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受注生産とは?【3分でわかる】製造業の専門家がメリット・デメリットをわかりやすく解説してみた!

設計 | 2021年04月22日

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受注生産という言葉を一度は聞いた事もある方も多いと思いますが、その言葉の意味となるとなんとなくは理解していても、詳しく説明するとなると難しいのではないでしょうか。

今回はそんな受注生産の仕組みや種類など、メリット・デメリットをご紹介していきます。

受注生産とは

受注生産は大量生産と違い在庫を持たずに顧客の希望に応じて、受注された数だけを取引先から指定された設計図面やデータを用いて個別に生産する製品の生産形態です。

日用品、建築、造船など大小さまざまな製品で行われ、購入者の為だけに生産される一般的なオーダーメイドとよく似ており、特に造船ではほとんどが受注生産が用いられています。

市場の需要を予想し生産される凡用品などは見込生産される事が多いのに対し、受注生産では在庫を持たずにその都度生産されます。さまざまな製品に採用されている受注生産ですが基本的に1つだけの個別生産が主で、多くても数個までという小ロットの生産方式です。

個別受注生産

個別受注生産は機械設備メーカーが代表的で、注文ごとに仕様が異なり個別に受注を受けてから開発、設計しながら製造する生産形態です。

量産される前の生産準備として、量産する為の生産設備や試作品を作るメーカーなどが該当します。

エンジンや産業機械など顧客により製品仕様が異なるので、加工内容、工程手順、機器、設備、生産期間、これら全てが一つ一つの製品により異り、個別なために生産管理システムがうまくいかないことが多くなります。

多品種少量生産形態や試作品などを製造する場面では、生産途中での仕様の変更などもあり納品短縮とコスト削減を要求されることも発生します。

繰返受注生産

繰返受注生産は大多数の製造業が採用している生産形態で、基本的には同じ製品仕様に基づき繰返製造する生産形態です。

一般的に最初の生産開始時に製品仕様の図面を提供もしくは設計し、それを元に製品を作り半年や1年という期間で生産される製品などの場合、顧客からの規格変更や仕様変更もありますが、基本的には同じ物を繰返し生産し、2回目以降はその図面を用いて製造を繰返します。


ロングセラー商品がいい例です。製品のサイクルが長いので仕様が変わることなく、多く製造されるという事は、仕様や図面や機器などの変更もなくコストも抑えら生産計画通り進めることができます。

見込み生産とは

見込み生産は受注生産の反対の意味で、あらかじめ需要予測し販売計画を立てそれを基いて生産する生産形態です。

凡用品などの大量生産品で多く、メリットとして生産計画通りに製品を生産でき、納品もすぐに行える一方で、部品や原材料は販売計画に基き調達し製品化され在庫を抱える事になります。


販売計画の過剰、過小が在庫に大きく影響し売れ残りの発生や売れる機会を失うというデメリットがあり、この在庫の過多や不足というのは多くの企業で発生している問題です。

住宅分野では建売で売られている家が例に挙げられます。例えば大規模な都市開発でいうと、更地に家を建てる際にその都市付近にはどういった世帯の人々が多いのか、収入がどれくらいあるのか、各分野をリサーチした上で家の大きさなどの販売計画を作り完成した家を販売するケースです。


受注生産のメリット

次に受注生産について売る側、買う側双方から見たメリットをそれぞれ解説していきます。

売る側のメリット

お客様から受注を受けてから生産されるので、製品の在庫を持たなくても済むだけではなく、製品に使用される部品や原材料などまでも在庫も持たなくて済むことで無駄な費用が発生しません。

在庫を持たないので、需要変動が起こっても影響を受けずに済み、製品の売れ残り、売り切れというリスクも発生しません。

製品依頼を受けてから生産され、生産過程でも変更が加えられるため、最終的に唯一無二の製品を作る事ができ、お客様のニーズに対応することで顧客満足、信頼に繋がります。

受注を受ける会社は自社の強みを活かせ、生産事例などをアピールする事で受注を増やす機会を得ることができます。

買う側のメリット

製品依頼する時に既存の商品とは異なり、一から生産されることで購入者側の意見や予算をある程度反映することができます。

必要であれば製造の途中に経過報告も受けられることや、製品仕様の変更も可能であり、思い通りの製品を手にできます。

オーダーメイドスーツなどでは、自分の身体に合わせる事だけではなく、色、生地の選択、ボタンの形や配置なども自分好みにオーダーでき、生産途中で変更もできる点がメリットと言えます。


受注生産のデメリット

メリットに対して売る側、買う側双方から見たデメリットをそれぞれ解説していきます。

売る側のデメリット

受注から納期まで時間がかかり、購入者に商品をすぐに納品することができず、それを改善するために納期を短縮する必要があるため、生産性をあげるための設計業務支援や生産の自動化が必要になります。

製造途中で購入者の要望や変更なども容易に想像され、そういった場合に生産計画通りに進まなくなります。

また、生産途中での仕様の変更が要求され、部品の変更があればコストが上がってしまったり、納期が遅れる場面もあります。

特殊な製品を受注生産を行う製造業者は、受注時点で正確な原価予想が難しく、製造途中で生産計画、仕様の変更も余儀なくされコストが上がることもあります。

受注してから部品などの仕入れを経て販売するまでのタイムラグにより、資金繰りに苦しめられる事例もあります。

買う側のデメリット

オーダー後に生産するために受注から納期まで時間がかかり、既存の製品より高額になる可能性が高くなります。

既存の製品は作る側の生産計画に基づき作られるので、コスト面も計画に組み込んで大量生産されているのに対し、受注生産では購入者側の要望通り一つ一つ作り、部品なども一から調達する必要があるために、コストが上がってしまうケースが多くなります。

既存製品はあらかじめ製品を確認した上で購入できるのに対して、受注生産は現物を見て購入できないので思いどうりの製品にならない場合もあります。


まとめ

今回は受注生産をわかりやすく解説してきましたがいかがだったでしょうか。

生産と言えども、様々な生産形態があり生産方法があります。各生産形態にはメリット・デメリットがあり、製品に合わせて正しく選択する必要があることがご理解いただけたと思います。

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この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

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