アルミケースの加工方法、依頼方法について紹介!

「アルミケースの加工方法が知りたい」
「自分で加工してみたいがやり方がや必要な道具が分からない」
「業者に加工を依頼したいがどうすればいいのか」

アルミケースを加工するには、様々な道具を用意した上で、加工する技術が必要になります。丈夫でデザイン性に優れているアルミケースは、アンプ・スピーカー・パソコンなど電子機器に多用されています。

電子工作を趣味にしていたり、音響機器などを扱う企業で、アルミケースの加工が必要になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はアルミケースの加工方法、加工業者への依頼方法をご紹介していきます。必要な道具や、自作する際の注意点もまとめていますので、アルミケース加工時の参考になれば幸いです。

アルミケースの加工方法

アルミケースの加工は、主に下記の流れで行われます。

  1. 切断加工
  2. 曲げ加工
  3. 穴あけ加工
  4. 接合

自作する方は、既に箱状になっているアルミケースを加工する場合が多いかと思いますが、順を追ってご紹介していきます。

1.切断加工

まず始めに行うのは、切断加工です。切断前に図面を作成して、寸法を決めます。その後アルミケースの元になるアルミ板に、目印となる罫書き線を書き込み、切断します。この時アルミの厚さによって、適切な道具が変わります。薄い場合はカッター、厚い場合は金切鋸やサンダー電動工具など、業者であればレーザー加工機を使用します。

2.曲げ加工

アルミ板を切断加工した後は、箱状にするため曲げ加工を施します。曲げ加工はベンダーマシンを使用するのが一般的で、上型と下型の間にアルミを入れ、押し込む圧力によって型通りに変形させます。その際は、切断加工と同様、アルミの厚さによって適切な曲げ加工方法が変わります。薄い場合は直角に曲げても美しく仕上がりますが、厚みがある場合は、角Rを付けた方が仕上がりが良くなります。曲げ加工は、アルミの弾性も考えて行わなければいけないので、ある程度の技術が必要とされます。

3.穴あけ加工

曲げ加工前に穴あけ加工を施す場合も多々あります。手順については、効率の良い順番で行います。切断加工時の罫書きを入れる際に、穴あけ加工を施す場所にもポンチで罫書きを入れておきます。罫書きを入れた場所に、寸法より小さ目の穴をあけ、その後寸法通りの大きさに加工します。ドリルで穴を円の中心部分として、圧力で押し切るシャーシパンチや、ホールソーなどで穴を広げます。角穴加工を施す際は、ドリルで開けた穴をニッパーで繋げていく方法や、鋸で切っていく方法があります。最後はやすりで寸法通りに整えます。

4.接合

アルミ板同士の接合は、主にリベットが使用されています。リベットはリベッターと呼ばれる工具で、かしめ作業を行う事で素材と素材を結合します。穴あけ加工で事前にあけた穴にリベットを差し込み、リベッターでかしめることで圧力により素材と素材を結合します。またアルミの厚さによっては、溶接やネジ・ナットで接合する場合もあります。

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自作でアルミケースの加工をおこなう方法

電子工作が趣味で、アルミケースを自作したい、自分で加工したいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際にアルミケース加工を自作している方は大勢いらっしゃいます。加工時に必要となる道具や、自作する際に注意するべき点をご紹介していきます。

加工に必要な道具

1.ものさし・スケール

まず必要なのは、図面を作成したり寸法を測るのに使用するものさしやスケールです。

2.カッター・センターポンチ・ハンマー

切断加工、穴あけ加工を施す場所に罫書きを入れるために使用します。センターポンチは上からハンマーで叩き、罫書きを入れます。手で押し込むだけで罫書くことができるオートポンチもあります。

3.卓上ボール盤・電動ドライバー・ドリルビット

卓上ボール盤は、穴あけ加工を施す際に、アルミ板を固定してドリルで穴をあけるために使用します。自力で固定して、電動ドライバーで穴をあけることも可能です。卓上ボール盤は簡単に固定できますが、素材の大きさ次第で使用できない場合があります。電動ドライバーは自身でしっかり固定しなければいけませんが、素材の大きさに関係なく使用できます。ドリルビットは金属製を使用します。

4.シャーシリーマ・シャーシパンチ・ホールソー

ドリルであけた穴を、寸法通りに大きくするために使用する道具です。シャーシリーマーは穴を少し広げる際に、手で時計回りに押し込みながら使用します。シャーシパンチ・ホールソーはさらに大きく加工する際に卓上ボール盤や、電動ドライバーにセットして使用します。

5.ニッパー・ハンドソー・やすり

角穴加工を施す際には、ドリルであけた穴をニッパーかハンドソーで繋げ、仕上げにやすりで寸法通りに削っていきます。

6.タップ・ドライバー・ナットドライバー

タップはネジ穴を作成する場合に使用する道具です。下穴にタップを通し、ネジの種類に合わせた穴を作成します。ドライバーやナットドライバーはネジ、ナットを締める際に使用します。

