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真鍮の溶接についてはこの記事だけでOK!専門家が解説します!

「真鍮の溶接加工を依頼したいけど、受け付けてもらえなくて困っている・・」「真鍮の溶接は、なんで難しいの?」

真鍮の溶接加工を依頼しようとしたとき、このように考えたことはありませんか?

真鍮は、食器や内装品など様々な用途で利用されています。加工方法も、切断・曲げ・切削など様々な物が挙げられます。そんな、金属の中でも用途の幅広い真鍮ですが、溶接加工は非常に難しいとされています。

今回は、そんな真鍮の溶接についてご紹介します。真鍮の特性や溶接加工が難しい理由など詳しくご説明しますので、是非ご一読下さい。

真鍮の溶接は可能か?

真鍮の溶接は難しいものですが、不可能ではありません。しかし、高い技術が必要となり、個人で溶接するとなると少しハードルが高いかもしれませんね。溶接加工をおこなっている業者でも、真鍮の加工を受け付けていない場合もあります。依頼する際には事前に業者に相談することをおすすめします。

溶接時の真鍮の特性について

真鍮は、亜鉛と銅の合金で、亜鉛が20%以上含まれている金属です。この亜鉛の割合が多くなるにつれて色が薄くなり、少なくなるにつれ赤みを帯びます。

  • 真鍮には①電気伝導率が良い②熱間鍛造性が良い③展延性が良いといった特徴があります。

①電気伝導率が良い

真鍮は、合金の中でも銀の次に電気伝導率が非常に高く、コネクターやコンセントとしても使用されています。

②熱間鍛造性が良い

真鍮は熱間鍛造性に優れている特徴があります。そのため、加熱することで、複雑な形状のものに加工することが可能です。この特徴を活かした製品として代表的なものに、ガスコンロのバーナーヘッド等が挙げられます。

③展延性が良い

真鍮は展延性に優れている特徴があります。展延性とは、圧縮させる力を加えた時にシート状に薄く伸ばせる性質と、引っ張る力を加えた時に引き延ばせる性質のことです。真鍮はこの展延性が高いため、材料が柔軟に変形し、破損しにくい素材です。

以上が真鍮の特徴になります。このような特徴から、真鍮は加工がしやすい金属(特に切削加工において)といわれています。しかし、溶接加工の場合、真鍮は、加工の難しい金属として分類され、加工範囲が限られています。溶接加工が難しい理由は主に3つあります。

①通電性が高いため、抵抗溶接が難しい

真鍮は、銅と亜鉛の合金であるため、非常に電気伝導率が高いです。そのため、電気抵抗を利用し溶接をする抵抗溶接では、大量の溶接電流が必要となってしまいます。他の金属よりも電気が必要となるので、加工のコスト面でも負担がかかってしまう可能性があります。

②ブローホールが生じやすい

真鍮は、溶接加工時にブローホールが生じやすい金属です。ブローホールとは、溶接金属内のガスによって生じる空洞のことです。このブローホールが生じてしまうと、溶接部分が弱体化してしまい破損の原因になってしまいます。真鍮に含まれる亜鉛の比率は20%以上である為、TIG溶接などでは、亜鉛が燃焼してしまいます。亜鉛が燃焼し、溶融の際に吹きあがりが出てしまってブローホールが生じやすいことから、溶接には高い技術が必要になります。

③酸化銅が生じてしまう

真鍮は、酸化しやすい金属です。そのため、空気中で表面が酸化し酸化銅という被膜が生じてしまいます。この酸化被膜が生じた状態で溶接加工を行ってしまうと、溶接部分が不安定になり、弱体化してしまいます。そのため、真鍮を溶接加工する際は、酸化銅が生じないように適切な管理をしなくてはいけません。

このように真鍮は、溶接加工する際に様々な弊害が生じやすい金属です。他の方法では、加工しやすい金属ですが、溶接加工ではその性質が逆に働いてしまうのです。また、表面酸化が早いため、外観を意識するなら、表面処理が必要となります。

真鍮の溶接方法

続いて真鍮の溶接方法についてご紹介します。

真鍮の溶接加工には、主に①抵抗溶接②ロウ付け接合③TIG溶接の3種類があります。

①抵抗溶接

抵抗溶接の説明図

図:抵抗溶接

抵抗溶接は、溶接したい2つの金属を上下から電極で挟み、溶接部を電極で加圧し電流を流すことによって、電気抵抗のジュール熱で接合する方法です。局部的に短時間で溶接するため、溶接熱による部材への影響も少なく、電極を変えることで様々な溶接方法に変化します。抵抗溶接には様々な種類がありますが、その中で真鍮の溶接加工に適切な抵抗溶接はスポット溶接とプロジェクション溶接の二つです。

