2024-09-18
更新
志民 直人
技術営業、カスタマーサクセス
切削加工歴29年の1級機械加工技能士(精密器具製作/フライス盤/数値制御フライス盤)。金型・部品加工経験を持ち、CAD・CAMや各種工作機械に精通。設計からカスタマーサービスまで幅広く対応。製造現場改善や治具設計も得意。趣味は日曜大工、ゲーム。
SUM21は、切削性及び加工性に優れる「SUM材」の一種です。SUM21は、S(硫黄)を少量添加することで、切削性を向上させた快削鋼であり、「硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材」とも呼ばれます。特に切削性を重視する場合に利用され、一般機械部品などの用途として広く用いられています。
参考:【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!
SUM材は、SS400、SGD材などの鉄鋼材料と比較して、「切削性」及び「加工性」により優れた材質です。そのため、SUM材は快削材、快削鋼と呼ばれています。中でも、SUM21は、特に切削性に優れている材質です。
<SUM21の成分、組成(単位:%)>
SUM21の化学成分を上表に示しました。
SUM21の炭素(C)含有量は0.13%以下となっており、SUM材の中でも「低炭素快削鋼」に分類されます。
また、SUM材は切削性及び加工性に優れると前述しましたが、それは快削性元素と呼ばれる、S(硫黄)、P(リン)、Pb(鉛)の元素の添加によるものです。SUM21では、S(硫黄)及びP(リン)の元素を添加することで、加工性を改善しています。
SUM材は、その添加元素によってS快削鋼とPb快削鋼に分類されます。S快削鋼は、S(硫黄)を添加した材質で、特に材料の切削性を重視する場合に用いられます。
前述したSUM21の成分から分かる通り、SUM21も「S快削鋼」に分類されます。また、Pb快削鋼は、Pb(鉛)を添加した材質で、特に材料の機械的性質を重視する場合に利用されます。
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