グレーチングについて専門家が解説!規格・寸法、種類や耐荷重についてご紹介!

部品 | 2019年10月29日


引用元:石田鉄工株式会社

街中でよく施工されているグレーチング。普段の生活のなかで注目されることは少ないものの、私たちの生活に安心を与えてくれる、縁の下の力持ち的な存在として一役買っています。しかし、メーカーや施工業者でない人は、「グレーチング」という単語を聞いても、何を表しているか想像がつかない人も多いでしょう。

この記事では「そもそもグレーチングとは何か?」といった疑問について解説するほか、グレーチングの役割や種類、規格・寸法についても紹介します。

cta


グレーチングとは

引用元:Misumi

グレーチングとは、鋼材が格子状に組まれた排水性のある金属製の「みぞふた」や「ますぶた」のことです。グレーチングは一般的に道路脇の側溝やU字溝、もしくは歩道や建物の外構周りに使用されています。場所によって、耐荷重を重荷重用や中荷重用など使い分けたり、街周りのイメージと合うように化粧用のグレーチングや鋳鉄製のグレーチングが使われたりと、バリエーションもさまざまです。



グレーチングの役割について

引用元:こおげコンクリート工業

グレーチングは人や物が側溝内に落ちてしまわないようにするための「ふた」の役割を担っています。また、排水性も必要とするため、格子状になっている形状がほとんど。

昨今では、排水性を維持しつつ、ヒールのかかとや自転車等のタイヤが格子の穴にはまりにくいように設計された、細いスリット状の穴が開いているグレーチングなども研究されています。

街に雨が降ったとき、道路や歩道にあるグレーチングから排水がおこなわれるおかげで、冠水を防いでくれているのです。



グレーチングの種類・形状

ここでは代表的なグレーチングの種類・形状について紹介します。グレーチングの種類は豊富にありますが、最も使用されている形状は以下の4種となります。

みぞぶた

引用元:株式会社森川商店

みぞぶたは道路での側溝用・横断用で用いられ、帯状に連なった状態で使用されます。形状については上図のような長方形の形状です。みぞふたには専用の受枠があり、コンクリートを打設したうえでふたをセットします。車両が頻繁に通ることが予想される場合は、ガタツキがないように受枠とふたをボルトで固定する製品も存在します。


かさあげ

引用元:カネヤス建材工業株式会社

かさあげのグレーチングは、みぞふたタイプと比べて脚があり、高さを確保した形状になっています。こちらも側溝として使用されることが多いですが、専用の受枠を使用するのではなく、あらかじめ生産されている二次製品のコンクリートに対してふたのみを設置します。みぞふたのように連続で使用されることもありますが、コンクリートふたの代用として使用することで、側溝のメンテナンスをしやすくしたり、排水性を良くしたりする効果もあります。


ますぶた

引用元:日本コンクリート株式会社

ますぶたは、側溝の合間合間に配置されている集水桝用のふたになります。形状は上図のように正方形に近い形になっていることが特徴です。製品によっては桝内のメンテナンスがしやすいように、開閉のしやすいヒンジ付きのタイプや、ゴミが落ちないようにバスケットが設けられているケースもあります。ますぶたも、みぞふたと同様に専用の受枠があり、コンクリートで施工した受枠に被せることで使用されているケースがほとんどです。


U字溝

引用元:KANESO

U字溝用のグレーチングは、上図のような側溝に段差がないものに対して使用します。グレーチングの天端には「つば」(出っ張り)が付いており、つばをU字溝の天端に預けてセット。U字溝用は主に歩行部や構内の車両乗り入れ部に使用されています。

U字溝用のグレーチングは、専用の受枠を準備する必要がなく、二次製品のコンクリートに対して開口部に置くだけなので、施工が容易なことが特徴。しかし、つばをU字溝の天端に乗せて設置しているので、ふた本体の強度が確保しにくく、重荷重用としては使用しにくいです。



グレーチング一般寸法・規格について

引用元:KANESO

グレーチングの寸法において重要な箇所は、【みぞ幅・ふた及び受枠の幅、長さ、高さ・目粗さとピッチ】になります。グレーチングを選定する際は、基本的に上記の寸法を抑えておけば問題はないでしょう。

規格については、プレキャストコンクリート側溝や材料についてはJIS規格があるものの、グレーチングには基本的に規格が定められていることは少ないです。ただし一部の自治体や、地方整備局によっては寸法や形状が定められている場合もあります。



グレーチングによく使われる素材

本項ではグレーチングで使われる代表的な素材について紹介します。

スチール

引用元:中部コーポレーション

グレーチングの一般的な素材として、最も使用されている素材がスチール製です。スチール製は強度があり、他の素材よりも比較的安価なことから、どのグレーチングメーカーも基本素材として取扱っています。スチールはそのまま使用するとサビが発生しやすいため、防錆処理として亜鉛メッキが施されていることが多いです。

参考記事

材質はSS400となりますが、SS400の特性について知りたい人は以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

【SS400】とは!?SS400の規格や加工方法について専門家が解説!


