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製造業の5S活動とは?目的・目標・事例を学んで現場改善

現場改善 | 2021年04月22日

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企業の職場環境を改善するために採用されている「5S活動」をご存知でしょうか。製造業ではよく耳にする単語ではあるものの、まだ取り組んだことのない企業からすれば、詳細な意味については分からないかもしれません。

また、5S活動を取り組んでいる企業でも、社内で情報が共有されなかったり、活動を徹底できなかったりと、環境の改善を実感できない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、製造業が正しく5S活動を行うために必要な、5Sの意味・目的・取り組み方・活動事例を順番に解説していきます。

5Sとは?

5Sとは、整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)・しつけ(Sitsuke)の頭文字のSをとったもののことです。5Sは、さまざまな業界で現場のムダを無くし、環境改善を行うための活動を意味しています。

5Sの各項目の詳細な意味については下記の通りです。


整理(Seiri)

「整理」は、必要なモノを残し、不要なモノを処分することです。

製造業においては、資材や廃材を多く抱えていることが多い分、不要なものは都度処分していくのが大切です。


整頓(Seiton)

「整頓」は、必要なものを正しい場所に配置することです。

工具や部品などを使いやすい、または分かりやすい場所に配置することで、作業効率が向上します。


清掃(Seisou)

「清掃」は、職場の環境や道具をキレイに掃除するだけでなく、道具のメンテナンスを行うことを指します。


清潔(Seiketsu)

「清潔」は、「整理」「整頓」「清掃」を意識して、キレイな状態を維持することです。

常に清潔な状態を維持するためには、これらの3つのSを定期的に行う必要があります。


しつけ(Shitsuke)

「しつけ」は、上記の「整理」「整頓」「清掃」「清潔」の4Sを徹底させることです。

業務が忙しいときでも4つのSを守るよう、ルールや規律を決めておくようにします。

5Sを重視する目的と期待できる効果

職場環境の改善

工場・事務所・倉庫など、企業全体で5Sを実行することで、良好な職場環境を得られます。キレイな職場環境は、従業員のモチベーション向上だけでなく、企業のイメージアップも期待できます。


生産性の向上

5Sが徹底されていない職場では、作業で必要な道具や資材を探す、もしくは使うまでに時間がかかってしまいます。使ったモノを片付ける際に、使いやすく、かつ決まった位置に戻していないと、次の作業者の生産性にも悪影響を与えるでしょう。また、道具をキレイな状態で維持していないと、すぐに破損してしまうケースもあります。これは、工場や倉庫に限らず、事務所でも同じことが言えます。

5Sを徹底することで、必要なときに、必要なモノをすぐに使える環境になるため、企業全体の生産性が向上します。


安全性に優れた環境を得られる

5Sを怠っている企業は、道具のメンテナンスが不十分のため、事故を引き起こす可能性が高まります。製造業では、加工機器・刃物・薬品など、危険を伴うモノを多く扱うため、ひとつの事故から大怪我を招きかねません。

しかし、5S活動を行っていれば、道具の寿命が近いモノに対しての早期発見や、メンテナンス不備による事故の防止などに繫がり、不意に発生するトラブルを未然に防ぐことができます。

5S活動の正しい取り組み方

取り組み方1:整理

「整理」は、長期間在庫を抱えているモノに対して、分かりやすいように年単位で色の付いた印で分類し、一定期間売れないようであれば処分します。色分けする理由は、すべての従業員が、いつから在庫を抱えているかを判別するためです。

文書や図面などは、なるべくPCで管理できるよう、データ化しておくのも効果的です。データを種類毎に管理しておくことで、必要なデータを検索すれば、すぐにファイルを開けるようになります。共有すべきデータは個人のPCで管理せず、サーバーを用意することで、誰もが欲しいときにデータを扱えるようになります。

万が一、データにトラブルが発生したときのために、バックアップを取っておくのも大切です。


取り組み方2:整頓

「整頓」は、見た目がキレイになるように整列させるのも大切ですが、誰もが分かりやすいように表示しておく、または配置する必要があります。書類や道具の管理者のみが分かるような配置では、別の作業者が必要なモノを使う際に、探す手間が増えてしまいます。

例えば、工具とその置き場所の両方に、工具名を書いたシールや写真を貼り付けておくことで、誰が見ても定位置に片付けられるようになります。

搬入された資材についても、受け取りからそのままにしておくとスペースが無くなってしまうため、すぐに種類毎の置き場所に移動させましょう。

PCに保存している書類や図面についても、いつ誰が見ても目的のデータが得られるように、分かりやすくファイル管理しておきます。


取り組み方3:清掃

「清掃」は、職場をキレイにするだけでなく、いかにキレイな状態を維持するかが大切です。また、清掃は機械のメンテナンスを含んでいることも忘れないようにしましょう。

清掃の例としては、事務所・工場・倉庫など、各場所の担当者を決めて当番制で掃除を行うようにすれば、いつでもキレイな状態を維持できます。

機械のメンテナンスについては、個人でチェックするのが難しい場合、業者に定期メンテナンスを依頼しておくとよいでしょう。違和感や不具合が発生した場合は、業者に問い合わせるなどして、すぐに解決します。

はかりやノギスなどの測定器具についても、信頼性を損なわないよう、定期的に校正を受けておきましょう。


取り組み方4:清潔

「清潔」は、整理・整頓・清掃を維持することにあたりますが、そのためには各作業をマニュアル化しておくとよいでしょう。マニュアルを作成しておくことで、担当者が入れ替わっても、整理・整頓・清潔が維持できるようになります。


取り組み方5:しつけ

「しつけ」は、他の4Sを従業員に徹底し、習慣づけるようにします。ただし、強制的に5Sを行わせるのではなく、取り組みに不備や不満が出るような場合は、ただちに改善しましょう。あくまでも、社員全体が自主的に5Sを行うのを目的とします。

製造業における5S活動の取り組み事例

ここでは、製造業における5S活動の取り組みの一例を紹介します。

工場・倉庫での5S活動取り組み事例

  • ・通路には機械や道具などのモノを置かない。

  • ・通路を白色、外側は緑色に色分けする。

  • ・工具や部品の置き場を定位置化する。

  • ・道具とその道具の置き場所が対になるように、両方に写真やシールなどの表示を貼り付ける。

  • ・部品や治具を区画線で分け、種類またはサイズ別に整列する。

  • ・持ち出した道具は「使用中」のプレートを置く。

  • ・1年経過するごとに在庫品へ色違いのシールを貼り、年数が経ったモノは処分する。


事務所での5S活動取り組み事例

  • ・キャビネットや戸棚の外側に、保管しているモノの種類や名称をテープや写真で表示する。

  • ・使用頻度の少ない文具は位置を固定化し、社員で共有する。

  • ・消耗品の保管場所には、誰でも発注ができるよう「最大数・最小数・発注数」と「発注先・品番」を表示する。

  • ・デスク周りのコード類を、ワイヤーネットなどでまとめる。

  • ・誰がどのデスクに座っても仕事ができるよう、引き出し内にある道具の種類および位置を、社員全体で共通化する。

  • ・デスク内に保管する書類は仕掛中のものに限定し、処理済のものは所定の場所に保管する。

  • ・共有すべき書類や図面をデータ化、またはサーバーに保管や整理をしておき、誰もが必要なときにデータを取り出せるようにする。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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