、主に金属を素材とした歯車について切削などの加工方法によって歯車形状を成形する加工のことです。家電や自動車などの機械の内部で、動力部などの重要な位置に使用されることも多い歯車は、複雑な形状をしており高精度な切削加工が必要になります。
歯車は、噛み合わせて使用されるため、加工精度が直接寿命に影響します。精度が高いとスムーズに歯車が連動するため、部品の寿命は保たれます。しかし、精度が低い場合、歯車が接触する度に負荷がかかり、最終的に部品が破損してしまう可能性が高まります。
歯車にはたくさんの種類がありますが、その中でも代表的な次の6種類について順にご説明していきます。
代表的な歯車の種類
かさ歯車はベベルギアとも呼ばれ、開いた傘に似た形状をした歯車です。円錐状の外側に歯を持ち、軸の向きが異なるかさ歯車同士を組み合わせて、回転や動力を伝達するために使われます。
歯車の中心にある軸に対し、歯すじが斜めになっているものがはすば歯車で、ヘリカルギアとも呼ばれます。歯車同士が接触する面積が大きくなるため、次に説明するひら歯車に比べて歯車自体の強度が高く、作動中も静かであるといった点が特徴です。産業機械や自動車部品など、大きな負荷がかかりやすい場所で採用されています。
スプルーギアとも呼ばれるひら歯車は、歯車の中心軸に対して並行に歯すじが入っているタイプで、最もスタンダードな歯車です。平行な歯車同士を組み合わせることで、動力を伝達します。比較的容易に製造できるため、さまざまな場面で多用されています。
ひら歯車に似たピニオンと直線状の棒に歯すじをつけたラックが噛み合う状態の組み合わせを、ラック・ピニオンギアといいます。歯車の回転力を直線に変換することができ、カメラの三脚の高さ調整部などにも採用されています。ラックはつなぎ合わせて長くして使うことも可能で、一例として製造工場内の搬送装置があります。
ネジのような歯車のウォームギアと、それに噛み合うようにらせん状に歯がついたウォームホイールは、セットで使用されます。1段で大きな減速が可能で、かさ歯車よりも静音、コンパクトかつ軽量という特徴があります。
ひら歯車の噛み合う円筒形、あるいは円錐の内側に取り付けられる歯車を内歯歯車といいます。内歯歯車は外側の歯車と対で組み込まれ、同方向への回転を伝達する役割を果たします。歯車装置のサイズを小さくすることも可能で、減速機などで用いられます。
続いて、歯車の製造過程を見ていきましょう。
バイトと呼ばれる切削工具を使って、材料を回転させながら削り取る旋削加工を行い、歯車の外径、内径を決めます。この段階では、歯すじのない歯車に近い形に仕上がります。
参考記事旋盤加工については下記記事でも詳しく紹介しています。⇒旋盤加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!
ホブと呼ばれる刃物を軸に取り付けたホブ盤を回転させ、工作物に押し当てながら歯すじを加工します。主にひら歯車、はすば歯車、ウォームホイール・ウォームギアなどの加工に使用されます。
ホブ盤は、ホブと工作物をラック・ピニオンの関係と同じように配置し、双方を回転させて加工するため効率的な加工が可能です。自動車や航空機、建築機械など幅広い産業分野での動力伝達用歯車の加工時に採用されています。
歯すじがついた歯車は、一定以上の温度に加熱したあと、適切な方法で冷やす焼き入れを行い、より硬く強度の高い部材に仕上げます。焼き入れには種類があり、工作物の材質などに合わせて選ぶ必要があります。
参考記事焼き入れ加工については次の記事でも解説していますので、ご参照ください。⇒焼き入れとは?焼き入れの種類ごとの特徴に分けて解説!
