板金加工における【曲げ加工】の基礎やV曲げ/L曲げ加工について徹底解説!!

ゼロからわかる!板金加工!

板金加工における【曲げ加工】の基礎やV曲げ/L曲げ加工について徹底解説!!

板金加工には、大きく分けて切る、曲げる、作るという加工方法があります。

その中で、今回取り上げるのは、板金加工の主役といっても過言ではない曲げ加工です。

曲げ加工は、主としてプレスブレーキが使用されますが、作業者の技量に大きく依存します。

プレスブレーキによる曲げ加工は、V曲げと呼ばれる加工で、被加工材はパンチとダイの間で複雑な変形過程を経ます。

他方で、L曲げという加工方法も存在します。

これは作業者の技量に依存する部分が少ないため、比較的自動化されやすい加工方法です。

しかしながら、汎用性という面においてV曲げに負ける面があります。

そんな曲げ加工についてこんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

「曲げ加工をお願いしたいけれど、初めてで、どこに頼めばいいか分からない…」

「いつもお願いしている取引先に断られてしまって、どこに依頼したらいいのか…」

工場探しで、こんなお悩みで頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。

板金加工といっても、切断、曲げ、抜き、溶接、切削など、その加工の種類は様々。また、工場によって得意加工・苦手加工などの特徴があったりもしますよね。

「個人で小ロットの発注になるので申し訳ない…」といったお悩みもあるかもしれません。

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曲げ加工の原理

板を曲げる原理は、以下の図のように2点で支えた中央を直角方向に押すことでと、外側が伸ばされ内側が逆に縮んで反ります

このときの曲げる力のことを曲げモーメント(M)と呼びます。

その大きさは、押す力(荷重)×距離となります。

したがって、距離に比例して曲げモーメントが大きくなります。


引用元:株式会社セキコーポレーション

曲げ加工では、距離が大きすぎると幅の狭い製品はV溝の中に落ちてしまいます

他方で、小さすぎると反りが発生するなど不具合が生じます。

一般的に、V曲げ加工の場合、ダイの肩幅(各部の距離)は、板厚の8倍を標準としています。

加圧力の計算もこれを基本としています。

曲げ加工の種類

曲げ加工には、V曲げ加工のほか、断面形状で、L曲げU曲げZ曲げ丸めなどがあります。

また、パンチとダイで材料を密着させて押し付ける衝突曲げ(ボトミングコイニング)と、パンチの位置を途中で止めた状態で曲げるエアベンディングがあります。

エアベンディングは、同じ金型を使っても、パンチを止める位置を変えることで、さまざまな角度に曲げることができます。

この他にも、金型の種類と構造などの違いでさまざまな方法があります。


引用元:株式会社土井金属製作所

曲げ加工に使われる材料

曲げ加工に使われる板材は、鉄鋼材料(軟鋼、ステンレス鋼などの特殊鋼など)と非鉄金属材料(アルミニウムとその合金、鋼とその合金)に分かることができます。

これらの材料にはそれぞれ特性があるため、それらの特性を理解する必要があります。

材料の特性は、一般的に材料試験と呼ばれる一様な断面に均等な力が働いている状態で調べる試験があります。

その材料の特性を表す指標を理解するには、いわゆる塑性力学の基礎知識が要求されます。

ここでは、そのような塑性力学の議論には踏み込みません。

ただ、特に必要な用語のみ以下に列挙しておきます。


公称応力:外力/素材断面積。引張り試験における最大値を「引張り強さ」といいます。

公称ひずみ:標点間の伸び/標点間距離のことをいいます。

降伏点:塑性変形が始まる応力のことをいいます。

真応力:負荷時の外力/負荷時の素材断面積をいいます。


板金加工で用いられる板材は、定尺材あるいはスケッチ材で板厚は規格化されています。

ただし、実厚板は同一ロット内、あるいは同一の板でも場所によって微妙に異なることがあります。

同じく、材料の特性値もロット内でも異なっていることがあります。

板の方向によっても異なることがあり、これを異方性といいます。

特に圧延方向(ロール目と呼ぶことがある)と直角方向、45度方向で異なっています。

曲げ加工は、材料の寸法特性や材料特性を考慮しながら行う必要があります。

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V曲げ加工

V曲げは、板材の曲げ加工の中で最も基本的で、最も多く使用されています。

加工形状は、アングル形状の単純な1工程曲げから、建材、サッシなどに用いられる複雑な多工程曲げまであります。

その用途は広く、日常生活の場を見回しすこと、その具体的な製品を数多く目にすることができます。

V曲げで折り曲げができる材料の板厚は、0.3mmの極薄板から30mmぐらいまでの厚板までといわれています。

もっとも、この範囲は先に述べたように、作業者の技量に依存するところが大きいです。


引用元:株式会社ヒラミヤ

V曲げ加工方法

V曲げには、3種類の形態があります。

加圧力のかけ方によって、被加工材(ワーク)は、それぞれ特徴のある3つの曲げを経過します。

曲げ加工の代表的方法であるV曲げには、以下の図に示すようにエアベンディングボトミングコイニングという3種類の形態があります。

