ステンシルは、木や石、金属などを用いて型を作り、インキや絵の具などを用いて紙や布に絵を浮かび上がらせる版画の1つです。板に図柄や文字を切り抜き、その部分に絵具や塗料をかけて文字や図柄を表現します。切り抜いた部分だけ塗料で色が通過し、色が刷り込まれます。
「ステンシルを自分で作りたい」
「ステンシル製作ができる工場を見つけたい」
こんな考えを持つ方は多いのではないでしょうか。
ステンシルは図や文字を、板や金属板に切り抜く加工を行った型染のことです。型となるステンシルのテンプレートを作ることで、文字や絵を簡単に施すことが可能です。DIYやオリジナル製品などへ行う装飾技術として用いられます。染色としても用いられるので、洋服への装飾もできます。
最近では、ステンシルを自分で製作する方も増えています。しかし、複雑な図柄の製作やきれいな仕上がりを求める場合には、製作を依頼するのが一般的です。オーダーメイドでステンシルテンプレートを作り、使い続けることが可能です。
本記事では、ステンシル製作を依頼するにあたって必要なデータや費用、製作事例について、詳しく説明していきます。オリジナルステンシル製作を得意とする業者のご紹介もしますので、ぜひ参考にしてください。
ステンシル製作を依頼するときには、作る文字や図柄を表したデータが必要となります。
ファイルタイプ
ファイル形式
オーダーの際に提出するファイルタイプや形式は、工場によって異なります。あらかじめ指定されたデータタイプやファイル形式にて、ステンシル加工する文字や図柄のデータを作っておく必要があるのです。
ベクターデータとは、画像を表現する方法の1つです。点とベクトルなどの数値データから、複雑な計算を行うことで色や曲線を再現しています。ビットマップよりも、データ容量を小さくすることが可能です。また、画像の拡大や縮小を行っても、画質が変わらないという特徴があります。
ステンシル加工を行う際に、拡大して文字や図柄の細部を確認することが出来るのです。そのため、作成したデータを忠実に再現できるデータと言えます。
代表的なPCソフトは、Adobe Illustratorです。最新バージョンは2019年9月に発表されたバージョン23.1となります(2019年10月現在)。さまざまな図形を描いたり、自由なレイアウトやデザインをしたりすることができます。イラストを描くことも可能なため、文字だけでなくロゴの作成にも用いられます。
ファイル形式
ビットマップデータもベクターデータと同様に、画像を表現する方法です。ドットという点やピクセルという格子が集まったデータで、点に色をつけることで再現しています。画質を損なうことが少なく、細かい表現が可能となります。写真などの細やかな変化も表すことが出来ます。
代表的なPCソフトは、Adobe Photoshopです。最新バージョンは、2018年10月に発表されたバージョン20.0となります(2019年10月現在)。主に写真の加工に用いられ、明るさや色の調整だけでなく、複数の写真を重ねたり、傾きや映ったものを編集したりすることが可能です。個性的なデザインの作成や、写真や画像の編集に利用されます。
ファイル形式
ポンチ絵とは、全体の構造がわかるよう、簡単にまとめた絵や図です。正式な製図を作成すると、時間がかかってしまいます。一方、ポンチ絵はイメージを伝えることを目的としているため、時間をかけずに製作することが可能です。
ステンシル製作に用いるポンチ絵は、下書きとして利用されることが多いです。そのため、簡単なイメージを絵で作成し、それをもとに製作を行ってもらうことができます。製作にあたっては、具体的な大きさについても提示する必要があります。
ポンチ絵は、手書きが基本です。手書きしたデータをスキャンや写真撮影をすることにより、データ化する必要があります。
ファイル形式
業者によっては、メールでデータを送ったり、FAXで手書きしたものを直接送ったりすることが可能です。
加工を行うシートの種類や、加工方法によってさまざまなステンシル製作が行われています。ステンシルに用いられるシートは主に、メタル製、プラスチック製、ペーパー製の3つになります。PPシートは水や薬品に強く、耐熱性と柔軟性に優れていて、塩ビシートは衝撃や屈曲への耐性があります。また、ステンシル専用の洋型氏は防水性があり、細かい文字や図柄の表現も可能です。
シートの種類
ステンシル加工を行う際には、レーザーを用いた加工が一般的です。レーザー加工を行うことで、細かい表現が可能になります。また、カットした断面がきれいという特徴があります。切削加工はカットするシートの素材を選ばずにカットができます。
加工方法
そこで、シートの種類や加工方法の違いによる製作事例をご紹介します。
引用元:オリジナルプリント
フィルムシートは、表面がツルツルで加工のしやすい素材です。レーザー加工は、きれいな切り口が特徴です。
引用元:株式会社トージ工芸
亜鉛引き鉄板をステンシル加工した事例です。これは、注意書きを目的として製作されました。注意書きだけでなく、社名や非常用などに多く使用されます。
引用元:有限会社タカダ
鉄板へステンシル加工したものです。
