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FC250とは?特徴、規格、性質、成分まとめ

特殊鋼 | 2021年08月30日

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今回は、FC250の特徴や規格値などについて解説します。

FC250とは、ねずみ鋳鉄の一種で、鋳造用の材料として採用されている材質です。鋳造性に優れた材質のため、SS材やSC材などの鉄材では成形しにくい複雑な形状の製品に適しています。

鋳鉄にはFCのほかにFCDがあります。今回は、FCとFCDの違いについても見てみましょう。

参考:鉄・鋼・鋳鉄の違いは炭素の量|鋳物の特徴など

FC250とは?

FC250とは、ねずみ鋳鉄と呼ばれる鋳鉄品の一種です。ねずみ鋳鉄は破面がねずみ色であったことに由来します。鋳鉄とは、溶かした金属を型に流し込んで成形したもののことで、FC250を含むねずみ鋳鉄は、鋳物の材料として使われています。鋳鉄は複雑な形状の型に対しても材料が流れるように、炭素量を多く含有しています。

FC250を含むねずみ鋳鉄品は、【JIS G 5501-1995:ねずみ鋳鉄品】にて規格が定められています。FCのあとに続く数字は100・150・200・250・300・350の6種類があります。これらの数値は、FC250の引張強さが250N/mm2以上であるように、JIS規格にて定められた別鋳込み供試材の機械的性質での引張強さを表します。

FC250の特徴と用途

FC250を含むねずみ鋳鉄の特徴は、耐摩耗性・振動吸収性・鋳造性などに優れている点です。一方で、鋳造ではないS45Cなどの炭素鋼と比べると、粘り気がなく脆い傾向にあります。また、炭素を多く含むため、塑性加工や溶接も不向きです。

鋳鉄は複雑な形状でも成形しやすいことから、切削などの金属加工では作りにくい部品に重宝します。そのほかにも耐久性が求められる箇所や、揺れや振れが問題となる箇所に多く採用されています。用途としては、溝蓋・自動車部品・工作機械のベッドなどが代表的です。

FC250の成分

FC250は、【JIS G 5501-1995:ねずみ鋳鉄品】の規格では化学成分が定められておらず、受渡当事者間の協定によるものとしています。

以下は、新潟県工業技術総合研究所にて記述しているFCの化学成分の参考値を示しています。

・FC

CEを亜共晶(4.3%未満)にする。(炭素当量 CE=C+Si/3)

FC250は3.4C%以上、FC300は3.25C%以上が目安。

Siはチルが出ない範囲で少ない方がよい。Si量が少ないと高強度になり、肉厚感受性も小さくなり、引けも出にくい。

引けと肉厚感受性をともに小さくする配合の理想は、3.2~3.25%C、1.1~1.2%Si。

硫黄(S)は0.06~0.08%。

引用元:新潟県工業技術総合研究所 鋳鉄の化学成分

FC250の規格と機械的性質

FC250はJIS規格によると、機械的性質(引張強さ・硬度)についてのみ規定されています。

なお、FCは低応力域から局部的な降伏、塑性変形、部分的な破壊が多く発生するなどの理由から、降伏点についても明確な数値が規定されておりません。

参考:公益社団法人 日本鋳造工学会 鋳鉄の引張り試験を行ったとき、明瞭な降伏(弾性限)が認められないのはなぜですか?

以下の物理的性質については、鋳物メーカーの参考値を記載しています。

・FC250 別鋳込み供試材の機械的性質(JIS規格)

種類の記号

引張強さ

N/mm2

硬さ

HB

FC250

250以上

241以下

引用元:JIS G 5501-1995:ねずみ鋳鉄品

・FC250 物理的性質

比重 密度 重さ:7.2

ヤング率(E/Gpa):100

比熱(cal/g℃):0.16~0.17

ポアソン比:0.27

引用元:友鉄工業株式会社 ねずみ鋳鉄 減衰能 潤滑性 切削性 FC250

FCDとの違い

FCDとはダクタイル鋳鉄と呼ばれるもので、FCと比べて耐摩耗性や機械的強度に優れています。FCは片状の黒鉛を含有しているのに対して、FCDは球状の黒鉛を含むことから、球状黒鉛鋳鉄とも呼ばれています。

FCDはJIS規格にて、350~800までの記号があり、数値の大きいものほど引張強さと硬さの値が大きくなります。FCD700ほどまで硬いものだと、FCに比べて削りにくくなるので、加工の際は注意が必要です。

FCDは、FCよりも耐摩耗性や強度を必要とする溝蓋や自動車部品などに加えて、マンホール蓋や上下水道用ダクタイル鋳鉄管、ストリートファニチャーなどの幅広い用途に採用されています。

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