2025-01-15
更新
皆さんは旋削加工(せんさくかこう)についてご存知でしょうか?
あまり聞きなれない加工方法だという方もいらっしゃるかと思います。しかし、これはメジャーな金属の加工方法のひとつで、旋削加工と一言で言っても、紐解いてみると、加工技術や使用機械も様々です。
今回はそんな疑問のお持ちの方向けに、旋削加工について実際の加工事例も併せてご紹介します。これから旋削加工の依頼を頼もうと考えている方も、是非ご一読下さい。
旋削加工は、回転している材料に工具を当てて移動させることで、希望の形や長さに加工する方法です。主に、丸い部品を成形するのに使用されます。身近なものであれば、ボルトやシャフト、ニップルなどが旋削加工で作られる製品として挙げられます。
引用元:株式会社東洋アソシエイツ
明治9年 伊藤嘉平治による足踏み式旋盤
この加工方法の歴史は非常に古く、明治時代には旋削加工を用いて工作物の加工を行っていました。
一方、似ている言葉で切削加工(せっさくかこう)という加工方法があります。切削加工は、材料を切ったり削ったりする加工方法です。その一種に「旋削加工」が挙げられます。
また、旋削加工に使用する機械を旋盤といいます。これは一般的な工作機械のひとつであり、対象とする部品に対応して様々な旋盤が製造されています。
参考
切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!
旋削加工の加工時間を求めるには、切削の長さと送り量、主軸回転数の値が必要です。まず、主軸が1回転する間の刃物の移動量を表す「送り量」は、以下の式で求められます。
①送り量の求め方
送り量(mm/rev) = 1分あたりの切削長さ(mm/min) ÷ 主軸速度(min-1)
たとえば主軸回転数が500min-1で、1分間の切削長さが100mm/minの場合、以下のようになります。
100 ÷ 500 = 0.2(mm/rev)
送り量が分かったら、まずは1分間の切削長さを求めます。
②1分間の切削長さの求め方
1分間の切削長さ(mm/min) = 送り量(mm/rev) x 主軸回転数(min-1)
たとえば、長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削ると、1分間の切削長さは200mm/minになります。(式:0.2 x 1000)
最後に、算出した1分間の旋削長さを以下の式に代入すると切削時間が計算できます。
③切削時間の長さ
切削時間(min) = 加工物の長さ(mm) ÷ 1分間の切削長さ(mm/min)
長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削るとき、100mm ÷ 200mm/min = 0.5minとなります。0.5分なので、切削時間は30秒ということになるでしょう。加工にかかる時間を大まかに把握するのに便利なので、ぜひ覚えておきましょう。
旋削加工は以下4つの工程で行われます。
それぞれ詳しくご説明します。
まず、バイトを取り付けます。バイトとは、工作機械に取り付け、工作物を切削する際に用いられる刃物です。バイトを四角刃物台に置き、ボルトを締め固定します。バイト刃先の高さはセンター高さにあわせます。高さを調節するときは、バイトの下に敷金を敷き高さを調節します。
続いてチャックで工作物を固定します。チャックとは旋盤の工具や工作物を固定させる時に用いられる装置で、周囲を締め付けて固定させることが特徴です。チャックで固定する際は、削る部分だけを外に出してハンドルを取り付けます。
面削りでは、工作物の端面を削り平らにし長さを決めます。
次に心立てです。心立てとは、工作物の中心にドリルを用いて穴をあける作業のことです。心押台にドリルチャックを取り付け工作物の近くに心押台を固定し、心立てをします。
いよいよ切削作業に入ります。工作する部品に合わせて切削を行います。
切削をする際には、「切削条件」と呼ばれる、切削速度、切り込み量、送り量に気を付け、効率的な切削条件を選定することが重要になります。
切削速度とは、バイトで素材を削る周速度のことを指します。切削速度が大きいほど加工面はきれいに仕上がり、短時間で切削することができます。反対に切削速度を小さくすると加工面は粗くなり、切削時間も長くなります。そのため切削速度はなるべく大きくした方が加工面の粗さと加工効率は良くなります。しかし、工具の寿命は早くなるため最適な切削速度を見つけることが大切です。
切り込み量とは、旋盤で加工する際に刃物が素材に当たる面積をmmの単位で表したものです。切り込み量が大きければ大きいほど加工時間は短くなりますが、刃物が高温になり加工面は粗くなります。また、工具の切れ刃に焼け跡がつくこともあるため、工具の寿命にも影響してきます。
工具の素材や加工物の材質にもよるため、まずは少なめの切り込み量から徐々に増やしていき、最適な切り込み量を選定することが重要です。
送り量とは、主軸が1回転する間にどれだけ刃物が移動したかを表す距離のことです。「送り」には自動送りと手動送りがあります。自動送りは、一定の速度で送ることができるため外丸削りやテーパー削りをする場合に使用されます。一方、手動送りは、削るにつれて直径サイズが変わっていくため端面削りをする場合に使用されます。
引用元:株式会社原田鉄工所
引用元:株式会社タムラ
引用元:株式会社木山製作所
今回は旋削加工についてご紹介しました。
旋削加工は金属加工メーカーによって仕上げや価格が違うこともあるため、依頼する際は十分に調べてから依頼することをおすすめします。また、旋削加工の依頼ができないメーカーもあるため注意が必要です。
また、旋削加工についてお悩みの時は、ぜひMitsuriにご登録下さい。
Mitsuriでどんな取引が行われている?
新しい機能を使ってどう新規取引につなげる
そんな疑問に毎月メールでお届けします