第3回 板金加工、図面の基礎

ゼロからわかる!板金加工!

第3回 板金加工、図面の基礎


本シリーズは、板金に関する知識がゼロでも、読み進めていくことで、板金加工の理解が身につくことを目標にしています。

対象とする読者は、知識ゼロのあなたです

前回、「板金加工、材料の基礎」で述べたように、板金製品の完成には、材料、図面、加工(機械)の3つが欠かせません。シリーズ第3回目の今回は、板金加工で使用される図面について解説します。

・なぜ、板金加工に図面が必要なのか。

・仮に図面が必要だとして、どのように読めばいいのか。

この2点に焦点を絞り、以下、順を追って見ていきたいと思います。 

図面の必要性 

なぜ図面が必要なのか。まず、この当たり前のことをあえて考えてみたいと思います。 

モノを作りたい!と考えたとき、そのモノの漠然としたイメージが頭の中で形成されます。 自分のためにだけ簡単なモノを作るのであれば、そのまま実際に作り出してしまっても問題はないでしょう。 もちろん、場合によっては、自分の頭の中のイメージをクリアにするために、ラフやポンチ絵を描くこともあるかもしれませんが。 

しかし、板金加工は、完成品であれ部品であれ、あくまで製品を作り出すためになされるものです。 

製品は、あくまで顧客(届け手)のためにあり、顧客のニーズを満たさなければなりません。 顧客のニーズとして以下のものを考えることができるのではないでしょうか。

・機能

・形状、大きさ

・価格(C)

・品質(Q)

・個数

・制作期間(D)

(QCDは製造業において設計・生産時に特に重視されますね。)

これらは製品が持っている基本的な条件ということができるでしょう。 そして、製品の条件が複雑になればなるほど、その条件を集約的にかつ簡潔に理解できるように整理する必要があります。図面とは、まさにこのような必要性をかなえるものです。

板金加工の図面

引用元:精密板金の丸井工業ブログ 

設計者と加工者が異なる場合も全く同様です。

設計者は、図面を通して、上記条件を加工者に伝達します。 加工者は、図面をもとに実際の製品を作り上げるのです。 

このことは、大量生産の場合でも変わりません。むしろ、大量生産製品であればあるほど、図面の重要性は増すということができます。というのも、その製品に多くの人間が関係せざるを得ないからです。

図面は、製品作りに関わる多くの人をつなぐ役割を担っています。 

図面がこのような役割を担うことができるのは、製品の情報を集約的かつ簡潔に表現しているからです。図面の持っている集約性簡潔さという機能に立ち入るために、まずモノづくりの仕事の流れを確認してみたいと思います。

モノづくりの仕事の流れ 

一般に、モノづくりの仕事の流れは以下のようになっています。


モノづくり仕事の流れ


企画と構想:(複数の人が)頭の中で考える段階。

設計:設計の段階では設計用の図面、製作用の図面が作成されます。

設計以後:ここで図面を読むことが要求されます。

設計用の図面は、部品図と組立図の完成をもって、図面の役目を終えます。しかしながら、技術資料として大切に保管されます。

製作用の図面は、部品図と組立図が製作用図面として、上記図の設計後の工程に流れていき、適時参照されます。

設計用図面と製作用図面

設計者と図面

このことだけ見ても、モノづくりにおける設計者と図面の重要性が理解できるかと思います。しかしながら、現在では設計者の質・量ともに下がってきているという問題があると聞いています。いわゆる、人手不足の問題です。とりわけ、設計者と図面はモノづくりの要ですから、深刻と言わざるをえません。この点については、別記事で重点的に考えてみたいと思います。

