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ヘミング曲げとは【3分でわかる】専門家がわかりやすく解説します!

曲げ加工 | 2021年04月22日

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今回ご紹介するヘミング曲げは、主に板金の端部に施される曲げ加工です。
板金加工において、曲げ加工は製品の形状を決める重要な加工です。材料をプレスし、V形、L形、Z形など、製品に適した形状に曲げます。

ヘミング曲げは、製品の形状を大きく左右する加工ではありません。しかし、安全面の強化や補強のために重要な役割を担う加工です。
今回の記事では、ヘミング曲げとは何か、どのような工程で行われるのかをわかりやすく解説し、どんな加工事例があるのかをご紹介します。

※曲げ加工について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
板金加工における【曲げ加工】の基礎やV曲げ/L曲げ加工について徹底解説!!

ヘミング曲げとは

ヘミング曲げとは、板金を180°折り返した後、平らに押しつぶす加工です。アザ折り(あざ折り)、潰し曲げ(つぶし曲げ)とも呼ばれます。「折る」「つぶす」という言葉が含まれるので、これらの呼び方のほうが加工内容をイメージしやすいかもしれませんね。

引用元:日本電気化学株式会社

方法としては、板金の端をまるで紙のように細く折りたたんでつぶします。板金の端を処理する方法といえば、バリ取りやC面取りなどが一般的でしょう。しかしヘミング曲げには、単なるエッジ処理にはとどまらないメリットがあります。

ヘミング曲げのメリット

ヘミング曲げには、3つのメリットがあります。

  • ①安全性の確保
  • ②補強
  • ③見栄えをよくする

具体的にどのようなことなのか、ひとつずつ見ていきましょう。

①安全性の確保

ヘミング曲げをすると切り口が内側に折られ、曲げ部分が曲線になります。板金のエッジが鋭利でなくなるため、安全性が得られます。

板厚の薄い板金の場合、切り口をそのままにしておくとケガをする場合があります。ステンレスなどはまるでカミソリのように鋭利になり、大変危険です。

ヘミング曲げをしておけば鋭利な切り口に直接触れずに済むので、ケガの危険性がなくなります。

②補強

ヘミング曲げをすることにより、折り曲げた部分の板厚が倍になるので補強になります。

ヘミング曲げを施すのは、主に板厚の薄い板金です。そのままだと強度の低い板金も、ヘミング曲げにより厚みが2倍になるので強度が増します。

板金の端部は、ほかのものに触れる機会が多いため、傷ついたり変形したりしやすくなります。ヘミング曲げをすることによって補強されるので、そのような事態を防げます。

③見栄えをよくする

ヘミング曲げをすると、板金の端が切りっぱなしの状態ではなくなり、見栄えがよくなります。

切断面が内側を向くのでエッジ部分が見えにくくなりますし、曲げ部分がなめらかな曲線になるので見た目も美しくなります。

曲げ部分が曲線になることにより、手触りもよくなります。

見栄えや手触りは製品の機能としてはそれほど重要ではないかもしれませんが、他の製品との差別化をはかれます。

ヘミング曲げのデメリット

一方で、ヘミング曲げにはデメリットもあります。ヘミング曲げをすると、曲げる、つぶすという工程が増えます。ヘミング曲げをする分工程が増えると加工に時間がかかり、人件費もかかります。結果として、製品そのものの価格が上がってしまいます。

ヘミング曲げをするとどれくらい工程が増えるのでしょうか。ヘミング曲げがどのような工程で行われるのか見ていきましょう。

ヘミング曲げの工程

ヘミング曲げには、材料を鋭角に曲げる、曲げた部分を押しつぶすという工程が必要になります。一度でどこまで加工するかによって、工程の数が変わります。

①3工程加工

引用元:MiSUMi

1工程目でL曲げをし、2工程目で斜面を持ったパンチでL曲げした部分を曲げ込みます。3工程目で平潰しして密着させます。

この3工程加工はもっとも標準的な加工です。

②2工程加工

引用元:MiSUMi

1工程目で材料を鋭角に曲げ、2工程目で平潰しして密着させます。

ヘミング曲げには金型を用います。ヘミング曲げで使われる金型には、「金型交換タイプ」と「ダブルデッキタイプ」の2種類があります。

「金型交換タイプ」は、第1工程用と第2工程用の二種類の金型を用意し、途中で金型を交換します。「ダブルデッキタイプ」は、1工程で180°の曲げを行い金型交換が不要なため、加工時間が短縮されます。

ヘミング曲げの事例

実際にヘミング曲げを施した製品の事例をご紹介します。端を折り曲げてエッジがなくなることによる安全性や、見栄えのよさをご覧ください。

水受け皿 材質:SUS304

引用元:精密板金タケウチ

材質:アルミ A5052

引用元:株式会社NIMURA

ヘミング曲げならMitsuri!1コ〜お受けいたします!

今回は、ヘミング曲げについて解説していきました。ヘミング曲げにより、安全性が高まる・補強される・見栄えがよくなるというメリットがありますが、一方で工程が増えることによりコストがかさむというデメリットがあります。

「ヘミング曲げをしたいがコストは押さえたい…」

「小さな部品でもヘミング曲げをしてもらえるだろうか…」

そんなお悩みをお持ちの方は、Mitsuriにご相談ください!

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この記事を書いた人
Mitsuri編集部
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Mitsuriは、お客様に寄り添い、製造プロセスに関わる課題をトータルに解決する「お客様の最適な生産活動を達成するコーディネーター」です。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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