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A1100の特徴、用途、他のアルミ合金との違い

2023-11-20

A1100とは、純度が99%以上の純アルミニウムとして分類される材料のことです。アルミニウムの性質をほぼ受け継いており、比較的軟らかいものの軽量で、導電性や熱伝導性に優れます。塑性加工に適した材料ですが、軟らかいゆえに切削加工は困難です。

表面に形成される酸化皮膜によって高い耐食性を示し、アルマイト処理を施すことで耐食性のほか、耐摩耗性なども向上させることができる素材です。アルミ合金の中で、特に表面処理性が高く、アルマイト処理後の外観は良好です。

日用品や導電材、建材など、幅広く用いられている材料で、私達の生活に欠かせないものとなっています。

参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

A1100の特徴、他のアルミ合金と比較

A1100は、導電性や熱伝導性が高い上に、成形加工性や溶接性にも優れたアルミ合金です。空気中で表面に形成される酸化皮膜によって金属内部が保護されるため、耐食性にも優れます。反射性も高く、光や熱、電磁波などをよく反射します。鉄鋼やステンレス鋼と比べると強度に劣るものの、軽量であるために有用性の高い素材です。

引用元:株式会社三和鍍金

また、アルミ合金全般に言えることですが、A1100には、アルマイト処理と呼ばれる表面処理を行うことで、表面に分厚い酸化皮膜を形成させることが可能です。この酸化皮膜は、自然に形成される数ナノメートル程度の酸化皮膜と異なり、数十マイクロメートルにも達して、優れた耐食性と耐摩耗性を発揮します(上図)。A1100は、特に表面処理性が高く、あらかじめアルマイト処理が施されているものも販売されています。

A1100の加工性について、鍛造や圧延、絞りなどの成形加工には適しているものの、切削加工には適していません。ただし、切削加工が不可能というわけではありません。工具が食い込んでしまうのを避けるために切り込み量を加減する、キズの原因となる切り屑の排出をスムーズにするなど、適切な対処を行うことで切削加工も可能です。

参考:アルマイト処理について解説!アルマイト処理のメリットについても解説!

他のアルミ合金との比較

A1100は、1000番手系の中では、強度や切削加工性のバランスが良好でアルマイト処理を施した際の外観が良いという利点があります。

A1050は、アルミニウムの純度が99.5%以上のアルミ合金で、A1100と比べると、導電性には優れるものの、軟らか過ぎる上に切削加工性にも劣ります。一方、A1200は、A1100と比較すると、機械的性質や切削性などに大きな違いはなく、表面処理性も特に良いわけではありません。そのため、電気的特性を重視する場合はA1050、A1050よりも強度が欲しい場合はA1100を選ぶと良いでしょう。

A1100の2000~8000番手系のアルミ合金と比べたときの最も大きな違いは、その強度です。2000~8000番手系のアルミ合金は、銅(Cu)やマンガン(Mn)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)などを加えることで、強度をはじめ、切削加工性や耐熱性、耐摩耗性などの様々な性質を改善したものです。例えば、ジュラルミンとして知られるA2017やアルミ缶の素材に使われるA5052は、焼なまし状態でも強度がA1100の倍以上あります。特に、A2017は、適切な熱処理が必要ですが、引張強さが400 MPaを上回ります。また、A5052は、切削加工性が良く、切削加工向けの材料として有用です。

参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!

A1100の化学成分

(単位:%)

材質名 Si + Fe Cu Mn Zn その他 Al
個々 合計
A1100 0.95以下 0.05〜0.20 0.05以下 0.10以下 0.05以下 0.15以下 99.00以上

A1100の化学成分は、JIS規格(JIS 4000:2014)によって上表のように規定されています。

A1100は、純度99.00%以上のアルミに微量の銅(Cu)を加えたものです。添加された銅には、アルマイト処理後の光沢を良好にし、外観を白っぽくする効果があります。これは、A1050やA1200などの他の1000番手のアルミにはない特徴です。