それぞれにおいて特徴が異なります。

どのような方式を選択するかは、対象となる製品の要求精度や工場設備の能力に依存します。


引用元:金型ワールド

画像中央の「バーシャルベンディング」がエアベンディングのことです。

エアベンディング

以下の図で示すエアベンディングは、A、B、Cの3点でワークが金型に接触します。

それら3点による曲げであり、ダイとの間で加圧を行わない自由曲げである点に特徴がでてきます。

エアベンディングの特は、折り曲げ角度の範囲を自由にとることができる点です。

その際、V幅は板厚の5倍から15倍程度を取るのがよいとされています。

エアベンディングを行った後に更に加圧を続けることで、パンチとダイの面圧によってスプリングバックを減らし、精度を高めることができます。

このような加工方法に、ボトミングとコイニングがあります。


ボトミングは比較的、小さい圧力でワークを曲げることができます。

他方で、コイニングは、高い面圧とパンチ先端部の食い込みによってスプリングバックを極力減らします。

コイニングは、極めてよい精度を実現することができますが、その一方で所用能力トン数が大きくなります。

曲げ加工では、曲げ角度がそれぞれの曲げ方式になるように、金型を選択する必要があります。

V曲げ加工では、変形に対する拘束が少ないため、形状の凍結性があまりよくありません。

そのため、曲げ外力を除くと、曲げ部に発生した内部応力と断裁回復のために、スプリングバックが大きく発生します。

材料の機械的特性と使用するツールの影響が少なくありません。

ボトミング

ボトミングのボトム(bottom)は、動詞形で「底に届く」という意味があります。

現場では、「底押し」とか「底突き」などの用語で呼ばれることもあります。

ボトミングは、エアベンディングと異なり、材料がダイの方から外れダイのV溝斜面に接触します。

さらに曲げを進めると、パンチのストロークとともに、材料内側がパンチの肩部に接触します。

それによって、材料とパンチ、ダイとの接触点数は最小の3点ではなくなります。

材料の内側が、パンチ肩に接触すると、フランジ部はパンチ肩部で曲げ戻されます。

そのため、パンチの先端Rが材料を曲げることによって発生するスプリングバックと方向が反対のスプリングゴー(スプリングインともいう)が、発生します。

したがって、ボトミングでは、スプリングバックとスプリングゴーB(スプリングイン)が共存する状態となります

そのため、スプリングバックのみ存在するエアベンディングと異なって、ボトミングでは全体のスプリングバック量(スプリングバックとスプリングゴーの和)を正確に予想するのが難しくなります

コイニング

コイニングの語源はコイン(coin)からきています。

「硬貨をつくる」とか、「金属を硬貨にする」という意味で、極めて正確な曲げ精度が得られる加工方法です。

コイニングの目的は、板厚、材料の機械的特性などのばらつきを無くすことで、極めて正確な曲げ精度と、極端に小さい内Rを得ることです。

先の図で示したように、パンチの先端部が完全にワーク内に食い込んでいます。

このパンチ先端部の食い込みと、パンチとダイV溝面の加圧による高い面圧によって、スプリングバックがなくなります。

これを実現するためには、ボトミングの所用トン数の約5~8倍の加圧力が必要になります。

コイニングに使うV幅はボトミングよりも小さく、板厚の5倍程度で使用します。

曲げ後のワークの内側Rを小さくして、パンチ先端部の食い込み量を少なくすること。

また、V溝の面積を小さくして面圧を高めること。

以上の2つの理由から使用され、いずれも余分な圧力をかけないことが目的です。

コイニングは、ボトミングのようにスプリングバックを見込む必要がありません。したがって、コイニングの金型角度を求める製品角度に等しくする。

例えば、90度曲げについては、パンチとダイともに90度にすれば足ります。

コイニングは大きなトン数を必要する曲げであるため、コイニングできる加工限界は、機械能力とラム、金型の耐圧などを配慮する必要があります。


以下に、今回取り上げた3つのV曲げについて比較の表を記しておきます。

L曲げ加工とは

L曲げ加工は、V曲げ加工と異なり、下の図に示すように材料の端を滑らないようにパッドなどで押さえつけ、もう一端をパンチなどで折り曲げる加工方法です。

引用元:林洪鑾「薄板のL曲げ加工における高精度化の研究」より

図に示したL曲げ機構であれば、曲げ時に発生するスプリングバック角度を見込んで、余分に曲げることが難しく、直角曲げができません


そのため、工業的にはオーバーベンドができるフォールディング曲げ加工方法とオーバーベンディングL曲げ加工方法が使用されています。


フォールディング曲げは、フォールディングマシンを使用する加工方法です。

具体的には、ラムの上下と、ウイングの回転機構を組み合わせた、押さえ巻き曲げ(迎え巻き曲げ)といわれる加工をおこないます。

これは、高いフランジを持った製品を閉じた形状の口の字形に曲げることができます。

引用元:村田機械株式会社

他方で、オーバーベンディングL曲げは、パンチ側になる金型(刃)を横方向に動かして、スプリングバック余分にオーバーベンディングさせる加工方法です、

金型(刃)の軌跡を自由に制御できるため、ヘミングシーミングカーリングなどに代表される複雑な曲げ形状を実現できます。

(ヘミング・シーミング・カーリングについては、別記事で取り上げます)

