2025-01-10
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今回は工作機械で使われているスピンドルの構造や種類について解説します。
スピンドルは、工作機械に装着した工具や、ワークなどの対象物を回転させるための軸となる部分です。切削・研削・研磨加工などでは、作業の高速化や精密さなどが求められますが、これらは機械のスペックだけでなく、どのようなスピンドルを使用しているかによっても左右されます。
スピンドルとは、工作機械に取り付けたワークを回転させる軸部分や、ワークを加工するための工具を取り付ける軸部分などのことを指します。回転運動の力を与えている「スピンドルユニット」のことを略して「スピンドル」と呼ぶ場合もあります。
スピンドルの用途で代表的なものとして、旋盤やフライス盤が挙げられます。旋盤はワークを回転させるために、フライス盤は加工する工具を回転させるための用途でスピンドルが使われています。
引用元:MiSUMi-VONA 技術情報 スピンドル用途 押さえ板とベアリング内輪の固定(使用方法)
スピンドルは回転運動を行うための動力を必要とします。動力には主に電気モータが使われていますが、圧縮空気を動力にしたタイプもあります。
スピンドルは高い精度を出すために、内部にベアリングをを使った、ころがり軸受けを採用しているものがあります。ころがり軸受けのなかでも、アンギュラ玉軸受けと呼ばれるものは、軸方向と軸の垂直方向の両方の負荷を支持することができ、高速回転に適しています。
なかには、さらに高い精度を出したり、発熱を抑えたりするために、圧力をかけた空気や油を使って軸を支えるものもあります。これを「静圧流体軸受」と呼び、軸と軸受が非接触の状態で対象物を回転させることができます。
スピンドルは、駆動方式や本体の構成などの違いにより、いくつか種類分けがされています。ここでは一部のスピンドルの種類をご紹介します。
引用元:NSK エアスピンドルユニット
エアスピンドルは、一般的に静圧空気軸受で支持されたものや、圧縮空気を動力としたスピンドルのことを指します。
静圧空気軸受のエアスピンドルは、低粘度の空気を潤滑流体とするため、軸受損失が少なく滑らかに回転するほか、発熱も少ない特徴があります。また、軸と軸受けが完全非接触なので、静かに稼働させられます。静圧空気軸受は、油による汚れもないので、潤滑油が使えない環境に適しています。
圧縮空気を動力としたエアスピンドルは、回転精度が高く、主軸の熱変位が少ないメリットがあります。一方でトルクが小さく、切削抵抗により回転数が変動しやすいデメリットがあります。
引用元:安長電機株式会社 技術情報 スピンドルモータってどんなモータ?
モータスピンドルは、モータとスピンドルが一体型になったスピンドルを指します。モータがスピンドルユニットに内蔵していることから、「ビルトインモータスピンドル」と呼ぶこともあります。
モータスピンドルは、モータのシャフトがスピンドルの役割も果たしており、モータとスピンドルを分離することなく設計されています。これにより本体のコンパクト化や高精度な加工を実現しており、省スペースの機械設置が可能です。さまざまな工作機械だけでなく、ロボットハンドなどにも採用されています。
高周波スピンドルは、スピンドル内部に高周波モータを搭載したもののことを指します。
高周波モータは、回転速度を上げたり、回転速度やトルクの制御をしたりすることが可能で、幅広い用途で採用されています。
高周波スピンドルは、モータ駆動で対象物を直接回転させられるため、回転制限がなく高速化が期待できます。また、別途モータを組み合わせることがないので、スピンドルをコンパクト化できるのもポイントです。
引用元:株式会社アビコ技術研究所 精密スピンドル(BT30マシニングセンタ/タッピングセンタ)
精密スピンドルは、主に高速運動や高精度の回転運動を実現している研削・切削・旋盤・モータ・高周波スピンドルなどの総称を意味します。
スピンドルは工作機械だけでなく、電気や電子機器の分野においても、技術が進歩するにつれて、高い精度や高速回転が求められています。
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