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快削黄銅(C3602・C3604)について!特徴を詳細に解説しています!

銅 | 2021年04月22日

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快削黄銅(C3602・C3604)とはどのような金属なのでしょうか。普通の黄銅とどう違うのか分からず困っていませんか。具体的な成分元素を知りたい人も多いでしょう。

快削黄銅は普通の黄銅と比較し、切削加工に適している合金です。そのため、ねじや歯車など繊細な切削加工を要する製品の素材として使われます。

この記事では快削黄銅の概要から特徴まで解説します。ぜひ、快削黄銅への理解を深める参考にしてください。

快削黄銅(C3602・C3604)とは

快削黄銅(C3602・C3604)は、黄銅に鉛(Pb)を加えたものです。

そもそも黄銅は銅(Cu)と亜鉛(Zn)の合金で、真鍮とも呼ばれます。強度や展延性が適度で扱いやすい素材として、古くから親しまれてきた金属です。黄銅は磨くと美しい金色の光沢を放つことから、日本では昔から小判や仏具に使われてきました。現代では五円玉や水洗便所の部品、鉄道模型の素材などに使われています。


参考記事

黄銅の加工については以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

【真鍮(銅) 加工】真鍮の加工方法を加工実績と共に徹底紹介!!


快削黄銅は、そのような黄銅に鉛を加えることで被削性を高めた合金です。被削性とは削りやすさのことであり、快削黄銅は「快削」の名の通り切削加工しやすいのが特徴です。小さい力でも切削可能なうえ、切り屑も微細で簡単に切り離すことができるため、繊細な加工が必要な歯車やねじの素材に用いられます。また、高い殺菌効果を持つことからドアノブなどにも使われています。

快削黄銅とは、材料記号でC3560~C3713で示す合金の総称です。一言に快削黄銅と言っても、銅や亜鉛、添加元素の割合によって性質が異なるため記号で区分されています。C3602とC3604も、両者ともに快削黄銅ですが、銅と亜鉛の比率が異なります。

快削黄銅(C3602・C3604)の特徴

続いて、C3602とC3604の特徴を見ていきましょう。

特に優れている性質

・被削性

・溶接性

・めっき性

・シャー切断性

・プレス加工性


良好な性質

・伝導率

・耐食性

・冷間鍛造での加工性(C3602のみ)

比較的劣る性質

・耐摩耗性

・ばね性

・冷間鍛造での加工性(C3604のみ)

・熱間鍛造での加工性

・曲げ加工性

・深絞り加工性

・カシメ加工性


基本的には上記の特徴を持ちます。通常の黄銅より切削加工しやすくなった反面、熱間鍛造やカシメ加工との相性は悪くなっています。鉛を加えたことで熱に弱くなり、熱間加工で割れが生じやすくなったからです。

ただし、具体的な性質はメーカーや製品によってばらつきがあります。なぜなら、合金の成分比率にはある程度の幅があるためです。

たとえば、JIS規格の成分表によると、C3602における銅の比率は59.0~63.0%、C3604においては57.0~61.0%となっています。これらの数値だけを見るとC3602のほうが銅に富んでいますが、実際にはC3602の銅比率が59.0%、C3604では61.0%という場合も考えられます。そのため、成分のばらつきがあっても安定的に加工できるよう、苦労している加工メーカーが少なくありません。

まとめ

快削黄銅(C3602・C3604)の概要や性質について解説しました。快削黄銅は黄銅に鉛を加えることで被削性を高めたものです。切削加工しやすいことから、緻密な切削加工が求められる機械部品などに使われます。

そのような快削黄銅ですが、適切に加工するには充分な技術が求められます。品質の高い快削黄銅製品を得るには、加工メーカー選びが大切と言えるでしょう。


メーカーを選ぶ際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で100社以上のメーカーと提携いるため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでの見積もりは完全無料です。ぜひお気軽にお問い合わせください。



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Mitsuri編集部
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