島尻 亮汰
Mitsuri PdM
製造業向け商取引プラットフォーム「Mitsuri」のプロダクトマネージャーとして、プロダクトの開発からマーケティングの戦略立案・実行に至るまでを包括的にマネジメントを行う。著書「SaaSで考えるPLG戦略」
近年、製造業における生産工程の複雑化や少量多品種生産の普及により、金属加工の外注を検討する企業が増えています。
その中でも、「商社」に対して加工を依頼するケースは少なくありません。商社を活用することで、サプライチェーン全体の効率化や調達の最適化につながることもあります。
一方で、依頼の方法や商社とのやり取り次第ではデメリットが生じることもあるため、この記事では金属加工を商社に依頼するメリット・デメリットを整理します。さらに後半では、商社の利用によるデメリットをカバーする手段として「Mitsuri」というサービスをご紹介したいと思います。
商社は、多数の仕入れ先や協力工場をネットワークとして保有しており、
など、多岐にわたる選択肢を用意できる点が大きな魅力です。
通常のメーカーでは見つけにくい工場でも、商社のネットワークを通じてスムーズにアプローチできる可能性があります。
商社は仲介だけでなく、貿易実務や品質管理、さらには製造工程の最適化など、多面的なサポートを提供してくれることがあります。
海外との取引や関税処理、書類手続きなど、企業が不得意とする業務を任せられるため、コア業務に集中できるメリットがあります。
商社が間に入ることで、加工工場との直接交渉よりも価格・納期などの条件が有利になる場合があります。
また、複数のサプライヤー候補を一括して確保できるため、特定の加工先に依存しすぎるリスクを減らすことができます。
商社を利用する場合は、どうしても仲介手数料やマージンが発生します。
直接、加工工場へ発注した場合に比べ、コスト面で不利になる可能性があるため、事前の見積もりや契約内容の確認が重要です。
仕様変更や不具合の修正が必要な場合、商社とのやり取りを通してさらに加工工場へ伝達する形になるため、情報伝達のタイムラグが生じる場合があります。特に短納期の案件や頻繁に仕様変更がある案件では、意思決定の遅れが大きな問題になることもあります。
商社を介している分、どの工場がどのような工程を担当しているのかが明確でないケースもあります。
など、企業側が正しく状況を把握しづらいデメリットがあるため、トラブル時の原因追及も難しくなることがあります。
商社が提携している工場には、設備の種類や加工技術・素材の対応範囲に限度があります。
など、依頼内容によっては希望条件を満たせないケースがあります。事前に商社のネットワークや工場の設備、得意分野などを確認し、見積もり段階で十分に擦り合わせを行うことが重要です。
こうした商社利用時の課題をカバーする方法として、「Mitsuri」のようなオンラインプラットフォームを利用する選択肢があります。Mitsuriは、全国各地の多様な金属加工工場をネットワーク化し、依頼内容に応じた相見積もりをスピーディに取得できるサービスを提供しています。
金属加工を商社に依頼することには、幅広いネットワークによる調達力やコンサルティング機能、リスク分散などの大きなメリットがあります。一方で、仲介手数料によるコストアップやコミュニケーションロス、加工先の不透明さなどのデメリットがあることも事実です。
これらのデメリットをカバーしたい場合には、Mitsuriのような相見積もりプラットフォームを活用し、加工先を比較検討しながら発注までのサポートを受けるのが有効です。その後の納品・検収などは発注者と加工工場の直接取引になりますが、複数社を一度に比較し、最適なコスト・品質・納期を追求できる点は大きな利点といえます。
ぜひ、自社のニーズや状況にあわせて、商社を通じた依頼か、あるいはMitsuriのようなオンラインプラットフォームを利用するか、あるいは両者を併用するかを検討してみてください。状況や目的に応じた最適な選択が、品質・コスト・納期すべてにおいてメリットをもたらしてくれるでしょう。
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