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【精密板金】医療機器に使用される場合の特長と製品例をご紹介!

板金加工 | 2021年04月22日

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板金加工というと、自動車製造で使用される技術としてのイメージが強いかもしれませんが、近年、医療分野でもその技術が使用されていることをご存知でしょうか。

本記事では、医療分野で使用されている精密板金加工とその製品例を取り上げます。

医療機器で用いられる板金加工の特徴

1.使用される素材

まず、医療分野で使用される金属加工品として、衛生面や耐食性、耐熱性、強度、メンテナンスのしやすさが求められます。そこで、主に素材として使用されるのが、ステンレスです。ステンレスは英語で「Stainless Steel」と言い、“さびにくい鋼”を指します。その名の通り、ステンレスは一般の鋼と比較すると、極めて優れた耐食性を有します。また、メンテナンスのしやすさから、医療機器ではステンレス素材が主に使用されています。

2.精密板金加工とは

精密板金加工とは、汎用金型やジグを組み合わせて板厚t = 3.0程度までの薄板金属を用いた部品製品を製造するものです。厳しい寸法公差(生じても仕方のないとされる誤差範囲)・加工精度が求められます。また、多くの曲げ箇所があり多段曲げが必要となるなど、複雑な形状のものも多く見られ、それだけ丁寧な加工が求められています。一般的な加工工程は、以下のとおりです。

①設計・板金面展開

②プランク加工

③前段加工(曲げ加工前の加工)

④曲げ加工(ベンディング)

⑤溶接加工

⑥仕上げ加工

⑦メッキ、塗装等の表面加工

⑧ビス止め等の組み立て

⑨検査・納品


製品例

実際に医療機器に用いられている精密板金加工品の例を5つご紹介します。

  • 内視鏡光源交換部

引用元:株式会社西山精密板金

内視鏡光源装置は、内視鏡検査で用いられる、強力な発光媒体によって光を供給する独立した装置のことです。この照明光がケーブルを介して内視鏡に到達し、内視鏡の先端から再度照射され観察空間をくまなく照らします。この光源装置の部品となっているのが、内視鏡光源交換部です。

加工技術としては、カシメ加工、曲げ加工、組立加工、メッキ加工が使用されています。ここで使用されているカシメ加工とは、素材を変形させて他の部品へ固定させる方法です。具体的には、穴の中に棒(リベットなど)を入れ、棒に向かって回りを変形させることで、棒が抜けないように固定させる加工法です。


  • 医療機器用CCDユニット装着フレーム

引用元:産業機器・装置精密板金加工.COM

このフレームは、医療機器のCCDユニット(カメラ)を取り付ける製品です。薄板金加工品で、重要部品に位置づけられているため、公差がとても厳しい商品といえます。レーザー・タレパン複合機でブランク加工後、タップ、曲げ加工を行った後に、黒色亜鉛メッキ処理を行います。

この製品の特徴としては、複数の多段曲げ加工を行っている点、形状が複雑な点が挙げられます。多段曲げを必要とする製品の多くは、その曲げ加工の順番が重要であり、工程を誤ってしまうと曲げられない箇所が発生し不良となってしまいます。累積公差も加味する必要があり、非常ににデリケートな製品といえます。


  • 医療機器カバー

引用元:株式会社西山精密板金

このカバーは、胃カメラ光源部などの医療機器に用いられる製品です。曲げ加工、溶接、塗装、組み立て加工によって作られます。その他、医療現場で用いられる機器のカバー部分に、同様の方法で作られた製品が多く使用されています。


  • 医療機器用ミキシングチャンバー

引用元:板金ユニット装置設計・組立.COM

ミキシングチャンバーとは、医療現場で用いられる薬液混合器です。ブランク展開、曲げ溶接、酸洗いを行って製造します。ここで行う酸洗いとは、金属の熱処理や溶接で生じた焼け、酸化皮膜を、硫酸や塩酸で除去する作業です。

さらに、この製品は円筒部は板厚が薄く、上部と下部に全溶接箇所があり溶接の歪みが出やすい形状です。素材がステンレスということもあり、外観に傷がないことは勿論、バリが残らないように一層丁寧な仕上げ加工が求められます。


  • 配線固定版

引用元:産業機器・装置精密板金加工.COM

こちらは、SPCCでできた医療機器の電気配線を固定するための精密板金加工品です。ブランク加工の後、タップ、曲げ加工を行い、サビ防止のためのニッケルメッキ処理を行います。プレートのような、長尺の精密板金加工品のため、立ち上がりが短い場合には反りが発生しやすく、寸法出しが難しい製品です。


今後注目したい板金加工による製品 鉗子(かんし)

ここでは、現在はまだ板金加工による製造がメジャーではないものの、今後シェア拡大が期待される製品を紹介します。

鉗子とは、手術で血管や器官をつまんだり固定したりする際に使用する器具です。用途ごとにサイズや長さが異なり、様々な種類の鉗子が手術で使われています。


鉗子の国内市場は年間20億円程度、このうち国内製品は3割を満たしません。安価な海外製品に押されて採算が悪化し、職人の高齢化などを背景に後継者難が続く現状があります。しかし近年、これまで職人による手作業が中心だった製造工程を見直し、ステンレス素材の鍛造や切削、研磨などの工程において大型プレス機械による機械化を試みています。国産の鉗子は、海外製に比べ、金属がしなって使いやすい上、耐久性も高いといわれています。

今後、手作業を極力減らし、生産を効率化することにより、国内生産のシェア増加を狙います。


まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、医療分野で用いられる精密板金加工の特徴、製品例についてご紹介しました。

まだまだ様々な分野で応用される可能性を秘めた板金加工が、今後どう活躍の場を広げていくのか、これからもその展開に目が離せません。



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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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