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SS400基礎知識!SPCCとS45Cとの使い分け!メリットデメリットを学習しよう

鉄鋼 | 2022年11月04日

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SS400は、最も一般的な鉄規格です。汎用材として真っ先に候補に上がる材料ですが、SPCCとS45Cとの違いに悩む方もいらっしゃるかと思います。かなり簡単にまとめると、

  • ・SS400よりSPCCの方が表面が綺麗
    ・板金加工のみならSPCC、機械加工ならSS400
    ・SS400よりS45Cの方が強度・硬度が高いが加工性はSS400の方が高く安い

このようにそれぞれ違いがあります。記事の中でもっと詳しく述べます。

SS400の特徴

SS400とは、一般構造用圧延鋼材のことで、名前の通り、一般的に構造物に用いられる鋼材です。「SS」はSteel Structureの頭文字で、SS○○と名の付く材料は、すべて構造用の鋼材であることを意味します。

後に続く400は「この材料で保証されなくてはならない最低の引張り強さをMPa(N/mm2)で表記したもの」です。なおSS材の場合、数字部分は「下限の引張り強さ」を示していて、規格としては、引張強さが400~510N/mm2のものをSS400と呼びます。

SS400はSS材の中でも特に広く用いられる鋼材で、最も使用頻度が高くその用途は、建築や船舶、土木(橋梁)、自動車など多岐に渡ります。

鋼鉄系の材料としては耐熱性の高いほうではありませんが、一般に用いられる範囲内では問題ない耐熱性を備えています。汎用性の高さ、価格の安さ、入手しやすさなどから、SS400はSS材として真っ先に選択肢に上がるものです。

SS400の規格

SS材はSS400を含め、SS330・490・540の4種があり、SS540以外にはリンと硫黄の上限量が制限されているなど、鋼材の中では比較的緩やかではあるものの成分規定も存在します。SS400の化学成分規定は、リン、硫黄ともに、0.050%以下です。

なお炭素含有量についてはJIS規格上の規定がないため、硬度や耐摩耗性にはあまり期待できません。JIS G3101で規定されているのはあくまでも強度面の上限下限だけであり、炭素含有量などの保証にはならないのです。実際にはおよそ0.15~0.20%の物が多く、一般に軟鋼(低炭素鋼)に当たります。

SS400の板厚

SS400の板厚は一般的に、4.5mm,6mm,9mm,12mm,16mm,19mmと飛び飛びになっており、間の厚みのSS400はほとんど流通していません。これは、JIS規格の規定に則った板厚が一般に流通しているためです。この厚みでなければならないというわけではなく、この厚みを利用すると加工や施工がスムーズになる板厚がある、と理解しておきましょう。

またSS400の400は引張強さの下限を表したものと説明しましたが、設計するうえでは、規格として定義されている下限の引張強さよりも、素材が変形し始めてしまう境界点を表した降伏点(耐力)のほうが重視されます。

SS400の降伏点は一般に245N/mm2ですが、これは鋼材の厚さが16mm以下の場合に限ります。降伏点は板厚と強い関連があり、板厚が大きくなればなるほど降伏強度は小さくなっていくのです。板厚と降伏点の関連性は、具体的には次の通りです。

  • ・16mm以下 ⇒ 245N/mm2
  • ・16~40mm以下 ⇒ 235N/mm2
  • ・40~100mm以下 ⇒ 215N/mm2

なお、SS400は一般に溶接も可能な鋼材ですが、50mmを超える場合は推奨されません。その場合は、成分規定がより厳しく、溶接に影響を及ぼしにくいSM材を用いたほうが無難です。

【比較表】SPCC・S45Cとの違い、使い分け

なぜ鋼材の中でSS400が特に選ばれるのか、その理由をもう少し掘り下げるため、他のよく似た鉄規格との違いをご紹介します。SS400とよく似た鋼材として挙げられるものとして、SPCC、S45Cなどがあります。

鉄規格名強度耐食性価格溶接焼入れ
SS400高い錆びやすい低価格OKNG
SPCC高くない錆びやすいNG
S45C高い錆びやすい高い!NGOK

SPCCとの違い

SS400とSPCCの主な違いは、強度です。SS400が熱間圧延であるのに対し、SPCCは冷間圧延であることから、SPCCは表面が綺麗に仕上がるという特徴を持っています。しかし冷間圧延のため板厚を厚くするのは一般的でなく、薄板での使用が主。一定の強度が求められる場合には、やはりSS400が選ばれます。またわずかではありますが、SS400の方が低価格です。

S45Cとの違い

SS400とS45Cの主な違いは、こちらも強度です。SPCCの場合とは対照的に、SS400よりもさらに強度を持っている材がS45Cです。45Cとは0.45%前後炭素(Carbon)を含んでいることを表していて、その分SS400よりも強度や硬度が高くなります。