A1100の機械的性質

材質名 質別 引張性質 ブリネル硬さ せん断強さ (MPa) 疲れ強さ (MPa) 縦弾性係数 ×1000 (kg/mm2)
引張強さ (MPa) 耐力 (MPa) 伸び(%)
板 (1.6mm厚) 棒(12.7mmΦ)
A1100 O 90 35 35 42 23 60 35 7.0
H12 110 105 12 22 28 70 40 7.0
H14 125 115 9 18 32 75 50 7.0
H16 145 140 6 15 38 85 60 7.0
H18 165 150 5 13 44 90 60 7.0

参照元:株式会社アルミネ

A1100の機械的性質は、上表の通りです。

上表の「O」の性質は焼なましを施した最も軟らかい状態のもので、「H」の性質は冷間加工で生じた加工硬化によって強さが増加した状態のものです。「H」の後に続く数値には以下のような意味があります。

・H12:1/4 硬質

・H14:1/2 硬質

・H16:3/4 硬質

・H18:硬質

金属は一般に加工硬化が進むと、展延性が低下して破断に至る可能性が高まります。そのため、硬化が進んだ金属に引き続き塑性加工を施すには、加熱して高温状態にし、軟化させる必要があります。

A1100では、約200℃へ至るまでに段々と引張強さと耐力が減少して伸び率が増加し、約200℃を超えるとほぼ焼きなまし状態の機械的性質に戻ります。

A1100の用途

A1100は、日用品や電気機器、建材、タンク類、導電材など、幅広い用途があります。

サビにくく腐食しにくい特性を持つことから、各種容器や家庭用品、台所などの器材など、身の回りの物に多く用いられています。高い熱伝導性を活かした熱交換器部品などの用途もあります。導電材料としての用途もあり、銅の代替材料として送電線や配電線にも使われています。反射性が高いことを活かして、照明器具やミラー、反射板などにも用いられます。建築用材料としての用途もありますが、強度が低いために構造材として使用することはできません。

また、A1100は、耐食性が高いため、ジュラルミンを芯材として、A1100を外側に圧着したアルクラッド材の素材に使用されます。アルクラッド材は、芯材の高強度と外板の高耐食性を活かし、航空機材料などに利用されています。

A1100の特徴、用途、他のアルミ合金との違い

2023-11-20

A1100とは、純度が99%以上の純アルミニウムとして分類される材料のことです。アルミニウムの性質をほぼ受け継いており、比較的軟らかいものの軽量で、導電性や熱伝導性に優れます。塑性加工に適した材料ですが、軟らかいゆえに切削加工は困難です。

表面に形成される酸化皮膜によって高い耐食性を示し、アルマイト処理を施すことで耐食性のほか、耐摩耗性なども向上させることができる素材です。アルミ合金の中で、特に表面処理性が高く、アルマイト処理後の外観は良好です。

日用品や導電材、建材など、幅広く用いられている材料で、私達の生活に欠かせないものとなっています。

参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

A1100の特徴、他のアルミ合金と比較

A1100は、導電性や熱伝導性が高い上に、成形加工性や溶接性にも優れたアルミ合金です。空気中で表面に形成される酸化皮膜によって金属内部が保護されるため、耐食性にも優れます。反射性も高く、光や熱、電磁波などをよく反射します。鉄鋼やステンレス鋼と比べると強度に劣るものの、軽量であるために有用性の高い素材です。

引用元:株式会社三和鍍金

また、アルミ合金全般に言えることですが、A1100には、アルマイト処理と呼ばれる表面処理を行うことで、表面に分厚い酸化皮膜を形成させることが可能です。この酸化皮膜は、自然に形成される数ナノメートル程度の酸化皮膜と異なり、数十マイクロメートルにも達して、優れた耐食性と耐摩耗性を発揮します(上図)。A1100は、特に表面処理性が高く、あらかじめアルマイト処理が施されているものも販売されています。

A1100の加工性について、鍛造や圧延、絞りなどの成形加工には適しているものの、切削加工には適していません。ただし、切削加工が不可能というわけではありません。工具が食い込んでしまうのを避けるために切り込み量を加減する、キズの原因となる切り屑の排出をスムーズにするなど、適切な対処を行うことで切削加工も可能です。

参考:アルマイト処理について解説!アルマイト処理のメリットについても解説!

