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CAMとは?種類、CADとの違い、特徴、メリット

設計 | 2021年07月30日

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今回の記事では、CAMの基礎知識について解説します。

CAMは「Computer Aided Manufacturing(コンピュータ支援製造)」の略で、工作機械を動かすプログラムを作成するためのソフトウェアです。CAD「Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)」のデータを用いて、加工用のNCプログラムなどの生産準備をコンピュータ上で行えます。

CAMとは

CAMとは、PC上でコンピュータで数値制御を行う工作機械を操作するための加工プログラムソフトウェアのことです。

CADで作成した図面をもとにCAMで加工プログラムを作成し、CNCに対応した工作機械にデータを送付して機械加工を行います。

CAMの特徴とメリット

引用元:株式会社ゼネテック CAD/CAMとは

CAMでは、工作機械上で直接操作してプログラムを入力するよりも、精度が高くてスピーディなプログラム作成が可能です。従来では職人の手でしか作れなかったようなものでも、知識とCAMの操作技術があれば、多くの方が精密な製品を加工できるようになります。

CAMはCADで作成したモデルに対して、使用する工具・工具の動かし方・加工スピードなどを設定できるほか、パソコン上で視覚的に状態を確認できるので、加工時のトラブルが起こりにくい特徴があります。また、加工にかかる時間も算出できるため、見積もりの作成やスケジュールの調整をするのにも便利です。

CAMを利用している現場

CAMは、製品の加工を行うためのNCプログラムデータを作成するソフトウェアのため、設計ではなく、主に製造現場にて使われています。自動車・飛行機・医療機器・産業用機械などの部品や、金型の製造にてCAMが利用されています。

CAMの種類(内部データ形式による分類)

ここでは、CAMの内部データ形式(形状の保持)の種類による違いを解説します。

フィーチャ型

フィーチャ型は、主に2D加工を中心としたプログラムを作成するためのデータ形式です。形状の幾何情報と意図情報をあわせ持ち、複雑な工程を必要とする部品加工にて多く活用されています。

サーフェス型

サーフェス型は、主に3D加工で用いるデータ形式です。曲面としての形状情報を有しており、複雑な形状でも精度の高い加工プログラムを作成できます。一方で、計算速度に時間がかかりがちな点は注意が必要です。

ポリゴン型

ポリゴン型は、主に3D加工で使用するデータ形式です。サーフェス型と異なり、球面はミラーボールのように多数の平面の集まりでデータ化されています。平面は微細なもので構成されているため、球面の近似としてデータを扱います。

ポリゴン型はサーフェス型に比べて、平面への変換時に誤差が発生してしまい、高い精度の加工が難しくなります。その一方で、微細な平面情報の集まりであることから、計算速度が速い傾向にあります。

CAMの種類(工具軸による分類)

ここでは、工具軸の違いによるCAMデータの種類の分類について解説します。工作機械は、ものによって工具軸数が異なります。工具軸の違いで、加工方法や仕上がりに違いがあります。

3軸

3軸は、X軸・Y軸・Z軸の計3軸により機械加工を行う方式です。5軸加工に比べて、加工の精度やコスト、時間の面では劣りますが、平面削りや溝加工といった単純な加工については、3軸のほうが扱いやすいメリットがあります。

3軸は一般的に多く利用されるタイプで、2DCAMと3DCAMの両方で使用されています。

固定5軸

固定5軸は「割り出し5軸」とも呼ばれるもので、3軸加工に比べて工程ごとの段取りが不要になり、生産性に優れた加工方式です。

そもそもの5軸加工は、ワークを掴みなおすことなく多面の加工を行えるので、位置ズレがなく精度の高い加工を行えるほか、段取り替えによる時間を省略できます。

固定5軸は、X軸・Y軸・Z軸・回転軸・傾斜軸の計5軸を使いますが、あらかじめ回転軸と傾斜軸で位置決めを行い、残りの3軸で加工する仕組みです。

同時5軸と比べると、3次元曲面の加工は行えないものの、簡易的な方式のため、各軸のズレを調整しやすい特徴があります。

固定5軸のCAMデータは、位置決めの際に5軸を同時操作できるほか、切削時には2軸や3軸の同時操作を行えます。

同時5軸

同時5軸は、X軸・Y軸・Z軸・回転軸・傾斜軸の計5軸を同時に動かして機械加工を行うものです。固定5軸と比べて、自由に加工工具の角度を変えられるので、3次元曲面の加工や隠れた部分の加工を行えるメリットがあります。

同時5軸のCAMデータは、3軸同時移動データに加えて、回転軸と傾斜軸の動作データも出力できます。

複合同期ターレット

複合同期ターレットは、複数の工具を複数の加工軸で同時に制御して加工するデータを出力します。

2DCAMと3DCAM

CAMには大きく分けて2DCAMと3DCAMの2種類があります。これらは、2次元の図面と3次元のモデルのどちらで設計を行ったかで使い分けがされています。

2DCAM

2DCAMは、2次元CAMとも呼ばれるもので、主に2次元の図面から2次元の加工データを作成する場合に使用します。

なかには「2.5DCAM」と呼ばれるものもあり、平面輪郭に断面を付加した加工データを作成できるタイプもあります。

3DCAM

3DCAMは、主に3次元のモデルから加工データを作成する場合に使用します。複雑な曲面を有するデータに対しても有効で、自由度の高い製品の加工データを作成できます。

3DCAMは、2DCAMや2.5DCAMの機能を備えているものが多くありますが、3D専用のものもあります。

CADとCAMの違い

CAD「Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)」は、パソコン上で図面を描くためのソフトウェアです。一方CAM「Computer Aided Manufacturing(コンピュータ支援製造)」は、パソコン上でNC工作機械の加工プログラムを作成するためのソフトウェアです。

基本的には、CADで設計や製図をしてから、CAMで加工データを作成し、工作機械で製品を作る流れをとります。このことから、CADは主に設計の現場で使用するもので、CAMは製造の現場にて使用するソフトウェアとしての違いがあります。

CAD/CAMとは

CAD/CAMとは、CADとCAMの機能を両方併せ持つソフトウェアのことです。設計から加工機器を操作するためのプログラミングを、1つのソフトウェアで完結できます。

同じソフトウェアで完結できることで、CADとCAMのソフトウェア間の違いにより、データの読み込みがうまくできない場合を防げるほか、CADデータの段階で修正があった場合に即座に対応できるようになります。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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