ただし高強度・高硬度なため加工性が低く、価格もSS400よりはるかに高くなります。そのため、基本的にはSS400を使用し、特に強度が必要な部分にはS45Cを使用する、といった形で用いられます。

SS400・SPCC・S45Cに共通する弱点

SS400、SPCC、S45Cに共通する弱点として、耐食性が挙げられます。この3つの鋼材はサビやすく、耐食性が必要な場合にはSPCCに亜鉛メッキを施したSECC、SGCC、や、より高耐食性であるZAM鋼板なども選択肢に入ります。

このようにSS400は、あらゆるシーンにおいてベストといった性質の鋼材ではないものの、低価格、ほどよい強度、そして板厚も豊富なことから、汎用材を選択する際に真っ先に候補に上がるのです。

SS400のメリット・デメリット

SS400の最も大きなメリットは、圧倒的に流通量が多く材料も安価であるため、とにかく手に入れやすい点です。また炭素の含有量が少ないため焼入れなども不要で、そのまま構造材や部品として使える加工性のよさや、多岐に渡る用途に耐えられる汎用性の高さもメリットと言えるでしょう。

炭素の含有量が少ないことから焼入れによる強度調整が不要な反面、必要な強度が得られない点はデメリットです。SS400はおよそ0.2%以下しか炭素を含んでいないものが多く、鉄鋼材料の中ではやわらかい材料、軟鉄に分類されます。

そのため、高い硬度や耐摩耗性が求められる摺動部位(軸に対する軸受け部など、擦れながら滑り合う部分)に使うのには不向きです。そうした硬さが必要な場面では、炭素鋼であるS45Cを用いた方がよいです。

SS400を選定する場面

材料選定は、仕上がりの品質・コスト・納期を考えて行われます。基本的にSS400の場合は、汎用材を使用したい場合に採用されます。

低価格で加工もしやすく、用途としてはかなり広いです。

ただし、耐食性の面では劣っていて錆びやすいため、人命にかかわる場合や過酷な使い方をする場合には候補から外します。

あわせて焼入れも不適なので、表面加工が求められる場面では避けた方がよいです。

黒皮材とミガキ材の2種類がある

黒皮とは、材料の表面を覆うミルスケールという酸化被膜(色が黒い)のことを指します。熱間圧延することで出来るものです。

黒皮で覆われたままの状態の材料を黒皮材、黒皮を落とした状態の材料をミガキ材と呼びます。


SS400の種類別の用途
黒皮材・黒いので、見た目が必要無い場面で使われる
ミガキ材・表面処理がされることが多い(錆びるため)


SS400の機械的性質


引張強さ降伏点加工性焼入れ
SS400400MPa245MPa表面が綺麗NG
(炭素量少)


SS400の物理的性質


比重ヤング率ポアソン比線膨張率熱拡散率定圧比熱熱伝導率熱応力
SS4007.85 g/㎤192.089 GPa0.30.0000117 /K13.9 ㎟/s0.473 kJ/kg・K51.6 W/m・K2.41 MPa/K


Mitsuriでは、SS400の切断加工・曲げ加工・溶接加工・表面処理など様々な加工に対応可能です。SS400の加工事例も多々あります。

Mitsuriの協力工場には、後処理まで依頼できる提携先を抱えた工場が多数あり、自社で一貫して行う工場もありますので、すべての工程を見据えた見積もりを出すことが可能です。

SS400の加工実績    

引用:株式会社DAISE(SS材)

引用:株式会社DAISE(SS材)

引用:株式会社DAISE(SS材、溶接)

SS400のQ&Aまとめ

Q1.流通しているSS400の板厚を教えてください。

SS400の板厚は一般的に、4.5mm,6mm,9mm,12mm,16mm,19mmと飛び飛びになっています。間の厚みのSS400はほとんど流通していません。

Q2.SS400の比重を教えてください。

SS400の比重は、7.85です。

Q3.SS400とSPCCの違いを教えてください。

主な違いは強度です。強度が求められる場面ではSS400、寸法精度が求められる場合にはSPCCという使い分けがなされることが多いです。 

Q4.SS400とS45Cの違いを教えてください。

主な違いは強度です。SS400よりもS45Cの方が、高強度・高硬度ですが、加工性が低いです(価格もS45Cの方が高いです)。そのため、基本的にはSS400を使用し、特に強度が必要な部分にはS45Cを使用することが多いです。


SS400加工を依頼するなら、ぜひ技術と経験を備えた熟練の工場に依頼しましょう。Mitsuriでは協力工場が全国250社あります。ニーズに沿った依頼先が見つかります。

下の赤いボタンをクリックしてお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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