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【専門家が解説】レーザー加工でチェッカープレート(縞板)の表面に扱い傷がつく理由

この記事を監修した人

染谷 ひとみ

Mitsuri Media管理人

精密板金加工工場のインサイドセールスとして加工と寸法の提案をしてきた経験を経て、製造業の知見と楽しさを提供している。 幼少期からモノの構造を理解するのが好き。JAPAN MENSA会員。

チェッカープレート(縞板)の加工を依頼すると、「表面に少し傷がつきます」「表面に扱い傷がつきます」といった注意書きをよく目にしませんか。これらの傷は加工の工程で生じてしまうものです。
本稿では、どのようにしてこれらの傷が発生するのかを、図を交えて詳しく解説します。

チェッカープレートの加工方法

チェッカープレートは、ほとんど板金加工で加工されます。
板金加工における切断方法は、主にレーザー加工とシャーリング加工が用いられます。レーザー加工を行う際、模様のある表面(凸面)に若干の傷が生じることがあります。
ただし、シャーリング加工を選択したからといって、完全に傷を避けられるわけではないので、注意が必要です。

レーザー加工で凸面に傷がついてしまう原因

チェッカープレートのような表面に凹凸のあるプレートをレーザー加工機に載せる際は、凸面(表面)を下に向けて設置しなければ、機械が故障してしまいます。これは、レーザーのノズルが表面の凹凸にひっかかったり、照準が合わなくなることで、故障のリスクが高まるためです。

縞板をレーザー加工する際の向き

ノズルは非常に高価で、簡単に交換できるものではありません。そのため、チェッカープレートの凸面を下にすると、レーザー加工機の剣山に当たってしまいます。この剣山のトゲトゲした部分によって、表面に傷がつくのです。
「剣山のトゲをなくせばいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、現状では現実的な解決策ではありません。

レーザーのノズルと剣山

少し傷があっても大丈夫な理由

レーザー加工で表面に少し傷がつくからといって、この加工方法を避けるのは得策ではありません。それは、チェッカープレートの主な用途において、わずかな傷が実質的に問題にならないためです。

チェッカープレートは主に、以下のような用途で使用されます。

  • 足場
  • 排水溝の簡易的な蓋
  • 床板

これらの用途は、使用中に多少の傷がつくことを前提としています。例えば、足元の板に小さな傷があっても、ほとんどの人は気にとめないでしょう。

したがって、チェッカープレートの表面に少しの傷があっても、その機能や使用目的に支障はありません。「表面に少し傷がつきます」という注意書きは、発注者であるお客様に仕様上の留意点を事前に伝え、相互の誤解を防ぐために仕様書に記載されているのです。

チェッカープレートのご依頼はMitsuriで!

Mitsuriでは、チェッカープレートの加工も承っております。切断、曲げ、溶接、塗装など、さまざまな工程に対応可能です。

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