1.スポット溶接

スポット溶接は、上記で説明した通り、ジュール熱で局部的に溶接する方法です。抵抗溶接では最もメジャーな加工方法です。真鍮のスポット溶接では、設定値が低すぎると溶接することができず、高すぎると溶接部分が飛散して穴が開いてしまいます。そのため、条件範囲がせまく高い技術力が求められます。

2.プロジェクション溶接

引用元:有限会社 こだま製作所

プロジェクション溶接は、抵抗溶接機のプラテン部分に専用の電極を取り付けて溶接します。溶接する素材に切削加工やプレス加工で突起を施し、溶接電流を突起に集中させ溶接を行います。薄板金属や厚板の接合に適しています。

②ロウ付け接合

引用元:日本サポートシステム株式会社

ロウ付けは、ガスバーナー等で素材を加熱し、加熱された部分にロウ材を溶かしこみ冷却することで接合させる方法です。真鍮と銀ロウ等のロウ材は、とても相性が良い為、他の溶接方法では難しい接合の際に、ロウ付けが利用されます。

③TIG溶接

ティグ溶接の説明図

図:ティグ溶接

TIG溶接は、タングステンと呼ばれる棒に電流を流すことで、溶接する材料間にアークを発生させ、溶融する方法です。不活性ガスをシールドガスとしてアークの周囲に発生させることで、溶接する金属の酸化を防ぎます。真鍮の溶接では、酸化を防ぐことが特に重要となってくるため、細心の注意が必要です。

TIG溶接は、真鍮以外にも精密な溶接や非鉄金属の溶接に適しています。また、真鍮の溶接では、真鍮の溶加棒を加えることで、溶接強度を上げることが可能です。

まとめ

今回は真鍮の溶接加工についてご紹介しました。

真鍮は、その特性から溶接加工が非常に難しいとされています。しかし、真鍮の特性や性質を理解している業者に依頼することができれば、質の高い製品に仕上げてくれます。

真鍮の溶接加工を依頼する際は、依頼を受け付けているかを調べることは勿論、真鍮の溶接加工の実績なども調べておくことをおすすめします。

真鍮の溶接についてはこの記事だけでOK!専門家が解説します!

「真鍮の溶接加工を依頼したいけど、受け付けてもらえなくて困っている・・」「真鍮の溶接は、なんで難しいの?」

真鍮の溶接加工を依頼しようとしたとき、このように考えたことはありませんか?

真鍮は、食器や内装品など様々な用途で利用されています。加工方法も、切断・曲げ・切削など様々な物が挙げられます。そんな、金属の中でも用途の幅広い真鍮ですが、溶接加工は非常に難しいとされています。

今回は、そんな真鍮の溶接についてご紹介します。真鍮の特性や溶接加工が難しい理由など詳しくご説明しますので、是非ご一読下さい。

真鍮の溶接は可能か?

真鍮の溶接は難しいものですが、不可能ではありません。しかし、高い技術が必要となり、個人で溶接するとなると少しハードルが高いかもしれませんね。溶接加工をおこなっている業者でも、真鍮の加工を受け付けていない場合もあります。依頼する際には事前に業者に相談することをおすすめします。

溶接時の真鍮の特性について

真鍮は、亜鉛と銅の合金で、亜鉛が20%以上含まれている金属です。この亜鉛の割合が多くなるにつれて色が薄くなり、少なくなるにつれ赤みを帯びます。

  • 真鍮には①電気伝導率が良い②熱間鍛造性が良い③展延性が良いといった特徴があります。

①電気伝導率が良い

真鍮は、合金の中でも銀の次に電気伝導率が非常に高く、コネクターやコンセントとしても使用されています。

②熱間鍛造性が良い

真鍮は熱間鍛造性に優れている特徴があります。そのため、加熱することで、複雑な形状のものに加工することが可能です。この特徴を活かした製品として代表的なものに、ガスコンロのバーナーヘッド等が挙げられます。

③展延性が良い

真鍮は展延性に優れている特徴があります。展延性とは、圧縮させる力を加えた時にシート状に薄く伸ばせる性質と、引っ張る力を加えた時に引き延ばせる性質のことです。真鍮はこの展延性が高いため、材料が柔軟に変形し、破損しにくい素材です。