他のアルミ合金との比較

A1100は、1000番手系の中では、強度や切削加工性のバランスが良好でアルマイト処理を施した際の外観が良いという利点があります。

A1050は、アルミニウムの純度が99.5%以上のアルミ合金で、A1100と比べると、導電性には優れるものの、軟らか過ぎる上に切削加工性にも劣ります。一方、A1200は、A1100と比較すると、機械的性質や切削性などに大きな違いはなく、表面処理性も特に良いわけではありません。そのため、電気的特性を重視する場合はA1050、A1050よりも強度が欲しい場合はA1100を選ぶと良いでしょう。

A1100の2000~8000番手系のアルミ合金と比べたときの最も大きな違いは、その強度です。2000~8000番手系のアルミ合金は、銅(Cu)やマンガン(Mn)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)などを加えることで、強度をはじめ、切削加工性や耐熱性、耐摩耗性などの様々な性質を改善したものです。例えば、ジュラルミンとして知られるA2017やアルミ缶の素材に使われるA5052は、焼なまし状態でも強度がA1100の倍以上あります。特に、A2017は、適切な熱処理が必要ですが、引張強さが400 MPaを上回ります。また、A5052は、切削加工性が良く、切削加工向けの材料として有用です。

参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!

A1100の化学成分

(単位:%)

材質名 Si + Fe Cu Mn Zn その他 Al
個々 合計
A1100 0.95以下 0.05〜0.20 0.05以下 0.10以下 0.05以下 0.15以下 99.00以上

A1100の化学成分は、JIS規格(JIS 4000:2014)によって上表のように規定されています。

A1100は、純度99.00%以上のアルミに微量の銅(Cu)を加えたものです。添加された銅には、アルマイト処理後の光沢を良好にし、外観を白っぽくする効果があります。これは、A1050やA1200などの他の1000番手のアルミにはない特徴です。

A1100の機械的性質

材質名 質別 引張性質 ブリネル硬さ せん断強さ (MPa) 疲れ強さ (MPa) 縦弾性係数 ×1000 (kg/mm2)
引張強さ (MPa) 耐力 (MPa) 伸び(%)
板 (1.6mm厚) 棒(12.7mmΦ)
A1100 O 90 35 35 42 23 60 35 7.0
H12 110 105 12 22 28 70 40 7.0
H14 125 115 9 18 32 75 50 7.0
H16 145 140 6 15 38 85 60 7.0
H18 165 150 5 13 44 90 60 7.0

参照元:株式会社アルミネ

A1100の機械的性質は、上表の通りです。

上表の「O」の性質は焼なましを施した最も軟らかい状態のもので、「H」の性質は冷間加工で生じた加工硬化によって強さが増加した状態のものです。「H」の後に続く数値には以下のような意味があります。

・H12:1/4 硬質

・H14:1/2 硬質

・H16:3/4 硬質

・H18:硬質

金属は一般に加工硬化が進むと、展延性が低下して破断に至る可能性が高まります。そのため、硬化が進んだ金属に引き続き塑性加工を施すには、加熱して高温状態にし、軟化させる必要があります。

A1100では、約200℃へ至るまでに段々と引張強さと耐力が減少して伸び率が増加し、約200℃を超えるとほぼ焼きなまし状態の機械的性質に戻ります。

A1100の用途

A1100は、日用品や電気機器、建材、タンク類、導電材など、幅広い用途があります。

サビにくく腐食しにくい特性を持つことから、各種容器や家庭用品、台所などの器材など、身の回りの物に多く用いられています。高い熱伝導性を活かした熱交換器部品などの用途もあります。導電材料としての用途もあり、銅の代替材料として送電線や配電線にも使われています。反射性が高いことを活かして、照明器具やミラー、反射板などにも用いられます。建築用材料としての用途もありますが、強度が低いために構造材として使用することはできません。

また、A1100は、耐食性が高いため、ジュラルミンを芯材として、A1100を外側に圧着したアルクラッド材の素材に使用されます。アルクラッド材は、芯材の高強度と外板の高耐食性を活かし、航空機材料などに利用されています。

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