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A6061の特徴、成分、機械的性質

2023-11-20

A6061は、アルミニウム(Al)にマグネシウム(Mg)とシリコン(Si)を加えた【Al-Mg-Si(6000)系】のアルミ合金です。

No.6000系のアルミ合金は、熱伝導率の関係で、溶接個所や周辺部位にまで熱による強度低下が起きるため、ボルトやナットなどの機械的な接合で用いられることが多い材料です。

A6061も同様の特徴がある一方で、耐食性に優れているため、自動車用部品などに採用されています。

参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

A6061の特徴(耐食性)

A6061は耐食性に優れていますが、溶接継手強度は低い特徴があります。

しかし、T6処理(溶体化処理後、人工時効硬化処理を施したもの)を施すことで、引張強さは260N/mm2以上、耐力は240N/mm2以上まで強度を高めることが可能です。

流通している材料の形状は、丸棒と板が一般的です。

A6061の化学成分

JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている化学成分は下記表の通りです。

<A6061の化学成分(単位:%)>

合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ti その他a) Al
個々 合計
A6061 0.40~0.8 0.7以下 0.15~0.40 0.15以下 0.8~1.2 0.04~0.35 0.25以下 0.15以下 0.05以下 0.15以下 残部

注記

a):その他の元素とは、この表で示されていないが存在の予知される場合又は通常の分析過程において、規定の値を超えるおそれがある場合に、製造業者の判断によって分析する元素である。“個々”の値は、表で示されている元素以外の個々の成分値であり、“合計”の値は、個々の成分値を合計したものである。

引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線

A6061の機械的性質

JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている機械的性質は下記表の通りです。

<A6061の押出棒の機械的性質>

合金番号 質別a) 引張試験
径、厚さ又は対辺距離 mm 断面積 cm2 引張強さ N/mm2 耐力 N/mm2 伸びb) %
A50mm A
6061 Oe) 全て - 145以下 110以下 16以上 -
T4d)
T4511d)
全て - 180以上 110以上 16以上 14以上
T42f) 全て - 175以上 85以上 16以上 -
T6d)
T62f)
T6511d)
6以下 - 260以上 240以上 8以上 7以上
6を超え - 260以上 240以上 10以上 9以上

<A6061の引抜棒及び引抜線の機械的性質>

合金番号 質別a) 引張試験
径、厚さ又は対辺距離 mm 断面積 cm2 引張強さ N/mm2 耐力 N/mm2 伸びb) %
A50mm A
6061 Oe) 3以下
H13 3以上 10以下 - 155以上 205以下 - - -
H18 10以下 - 210以上 - - -
T39d) 6以下 - 310以上 - - -
6を超え - 260以上 - - -
T4 3以下 - 205以上 - - -
3を超え100以下 300以下 205以上 110以上 18以上 16以上
T42f) 3以下 - 205以上 - - -
3を超え100以下 300以下 205以上 95以上 18以上 -
T6
T62f)
3以下 - 290以上 - - -
3を超え100以下 300以下 290以上 240以上 10以上 9以上
T89d) 6以下 - 300以上 - - -

注記

a):質別は、JIS H 0001による

b):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。

A50mm:50mm標点距離における伸び

A:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)

d):押出後の冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。

e):質別Oの材料は、質別T42又はT62の材料の基礎となるものであり、注文者からの要求がある場合は、注文者において適切な熱処理をした場合に、質別T42又はT62の材料の性能を保証しなければならない。

f):質別T42の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、十分な安定状態で自然時効硬化処理をした場合に適用する。また、質別T62の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、人工時効硬化処理した場合に適用する。ただし、注文者において溶体化処理する前に何らかの冷間加工又は熱間加工をした場合には、規格値より低くなることがある。

引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線

A6061の物理的性質

質別 導電率 (20℃, IACS,%) 熱伝導率 (25℃、kW/(m・℃)) 線膨張係数 (20~100℃×10-⁶) 縦弾性係数 (×1000Kg/kgf/mm²) 比重 溶解温度範囲 (℃)
T4 40 0.15 23.6 7.00 2.70 582~652
T6 43 0.17 23.6 7.00 2.70 582~652

引用元:阪根商事株式会社

A6061の用途

A6061は耐食性に優れる一方で、溶接性に劣ることから以下のような用途に採用されています。

用途例:ボルトやリベット接合の構造用材・自動車用部品など

A6061の使い分け

アルミ合金の代表的なものにA5052とA2017(ジュラルミン)があります。ここでは、これらの材料とA6061の使い分けをご紹介します。

A6061とA5052の使い分け

A5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。A6061は耐食性が高く、T6処理を行うことで高い強度を得られますが、溶接継手強度が低い点はデメリットです。

これらを比較すると、強度はA6061の方が優れており、溶接継手としてはA6061の方が不向きのため、強度を重視したい場合はA6061を、溶接が必要な製品を作る場合はA5052を用いるのがおすすめです。

参考:A5052の化学成分、機械的性質、強度

A6061とA2017(ジュラルミン)の使い分け

A2017はアルミ合金のなかでも優れた強度を持ち、T6処理を施したA6061よりも強度が高い特徴があります。しかし耐食性に関しては劣るので、強度を重視したい場合はA2017を、ある程度の強度と耐食性を備えた材料を使いたい場合はA6061を使うのがおすすめです。

