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SGP管とは?規格・寸法・肉厚・種類・用途を解説

公開:2023-10-03更新:2026-08-18読了目安:約7分
配管用炭素鋼鋼管(SGP)とは?特徴・用途を解説

SGP管とは、蒸気、水(上水道用を除く)、油、ガス、空気などを比較的低い圧力で流すための「配管用炭素鋼鋼管」です。JIS G 3452で、材質、機械的性質、寸法、試験方法などが規定されています。

SGP管には亜鉛めっきのない黒管と、亜鉛めっきを施した白管があります。また、管端の状態はねじ付きとねじなしに分けられます。この記事では、SGP管の規格、外径・肉厚・重量、種類、用途に加え、STPG・STKM・SGPWとの選び分けを解説します。

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SGP管とは?

SGPは「Steel Gas Pipe」に由来する記号で、規格名称は配管用炭素鋼鋼管(Carbon steel pipes for ordinary piping)です。一般配管向けに広く流通しており、JIS G 3452:2019では呼び径6A~500A、外径10.5~508.0mmが規定されています。

用途は、比較的低い圧力で使用する蒸気、水、油、ガス、空気などの配管です。ただし、JISの適用範囲から上水道用は除かれます。圧力配管には、設計条件に応じて後述するSTPGなどを検討します。

製管方法には鍛接と電気抵抗溶接があり、製造方法を表す記号として鍛接は「B」、電気抵抗溶接は「E」を用います。電縫管の製造方法は「電縫管(溶接管)とは?」でも解説しています。

SGP管の規格・外径・肉厚・重量

SGP管の寸法はJIS G 3452で規定されています。A呼称とB呼称は同じ管を示す呼び径であり、実際の外径そのものではありません。たとえば25A(1B)の外径は25mmではなく34.0mmです。

呼び径(A) 呼び径(B) 外径(mm) 肉厚(mm) 単位質量(kg/m)
6A 1/8B 10.5 2.0 0.419
8A 1/4B 13.8 2.3 0.652
10A 3/8B 17.3 2.3 0.851
15A 1/2B 21.7 2.8 1.31
20A 3/4B 27.2 2.8 1.68
25A 1B 34.0 3.2 2.43
32A 1 1/4B 42.7 3.5 3.38
40A 1 1/2B 48.6 3.5 3.89
50A 2B 60.5 3.8 5.31
65A 2 1/2B 76.3 4.2 7.47
80A 3B 89.1 4.2 8.79
90A 3 1/2B 101.6 4.2 10.1
100A 4B 114.3 4.5 12.2
125A 5B 139.8 4.5 15.0
150A 6B 165.2 5.0 19.8
175A 7B 190.7 5.3 24.2
200A 8B 216.3 5.8 30.1
225A 9B 241.8 6.2 36.0
250A 10B 267.4 6.6 42.4
300A 12B 318.5 6.9 53.0
350A 14B 355.6 7.9 67.7
400A 16B 406.4 7.9 77.6
450A 18B 457.2 7.9 87.5
500A 20B 508.0 7.9 97.4

※単位質量は、鋼の密度を7.85g/cm³として計算した理論値で、ソケットと亜鉛めっきの質量を含みません。実際の製品には寸法許容差があり、メーカーの標準製造範囲や在庫範囲はJISの規定範囲と異なる場合があります。

出典:日本産業標準調査会 JIS検索(JIS G 3452:2019)JFEスチール「配管用鋼管」

SGP管の種類|黒管と白管の違い

黒管と白管の違いは、亜鉛めっきの有無です。材質記号はどちらもSGPですが、耐食性と適する使用環境が異なります。

種類 表面 特徴 主な用途例
黒管 亜鉛めっきなし 白管より安価。使用環境に応じて塗装や被覆などの防食対策を行う 蒸気、油、ガス、空気、消火設備など
白管 黒管の内外面に亜鉛めっき 黒管より耐食性が高い。ただし、SGPでは亜鉛付着量を規定していない 空調、排水、工業用水、消火設備など

