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A5052の化学成分、機械的性質、強度

2024-09-18

更新

この記事を監修した人

染谷 ひとみ

Mitsuri Media管理人

精密板金加工工場のインサイドセールスとして加工と寸法の提案をしてきた経験を経て、製造業の知見と楽しさを提供している。 幼少期からモノの構造を理解するのが好き。JAPAN MENSA会員。

A5052は、アルミ合金のなかでも、ちょうど中程度の強度をもった材料です。耐食性や成形性、溶接性に優れていることから、工作材料として幅広い用途で使われています。

5000系のアルミ合金はマグネシウム(Mg)を多く添加しており、その比率に応じて性質が異なるものです。A5052は、5000系の扱いやすい材料であるため、代表的なアルミ合金として使われています。

参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

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A5052の特徴(耐食性・溶接性・強度)

A5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。これらの内容から、曲げ加工や切削加工といった工作に適した材料とされ、建築用材・船舶材・車両用材・飲料缶などの幅広い用途で使われています。

一般的に流通している材料は主に板材と丸棒が該当します。特に板材は流通量が多く、容易に入手が可能です。

参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!

A5052の化学成分

<合金番号5052の化学成分(単位:%)>

合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn その他 Al
個々 合計
5052 0.25以下 0.40以下 0.10以下 0.10以下 2.2~2.8 0.15~0.35 0.10以下 0.05以下 0.15以下 残部

引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

A5052の機械的性質

<A5052(板、条、厚板及び円板)の機械的性質>

記号 質別 引張試験 曲げ試験
厚さ(mm) 引張強さ(N/mm2) 耐力(N/mm2) 伸び(%)A50mm 厚さ(mm) 内側半径
A5052P H112 4.0以上6.5以下 195以上 110以上 9以上 - -
6.5を超え13.0以下 195以上 110以上 7以上
13.0を超え50.0以下 175以上 65以上 12以上
50.0を超え75.0以下 175以上 65以上 16以上
O 0.2以上0.3以下 170以上 215以下 - 14以上 0.2以上0.8以下 0.8を超え2.9以下 2.9を超え6.0以下 密着 厚さの0.5倍 厚さの1倍
0.3を超え0.5以下 65以上 15以上
0.5を超え0.8以下 65以上 17以上
0.8を超え1.3以下 65以上 17以上
1.3を超え2.9以下 65以上 19以上
2.9を超え6.5以下 65以上 19以上
6.5を超え75.0以下 65以上 18以上
H12 H22※) H32 0.2以上0.3以下 215以上 265以下 - 3以上 0.2以上0.8以下 0.8を超え2.9以下 2.9を超え6.0以下 密着 厚さの0.5倍 厚さの1倍
0.3を超え0.5以下 - 4以上
0.5を超え0.8以下 - 5以上
0.8を超え1.3以下 155以上 5以上
1.3を超え2.9以下 155以上 7以上
2.9を超え6.5以下 155以上 9以上
H14 H24※) H34 0.2以上0.5以下 235以上 285以下 180以上 3以上 0.2以上0.8以下 0.8を超え2.9以下 2.9を超え6.0以下 厚さの1倍 厚さの1.5倍 厚さの2倍
0.5を超え0.8以下 4以上
0.8を超え1.3以下 4以上
1.3を超え2.9以下 6以上
2.9を超え6.5以下 6以上
6.5を超え12.0以下 10以上
H16 H26※) H36 0.2以上0.8以下 255以上 305以下 - 3以上 0.2以上0.8以下 0.8を超え1.3以下 1.3を超え4.0以下 厚さの2倍 厚さの2.5倍 厚さの3倍
0.8を超え4.0以下 205以上 4以上
H18 H38 0.2以上0.8以下 255以上 3.5以下 - 3以上 - -
0.8を超え3.0以下 205以上 4以上 - -
H19 H39 0.15以上0.5以下 285以上 - 1以上 - -
0.5を超え1.0以下 285以上 - 2以上 - -

注記

  1. A50mm:50mm標点距離における伸び
  2. ※)質別H22、H24、H26については、引張強さの上限及び耐力は適用しない。
  3. 規定の厚さ以外の寸法の機械的性質は、受渡当事者間の協定による。
  4. 耐力は、注文者の要求のある場合だけに適用する。
  5. 曲げ試験は、注文者の要求のある場合だけに適用する。

引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

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