有限会社日青工業

あふれ出る豊かなアイデア

有限会社日青工業について
茨城県河内町に自社ブランドで情報発信をする板金加工メーカーがある。

有限会社日青工業だ。

オーダー家具、金属製の蝶ネクタイ、板金筐体オーダーシステム。

あふれ出る豊かなアイデアをひとつひとつ形にする。

アイデアがあふれる秘訣はどこにあるのか。

今回は、専務取締役の青木恵之(しげゆき)氏にお話を伺いました。
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快く取材をお受けいただきありがとうございます。まずは、御社の事業概要や強みをおしえてください。

青木氏

はい。
事業内容として取り扱うものは、主に食品の加工機械や医療機器、設備時計などです。
設備時計というのは、駅の構内に設置されるているような業務用のものですね。
この辺りをメインにしながら、様々な業界の研究用の筐体なども取り扱っています。
あと、材木屋・大工・精密板金の異業種3社で展開するオーダー家具ブランド「mills ends」。
クラウドファンディングにも挑戦していまして、Metal Butterflyという商品を展開し始めました。
これは金属製の蝶ネクタイです。

板金の設計に関しても、お客様のサポートをさせていただいています。
お客様の方で、なかなか筐体や部品の設計が間に合わないことがありまして。
そこをサポートさせていただくことが多くなってきました。

弊社の一番の強みは、小回りの良さだと考えています。
少数精鋭でやっていますので。
社内の風通しも良く、連携も密に取れるようにしています。
納期をはじめとした様々な要求に対して、すぐに対応できることを大切にしています。

ありがとうございます。そうすると、量産よりも多品種少量に強みを持っていると考えてよろしいでしょうか。

青木氏

そうですね。
その割合が大きくなっています。
もちろん量産もやります。
ただ、お客様から量産ものよりも様々な展開を増やしたいとの要望をいただいていまして。
そこへきちんと対応できるように、一個一個の生産台数をおさえて生産できるような体制にしています。
お客様の設計変更に対して、柔軟な対応ができるようことを常に考えていますね。

お客様からの細かい設計変更というものは、結構あるものなのでしょうか。

青木氏

多いです。
システムやソフトウェア開発の手法の流れだと思うのですが、ベータ版から展開していって、バージョンアップしていく。
そういう手法が当たり前になってきていますよね。
そのような流れが、ソフトだけではなく、ハードの方にもきているんだと思いますね。

Metal Butterflyについてお話を伺わせてください。サプールの生き方に感銘を受けたとのことですが、どのような経緯で興味を持たれて製作に至ったのでしょうか。

青木氏

はい。
サプールを知ったのはたまたまで。
ですが、サプールの住んでいるコンゴは内戦がずっと続いているんですね。
彼らは月給3万円くらいの収入しかないのに、一流のスーツを着ています。
そこには重要なメッセージがあって。
争いをやめよう、もっと平和に生きよう。
要は、おしゃれして平和に生きようっていうメッセージなんですね。

そのような考え方に影響を受けまして。
彼らのような人に、ものづくりに携わる人間として何ができるのだろうか。
何か役に立てるようなことはないのだろうか。
そういう思いをずっと抱いていまして。
蝶ネクタイを金属でつくることができないだろうか。
これを一つのプロダクトにしてみよう。
そう考えて、クラウドファンディングでプロジェクト展開してみました。
これはまだ先の話なのですが、アフリカに生産拠点を持てたらいいな、と考えています。
そこで彼らに技術支援をしたい。
最終的に、彼らが自分たちの技術で、自分たちの生活を支える。
子どもに教育を与えることもできるようになって、国自体も良くなっていく。
我々が当たり前に持っている幸せを、彼らが自身の手で掴み取れる。
そういうインフラの一つに、弊社の技術があったらいいな、と思っています。

EC(イーコマース)で単純に通販してしまうという方向もあったと思います。あえてクラウドファンディングを選ばれた理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。

青木氏

クラウドファンディングを選んだ理由は2つあります。
1つは、純粋にプロモーション。
戦略的にプロモーション効果を狙ったんです。
もう1つは、ファンやアンバサダーを集めること。
弊社のMetal Butterfly事業を応援してくれる人を集めることが、上で述べたようなことを実現するために欠かせないと考えたんです。
そのような方々と一緒にブランドを作って、育てていきたいという気持ちがあったんです。