白管はSGPWと外観が似ていますが、同じ規格ではありません。また、黒管・白管とも上水道用には使用できません。給水用途では、使用条件と関係法令・仕様を確認し、用途に適合するライニング鋼管などを選定します。

ねじ付き・ねじなしの違い

「黒管/白管」は表面処理の違い、「ねじ付き/ねじなし」は管端形状の違いです。別の分類なので、黒管にも白管にもねじ付きとねじなしがあります。

管端 状態 主な接続方法 選ぶ際のポイント
ねじ付き 管端に管用テーパねじを加工したもの ねじ込み継手 現場で組立・分解しやすい。ねじ部のシールと防食処理が必要
ねじなし プレンエンド(切断端)またはベベルエンド(開先端) 溶接、フランジ、ハウジング形継手など 口径、気密性、施工性、継手の仕様に合わせて端部加工を指定する

ねじ付き品ではJIS B 0203の管用テーパねじが使われます。ねじ付き・プレンエンド・ベベルエンドの製造可能範囲はメーカーによって異なるため、呼び径、長さ、表面処理と併せて発注時に確認してください。

SGP・STPG・STKM・SGPWの違い

外観が似ていても、各鋼管は規格の目的が異なります。圧力、温度、流体、構造用途、防食仕様を先に整理して選定します。

記号 JIS規格 位置づけ 寸法・強度の考え方 主な用途
SGP JIS G 3452 比較的低い圧力の一般配管用 呼び径ごとに外径・肉厚が決まる。引張強さ290N/mm²以上 蒸気、水、油、ガス、空気など
STPG JIS G 3454 圧力配管用炭素鋼鋼管 STPG370・STPG410があり、肉厚はスケジュール番号で選ぶ おおむね350℃以下の圧力配管
STKM JIS G 3445 機械構造用炭素鋼鋼管 鋼種、製法、仕上げ、寸法の選択肢が多い。配管規格ではない 自動車・機械部品、家具、支柱など
SGPW JIS G 3442 水配管用亜鉛めっき鋼管 SGP黒管を原管とし、亜鉛付着量は平均600g/m²以上・最小550g/m²以上 上水道以外の空調、消火、排水、工業用水など

低圧の一般配管ならSGP、圧力配管ならSTPG、流体配管ではなく機械部品ならSTKM、水系配管で厚い亜鉛めっきが必要ならSGPWが比較の出発点です。ただし、最終選定は設計圧力・設計温度・腐食環境・法令・設備仕様を基に行ってください。

STKMの鋼種や機械的性質は「STKM(機械構造用炭素鋼鋼管)とは?」で詳しく解説しています。

出典:日本産業標準調査会 JIS検索(JIS G 3442、G 3445、G 3452、G 3454)JFEスチール「配管用」

SGP管の材質と機械的性質

JIS G 3452では、SGPの引張強さを290N/mm²以上と規定しています。化学成分は、りん(P)0.040%以下、硫黄(S)0.040%以下です。炭素量を一定値で規定した材料記号ではないため、材料選定や溶接施工では、必要に応じてミルシートで実際の化学成分を確認します。

種類の記号 引張強さ P S
SGP 290N/mm²以上 0.040%以下 0.040%以下

出典:日本産業標準調査会 JIS検索(JIS G 3452:2019)

SGP管を選ぶときの確認事項

見積りや発注では、少なくとも次の条件を明確にします。

  • 流体の種類、設計圧力、設計温度
  • 呼び径(AまたはB)、長さ、本数
  • 黒管または白管
  • ねじ付き、プレンエンド、ベベルエンドなどの管端形状
  • 接続方法と継手の規格
  • 屋内・屋外・埋設などの腐食環境と防食仕様
  • 適用法令、設備基準、顧客仕様

SGPは汎用性の高い鋼管ですが、圧力や温度が規格の用途を超える場合、上水道・給水に使用する場合、機械構造部品として寸法精度や強度が必要な場合には、別規格の鋼管を検討する必要があります。

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