1. モノづくりの工程と図面の関係

①製作用の図面作成:部品図と組立図

設計用の図面が完成したら、これを元にして、製作用の図面としての部品図組立図が作成されます。

・部品図には、それぞれの形状、寸法や材質などが示されます。 

・組立図には、構成する部品同士の位置関係と、完成品の外形寸法が示されます。 

②検図作業

設計用図面、製作用図面が完成した段階で第三者視点による検図という確認作業が行われます。

・設計図の検図では、モノの仕様が満足いくものであるのかといった確認作業を行います。

・部品図、組立図の検図では、寸法もれや記入ミスといった図面作成上の問題が無いかを確認し、図面の完成度を高めます。

③現場での部品加工と組立、調整、検査

検図作業が終わった段階、加工から最終の販売までは、図面を読むという作業に移ります。

・加工では、部品図を読みながら部品加工をおこないます。

・部品が出来上がれば組立、調整です。調整が完了してもすぐに販売にはなりません。 当初の仕様を満たしているか否かを、再度部品図や組立図を見ながら 検査を行うからです。 この検査に合格してはじめて販売に移れます。

④加工製品の販売

販売の場面でも、図面は重要な役割を担います。

営業社員は顧客から図面で注文や要求を受けることが多くあります。 こうした際に、顧客のニーズの細部まで把握することが求められます。 社内に持ち帰った後も、図面を基にして技術者と打ち合わせしなければなりません。 また、図面を使って販売活動をおこなうことで、お客様の製品の理解を深めてもらうことができます。 図面が読めれば、その場で議論を深めることができますし、顧客から信頼を得ることもできます。

営業社員が図面を読めることは大きな強みということができます。

⑤購買、生産管理

モノづくりを支える購買部門も、図面を読んだうえで材料や部品を発注します。 仕入れ価格の交渉時にも、図面を見ながら双方で打ち合わせを行うことがあります。 

また、生産管理部門でも、対象となるモノを図面で理解しておくことで、作業者や設備稼働状況等を考慮した立案が可能になります。

2. 具体的なイメージをつかむ

ここまで、モノづくりの工程と図面の関係を見てきました。 図面が読めることがどれだけ重要なことなのか、また読めなければどのような問題、トラブルが発生するのか、理解してもらえたと思います。 

より具体的なイメージをつかむために、以下の動画を視聴することをおすすめします。 ここまで確認してきたこと体系的に再確認することができます。

「プラモデルができるまで」

概要

シリーズ「ザ・メイキング」。身近な製品がどのような技術を使ってつくられていくのかを追い、モノの成り立ちと科学技術の関わりを伝えます。今回のテーマは、「プラモデル」。組立おもちゃの中でも最も人気の高いプラモデル。実物の形を縮小し、再現したスケールモデルは大人から子どもまで魅了している。実際の設計図が手に入らないスケールモデルの場合、写真や雑誌等で資料を集め、コンピュータCADで行う。設計のポイントは、一部分を誇張し本物らしく見えるようにすること。実物のサイズをそのまま忠実に縮小すると、逆に曲がってみえたりすることが多い。設計図をもとに作られた木型で実際の見た目と比べ、金型を製作する。金型は大量に生産されるプラモデルにとって最も重要な部品。そのため手作業で丁寧にみがき上げ仕上げる。プラスチック材料を熱で溶かし、金型に流し込むと、プラモデル部品が出来上がる。

出演者名・所属機関名および協力機関名

株式会社ハセガワ 

引用元:サイエンスチャンネル

この「プラモデルができるまで」では、設計をCADで行っています。

CADはcomputer-aided designの略称で、コンピュータによる設計支援ツールのことです。CADには、さまざまな種類があり、現在では3DCADなどもあります。

このCADについては別記事で詳しく解説します。 

図面の条件

ここまで図面の重要性について確認してきました。 

ここからは図面の本質とルールについて見ていきたいと思います。 

図面を描くといっても、描き手によって異なったルールで描いてしまっては、図面の本来の役割を果たすことができません。 そこで、図面は一定のルールに従って描かなければなりません。

逆から言えば、そのルールさえ知っていれば、誰もが同じように図面を読めるということを意味しています。 では、図面に備わっていなければならないルール(条件)とはなんでしょうか。 繰り返しになりますが、以下の2点が重要です。 

①図面を見るだけで、すべての加工情報が把握でき、狙い通りのモノが加工できる。

②誰が見ても、まったく同じ理解ができること。

条件①は、実際の加工現場で問題となります。

図面を見るだけで加工できず、設計者に聞かなければならないとしたら、とても手間と時間がかかります。加工するに必要なすべての加工情報を把握できなければなりません。

条件②は、読み手によって理解が異なったり、読み手が変わると理解が変わるということがあってはならないとうことです。例えば、加工者と検査者で理解が変わってしまうと、検査の合否の基準があいまいになってしまいます。 

