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シルク印刷とは?方法、特徴、メリット・デメリット

金属加工 | 2022年01月05日

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今回はシルク印刷の基礎知識や活用例などについて解説します。

シルク印刷とは、布でできたスクリーンにインクを押し付けて、さまざまな製品に好みのデザインを印刷する手法のことです。

印刷という言葉を聞くと、紙や布などに対応したものというイメージがあるかもしれません。しかしシルク印刷は、耐久性に優れていることから、電子機器や看板などにも採用されています。

シルク印刷とは

引用元:タカチ電機工業 インクジェット印刷・デジタル印刷・レーザーマーキング・シルク印刷・文字彫刻

シルク印刷とは、スクリーンと呼ばれる板版の上からインクを押し付けて、下に配置している製品に文字やロゴマークなどを印刷する手法のことで、別名「シルクスクリーン印刷」とも呼ばれています。

スクリーンには化学繊維の糸で織られた布が用いられており、印刷したいデザインの部分だけをインクが通るように設計されています。スクリーンの素材にはもともと絹(シルク)を用いていたことから、シルク印刷と呼ばれています。

シルク印刷と似た手法として「オフセット印刷」がありますが、シルク印刷とオフセット印刷では方法や特徴が異なります。

シルク印刷は、スクリーンを通して直接製品に印刷するのに対して、オフセット印刷は製品に直接印刷せずに、ブランケット胴と呼ばれるゴム版に転写させてから製品に印刷する仕組みです。

オフセット印刷は、シルク印刷と比べて多彩な色の印刷に適している一方で、耐候性に劣ります。

シルク印刷の方法

シルク印刷の印刷工程は以下の通りです。

  1. 1.原稿:印刷したい文字やロゴマークを作成。

  2. 2.版下作成:原稿からスクリーン製作用のデータを作成。

  3. 3.製版:版下からスクリーンを作成。

  4. 4.インク調合:印刷に使うインクの色を調合。

  5. 5.印刷:色が複数ある場合は、色ごとに印刷を行う。

  6. 6.乾燥:インクを乾燥させて製品に定着させる。

製品に印刷するインクは、依頼者が希望する色に調合する必要があります。正確な色を出すには、PCで作成したデータだと、モニターの違いにより色の見え方が異なる場合があるので、色のサンプル品やPANTONEカラーの指定などが必要になる場合があります。

また、印刷に使うスクリーンは、色ごとに違うものを用いるため、使用する色が多いほど枚数が必要です。

引用元:日本電気化学株式会社 シール印刷・シルク印刷

シルク印刷の方法については、以下の手順で行われています。

  1. 1.始めに印刷したい箇所にスクリーンをセット

  2. 2.スクリーンにインクをのせる

  3. 3.スキージを使ってインクを押し込む

  4. 4.焼付窯で乾燥させて完成

シルク印刷では、スムーズかつ正確な位置に印刷できるように、手順1にて製品やスクリーンをセットする際に、治具を用いて位置を固定する場合があります。また、印刷に不良が発生しないように、セット時は製品の汚れやホコリを落とします。このとき汚れなどが残ると、印刷が途切れたり、ピンホールができてしまいます。

インクを押し込む際は、スキージと呼ばれるヘラを用います。スキージに与える力加減や、角度によって、製品へ落とし込むインクの量が変化するため、デザインなどによって細かな調整が必要になります。

製品に印刷したあとは、焼付窯で乾燥させることで、製品にインクが定着しやすくなります。

シルク印刷の特徴

シルク印刷は、スクリーン上にある隙間から、直接インクを落とし込んで印刷する手法のため、製品にしっかりとデザインを表現できます。インクは厚く塗れるだけでなく、乾燥させて定着させているので、耐久性や耐候性に優れています。

また、印刷は曲面や立体形状の製品にも対応できる場合があります。複雑な形状の製品にシルク印刷をしたい場合は、業者に問い合わせて対応してもらえるか確認してみましょう。

一方で、線の細かなデザインや、グラデーションのかかった多彩な印刷は、印刷の仕組み上適していません。

シルク印刷のメリット・デメリット

メリット

●単色またはロット数が多いほどコストが安くなる

シルク印刷は、単色またはロット数が多いほど、コストが安くなります。シルク印刷は、始めに製品ごとや色別にスクリーンを作る必要がありますが、カラーが少ないと製作するスクリーンの数を抑えられます。また、ロット数が多いと、同じスクリーンを使って複数の製品に印刷ができるため、その分の初期コストが抑えられます。

●耐久性に優れる

シルク印刷で使われているインクは耐久性に優れています。これは、製品にインクを染み込ませるのではなく、インクを乗せたあとに乾燥させ、製品に定着させているためです。定着したインクは色あせにくく、剥がれにくい特徴があります。シルク印刷は、衣類に採用される場合もありますが、数回の洗濯では劣化することも少ないです。

●幅広い素材に対応が可能

シルク印刷は、紙・布・陶磁器・ガラス・看板・電子製品など、幅広い素材に対して印刷できます。スクリーンは柔軟性があるので、複雑な形状の製品にも印刷できる場合があります。

●下地の色の影響を受けにくい

シルク印刷は、インクを厚く塗れるため、下地の色の影響を受けにくいメリットがあります。インクの色調を損なわず、イメージ通りのデザインを表現できます。

デメリット

●少ロットの生産または色数が多いと割高になる

シルク印刷は、一度スクリーンを製作すれば大量に印刷できるため、印刷するほどコストが割安になります。しかし逆を言えば、小ロットの場合に割高になってしまうので注意が必要です。また、色数が多いと、スクリーンも色数の分だけ用意しなければならないため、コストが多くかかります。

●印刷に時間がかかる

シルク印刷は、スクリーンの製作に時間がかかるほか、印刷後に乾燥する必要があるので、時間がかかってしまいます。コストメリットを得るために大量生産を依頼する場合、納期に余裕を持たせる必要があります。

シルク印刷の活用例

引用元:有限会社大石孔版 ステンレス板に印刷

シルク印刷は、紙・布・陶磁器・ガラス・看板・電子製品などの、さまざまな製品に対して印刷が可能です。また、スクリーンは柔軟性があるので、平たい製品だけでなく、緩い曲面などの製品に対しても対応できます。

インクは耐久性・耐候性が良好のため、屋外で使用する製品への印刷にも適しています。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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