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円筒研削とは?種類やメリット・デメリットを解説

研削研磨加工 | 2021年12月29日

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金属加工の中でも高速で回転する研磨砥石を用いた加工方法のことを研削加工と呼んでいます。工具を用いて金属を削り取っていく切削加工や、工作物に研磨工具を押し当てて削っていく研磨とは異なる方法として分けられています。

研削加工の中には平面研削や内面研削など、さまざまな種類がありますが、その中でも円筒状の工作物を制作するのに用いられる「円筒加工」についてご紹介します。

円筒加工の種類やメリットについても詳しく解説していくので、円筒状の工作物を制作したい方は、ぜひ参考にしてください。

円筒研削とは?

円筒研削は、回転する研削砥石に対し、反対方向に回転する工作物を当てて外面を研削する加工方法のことで、一般的に円筒状の工作物を加工する際に用いられます。仕上がりの寸法精度が、旋盤やフライスによる加工に比べてはるかに高い特徴を持っています。

高速回転する研削砥石に対し、工作物を押し当てるだけで、全体的に整った寸法の製品が出来上がります。主に、円筒軸や段つき軸、テーパ軸などの加工に用いられます。

円筒研削の種類

円筒研削は、大きく3種類に分けられます。それぞれの特徴を解説します。

トラバース研削

トラバース研削は、砥石を工作物の軸方向に平行移動させながら研削を行います。何度も往復することで表面を均等に整える加工方法です。

長さが砥石よりも長く、段差がないものを加工するのに適しています。また、重量が重く移動させるのが難しい工作物に対しては、砥石台を移動指せるタイプのトラバース研削も使用されるようになっています。

●トラバース研削のメリット

トラバース研削の魅力は加工面の仕上がりの美しさ。非常に精度が高く、鏡面加工が施された円筒を作ることが可能です。

●トラバース研削のデメリット

加工物が長くなると、中央がたわみやすくなるため加工精度に注意が必要です。また、シャフトが回転するときに摩擦抵抗が大きくなり、シールが切れて油漏れに繋がるトラブルが比較的高い頻度で起こります。

プランジ研削

回転している加工物に対し、砥石を垂直に押し当てていく加工方法です。砥石や加工物をスライドさせずに研削するため、工作物や砥石の幅よりも短いものや長いものの一部を削るのに適しています。また、切削効率が良いため、量産部品の加工に向いています。

●プランジ研削のメリット

左右に動かず、砥石に対して工作物をしっかりと押し当てることができるため、力が強く伝わり、効率よく研削できる点が大きなメリットです。また、動力効率が良いため機械へのダメージが少なく、耐久性が高い点も魅力的です。

●プランジ研削のデメリット

砥石の幅を超えるワークの切削はできません。また、深い穴などの加工をする際、チップが詰まってしまうことがあるため、切り屑の排出方法を検討する必要があります。

アンギュラ研削

アンギュラスライド、アングルスライドとも呼ばれる加工法で、砥石に対して斜めの位置から研削を行う切削方法のことを言います。

●アンギュラ研削のメリット

斜めの角度に設定されていることにより、工作物の円筒部だけでなく、端面も同時に加工することが可能です。さらに、平面だけでなく、段付きのワークも効率的に削ることができ、部品全体の加工を短時間で終えることが可能です。

●アンギュラ研削のデメリット

トラバース研削のような鏡面の美しさや、高精度の製品に仕上げることは難しく、凹凸の加工も高い制度や細かい凹凸を実現することはできません。

加工には一般的にNC装置が用いられますが、動きのプログラムが複雑になる上、経年劣化による補正値も考慮に入れなければならないため、大量生産時には注意が必要です。

円筒研削のメリットとデメリット

それぞれの研削方法によっても異なる特徴があり、それぞれに違ったメリット、デメリットがありますが、総じて円筒研削は、数ある研削の中でも精度が高く幅広い素材の加工に適応します。また、溝などがあっても加工が可能です。

一方で、動きや加工範囲には制限があり、一定以上に自由度を高めようとすると精度や仕上がりの質が下がってしまいます。また、時間がかかる加工ということもあり、生産性がなかなか上がらないため、大量生産には向いていない点もデメリットと言えます。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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