1. JIS規格

では、この条件①と②を満たすためには、何を参考にすればいいのでしょうか。

ここで参考になるのが JIS規格(Japanese Industrial Standards)です。 JIS規格とはどのようなものなのでしょう。 以下、運営元の日本工業標準調査会から引用してみたいと思います。

工業標準化について


標準化(Standardization)とは、「自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化する事柄を少数化、単純化、秩序化すること」ということ ができます。また、標準(=規格:Standards)は、標準化によって制定される「取決め」と定義できます。標準には、強制的なものと任意のものがありますが、一般的には任意のものを「標準(=規格)」と呼んでいます。 工業標準化の意義は、具体的には、自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化してしまう「もの」や「事柄」について、経済・社会活動の利便性の確保(互換性の確保等)、生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)、公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)、技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)、安全や健康の保持、環境の保全等のそれぞれの観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し、これを全国的に「統一」又は「単純化」することであると言えます。引用元:日本工業標準調査会

JIS(Japanese Industrial Standards)とは

JIS(日本工業規格)とは、我が国の工業標準化の促進を目的とする工業標準化法(昭和24年)に基づき制定される国家規格です。 ※規格総数 10,667規格(平成30年3月末現在) JISは、工業標準化法に基づく手続きを経て、制定又は改正されます。また、法律に基づき、制定又は改正から5年以内に見直しが行われ、当該規格をそのまま存続(確認)、改正又は廃止がされます。また、制定等のプロセスを図に示します。 


引用元:日本工業標準調査会

2. JIS規格の中で定められた図面のルール

これから学ぶ図面のルールは、前述の2つの条件を満たしているJIS規格に基づいています(より詳しい内容を知りたい場合は、上で述べた日本工業標準調査会を参照してみてください)。

JIS規格に基づいたルールを使用すれば、図面を描くたび、読むたびごとに方法を考える必要がなくなります。

また、JIS規格に基づいていれば、互換性を確保することもできます。

例えば、ねじは、このJIS規格にしたがって製作されています。 ねじは全国どこで買っても、またどのメーカーが作ったものでも同じものが手に入ります。これは、ねじ製造メーカーが、JIS規格に基づいて作っているからです。

図面のルールと基本的な考え方は「簡潔さ」

わたくしたちは日常でも難しいことを他の人たちに伝えなければならないときには、何度も繰り返し説明したり、いろいろな事例を引き合いに出したりすることで相手の理解を深めてもらうようにします。 図面も他の人たちに情報を伝える手段ですが、「簡潔さ」が基本的な考え方になっています。すなわち、先にあげたように手を変え品を変えて説明するようではだめなのです。それゆえ、ひとつの表示で理解できる場合には、ひとつの表示で済まさなければなりません。簡潔でシンプルな図面ほど良い図面であり、逆に同じ情報が何度も記載されている図面は良い図面とは言えないのです。

図面情報の読み取り方

図面は、基本的に以下の3つのものから構成されています。

①部品図

②組立図

③部品リスト

①部品図とは、モノを構成する部品ごとの情報が描かれたものです。

②組立図とは、各部品同士をどのような位置関係で組み立てるのか、また完成時の外形寸法の情報が描かれたものです。 

③部品リストとは、必要な部品名がすべて網羅され、それぞれの必要個数が記載された一覧表です。部品は「部品図により加工される加工部品」「購入品」にわかれます。購入品の場合には部品図が必要ないかわりに品番とメーカー名が記載されます。

1. 部品の情報は1枚の部品図に集約

1つの部品は1枚の図面に書かれることが原則です。 1枚の図面に複数の部品を「描くことはしません。その理由は3つあります。

図面サイズが大きくなってしまい取り扱いにくい。

図面にいくつもの部品が描かれていると、加工する際に見間違える恐れがある。

図面の流用ができない。

理由③の図面の流用について少し言葉を足しておきます。

既に製作したことがある製品と類似したモノを制作するときに、すべての部品を新たに設計するのではなく、一部は従来と同じ部品を使う場合があります。 このとき部品が1枚ずつ書かれていれば、従来と同じ部品はすでに書かれた図面をそのまま使うことが可能です。

