2024-09-18
更新
染谷 ひとみ
Mitsuri Media管理人
精密板金加工工場のインサイドセールスとして加工と寸法の提案をしてきた経験を経て、製造業の知見と楽しさを提供している。 幼少期からモノの構造を理解するのが好き。JAPAN MENSA会員。
「ガスケット加工ができる業者が見つからない」
「生産設備のガスケットが古くなったから新しく作り直したい」
「ガスケットの種類が多すぎてどのように依頼したらいいかわからない」
このような悩みや不安を抱えている方は、多いのではないでしょうか。液体や気体の流出を防ぐためのガスケットは、種類や素材が非常に豊富です。そのため、適切な用途についてあまり把握していない方は多いでしょう。ですが、工場へ依頼を出す場合は、それぞれの種類の特徴などを把握しておくと、話し合いがスムーズに進むのでおすすめです。
今回はガスケット製作の依頼を出したい方へ向けて、ガスケットの種類について解説していきます。ガスケット製作を依頼する場合の簡単な流れについてもまとめているので、ぜひ依頼時の参考にしてください。
ガスケットとは、パイプとパイプの継ぎ手などに使われる固定部用のシール材です。配管などの内部を流れる気体や液体の流出を防ぐ役割があります。また、外部からの異物混入を防ぐ機能も兼ね備えているのが特徴です。
ガスケットが使われる産業には以下のようなものがあります。
このほかにも多くの分野で使用する重要な部品です。さまざまな分野で使用するため、内部を流れる流体や圧力、使用環境などに適したガスケットを使用する必要があります。
ガスケットにはさまざまな種類があります。まずは、素材が金属ではないガスケットを3つご紹介していきましょう。特徴や用途についてそれぞれ解説しているので参考にしてください。
ただ、Mitsuriが提携しているメーカー様では金属以外のガスケット制作は対応が難しい可能性があります。見積り依頼を出す際に、事前に工場に確認しておくのがおすすめです。
Oリングは、リング状のゴム製ガスケットのことです。Oリングの材質は、密閉する流体や使用環境によって選択します。
たとえば、ニトリルゴムと呼ばれる材質のOリングは、鉱物油に対する耐性が強いため、油圧・空圧産業などを中心に使用されています。ただ、耐熱性や耐薬品性などには劣っている特徴があります。
そのほかに、耐熱性や耐薬品性に強いフッ素ゴムを使ったOリングは、化学薬品や石油精製などの分野で使われます。
液体ガスケットとは、その名の通り液状のガスケットです。常温では液体になっていますが、塗布して一定時間放置すると乾燥して自然に固まるようになります。液状ガスケットの特徴として、少量の塗布でも効果が期待できるものが多いです。
また、液状なので異形部分などでも簡単に塗れるメリットがあります。液状のため、フランジ面とのなじみがよく、面仕上げなどの作業工程も簡略化が可能です。
液体の素材によって用途は変わりますが、内燃機関などの気密性・水密性が要求されるようなエンジンヘッドカバーやギアボックスカバーなどに使用される場合があります。
シールテープは、水道管や油圧の配管などの継ぎ目となるねじ山部分に使用します。配管同士をネジの凹凸で繋げる場合、かみ合わせたとしてもわずかな隙間ができるので完璧に流体の漏れを防げません。そこで、シールテープをねじ山に巻くことで、配管同士の密着性を高めて流体の漏れを防ぐことが可能になります。
シールテープは市販されているので、ホームセンターなどで購入できます。
ここでは、金属製のガスケットについて、主に2つのタイプを解説していきます。金属製のガスケットは、Mitsuriで制作依頼が可能です。ガスケット制作の依頼を検討している方は、ぜひチェックしてください。
エンジンオイルの漏れを防ぐために使用されるのがドレンワッシャーです。バイクや自動車のオイルタンクの排出口に使われています。ドレンワッシャーの素材は、アルミ製や銅製などが一般的です。
ボルトを一緒に閉めるつけることで密閉性が増し、オイルの漏れを防ぐことが可能になっています。アルミ製のドレンワッシャーは、素材が柔らかいので締め付けトルクが低い時に使用します。逆に締め付けトルクが高いときは、多くの場合銅製のドレンワッシャーを使います。
メタルガスケットは、軟質のガスケットが使用できない場合に使われる製品です。たとえば、高温・高圧環境での使用や高硬度のガスケットが要求される場合に、メタルガスケットを用います。
使用される素材は、ステンレス鋼やアルミニウム、特殊合金などさまざまです。その他の特徴として、素材の硬度が高いのでシール面がフランジ部分と馴染むためには、強い締付圧力が必要になります。使用される素材にもよりますが、石油コンビナートや化学プラント、火力発電所などで使用されています。
空気や液体の漏れを防ぐために大切なガスケットですが、いざ発注する場合どのように依頼をすればいいのでしょうか。この項目では、ガスケット製作を依頼する際の流れについて簡単にご説明していきます。
まず、製作をお願いしたい工場へ見積り依頼を出しましょう。その際に、特に大事なのが用途を伝えることです。ガスケットは何に使うかによって使用する素材や形状が大きく異なります。また、発注する個数も正確に伝えましょう。工場によっては少量生産には対応していない場合があります。
初めて工場へ依頼する場合は、図面もしくは手書きのラフ図があると打ち合わせがスムーズに進みます。そこでおすすめなのがMitsuriのサービスです。パーツを自由にカスタマイズできる3D図面が簡単に作製可能。見積り金額やおすすめの工場もすぐに見つかります。
見積りを出してもらい、双方合意すれば加工を依頼しましょう。フライス盤などを用いた切削加工やプロッター加工、ビク抜き加工、手加工など、素材や用途に合わせた加工を行います。
加工方法についても、気になる場合は担当の方に確認しておくのがおすすめです。加工後、検品されて問題がなければ最終的に納品となります。多くの場合、完成した製品は輸送してくれるでしょう。
ガスケットは液体や気体の漏出を防ぐための大切な部品です。さまざまな種類があり、樹脂やゴムを使う製品や金属製ガスケットなどがあります。たとえば、車のシリンダ部分に使用するメタルガスケットなどは、燃焼ガスなどにより凄まじい圧力が発生します。高圧力にも耐え、なおかつエンジンのポテンシャルを損なわないようにするためには高い加工技術も必要です。
ただ、ガスケットの製作を依頼する場合どこのメーカーへ依頼を出すか悩む方は多いのではないでしょうか。
「オーダーメイドの金属ガスケットが欲しい」
「金属ガスケットに関わる加工が自社でできなくて困っている」
そのような方に向けてMitsuriでは、見積から発注までWEB上で行えるサービスを提供しております。お手持ちの図面を登録すると、加工可能な工場から見積が届きます。
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