【板バネの種類と用途と材質と加工方法と計算】5つの最重要事項!

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計算方法
ばね
ステンレス
非金属
動画あり
【板バネの種類と用途と材質と加工方法と計算】5つの最重要事項!


板ばねとはその名のとおり、板のような形をしたばねです。

主に“曲げ変形の特性”を活かしたい場所に用いられます。

この記事では板ばねの、

  • 1.種類
    2.用途

    3.材質
    4.加工方法

    5.計算方法

に関する実用的な知識を紹介してゆきます。

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1. 板ばねの種類

板ばねには様々な形状のものがあり、

①重ね板ばね
②薄板ばね
③皿ばね
④渦巻きばね

の4つに分類できます。

※皿ばねと渦巻きばねは、板ばねに含めない場合もあります。


①重ね板ばね

引用元:flexdream

重ね板ばねは、長さの異なる板状のばねを複数枚、重ね合わせて作ります。

複数枚を重ねることで、使用時の応力が分散して耐久力が高まります

代表的な用途としては、トラックや貨車のサスペンション

板材同士が接触、摩擦することで振動が減衰してゆきます。

現場では、リーフばね(リーフスプリング)とも呼ばれます。


②薄板ばね

引用元:國光スプリング工業株式会社

薄板ばねは、その名のとおり薄い板形状をしたばねです。

最も多用される板ばねで、「板ばね」と言う場合は「薄板ばね」を指します。

使用例としては、

文具
・VTRテーブのガタ防止
ばね座金
・電池ケースの電極・スイッチ
・AC100Vスイッチ部品
抜け止め金具

など、様々な用途に使われます。


③皿ばね

引用元:Direct INDUSTRY

皿ばねとは、円すい状の板ばねの中心をくり抜いた形状をしています。

コイルばねを設置できないような狭い場所でも使用可能

大きな荷重に耐えられます

使用例は、

・ねじの緩み止めの座金
・小型モータの軸受予圧
ワッシャー
・軸受回りのガタ防止

などです。


④渦巻きばね

引用元:宏栄スプリング工業株式会社

渦巻きばねとは、板状や帯状の素材を渦巻きのような形に巻いたばね。

ばねの端を引っ張れば、元の形状に戻ろうとする力が働きます。

英語ではスパイラルスプリング(Spiral Spring)といい、日本の開発現場では、ぜんまいばねと呼ばれることが多いです。

主な用途は、

・ぜんまい式のおもちゃ
機械式時計のぜんまい

などです。

2.板ばねの用途

板ばねの使用用途はザックリ分けると以下の3つ。

①緩衝用
②復帰用
③締結用

それぞれ解説してゆきます。


①緩衝用

引用元:flexdream

板ばねは衝撃を吸収してやわらげる「緩衝用」として用います。

緩衝用としては、

・貨物自動車
・トラック
・バス

など、車のサスペンションに用いられます。

ひと昔前に流行ったオフロード車にも板ばねの技術が生かされてました。

ちなみに、スキー板は板ばねそのものと言えます。


②復帰用

板ばねは、

・復元力を動力とする「動力発生用
・位置の「復帰用

としても用いられます。

具体例としては、

・アーチェリーの
・水泳の飛び込み台
オルゴール
ステープラーの針を押し出す薄板

などが挙げられます。


③締結用

板ばねは、物をはさみ締めつける「締結用」としても用いられます。

具体例は、

ピンセット
トング
・シャープペンシルのクリップ

などがあります。

3.板ばねの材質

弾性を持った材料はすべて、ばねとなり得ますが材質で分類すると、

①金属
②非金属

の2種類になります。


①金属

引用元:HASHIMA Group

広く使われているのが金属ばね

金属ばねの主なメリットは、

・コストが安い
・大きな荷重に耐えられる
たわみ量を大きく確保できる
などです。

板ばねに多用される金属は、

①炭素鋼
②ステンレス鋼
③ニッケル合金

④チタン合金

の4種類。

それぞれ解説してゆきます。


①炭素鋼

炭素鋼はばね鋼鋼材として多用されています。

炭素が主な添加元素。

他成分の含有量によって、さらに詳細に分類されます。

炭素以外の成分を付加することで、鋼の性能をグレードアップしたものは“合金鋼”と呼ばれます。


②ステンレス鋼

ステンレス鋼は“熱やサビに強い”という特性あり。

非鉄金属では、電気伝導性に優れる銅合金が、

・コネクタ
・電気機器

などに使用されます。

ただし他の鋼材と比べると割高です。


③ニッケル合金

ニッケル合金は、

・耐食性
・耐熱性
・耐寒性

に優れた特性を有し、400℃以上の高温下で使用されてます。


④チタン合金

チタン合金は、鋼と比較して弾性率と比重が小さいので、ばねを軽くしたい場面で利用されてますがコストが高いのが難点です。


②非金属

金属で実現不可能な特性を出したい場合は非金属材を使います。

板ばねに用いられる代表的な材料は、

①天然ゴム
②プラスチック
③セラミック

の3つがあります。


①天然ゴム

引用元:倉敷化工株式会社

天然ゴムには、

・汎用性が高い
ばね定数を自由に調整できる
・内部摩擦で
変形の際に減衰力が発生

といったメリットがあります。

欠点としては、ゴムばねの挙動を明確に計算できません


②プラスチック

引用元:amazon

プラスチックは、金属と比べて

・軽い
・錆びない
・加工が容易

なのがメリット。

ただし、強度が低いことが難点です。

これを克服するために、

・繊維強化プラスチック(FRP)
・ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)
・炭素繊維強化プラスチック(CFRP)