参考:A2017(ジュラルミン)の強度|A2024・A7075との関係

A6061の特徴、成分、機械的性質

2023-11-20

A6061は、アルミニウム(Al)にマグネシウム(Mg)とシリコン(Si)を加えた【Al-Mg-Si(6000)系】のアルミ合金です。

No.6000系のアルミ合金は、熱伝導率の関係で、溶接個所や周辺部位にまで熱による強度低下が起きるため、ボルトやナットなどの機械的な接合で用いられることが多い材料です。

A6061も同様の特徴がある一方で、耐食性に優れているため、自動車用部品などに採用されています。

参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

A6061の特徴(耐食性)

A6061は耐食性に優れていますが、溶接継手強度は低い特徴があります。

しかし、T6処理(溶体化処理後、人工時効硬化処理を施したもの)を施すことで、引張強さは260N/mm2以上、耐力は240N/mm2以上まで強度を高めることが可能です。

流通している材料の形状は、丸棒と板が一般的です。

A6061の化学成分

JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている化学成分は下記表の通りです。

<A6061の化学成分(単位:%)>

合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ti その他a) Al
個々 合計
A6061 0.40~0.8 0.7以下 0.15~0.40 0.15以下 0.8~1.2 0.04~0.35 0.25以下 0.15以下 0.05以下 0.15以下 残部

注記

a):その他の元素とは、この表で示されていないが存在の予知される場合又は通常の分析過程において、規定の値を超えるおそれがある場合に、製造業者の判断によって分析する元素である。“個々”の値は、表で示されている元素以外の個々の成分値であり、“合計”の値は、個々の成分値を合計したものである。

引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線

A6061の機械的性質

JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている機械的性質は下記表の通りです。

<A6061の押出棒の機械的性質>

合金番号 質別a) 引張試験
径、厚さ又は対辺距離 mm 断面積 cm2 引張強さ N/mm2 耐力 N/mm2 伸びb) %
A50mm A
6061 Oe) 全て - 145以下 110以下 16以上 -
T4d)
T4511d)
全て - 180以上 110以上 16以上 14以上
T42f) 全て - 175以上 85以上 16以上 -
T6d)
T62f)
T6511d)
6以下 - 260以上 240以上 8以上 7以上
6を超え - 260以上 240以上 10以上 9以上

<A6061の引抜棒及び引抜線の機械的性質>

合金番号 質別a) 引張試験
径、厚さ又は対辺距離 mm 断面積 cm2 引張強さ N/mm2 耐力 N/mm2 伸びb) %
A50mm A
6061 Oe) 3以下
H13 3以上 10以下 - 155以上 205以下 - - -
H18 10以下 - 210以上 - - -
T39d) 6以下 - 310以上 - - -
6を超え - 260以上 - - -
T4 3以下 - 205以上 - - -
3を超え100以下 300以下 205以上 110以上 18以上 16以上
T42f) 3以下 - 205以上 - - -
3を超え100以下 300以下 205以上 95以上 18以上 -
T6
T62f)
3以下 - 290以上 - - -
3を超え100以下 300以下 290以上 240以上 10以上 9以上
T89d) 6以下 - 300以上 - - -

注記

a):質別は、JIS H 0001による

b):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。

A50mm:50mm標点距離における伸び

A:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)

d):押出後の冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。

e):質別Oの材料は、質別T42又はT62の材料の基礎となるものであり、注文者からの要求がある場合は、注文者において適切な熱処理をした場合に、質別T42又はT62の材料の性能を保証しなければならない。

f):質別T42の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、十分な安定状態で自然時効硬化処理をした場合に適用する。また、質別T62の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、人工時効硬化処理した場合に適用する。ただし、注文者において溶体化処理する前に何らかの冷間加工又は熱間加工をした場合には、規格値より低くなることがある。

引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線

A6061の物理的性質

質別 導電率 (20℃, IACS,%) 熱伝導率 (25℃、kW/(m・℃)) 線膨張係数 (20~100℃×10-⁶) 縦弾性係数 (×1000Kg/kgf/mm²) 比重 溶解温度範囲 (℃)
T4 40 0.15 23.6 7.00 2.70 582~652
T6 43 0.17 23.6 7.00 2.70 582~652

引用元:阪根商事株式会社

A6061の用途

A6061は耐食性に優れる一方で、溶接性に劣ることから以下のような用途に採用されています。

用途例:ボルトやリベット接合の構造用材・自動車用部品など

A6061の使い分け

アルミ合金の代表的なものにA5052とA2017(ジュラルミン)があります。ここでは、これらの材料とA6061の使い分けをご紹介します。

A6061とA5052の使い分け

A5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。A6061は耐食性が高く、T6処理を行うことで高い強度を得られますが、溶接継手強度が低い点はデメリットです。

これらを比較すると、強度はA6061の方が優れており、溶接継手としてはA6061の方が不向きのため、強度を重視したい場合はA6061を、溶接が必要な製品を作る場合はA5052を用いるのがおすすめです。

参考:A5052の化学成分、機械的性質、強度

A6061とA2017(ジュラルミン)の使い分け

A2017はアルミ合金のなかでも優れた強度を持ち、T6処理を施したA6061よりも強度が高い特徴があります。しかし耐食性に関しては劣るので、強度を重視したい場合はA2017を、ある程度の強度と耐食性を備えた材料を使いたい場合はA6061を使うのがおすすめです。

参考:A2017(ジュラルミン)の強度|A2024・A7075との関係

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