L曲げ加工を使用する理由

一般的に、配電盤、制御盤の扉、空調機のカバーなどにL曲げ加工を行います

その理由は、曲げフランジが長い大板の一端を、一般的なV曲げで曲げると、自重により腰折れなどが発生し、製品の精度や外観を悪くしてしまうからです。

それを防ぐためには、加工中にワークを保持しなければなりません。

この作業には、数人の作業員を必要とします。

また、跳ね上がりによる危険や、曲げ完了後のワークの落下にも注意を払わなければなりません。

この点、L曲げ加工では、ワークをホルダに乗せたままで行なうことが可能です。

そのため、腰折れの防止万歳作業を実現します。

L曲げ加工の特徴

①非対称であること

左右で曲率が対称であるV曲げ加工と異なり、L曲げ加工では曲率が非対称となります。

パッドで押さえた側の曲率は小さく、パンチで折り曲げる側の曲率が大きいです。

②スプリングバックとスプリングゴーが生じること

L曲げ加工では、目標角度まで曲げた後、パンチが材料から離れるとスプリングバックが生じ、パッドが材料から離れるとスプリングゴーが生じます。

スプリングバックとスプリングゴーが生じるのがL曲げ加工の特徴です。

パンチが材料から離れると、V曲げと同様に曲げ外側に引張り応力、内側に圧縮応力が生じています。

除荷時にこれらの応力によるモーメントがゼロになるように弾性回復し、スプリングバックが生じます。

ベンディングマシン

板材の曲げ加工様式を大別すると、V曲げに代表される突き曲げ方式板を押さえつけて折り曲げるL曲げ方式とに分けられます。

突き曲げ様式の曲げは、板金加工業界で最も使用されている曲げです。

後述する多様な曲げ金型との組み合わせで、加工を自由自在に行うことができます。

極めて汎用性の高い曲げ加工として、多く使用されています。

L曲げは、突き曲げ様式に比べて汎用性には劣るものの、省人省力化および自動化ラインへの応用など、大規模な生産工場での活用が可能になります。

また、大板材の曲げなどでは、曲げフランジの曲げによる跳ね上がりが小さくなるため、大型パネル曲げに向いています

引用元:村田機械株式会社

プレスブレーキはラムが下側から上昇する上昇式タイプとラムが上側から下降する下降式タイプがあり、それぞれ設備コスト、対象製品の形状、大きさ、要求加工精度などにより使い分けられている。

L曲げ機械は単体での使用、自動化ラインでの使用、対象製品の形状、大きさなど、装着金型の要望などにより個別対応しているケースが多いです。

そのため、一般的な機械形状を特定するのは難しいです。

曲げ加工における金型

金型の選択を行う場合は、その金型が適切な金型としての条件を満足しているかどうかを判断しなければなりません。

さらには、その条件が曲げ加工作業にどのように関係するかを理解しておかなければなりません。

金型の適切な条件

適切な金型の条件として、以下の点が挙げられる。

①取り付け、取り外しが容易にできる長さであること。

②完全な熱処理が施され、十分な強度があり耐摩耗性が高いこと。

③寸法精度が高いこと。

④機種に関係なく使用する上での互換性が高いこと。

金型の種類

一般に曲げ金型は、大きくパンチ(上型・上刃・雄型)とダイ(下型・下刃・雌型)に分類されます。

パンチやダイは、各機械メーカー別・用途・特徴により様々な取り付け方式や形状があります。

市販されている曲げ金型は、大きく分けて2つあります。


・パンチ・ダイそれぞれの仕様・形状を規定し、在庫品として製造・販売している標準金型

・加工用途などに合わせて専用に設計・製作する特殊金型


標準金型は、コスト的にも安価であり、愛個品であるため納期的にも入手が容易です。

他方で、特殊金型は基本的に受注生産品であるため、標準金型に比較して価格が高く納期がかかるのが一般的です。

もっとも、加工の合理化や省力化を実現することができます。

パンチとダイ

パンチは、一般的にその断面形状や刃先角度などの特徴によって分類することができます。


V曲げ(90°・鋭角)用パンチ

・曲率の大きいR加工を行うR曲げパンチ

・ヘミング(潰し)加工を行うフラットパンチ


ダイは、一般的にその断面形状・V溝の数・V溝の角度・構造・加工内容などによって分類することができます。

1Vダイ・2Vダイや鋭角ダイのほかに、ヘミング加工用のダイなどがあります。

詳しくは、以下のリンク先で確認してみてください。

金型ワールド

まとめ

曲げ加工についてご理解いただけましたでしょうか?

板金加工において、曲げ加工は精密な技術を必要とし、工程としてもとても大切です。

そんな曲げ加工に関してこのようなお悩みをお持ちではないでしょうか?


曲げ加工を工場に発注したいけど、どこの工場にお願いすれば良いかわからない・・・

曲げ加工の発注で一気に複数の工場から見積もりをもらえたら良いのに・・・


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