これを図面の流用といいます。

もし、1枚に複数の部品が書かれていると、すべての部品を1から書かなければなりません。これはとても効率が悪いので、実務ではしばしば図面の流用がなされます。

以上の3つの理由から、1枚の図面には部品ひとつだけ描かれます。

2. 組立図は部品の位置関係を示す

組立図とは、部品図で描かれた部品や、部品リストで手配する購入品どのような位置関係で組み立てられるのかを示したものです。

また部品の固定に使用するねじの種類も、組立図に記載されます。 組立図には使用するすべての情報が示されますが、部品個々の細かい寸法までは書かれません。 理由は、情報量が多くなると読みにくくなり「簡潔さ」を損なうからです。

表題欄

表題欄は図面の基本的な情報が載っており、通常、読み手が最初に目を通す部分です。 

1. 表題欄とは

図面の書き手(設計者)が読み手に情報を伝える際、モノの形を第三角法で表すのが一般的です。

寸法等の情報も図に書き加えます。それ以外の情報として、使用する材料表面処理熱処理などの技術情報、また図面作成日設計者名承認者名、図面を管理するための図面番号などの情報も必要となります。

こうした 一般的な情報は、図面の中に表題欄というスペースを使って表されます。

この欄は図面の右下に設けられます。 表題欄で表す項目や欄の配置といった記載方法についてのJIS規格はありません。 自由に設定することが認められています。 自由といっても個人ごとにオリジナルでこの標題欄を作っていると効率が悪くなりますし、図面も読みにくくなります。そこで、企業ごとに表題欄をルール化しているのが実情です。 

表題欄

 引用元:タキゲン製造 株式会社

2. 寸法数値の単位

・長さ寸法の単位はミリメートルを使う

図面に記載される情報の中で最も重要なものは寸法です。

この寸法によってモノの大きさを知ることができます。 図面に使用される寸法の単位は「ミリメートル(mm)」を用います。図面には寸法数値のみが書かれており、単位記号のmmは省略されているこが多いです。

3. 角度寸法の単位

・角度寸法の単位は、度(°)を使う。

言うまでもありませんが、円の一周を360度とする測り方です。さらに細かい角度が必要なときは、「分(’0)」、「秒(”)」が併用されます。一度の1/60が1分、1分の1/60が1秒です。

長さ寸法と異なり、一般的に角度の単位記号を省略することありません。

4. 種々の記号

図面の描き手には書きやすく、また読み手にはわかりやすくするために便利な寸法補助記号というものを使用します。

以下で示すものは、よく使われる記号ですので、覚えてしまうことをおすすめします。

・寸法補助記号の一覧

寸法補助記号の一覧

・線種の一覧

図面の線種の一覧

5. 第三角法(三面図)

先ほど、モノの形を第三角法(三面図)で表すのが一般的と述べました。

第三角法の特徴は、一つのモノの三つの面を図面に描き込んでいることです。

しかし、どうして三つの面なのでしょうか。それは、図面の本質、すなわち簡潔さに関連した、以下の3つにその理由を求めることができます。

図面はとにかく簡潔であること。簡潔であることによって、読み手の負担が減ります。

したがって、三面で伝えることができるのであれば、それ以上の面を使用する意味はありません。むしろ、設計者はムダな作図時間を使っているといえるでしょう。

三面以上、例えば六面で書くと図面のサイズが大きくなってしまい、図面の取り扱いが不便になります。

おおよそのモノは、正面、側面、上面からの3方向から見た3つの図で理解ができます。もちろん、もし一面だけで形状を表すことができるなら、簡潔さの観点から言って、その一面の表示の方が望ましいのです。 実際、丸棒形状や板形状は正面図の一面のみで表される場合がよくあります。

