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機械加工部品の検査に欠かせない3次元測定器とは?メリット・注意点を解説

この記事を監修した人

志民 直人

技術営業、カスタマーサクセス

切削加工歴29年の1級機械加工技能士(精密器具製作/フライス盤/数値制御フライス盤)。金型・部品加工経験を持ち、CAD・CAMや各種工作機械に精通。設計からカスタマーサービスまで幅広く対応。製造現場改善や治具設計も得意。趣味は日曜大工、ゲーム。

3次元測定器とは、機械加工部品の寸法や形状を高精度に測定するための検査設備です。

マシニングセンタや旋盤などで加工した部品が、図面通りに仕上がっているかを確認するために使用されます。

ノギスやマイクロメータでは測定しにくい位置や、複雑な形状の寸法、幾何公差の確認にも対応できるため、精密部品の品質管理に欠かせない測定器のひとつです。

3次元測定器にはさまざまなメーカーや機種があります。代表的なメーカーのひとつにミツトヨがあり、三次元測定機として、用途や測定サイズに応じた製品が展開されています。

参考:CNC三次元測定機 CRYSTA-Apex V1200シリーズ CRYSTA-Apex V121210 | 商品 | ミツトヨ

3次元測定器は何に使われる?

3次元測定器は、主に機械加工部品の検査に使われます。

たとえば、以下のような測定に使用されます。

  • 穴位置の測定
  • 面と面の距離測定
  • 平面度・直角度・平行度などの幾何公差測定
  • 複雑形状部品の寸法確認
  • 加工後の全体形状の確認
  • 量産品の抜き取り検査
  • 試作品や治具部品の精密検査

特に、穴位置や基準面からの距離など、複数の寸法が関係する部品では、3次元測定器を使うことで精度の高い検査がしやすくなります。

3次元測定器のメリット

高精度な測定ができる

3次元測定器の大きなメリットは、高精度な寸法測定ができることです。

ノギスやハイトゲージでは測定者によるばらつきが出やすい寸法でも、3次元測定器を使うことで安定した測定ができます。

特に、精密部品や厳しい公差が求められる部品では、3次元測定器による検査が有効です。

複雑な形状も測定しやすい

3次元測定器は、X・Y・Z方向の位置情報を取得しながら測定するため、複雑な形状の部品にも対応しやすいです。

手作業では測りにくい穴位置、段差、角度、曲面、基準面からの距離なども、測定プログラムを作成することで確認できます。

検査結果をデータとして残せる

3次元測定器では、測定結果をデータとして保存できます。

検査成績書の作成や、品質保証資料としての提出にも活用できるため、取引先への説明やトレーサビリティ管理にも役立ちます。

また、同じ部品を繰り返し測定する場合は、測定プログラムを活用することで検査作業の標準化にもつながります。

品質管理体制の信頼性を高められる

3次元測定器を保有している工場は、精密測定に対応できる体制があると判断しやすくなります。

特に、半導体製造装置、医療機器、航空宇宙、精密機械など、高い品質管理が求められる分野では、3次元測定器の有無が発注先選定のポイントになることもあります。

3次元測定器のデメリット

設備導入コストが高い

3次元測定器は高価な設備です。

本体価格だけでなく、設置環境、温度管理、定期校正、測定ソフト、治具、保守費用なども必要になります。

そのため、すべての工場が3次元測定器を保有しているわけではありません。

測定できるサイズに制限がある

3次元測定器には、機種ごとに測定範囲があります。

部品が測定範囲を超える場合は、自社設備では測定できないことがあります。

大型部品の場合は、測定器に載せられるか、測定範囲内に収まるか、重量に問題がないかを事前に確認する必要があります。

測定には知識と経験が必要

3次元測定器は、ただ部品にプローブを当てればよいわけではありません。

どの面を基準にするか、どの順番で測るか、どの測定方法を選ぶかによって、結果が変わる場合があります。

図面の読み取り、幾何公差の理解、測定基準の設定など、測定者には専門知識と経験が求められます。

検査工数が増える場合がある

3次元測定器を使った検査は高精度ですが、測定プログラムの作成や段取り、測定時間が必要です。

特に、初回品検査や複雑形状の部品では、加工時間とは別に検査工数を見込む必要があります。

そのため、見積り時には加工費だけでなく、検査費用も考慮することが大切です。

見積り時に確認したいポイント

3次元測定器が必要な部品を見積もる際は、加工だけでなく、検査体制も確認する必要があります。

特に、以下の点は事前に確認しておくと安心です。

  • 図面で3次元測定が必要な寸法・公差があるか
  • サプライヤーが3次元測定器を保有しているか
  • 測定器の測定範囲内にワークが収まるか
  • ワークの重量が測定器の許容範囲内か
  • 必要な検査成績書を発行できるか
  • 幾何公差や測定基準について認識が合っているか
  • 検査費用や検査工数が見積りに含まれているか

また、自社で3次元測定器を保有している場合でも、測定範囲内に収まるかは必ず確認が必要です。

加工後に「自社の測定器では測れない」と分かると、外部測定の手配や納期調整が必要になる場合があります。

そのため、見積り段階で品質管理部門とも協議し、測定方法や検査体制を確認しておくことが重要です。

まとめ

3次元測定器は、機械加工部品の寸法や形状を高精度に検査するための重要な設備です。

穴位置、面間寸法、幾何公差、複雑形状の確認などに使われ、精密部品の品質管理に役立ちます。

一方で、設備導入コストが高く、測定範囲や測定者の知識によって対応できる内容が変わる点には注意が必要です。

見積り時には、加工可否だけでなく、測定器がそろっているか、自社またはサプライヤーの3次元測定器の測定範囲内に収まるかを確認しましょう。

必要に応じて品質管理部門とも協議し、検査方法や成績書の有無を事前に確認しておくことで、加工後のトラブルを防ぎやすくなります。

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