
%20(1).png)
志民 直人
技術営業、カスタマーサクセス
切削加工歴29年の1級機械加工技能士(精密器具製作/フライス盤/数値制御フライス盤)。金型・部品加工経験を持ち、CAD・CAMや各種工作機械に精通。設計からカスタマーサービスまで幅広く対応。製造現場改善や治具設計も得意。趣味は日曜大工、ゲーム。
ポケット加工とは、金属材料の一部を掘り込むように削る加工です。
マシニングセンタなどを使い、プレートやブロック材の一部をくぼませることで、部品の軽量化、部品の逃げ、はめ込み部、座ぐり形状などを作る際に使われます。
一見すると単純な掘り込み加工に見えますが、ポケットの深さや内側コーナーRによって、加工時間や加工費が大きく変わることがあります。
この記事では、ポケット加工の基本と、金属加工を依頼する際に注意したいポイントを解説します。
ポケット加工とは、材料の一部を削り取り、くぼんだ形状を作る加工です。
たとえば、以下のような形状で使われます。
プレートやブロック材の一部を削る加工なので、機械加工ではよく使われる形状です。
ポケット加工を依頼する際に特に注意したいのが、ポケットの深さと内側コーナーRです。
ポケットが深く、さらに内側コーナーRが小さい場合、細くて長い工具を使う必要があります。
そのため、加工時間が長くなったり、工具が折れやすくなったりして、加工費が高くなりやすくなります。
マシニングセンタでポケット加工を行う場合、通常はエンドミルという回転工具を使って削ります。
エンドミルは丸い工具なので、ポケットの内側コーナーには工具径に応じたRが残ります。
たとえば、内側コーナーRを小さくしたい場合は、より細いエンドミルを使う必要があります。
工具が細くなるほど、剛性が低くなり、折れやすくなります。
また、一度に削れる量も少なくなるため、加工時間が長くなります。
その結果、見積り金額が高くなりやすくなります。
ポケット加工では、深さに対して内側コーナーRが小さすぎる形状に注意が必要です。
一般的に、エンドミルの刃長は工具径の2.5倍程度がひとつの目安です。
たとえば、直径6mmのエンドミルであれば、刃長は15mm程度が目安になります。
この場合、深さ30mmのポケットにR3を指定すると、直径6mm程度の工具で深く加工する必要があり、工具の突き出しが長くなります。
工具の突き出しが長いと、以下のような問題が起きやすくなります。
つまり、深いポケットほど、内側コーナーRを大きくした方が加工しやすくなります。
ポケット加工の加工費を抑えるには、できるだけ加工しやすい形状にすることが大切です。
特に、以下の点を意識するとよいでしょう。
たとえば、部品をはめ込むために四隅の角が必要な場合でも、完全なピン角にするのではなく、逃げ穴や逃げ溝を設けることで加工しやすくなる場合があります。
設計上問題がなければ、内側コーナーRは小さくしすぎず、使用できる工具径に余裕を持たせることが大切です。

ポケットの内側コーナーを完全な直角、いわゆるピン角にしたい場合もあります。
しかし、マシニングセンタでエンドミル加工を行う場合、工具が丸いため、内側コーナーに完全な直角を作ることはできません。
どうしてもピン角に近い形状が必要な場合は、以下のような方法を検討します。
ただし、放電加工など別工程が必要になると、加工費や納期が増える場合があります。
そのため、設計段階で「本当にピン角が必要か」を確認しておくことが重要です。
ポケット加工を依頼する際は、図面上で以下の内容を明確にしておくと、見積りや加工がスムーズです。
特に、内側コーナーRの指定がない場合、加工側で工具に合わせたRを判断することがあります。
相手部品が入る形状の場合は、コーナーRが干渉しないか事前に確認しておきましょう。
ポケット加工を含む部品を見積もる際は、以下の点を確認すると安心です。
ポケット加工は、見た目以上に加工時間へ影響します。
特に、深いポケットや小さいRがある場合は、加工方法や工具選定を含めて確認することが大切です。
ポケット加工は、材料の一部を掘り込むように削る加工です。
部品の軽量化、逃げ形状、はめ込み部、座ぐり形状など、さまざまな用途で使われます。
一方で、ポケットの深さや内側コーナーRによって、加工費が大きく変わることがあります。
特に、深いポケットに小さいコーナーRを指定すると、細く長い工具が必要になり、加工時間や工具折損のリスクが増えます。
ポケット加工を依頼する際は、以下のポイントを確認しましょう。
加工しやすい形状にすることで、加工費や納期を抑えられる可能性があります。

Mitsuriでどんな取引が行われている?
新しい機能を使ってどう新規取引につなげる
そんな疑問に毎月メールでお届けします