などがあります。


③セラミック

セラミックは脆性材料なので、

・壊れやすい
・強度にばらつきがある

といった特徴があり、以前はあまり使用されてませんでした。

現在は技術が進歩したことで、耐熱性を活かした700~1,000℃の高温下で使用されるようになりました。

4. 板ばねの加工方法

板ばねがどのように製造されているのか、加工方法を学びましょう。


①量による加工方法の分類

まずは板ばねの加工方法を、

・少量生産
・多量生産

に分けて解説します。


【少量生産】

少量生産の場合は、型を必要としない加工機で、ほぼ手作りで製造します。

レーザー切断機やタレットパンチ(タレパン)で材料を切断し、穴開け加工を施します。

曲げ加工は、“プレスブレーキ”という機械を使用。

近年はレーザー切断機やタレットパンチは、コンピュータで制御されます。


【多量生産】

多量生産を行う際は、型を用いた加工機(プレス機)を用いて製造。

代表的なプレス機は

・単発型
・順送型

・トランスファー型

の3種類です。


プレス機の復習

単発型、順送型、トランスファー型といったプレス機がどのようなものかイメージしづらい場合は、以下の動画でご確認ください。

※板ばねの製作動画ではありません。


・単発型プレス機 

引用元:高橋泰弘


・順送型プレス機 

引用元:高橋泰弘


・トランスファー型プレス機 

引用元:高橋泰弘


②温度による加工方法の分類

板ばねを加工する際、それぞれの材質・形状に適した加工方法が存在することに注意しましょう。

加工方法については大別すると、

①熱間成形
②冷間成形

の2種類。

一般的には、大型のばねや特殊な加工には熱間成形を、小型のばねには冷間成形を行います。


①熱間成形

主に900~1,200℃という高温下で加工する方法で、金属の再結晶温度以上の高温となり、加工がしやすいのが特徴。

加工後すぐに急冷してあげます。

これを焼入れと言い、焼入れ工程を経て硬い鋼ができます。

ただし、このままだと脆くて不安定な状態なので、所定の温度に再度加熱

これを焼戻しと言い、焼戻し処理を行うことで、ばねとしての特性が現れます。

難点として挙げられるのは、精度の高い加工の困難さ

とりわけ薄板の加工難易度は一気に上がります。


②冷間成形

主に720℃以下で加工する方法で、鋼の持つ金属組織が緻密になる特性を持ちます。

金属に必要以上の熱をかけないため、高精度の加工ができます。

このことで金属の加工硬化が促進、材料自体が硬化します。

難点として、大きな力で加工しなければならないことや、加工が過度になると内部ひずみを生じ、

・残留応力の蓄積
・粘り強さの減少

などがあります。

残留応力を解消するにあたり、低温焼きなましを行います。


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5.板ばねの計算方法

板ばねの計算は材料力学で用いられている公式が使えます。

荷重が加わった際の、

・ばねに生じる最大応力とその位置
・そこから求められるたわみひずみ

に関しては、形状や材質から決まる各種の定数が関与

以下に押さえておくべき用語を紹介します。


応力

ばねに外力(荷重)を加えると、材料の内部には外力に抵抗する力が発生。

材料に生じる応力が大きくなりすぎると、材料は破損します。

応力とは、材料に発生する単位面積当たりの抵抗する力のことで、

応力 = 力 / 断面積

となります。

応力の種類は以下の3つ。

①引張り応力
②曲げ応力
③ねじり応力

1つの応力だけが生じるのは稀で、複数の応力が同時に生じます。


ひずみ

ばねに荷重を加えると変形します。

このとき変形前の形に対する変形の割合がひずみです。

ひずみには2種類あり、

・荷重方向のひずみ:縦ひずみ
・直角方向のひずみ:横ひずみ

といいます。

ばねのような弾性のある物体では、「荷重と伸び(応力とひずみ)は比例関係」にあります。

ばねを選ぶ際にはこの応力とひずみの関係をしっかり計算して確認しましょう。


ばね定数

ばねに荷重を加えると変形します。

このとき、

加えた力:F
変形量:x

とすると、kを定数として以下の関係が成立。

 F = k × x 

 このkをばね定数と呼びます。

ばね定数が大きいほど硬いばねと言えます。


まとめ

この記事では板ばねの、

1.種類
2.用途
3.材質
4.加工方法
5.計算方法

について解説しました。

板ばねと言うと地味に思われがちですが、複雑な製品の内側だけでなく、意外と“見える場所”にも使用されてます。

実用的かつ華やかな分野として、今後の更なる技術の発展を願ってます。


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