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溝加工の種類と加工に使用する工具一覧

金属加工 | 2021年08月19日

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今回は溝加工の種類や、溝加工に使用する工具について解説します。

溝加工は、主に溝加工を施した軸の役割をもつ加工品と、それに対応した凹凸をもつ部材とを組み合わせることで、部材同士を固定したり動力を上げたりするための加工です。

身近な例だと、カギがあります。カギとカギを差し込む筒には溝加工が施されていて、筒の内部にあるピンの形状に合う形のカギを挿入すると、ロックが回せる仕組みです。

このように溝加工は、他の部材に動力を伝えたりするための重要な役割をもちます。

溝加工とは

溝加工とは、嵌合する部材同士の位置が動かないためや、別途部品などを取り付けるための溝を施すことを指します。互いの部材を固定したり、動力を伝えたりするための加工なので、溝加工はワークの外径だけでなく、内径にも施す場合があります。

溝加工で使う工作機械は、フライス盤やマシニングセンタ、スロッターやブローチ盤などがあります。また、切削での加工以外にも鍛造にて溝を設ける場合もあります。

参考:フライス加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!

参考:マシニングセンタの基礎知識と導入メリットを解説

参考:スロッター加工とは|概要・加工種類・メリットをご紹介!

参考:【鍛造加工とは?】加工方法や種類、歴史について1から解説します!

溝加工の種類

一口に溝加工といっても、さまざまな種類があります。ここでは、溝加工の代表的な種類について解説します。

キー溝加工

引用元:株式会社西野精器製作所 ワイヤー放電加工機でキー溝の加工

キー溝加工は、ワークの内径や外径に、キー型(長方形型)の溝を加工することを指します。一般的にキー溝加工の加工される溝の数はひとつだけです。

キー溝は、軸であるシャフトとギアなどの回転部品とを固定するために設けられます。

T溝加工

引用元:ユアサ機工株式会社 製品案内

T溝加工は、文字通りT型の形に溝加工することを指します。溝の下には工作機械のテーブル面のように、ボルトが通る溝が形成されます。T溝加工は、エンドミルを使って溝加工を施したあと、T型スロットカッターなどの工具を用いて、T型の溝に加工します。

スプライン加工

引用元:株式会社南星 スプライン加工 加工例

スプライン加工は、歯型のように長方形の溝加工を複数施したものを指します。複数の溝加工を施しているため、軸と回転部品の強固な結合が可能です。インボリュートスプラインと違い、溝加工の断面形状が角型であることから、別名「角スプライン加工」とも呼ばれます。

インボリュートスプライン加工

引用元:株式会社南星 スプライン加工 加工例

インボリュートスプライン加工は、スプライン加工に比べて溝の数が多く、細い形状が特徴の溝加工です。インボリュートスプライン加工の用途は、スプライン加工と同様に軸と回転部品を固定するために行います。また、加工が容易で精度も出しやすく、トルクの伝達性能に優れています。

ブローチ加工

引用元:株式会社ブローチ工機 ブローチの種類

ブローチ加工は、ブローチと呼ばれるのこぎり状の切削工具にて、回転部品の内径を溝加工することを指します。ブローチ加工は、ブローチをワークの内径に通したのち、引き抜くように動かすことで、荒加工から仕上げまでを1回で加工できます。作業効率がよいことから、大量生産に適した溝加工です。

Oリング溝加工

引用元:株式会社アスク アリ溝加工は加工不可!?断る会社も多いアリ溝加工とは?

Oリング溝加工は、断面が円形のゴム製パッキンである「Oリング」を装着するための溝のことを指します。Oリングを搭載することで、他の部材と組み合わせた際に、液体などの漏れを防止することができます。

Oリング溝加工は、Oリングの脱落を防ぐ目的として、口元が広くて底が広めの加工である「蟻溝(アリ溝)加工」を施す場合もあります。

溝加工に使用する工具

ここでは、溝加工に使用する主な工具について見てみましょう。

エンドミル

エンドミルは、ドリルに似た細い棒状の切削工具で、平面を削るときなどに使用します。削れる面積が小さいため、溝加工や段差加工をするのにも適しています。キー溝加工のようなオーソドックスな形状の場合は、エンドミルを使用して加工されることが多いです。

Tスロットカッター

Tスロットカッターは、T字のような形状で外周に切れ刃がある切削工具で、T溝加工やアリ溝加工にぴったりです。刃形状には直刃タイプと千鳥刃タイプがあります。一般的な直刃に対して、千鳥刃タイプは被削性の悪い材料の加工に適しています。Tスロットカッターは、基本的にあらかじめ溝加工を施したワークに対して使用します。

Oリング溝用カッター

Oリング溝用カッターは、Oリングを取り付けるための溝加工を行う切削工具です。Tスロットカッターのように、ワークの側面からアリ溝加工を施すものや、エンドミルの中心に凹みを持たせたような形状で、上面からOリング溝加工を施すものもあります。

トリマー

トリマーは、主に木材の面取りや溝加工といったトリミングを行うための電動工具です。目的に応じてビットを付け替えて、さまざまな形状の加工に対応できる点が魅力です。トリマーを使った溝加工は、オーソドックスなストレートビット以外に、U字やV字の溝加工ができるU溝ビット・V溝ビットや、アリ溝加工ができるアリ溝ビットなどがあります。

バイト

バイトは旋盤加工で使用する刃物のことです。バイトは、先端に搭載した刃物である「チップ」と、柄の部分である「シャンク」に大別されます。

旋盤での溝加工は、主に突っ切り・溝掘り用のバイトを使って溝加工を行います。ワークの内径に対して溝加工をする場合は、内径溝入れ用のバイトを使う必要があります。

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この記事を書いた人
<a href="https://catallaxy.me/" class="u-link-theme">株式会社Catallaxy</a>

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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