7.ペンチ・ベンダー

曲げ加工を施す際に使用します。ベンダーを使用するのが確実ですが、細かい曲げ加工が必要な場合は、ペンチで行う方もいます。

8.作業用の手袋

切断した後の角や、切粉が刺さるなどのケガ防止用です。またアルミは素手だと滑る可能性が高いので、滑り止め付きの作業用手袋がおすすめです。

アルミケースの加工を自作でおこなう際の注意点

アルミケース加工時には、注意するべき点があります。ケガ、事故、トラブルの元になるので、十分注意して作業しましょう。

1.固定が緩い

切断加工、穴あけ加工、曲げ加工、全ての工程で注意するべき点です。特に電動ドライバーなどの工具を使用する際に固定が甘いと、アルミ板が回転したり、電動ドライバーが滑り体に当たるなど、ケガ、事故の元になります。何かで挟み込むなど、しっかり固定した上で、滑り止めの作業用手袋を着用して作業しましょう。

2.アルミの破片、切粉の放置

アルミの破片や切粉を放置すると踏んだりした際に、ケガの元となります。切粉は目に見えない場合も多いので、加工後はすぐに処理しましょう。

3.騒音問題

自作する方は特に注意しなければいけないのが、騒音問題です。電動ドライバーなどの工具を使用する場合は、騒音や振動に気を付けなければいけません。特に集合住宅や住宅街で使用する際は、防音対策が必要となる場合もあります。作業している本人は気にならないかもしれませんが、周囲の方にはうるさく感じることもあります。トラブルの元になるので、騒音には十分注意しましょう。

アルミケースの加工を加工業者へ依頼する場合の手順

1.加工したいアルミケースを選定、もしくはケースのサイズを指定する

アルミケースの加工を業者に依頼する場合は2パターンあります。

  • アルミ板から穴加工をして箱状にする場合
  • 既成のアルミケースに穴加工する場合

アルミ板から穴加工をし箱状にする場合は、図面をしっかり書きましょう。

アルミ板からの加工の場合、詳細な図面が必要となります。既製のケースを加工する場合は、製品を明確にするためメーカーと型番を指定することが重要ですが、こちらも図面が求められます。

2.加工箇所が明確にわかるように図面を書く

加工する穴のサイズ、穴の位置、穴の個数がわかるように図面を書きましょう。既成のアルミケースを加工する場合でも、図面が必要になります。

図面には必ず下記の項目を記入しましょう。

  • アルミケースの全体のサイズ、もしくは型番
  • アルミケースの板厚
  • 加工する穴のサイズ、位置、個数
  • アルミケースの数量

図面の描き方がわからない方は下記のページをご参考ください。

参考:【板金加工 図面】図面の基礎を徹底解説!書き方・読み方・必要性

しっかりした図面を書けることが一番ですが、シンプルな加工であれば手書きのイラストでも伝わります。

3.加工業者へ見積依頼・加工依頼をする

加工できる業者を見つけたら、連絡を入れましょう。

加工業者が見積・加工判断をする際に必要な項目は下記の項目です。連絡を入れる際には、忘れずに伝えましょう。

  • 図面(形状、板厚、加工箇所、個数)
  • お名前
  • 会社名
  • 連絡先電話番号
  • 納品先
  • 希望納期
  • 予算

連絡先の電話番号は、製品を送る際に必要になります。電話連絡を希望しない場合でも必要になりますので注意が必要です。

希望納期は余裕をもって1週間~実働10日程みましょう。既製品のアルミケースを調達する場合は、調達にも数日かかります。また、初回取引の場合は、加工代金を前払いしてから加工を始めることが大半ですので、すぐ代金を振り込めるように予め準備が必要になります。

4.加工代金を支払う

初回取引の際は、加工代金を前払いで支払うことが大半です。

口座振込、クレジットカード払いのどちらかになります。

加工代金を予め用意しておきましょう。

5.加工済みの製品が届く

製品が届いたらすぐに製品に問題がないか確認しましょう。

アルミケースの加工を依頼するなら

今回は、アルミケースの加工方法や必要な道具、加工業者へのご依頼方法をご紹介しました。切断加工、穴あけ加工、曲げ加工など、アルミケース加工に使用される方法は複数あり、パンチや電動ドライバーなど必要な道具も様々です。

ご自身での加工が難しい、時間がとれない方は、企業へのご依頼がおすすめです。

MitsuriではWEB上で見積依頼から加工依頼まで完結できるサービスを提供しております。図面を登録すれば、加工できる業者から見積が届きます。

アルミケースの加工ももちろん可能です。一度お試しください!

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