引用元:トータルデザインオフィスオルト
ステンレス板にレーザーを用いてステンシル加工したものです。ステンレス板を用いることで、すこし複雑な加工も可能になります。ステンシル製作は、「他にないものを作りたい」というケースに対応してくれるのです。
続いて、ステンシル製作を得意としている業者を3社ご紹介いたします。
引用元:株式会社トージ工芸
本社:兵庫県養父市小城555
TEL:079-664-2000
FAX:079-664-1900
設立:1980年
加工:レーザー加工、板金加工、ルーター加工など
素材:鉄、ステンレス、銅、真鍮、アルミ、アクリルなど
トージ工芸は、金属看板をメインに銘板や切文字、ステンシルなどを製作しているメーカーです。金属加工に強みを持ち、ステンレスや銅、真鍮などのレーザー加工やステンレス板金加工、ルーター加工などを行っています。
金属製ステンシルの製作を得意としており、オリジナルステンシルプレートのオーダーメイドが可能です。また、試作品、小ロット生産、量産にも対応しています。
デザインや設計図面の提案も行っており、図面がなくイラストや手書きのラフスケッチしかない場合でも相談に乗ってくれます。
ただし、アクリル以外のプラスチックには対応していない可能性があるので、事前に相談することをおすすめします。
トージ工芸では、以下の3つの製品例のように主に金属製のステンシルを製作しています。
分別用のステンレス板
ストップマークのステンレス板
非常用の亜鉛引き鉄板
引用元:株式会社翔南産業
本社:富山県高岡市福岡町赤丸730
TEL:0766-92-2211
FAX:0766-92-2212
設立:平成8年
加工:レーザー加工、
素材:鉄、ステンレス、アルミ、真鍮、銅など
翔南産業は、レーザー加工を主力とする金属板の加工販売メーカーです。金属板の自由な穴あけやカット、切文字加工、ステンシル加工を請け負っています。個人ユーザー向けのダイレクトストア「きりいた.com」を運営しており、既製品の販売はもちろん、WEB上からのオーダーメイドも受け付けています。
鉄、ステンレス、アルミ、真鍮、銅など、様々な金属素材を始め、メッキ処理鋼版、ハイテンなどの特殊鋼の加工もフレキシブルに対応しています。
最新のファイバーレーザー加工機を含む、3台のレーザー加工機を保有。精度の高いステンシル加工が可能です。
個人や法人に限らず、どんな形状でも1枚から注文することができます。
ただし、金属製を主軸としているため、プラスチックの加工を依頼する場合は要確認です。
翔南産業の製品例をいくつかご紹介いたします。
下の写真は、厚さ1mmのステンレスをステンシル加工したもので、任意の文字の切り抜きをWEB上から依頼できます。
引用元;きりいた.com
次の写真は、鉄製のステンシルプレートで既製品として販売しています。
引用元;きりいた.com
続く写真は、既製品として販売しているステンレス製のサインプレートです。多様な図柄をラインナップしていますが、オリジナルの図柄もWEB上から注文できます。
引用元;きりいた.com
引用元:株式会社アイマーク
本社:愛媛県今治市クリエイティブヒルズ2番地4
TEL:0898-25-3123
FAX:0898-25-3160
設立:1994年
加工:レーザー加工、NC加工、カッティングプロッタなど
素材:ステンレス、真鍮、亜鉛引き鉄板、アクリル、塩ビ、PC、PPなど
アイマークは、銘板や切文字、ステンシルなどを製造・販売しているメーカーです。彫刻や印刷、金属加工の設備と技術を保持しており、各種オーダーメイドに対応。ステンシルについては、多様な材質で豊富な実績があります。
レーザー加工機やNC加工機、カッティングプロッタなどのステンシル製作設備を保有。要望どおりの自在な製作が可能です。
アクリル、塩化ビニール、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)などのプラスチックはもちろん、ステンレスや真鍮、トタン(亜鉛引き鉄板)などの金属製ステンシルの作成にも対応しています。
ただし、オーダーの際には、Adobe Illustratorで作成したデータの入稿を推奨しています。Illstrator以外で作成したデータでも対応できますが、事前のご相談が必要です。
アイマークの製品例をいくつかご紹介いたします。
下の写真は、トタンをステンシル加工したものです、
次の写真は、1mm厚のPPをステンシル加工したものです。PPは、耐熱性や耐薬品性に優れ、容易に切断・穴あけ・切削ができるため、アイマークではプラスチック製のステンシルにはPPをおすすめしています。
続く写真も、PPのステンシルです、
ステンシル製作について、加工に必要なデータや製作事例などをご紹介しました。作成したい文字や図のデータやポンチ絵を送付するだけで、お手頃価格にてステンシル製作が可能です。社名や独自の図形など、ステンシル製作はさまざまな用途で使用されます。そのため、作りたい加工に対応可能な業者を選ぶことが大切です。
Mitsuriでどんな取引が行われている?
新しい機能を使ってどう新規取引につなげる
そんな疑問に毎月メールでお届けします