また、線が複雑に重なり合って形状が分かりにくい場合などには、アイソメトリック図などが使用されることもあります。

アイソメ図

引用元:株式会社XrossVate

公差とは

公差という考え方は、図面と実物の関係を考える上で、とても重要です。

設計者は指示した寸法数値に対して、機能を満たす上で許される最大のずれの範囲も同時に指示します。指定した寸法に対して、上限、下限ともにどこまでのずれを許されるのか指示するのです。

専門用語で、上限の値を最大許容寸法、下限の値を最小許容寸法と呼びます。

加工したあとの寸法は、この最小許容寸法から最大許容寸法までの間に入っていれば、合格というわけです。この最大許容寸法と最小許容寸法との差を寸法公差(もしくは簡単に公差 )と呼びます。

寸法には公差が必ず同時に指示されます。

1. 公差とコスト

設計者は図面を描くときに、大きく分けて2つの使命を負っています。

・機能を満たすこと

・部品のコストを下げること。 

機能を満たすことについて説明する必要はないでしょう。

問題は部品のコストです。

ここでのコストとは、材料費 、加工者の労務費 、加工に使った加工機に費用(設備償却費)、表面処理・熱処理費用などの合計に関係します。

この中でも特に、加工者の労務費と設備償却費は大きな割合を占めており、これに大きく影響するのが寸法公差になります。

公差がゆるい場合、比較的安価な設備で早く加工することが可能です。その結果、安いコストで加工することができます。逆に公差が厳しい場合、高価な高精度設備を使い、時間をかけて加工するためにコストは高くなってしまいます。

以上の理由から設計者には、指示する寸法ひとつずつに最も適した公差を指示することが求められるのです。

2. 公差の大きな分類

公差の示し方には以下の3つがあります。

ここでは、寸法公差はめあい公差のみ確認しておきたいと思います。

数値で表示する寸法公差

記号で表示するはめあい公差

面や線が対象となる幾何公差

3. 普通公差とは

上で述べたように、設計者はすべての寸法に公差に示さねばなりません。

しかしながら、現実にすべての寸法に公差を書き入れることは、設計者にとって大きな負担です。また、図面も複雑で、見にくくなってしまいます。

そのために用いられるのが、普通公差(一般公差)と呼ばれるものです。したがって、普通公差とは個々の公差記入を省略して一括で指示するという考え方に基づいています。ここにも図面の本質である 「簡潔さ」が通奏低音のように鳴り響いています。

普通公差は、通常、以下のように設定されます。 

設計者は公差に関するルール(普通公差)を決める。

設計者が普通公差に基づいて読んでください、と図面内で宣言する。

例外がある場合には、図面内に個々の公差を示す。

この普通公差という考え方をとれば、すべての寸法に公差を書く必要がなくなります。その結果、設計作業が楽になり、また読み手にも優しい図面となるわけです。

 4. 普通公差はどのように決めるのか 

普通公差はJIS規格で決められています。

公差のレベルごとに 精級、中級、粗級、極粗級の4つの等級があります。設計者はこの中から適した等級を選択します。普通公差は、図面内であればどこでも自由に記入してよいのですが、上で述べた表題欄の側に書き入れるのが一般的です。 

普通公差一覧(極粗級は除いています) 

普通公差の一覧

 さらに詳しく知りたい方は、以下の記事が、公差についてよく調べてくれています。 是非、参照してみてください。 

「公差について調べてみた」

 記事引用元:株式会社 渡辺製作所  

まとめ 

いかがだったでしょうか。 

図面がとても奥深いことが分かってもらえたと思います。

本来であれば、まだまだ書き加えなければいけないことがあるのですが、今回はここまでとしておきたいと思います。 

図面を理解するうえで、重要なのは 「簡潔さ」でした。「簡潔さ」という視点から図面を眺めてみてください。きっとそこには先人たちの知恵と苦悩が織り込まれているはずです。

次回からは、いよいよ板金加工に欠かせない加工について考えてみたいと思います。

この記事をシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
Mitsuri編集部

Mitsuri編集部

Mitsuriは、お客様に寄り添い、製造プロセスに関わる課題をトータルに解決する「お客様の最適な生産活動を達成するコーディネーター」です。

Twitter
Facebook
Instagram
YouTube