ステンレス

引用元:中部コーポレーション

ステンレスはサビにくい性質を持ち、スチール製よりも洗練された高級感があることから、見た目を重視したい建物の外構周りや、厨房や浴室にも使用されています。

参考記事

ステンレスの特性について知りたい人は以下の記事をご覧ください。

SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!


FRP

引用元:中部コーポレーション

FRPとは、繊維強化プラスチックのことを言い、金属製のグレーチングと比べてサビないことと、重量がとても軽いことが特徴です。その他にも、ポリプロピレンのような一般的なプラスチックと比べて耐候性が強いので、屋外での使用にも適しています。以上のように耐久性と耐食性に優れていることから、薬品を扱う場所や海辺の近くで扱われることが多いです。

FRPは成型の自由度が高いこともメリットですが、一度成型したあとは、金属製品のように曲げたり溶接したりといったような二次加工はできません。



グレーチングの耐荷重について

引用元:KANESO

グレーチングの耐荷重については、上表のT-2・T-6・T-14・T-20・T-25に加え、車両が乗ることなく歩行者のみに対応した「歩道用」の計6種あります。

まずT荷重について簡単に説明すると、車両総重量が25tに対応している製品をT-25と表しています。上表を参照すると分かるように、その他の耐荷重も同様にTの後ろにつく数字が車両総重量のトン数に相当しています。

引用元:株式会社宝機材

また、グレーチングを選定するうえで注意しなければならない点は、横断用と側溝用があることです。グレーチングは車が通る方向によって、荷重条件の設定の仕方が異なるため「側溝用を横断部に使用する」といったような使用条件と異なる使い方をするのは厳禁。

また、グレーチングは耐荷重が強いほど金額も高くなるので、車両があまり通らない場所にも関わらず、T-25のグレーチングを使うといったようなことも、オーバースペックとなり余計な出費となってしまうので注意しましょう。



まとめ

引用元:植平工業株式会社

グレーチングとは、鋼材が格子状に組まれた金属製の「みぞふた」や「ますぶた」のことを言います。主に道路脇の側溝などに使用され、雨水を排水することで、街の冠水を防いでくれる役割を担っています。

グレーチングの形状は使用される用途によってさまざまです。今回紹介した「みぞふた」「ますぶた」「かさあげ」「U字溝」は一般的に使用されています。

グレーチングの素材はスチール・ステンレス・FRPが代表的です。スチール製のグレーチングが比較的安価で強度もあるため、最も使用されています。ステンレスとFRPは強度も充分にあり、サビに強いことが特徴です。

グレーチングの耐荷重については歩行用~T-25まで多数あり、使用場所や通る車両を想定したうえで強度を選定する必要があります。

もしグレーチングの選定でお困りのことがあれば、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で140社以上のメーカーと提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでの見積もりは完全無料となっているのでお気軽にお問い合わせください。


cta


この記事を書いた人
Mitsuri編集部
Mitsuri編集部

Mitsuriは、お客様に寄り添い、製造プロセスに関わる課題をトータルに解決する「お客様の最適な生産活動を達成するコーディネーター」です。

おすすめ記事
SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!

SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!

2019年02月01日
溶接記号を知って、溶接指示を理解する!【5分でわかる】

溶接記号を知って、溶接指示を理解する!【5分でわかる】

2019年10月24日
【チタン】とは!?チタンは他の金属とどう違うのかメリット・デメリットをご紹介!

【チタン】とは!?チタンは他の金属とどう違うのかメリット・デメリットをご紹介!

2018年12月13日
おすすめ記事
  • SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!
    • ステンレス
    • sus304
    SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分か...

    223,035PV

    2019年02月01日
  • 溶接記号を知って、溶接指示を理解する!【5分でわかる】
    • 製図
    • 溶接
    溶接記号を知って、溶接指示を理解する!【5分でわかる】

    135,131PV

    2019年10月24日
  • 【チタン】とは!?チタンは他の金属とどう違うのかメリット・デメリットをご紹介!
    • チタン
    【チタン】とは!?チタンは他の金属とどう違うのかメリット・デ...

    104,916PV

    2018年12月13日
人気記事ランキング
人気記事ランキング