2025-01-15
更新
島尻 亮汰
Mitsuri PdM
製造業向け商取引プラットフォーム「Mitsuri」のプロダクトマネージャーとして、プロダクトの開発からマーケティングの戦略立案・実行に至るまでを包括的にマネジメントを行う。著書「SaaSで考えるPLG戦略」
「なぜなぜ分析」は、さまざまな問題に対して、「なぜ?」と繰り返し問うことで、問題の原因を特定する分析手法です。特に製造現場において多用されており、問題に対する再発防止策を講じることで、現場全体の改善を図ります。
「なぜなぜ分析」は、問題が発生した際に原因を明確にする分析手法として、製造現場において多用されています。問題に対して「なぜ?」と繰り返し問うことによって、根本的な原因を見つけ出す方法です。
なぜなぜ分析の目的は、製造現場で日々発生する問題の原因の解明を行い、対策を講じることによって、不備・欠陥を除き、現場の改善を図ることです。製造現場で発生する問題はさまざまですが、問題の種類によって原因を導き出す方法は異なります。例えば、設備機器の故障や品質特性のばらつきなど、機械や材料に関する問題の場合には、その分野の専門家を頼りに「物理的な因果関係」を探り、原因を追究することが重要となります。また、現場で作業ミスが頻発する場合など、作業者に関連する問題の場合には、「現場の品質管理体制」に着目し、作業指示書の不備や教育不足など欠陥のある箇所を洗い出すことで、より効果的な改善策を講じることができるでしょう。
なぜなぜ分析を行っても、根本的な原因にたどり着くことができない、もしくは結論があいまいになってしまうという場合があります。このように、なぜなぜ分析がうまくいかない理由としては、次のようなことが挙げられます。
①発生した問題が明確に示されていない
例えば、納期遅れの問題が発生した場合、「なぜ納期遅れが発生したのか?」だけではなく、「なぜX月X日の納期にX日遅れたのか?」のように、より具体的に問題を提示することで、より的確な答えを導き出しやすくなります。
②原因を一個人の問題として捉えている
例えば、ある作業者のミスによって問題が発生した場合、それを個人の問題として捉え、個人に対する責任の追及を行っても現場全体の改善にはつながりません。この場合、前述したように、現場の管理体制に注目し、分析を行っていくことが重要となります。
最後に、なぜなぜ分析を行う際に、次のような点を意識することで、より効果的に分析を行うことが可能となります。
・問題を正しく認識し、かつ具体的な内容で提示されているか。
・個人としてではなく、現場・社内の品質管理の仕組みに基づいて分析が進められているか。
・問題に対して、「なぜ発生したのか」、また「なぜ防げなかったのか」という2つの面から原因を探っているか。
・「なぜ?」の問いに対して答えを明確にしないまま、次の「なぜ?」に進んでいないか。
また、なぜなぜ分析では、個人的な感情や思い込みで分析を進めていかないよう、複数人で分析を行った方が良いとされています。
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