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STKM(機械構造用炭素鋼鋼管)とは?規格・特徴・比重

鉄鋼 | 2021年05月24日

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STKMは機械構造用炭素鋼鋼管のことで、代表的なものとして自動車部品・家具部品・家電・支柱などの用途で採用されています。

一口にSTKMといっても、種類が豊富にあり、各種類で化学成分や機械的性質が異なります。また、サイズについても、継目無し鋼管や電気抵抗溶接鋼管などの種類によって違いがあります。

この記事では「STKMとはどういうもの?」といった疑問にお答えするほか、比重や分類についても解説します。

STKMとは?

STKMとは、機械構造用炭素鋼鋼管のことを指します。STKMの記号は、S=Steel、T=Tube、K=構造、M=Machineを意味しています。

STKMはパイプ状の構造であるため、棒鋼よりも軽量に抑えられるほか、サイズのラインナップも豊富です。

また、STKMは細かく種類分けがされており、【JIS G 3445:2021 機械構造用炭素鋼鋼管】の規格にて、機械的性質の異なる22種類が規定されています。STKMの種類は、「STKM11A」のように、STKMの記号の後ろに11~20の数字とA~Cのアルファベットが付随することで判別されています。

STKMの比重

STKMの比重は、鉄鋼と同様に7.85の値となりますが、厳密には成分の違いによって多少の違いが出てきます。

STKMの分類

STKMは製法により大きく分けて【継目無し鋼管・電気抵抗溶接鋼管・鍛接鋼管】の3種類に分類されています。

ここからさらに、仕上げ方法【熱間仕上げ・冷間仕上げ・電気抵抗溶接したまま】の違いにより細かく分類されます。

これらの分類は“種類の記号”の後ろに“製造方法を表す記号”を付けることで、具体的な種類が判別できるようになっています。

詳細については下記表の通りです。

  • <種類の記号及び製造方法を表す記号>

種類

種類の記号

製造方法を表す記号

製管方法

仕上方法

11種

A

STKM11A

継目無し:S

電気抵抗溶接:E

鍛接:B

熱間仕上げ:H

冷間仕上げ:C

電気抵抗溶接まま:G

12種

A

STKM12A

B

STKM12B

C

STKM12C

13種

A

STKM13A

B

STKM13B

C

STKM13C

14種

A

STKM14A

継目無し:S

電気抵抗溶接:E

熱間仕上げ:H

冷間仕上げ:C

電気抵抗溶接まま:G

B

STKM14B

C

STKM14C

15種

A

STKM15A

C

STKM15C

16種

A

STKM16A

C

STKM16C

17種

A

STKM17A

C

STKM17C

18種

A

STKM18A

B

STKM18B

C

STKM18C

19種

A

STKM19A

C

STKM19C

20種

A

STKM20A

※製造方法を表す記号は、次による。ただし、“-”は空白でもよい。

  1. 1.熱間仕上継目無鋼管:-S-H

  2. 2.冷間仕上継目無鋼管:-S-C

  3. 3.電気抵抗溶接まま鋼管:-E-G

  4. 4.熱間仕上電気抵抗溶接鋼管:-E-H

  5. 5.冷間仕上電気抵抗溶接鋼管:-E-C

  6. 6.鍛接鋼管:-B

引用元:JIS G 3445:2021 機械構造用炭素鋼鋼管


例えば、STKM13Aの機械構造用炭素鋼鋼管かつ、継目無鋼管の熱間仕上げのものについては、“STKM13A-S-H”もしくは、“STKM13A S H”で表記されるということになります。

次に各種製管方法の特徴についても見てみましょう。

  • ●継目無し鋼管(シームレス鋼管)

継目無し鋼管は、別名「シームレス鋼管」とも呼ばれているもので、その名前の通り継目(seam)が無い(less)ことを表しています。

継目無し鋼管は溶接部がなく、全周にわたり凹凸がない均一性のある形状です。これによりねじれに強い特性をもちます。また、溶接では製造が難しい厚肉の鋼管を製造できるのもポイントです。

なお、継目無し鋼管は、鋼の塊をくり抜いて管を製造しています。

  • ●電気抵抗溶接鋼管(電縫鋼管)

電気抵抗溶接鋼管は、別名「電縫鋼管」とも呼ばれているもので、鋼板をまるめてパイプ状にしてから継目を電気抵抗溶接で接合したもののことです。

電気抵抗溶接鋼管は比較的生産性が高いのが特徴で、小径から中径サイズの製造が可能です。また、鍛接鋼管に比べて継目の強度が高い傾向にあります。一方で溶接ビードができてしまうので、用途によってはビードを削りとる必要があります。

  • ●鍛接鋼管

鍛接鋼管は、継目を鍛接によって接合したもののことです。

鍛接鋼管は、大量生産に適している点がメリット。一方で熱間加工による成形のため、鋼管の内側と外側に酸化鉄の皮膜が付着してしまい、表面性状に劣ります。

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この記事を書いた人
Mitsuri編集部
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