以上が真鍮の特徴になります。このような特徴から、真鍮は加工がしやすい金属(特に切削加工において)といわれています。しかし、溶接加工の場合、真鍮は、加工の難しい金属として分類され、加工範囲が限られています。溶接加工が難しい理由は主に3つあります。

①通電性が高いため、抵抗溶接が難しい

真鍮は、銅と亜鉛の合金であるため、非常に電気伝導率が高いです。そのため、電気抵抗を利用し溶接をする抵抗溶接では、大量の溶接電流が必要となってしまいます。他の金属よりも電気が必要となるので、加工のコスト面でも負担がかかってしまう可能性があります。

②ブローホールが生じやすい

真鍮は、溶接加工時にブローホールが生じやすい金属です。ブローホールとは、溶接金属内のガスによって生じる空洞のことです。このブローホールが生じてしまうと、溶接部分が弱体化してしまい破損の原因になってしまいます。真鍮に含まれる亜鉛の比率は20%以上である為、TIG溶接などでは、亜鉛が燃焼してしまいます。亜鉛が燃焼し、溶融の際に吹きあがりが出てしまってブローホールが生じやすいことから、溶接には高い技術が必要になります。

③酸化銅が生じてしまう

真鍮は、酸化しやすい金属です。そのため、空気中で表面が酸化し酸化銅という被膜が生じてしまいます。この酸化被膜が生じた状態で溶接加工を行ってしまうと、溶接部分が不安定になり、弱体化してしまいます。そのため、真鍮を溶接加工する際は、酸化銅が生じないように適切な管理をしなくてはいけません。

このように真鍮は、溶接加工する際に様々な弊害が生じやすい金属です。他の方法では、加工しやすい金属ですが、溶接加工ではその性質が逆に働いてしまうのです。また、表面酸化が早いため、外観を意識するなら、表面処理が必要となります。

真鍮の溶接方法

続いて真鍮の溶接方法についてご紹介します。

真鍮の溶接加工には、主に①抵抗溶接②ロウ付け接合③TIG溶接の3種類があります。

①抵抗溶接

抵抗溶接の説明図

図:抵抗溶接

抵抗溶接は、溶接したい2つの金属を上下から電極で挟み、溶接部を電極で加圧し電流を流すことによって、電気抵抗のジュール熱で接合する方法です。局部的に短時間で溶接するため、溶接熱による部材への影響も少なく、電極を変えることで様々な溶接方法に変化します。抵抗溶接には様々な種類がありますが、その中で真鍮の溶接加工に適切な抵抗溶接はスポット溶接とプロジェクション溶接の二つです。

1.スポット溶接

スポット溶接は、上記で説明した通り、ジュール熱で局部的に溶接する方法です。抵抗溶接では最もメジャーな加工方法です。真鍮のスポット溶接では、設定値が低すぎると溶接することができず、高すぎると溶接部分が飛散して穴が開いてしまいます。そのため、条件範囲がせまく高い技術力が求められます。

2.プロジェクション溶接

引用元:有限会社 こだま製作所

プロジェクション溶接は、抵抗溶接機のプラテン部分に専用の電極を取り付けて溶接します。溶接する素材に切削加工やプレス加工で突起を施し、溶接電流を突起に集中させ溶接を行います。薄板金属や厚板の接合に適しています。

②ロウ付け接合

引用元:日本サポートシステム株式会社

ロウ付けは、ガスバーナー等で素材を加熱し、加熱された部分にロウ材を溶かしこみ冷却することで接合させる方法です。真鍮と銀ロウ等のロウ材は、とても相性が良い為、他の溶接方法では難しい接合の際に、ロウ付けが利用されます。

③TIG溶接

ティグ溶接の説明図

図:ティグ溶接

TIG溶接は、タングステンと呼ばれる棒に電流を流すことで、溶接する材料間にアークを発生させ、溶融する方法です。不活性ガスをシールドガスとしてアークの周囲に発生させることで、溶接する金属の酸化を防ぎます。真鍮の溶接では、酸化を防ぐことが特に重要となってくるため、細心の注意が必要です。

TIG溶接は、真鍮以外にも精密な溶接や非鉄金属の溶接に適しています。また、真鍮の溶接では、真鍮の溶加棒を加えることで、溶接強度を上げることが可能です。

まとめ

今回は真鍮の溶接加工についてご紹介しました。

真鍮は、その特性から溶接加工が非常に難しいとされています。しかし、真鍮の特性や性質を理解している業者に依頼することができれば、質の高い製品に仕上げてくれます。

真鍮の溶接加工を依頼する際は、依頼を受け付けているかを調べることは勿論、真鍮の溶接加工の実績なども調べておくことをおすすめします。

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