研磨は歯車の仕上がりを決める重要な工程です。歯車の歯すじに合わせて研磨できるよう、平面研削盤や円筒研削盤など複数の加工機を使って仕上げていきます。
歯車加工で使用される機械には、主に「NC歯車加工機」と「歯切り盤」があります。
NC歯車加工機は、数値制御(NC)を搭載した加工機械です。縦横、高さなどの数値をあらかじめ設定すれば自動的に加工を行ってくれるので、高精度な加工を効率よく実行できます。また、対象物の素材や用途に応じて、研削を行う刃の送り速度や回転速度の調整が可能です。NCホブ盤はNC歯車加工機の中でも主流で、自動車産業などで採用されています。
歯切り盤は、円柱形などの対象物を歯車の形状に切削する機械の総称です。ホブという刃を回転させて歯すじをつけるホブ盤の他、刃物を上下運動させて工作物を切削して歯車を成形するギヤシェーパーなどがあります。
歯車の製造方法である歯切り加工は、主に「創成法」と「成形法」の2つに分かれます。
創生法は、歯車の歯を全体的に少しずつ成形する製造方法です。先ほど説明したホブ盤を用いた加工も創生法に属します。効率よく歯車を生産できるため、量産品などの製造に適しています。
全体をまんべんなく加工していく創生法に対して、歯車の歯を一枚ずつ成形していく方法を成形法と呼びます。回転軸にフライスという刃物を取り付けたエンドミルなどの切削工具を使って、歯溝をひとつずつ切削していく加工です。ひとつの歯を加工し終えた後、次の歯を加工するための工作物の適切な位置調節が非常に重要になってきます。
歯車の接触が悪く不具合や不快音などが鳴る場合は、歯すじの調整を行います。その際に用いられる修正方法として「クラウニング」と「レリービング」と呼ばれる加工があります。
ここでは、2つの修正加工の方法について解説していきましょう。
クラウニング加工とは、歯車の歯すじ中央部に向かって丸みを持たせる加工です。中央部にふくらみをつけることで、歯幅端部の悪い歯当たりを防ぐことができます。その結果、歯車の故障や動作不良を事前に防ぐことが可能です。
クラウニングを大きくすると悪い歯当たりが小さくなりますが、歯すじの強度に影響が出る場合もあるので加工時には注意しておきましょう。
レリービングは、歯すじの両端を適度に逃す加工方法です。クラウニングが歯すじを中央部分に向かって丸みを持たせる加工をしますが、レリービングは両端だけを逃すように加工します。クラウニング同様に、歯幅端部に悪い当たりが集まるのを防ぐメリットがあります。
レリービングは、クラウニングの簡易処理ともいえる加工です。そのため、材質や歯車の種類、人的コストなどの影響により、どうしてもクラウニング加工ができない場合は、レリービング加工を行うことになるでしょう。
歯車加工を得意とする業者をご紹介します。加工依頼時の参考にしてください。
引用元:株式会社シンコウギヤー
本社:群馬県太田市植木野町227
TEL:0276-26-1685
FAX:0276-26-1691
設立:平成元年2月28日
加工:歯車加工(ホブ盤、シェービング盤など)、研削加工、溝削り加工 など
素材:鉄、アルミ、ステンレス、鋳物、真鍮、樹脂、MCナイロン、ベーク、木材 など
HP:https://shinkou-gear.co.jp/
株式会社シンコウギヤーは、群馬県太田市に拠点を構え、工作機械の部品加工や各種歯車の製造を受注している企業です。
歯切り専門会社として、創業以来50年以上幅広い歯車を加工、製造してきました。単品加工から量産まで対応できる機械を複数備えており、図面や原型がなくても希望の歯車の製作が可能です。歯切り加工のみであれば、当日加工や発送もできますが、配送地域などによっては到着までに時間を要する場合もあります。詳しい条件については、事前に確認が必要でしょう。
株式会社シンコウギヤーの製品例は次のとおりです。
平歯車
プーリー
スプロケット
引用元:株式会社二水
本社:石川県白山市横江町1726-16
TEL:076-275-2131
FAX:076-276-7475
設立:昭和39年4月
加工:鉄、アルミ、ステンレス、MCナイロン など
素材:歯車加工(研削、ホブ歯切盤加工、ギヤシェーパー盤加工)、汎用フライス加工、歯車面取り など
株式会社二水は、石川県白山市に本社があり、歯車とその関連機械部品の加工、製作を担っている企業です。
高品質な製品を短納期で納品できるよう自社工場内に設備を集約し、表面処理や熱処理以外の作業は社内で一元管理を行っています。精密機械や重機械向けの歯車を主要取引会社に多数納品してきました。
海外からの加工製造に関する問い合わせもホームページで受け付けていますが、大量生産に対応できるかどうかは加工を依頼する前に相談してみてください。
引用元:株式会社太陽メカテック
本社:山形市大字漆山1480番地の2
TEL:023-686-6801
FAX:023-686-6802
設立:2011年(平成23年)10月5日
加工:旋盤加工、ホブ盤加工、焼入れ、研磨、歯研 など
素材:S45C(機械構造用炭素鋼)、SCM440・SCM415(クロムモリブデン鋼)、SUS303(ステンレススチィール)、銅合金(リン青銅、アルミ青銅)、FCD(ダクタイル鋳鉄)、MCナイロン など
HP:http://taiyo-mecha-tech.co.jp/pc/index.html
株式会社太陽メカテックは、山形県村山地方に拠点を構え、東北地方を中心に特注歯車や量産品を加工、製造、販売しています。
オーダーメイドの歯車製作に強みを持つこちらの企業では、単品製作から図面のない現物の複製製作、量産まで幅広く歯車加工を受注しています。主に印刷機や製本機、公共交通機器の座席などの部品を製造してきました。村山地域の製作所ネットワークを駆使した短納期での対応も可能ですが、具体的な受注条件については事前に確認することをおすすめします。
株式会社太陽メカテックの製品例は下記のとおりです。
ウォームギヤとウォームホイール
二段歯車(平歯車)
フランジ一体型歯車(平歯車)
今回は歯車加工について詳しく解説してきました。歯車は日常生活のさまざまな場面で使われる重要な部品で、仕上がりの精度が重要です。それだけに高度な技術が必要になるため、歯車加工を得意とする企業に加工を依頼しましょう。歯車加工を請け負っている製作所や企業は全国に存在していますが、受注可能な加工や強みを持つ分野はそれぞれ異なります。配送地域や早期納品の可否など、加工依頼したい場合は事前に条件を確認しておくと安心です。
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