2025-01-15
更新
チャンネルベースは、発電機や配電盤、サーバーなどを床や基礎上に固定するための台座です。耐震架台とも呼ばれ、緊急時でも稼働していることが求められる機器の転倒防止を目的に設置されます。
ですが、そのような機器をこれから導入する方の中には、
「チャンネルベースは、どのように設置するのだろう……」
「チャンネルベースには、どんな種類があるのだろう……」
と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回の記事では、チャンネルベースを設置するときの工事の流れやその種類について詳しく紹介しています。工事をご依頼するときのご参考にしていただければ幸いです。
引用元:ニッキャビ株式会社
チャンネルベースを設置する際には、機器を据え付ける床の状態や機器筐体の構造・サイズ・重量、また固定強度により設置する方法を決定します。
通常、オフィスや工場は、スラブ床やコンクリート基礎上に支柱を設置し、その上にフロアパネルを乗せる、フリーアクセスパネル式フロアという二重床になっています。
そのため、チャンネルベースの設置にあたっては、まず、フロアパネル上に設置するか、スラブ床上に設置するかを選択することになります。
さらに、機器を収納するキャビネットラックにキャスターが付属している場合は、ベース上部の表面にキャスター通路などを溶接して機器を固定します。ただし、可能であれば、キャスターを取り外し、ベースに密着させて設置すると良いでしょう。
そのほか、キャビネットラック付属のスタビライザーをベースに固定する場合などがありますが、設置方法にはおおよそ以下があります。
参考記事ベース又は架台の製作については、以下の記事に詳細がありますので、疑問を感じた方はぜひご覧ください。⇒架台の製作工程について徹底解説! 製作時の注意点についてもご紹介!
それでは、実際にチャンネルベースをスラブ床上に設置する際の工事の流れについて、キャビネットラックを設置する例を見ていきましょう。
初めに、チャンネルベースを設置する場所を確認します。床下の配管や配線を確認するだけでなく、スラブ床についても配管が入っている可能性があるので、電磁波レーダー機器などを使用してスキャンします。この情報と顧客の要望を下に、キャビネットラック位置やアンカーの埋設位置を決定します。
チャンネルベースを設置する位置の墨出しを行います。フロアパネルを取り外し、ベースを設置場所に配置するなどして、マーキングします。
チャンネルベースの設置場所にアンカーボルトを打設します。スラブ床に穴を開けることになるため、粉塵などが舞わないよう掃除機を稼働しながら行います。また、衝撃音が生じるため、顧客への事前確認が必要です。
チャンネルベースをアンカーボルトに固定します。このとき、水平を確認しながらベースの高さ調整を行いますが、必要に応じてレベル調整のためのライナーをベースとスラブ床との間に挿入します。
隙間ができないよう、フロアパネルをチャンネルベースの形状にカットします。フロアパネル上にカーペットなどがあれば同様にカットし、復旧します。
チャンネルベースにキャビネットラックを固定します。キャビネットラックを連結する必要があれば、その作業も実施します。また、キャビネットラックの水平と垂直を確認し、キャビネットラックに歪みなどが生じてないかも確認します。
以上がキャビネットラックを設置する場合のチャンネルベースの設置工事の流れとなります。
チャンネルベースには、強度や付属機能が異なるいくつかの種類があります。ここでは、標準型、ダイス型、ジャッキアップ式と呼ばれる3種の代表的なチャンネルベースについて紹介します。
標準的なチャンネルベースで、こたつ式とも呼ばれるように四ッ脚を持つベースです。配管や配線があっても脚の高さ以下に収まれば、そのまま設置し、使用することができます。
上図のように立方形状の辺、全てに鋼材が張り巡らされた頑丈なチャンネルベースです。製品によっては、脚下が完全に塞がれているものもあるため、その場合は配管や配線は通すことはできません。
標準型同様、四ッ脚を持ったチャンネルベースですが、四ッ脚それぞれがジャッキアップ可能なベースです。ライナーを必要とすることなく、水平を出すことができます。
チャンネルベースの製品事例を見ていきましょう。
下の写真は、ダイス型のチャンネルベースです。脚下が塞がれているタイプであるため、安定性は高いですが、配線などを通すことはできません。
引用元:MiSUMi-VONA
次の写真は、鉄製のジャッキアップ式のチャンネルベースで、脚部のアジャスタによりレベル調整が可能です。
引用元:アドウイクス株式会社
続く写真は、鋼材を使用した標準型のチャンネルベースで、上部脇にフロアパネルを支えるアングルを備えています。
引用元:株式会社NTTぷらら
いざチャンネルベースを設置したいと考えても、ベースの製作と設置工事は別々のメーカーに依頼するほうが良いのか、そもそも1つのメーカーで両方の依頼が可能なのかなど、たくさんの疑問があることでしょう。その際は、ぜひMitsuriにご登録ください。
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