ありがとうございます。他にも、アツラエ(板金筐体パターンオーダーシステム)というサービスを展開されている予定と伺っています。

青木氏

弊社にいただく仕事として、既製品の筐体に穴をあけて欲しいというものがあります。
穴あけ加工をして、お客さんにお渡ししてしまえば、それで仕事自体は終了です。
ただ、そこからさらに加工を加えたりして、最終的な形になるまでのことを考えることもできます。
要は、コストやお客様のブランド価値の点を考慮に入れると、ゼロからオリジナルな製品を作ってしまった方がいい。
トータルで考えればお客様に喜んでもらえるはずですし、弊社にはその技術がありますから。

もちろん、そのようなサービスを実現するには、設計や資材調達などでスピード感やコスト感を、お客様に納得していただかなければいけない。
ここをどうすればいいか考えたときに、ウェブ上ですべて完結できれば解決できるのではないか、と。
それで、アツラエというサービスを展開することに決めたのです。

お話を伺っている限り、御社はB to Cの方向に舵を切っているように感じました。そのような理解でよろしいでしょうか。

青木氏

B to Cに見えるかもしれませんが、簡単にそう言い切れないですね。
Metal Butterflyを例にあげれば、注文は個人からきています。
ただ、mills endsは飲食店様から注文がきます。
これらの自社ブランドを展開して、情報発信しているのは新しいマーケットを開拓したいという思いがあって。
ただ、それ以上に弊社で働いている社員に、ものづくりのかっこよさや面白さを肌で感じて欲しいという思いが強いですね。
それで、社員自身が仕事に自信をもって、情報発信ができるように。
そういう思いですね。

結局人手不足の問題に絡んできてしまうのですが、単純に求人をかけても人がなかなか集まらない時代になってきています。
他社さま、あるいは他業界との違いをどのように見せるかを考えなければいけない。
普段作っている板金の製品って、何かの装置の一部品だったりするんですね。
それって、どこでどう使われているのかわかりづらい。
一方で、家具や蝶ネクタイだったら、ユーザーの喜ばれている姿がイメージしやすいですよね。
そこの意識の差って、本当に大きいんですよ。
工場の中を綺麗にするとか、労働条件に気を使っている工場さんは少なくないです。
でも、自社ブランドを発信しているところとなると、途端に数が少なくなる。
見せ方という点で言えば、そこで違いを見せる。

なるほど。興味深いです。

青木氏

実際、弊社で働いている社員は、自分たちで面白い取り組みをしていますよ。
自分たちでアナログシンセサイザーを組み立てて、色んな機械をつなぎ合わせて音を鳴らすマシーンミュージックのパーティをやっています。
その中で、自分のブランドでやりたいといって、より高度な板金の勉強をしているところです。
こういう社内ベンチャーのような形を、会社でサポートしていきたいですね。
とはいえ、アイデアはたくさんあっても、そこを支えているバックボーンは普段取引しているお客さま。
そこが崩れたら、総崩れになってしまいますよね。
普段の仕事も大事にしなければいけない。
そこで、また普段の仕事への取り組み方が変わりますよね。

ありがとうございます。恵之さんは、26才でこの会社に入社しています。どのような経緯だったのでしょうか。

青木氏

一時期、会社が低迷していた時期がありました。
私が継ぐか、継がないなら会社をたたむか、そういう二者択一に迫られました。
自分の可能性を信じて、会社を継いだんです。
そのときが、26でした。
経営の勉強もしてきていなかったので、茨城県中小企業家同友会という勉強会にも参加しました。
そこで、学んだのは出来るだけ良質なインプットを得てそれを必ず実践しアウトップットし続けていくことの大切さでした。
で、まずはホームページを作ろうと思いまして。
それまでは、持っていなかったんですね。
見よう見まねですが、作りました。
そこから集客が来るようになりまして。
情報発信の大切さを学びました。

自社ブランドも情報発信の一つだとおっしゃっていました。

青木氏

はい。
商品開発を大事にしている理由は、利益の確保もあります。
ただ、それよりも社員たちが、自分で考えて自分でものを生み出す訓練が大切だと考えているんです。
なにかアイデアを思いついて、図面描く。
試作を作って形にしていく。
その後で、リリースやプロモーションを考える。
コストダウンの方法も考える。
これらって、お客さまがやっていることと全く一緒ですよね。
ここをきちんとやるとお客様の目線に立つことができますから。

Metal Butterflyですけど、アイデア自身は私が出しました。
でも、それ以降の作業は現場の社員に任せました。
どういうデザインがかっこいいのか、とか。
ですから、その分社員に利益還元しようと考えていますよ(笑)

ありがとうございます。大きな話になるのですが、板金加工業界の課題について教えてください。

青木氏

そうですね。
板金加工はおそらく30年前と今で、やっていること自体はあまり変わっていないと考えています。設備やCADなどは変わりましたが。
次のステップのことを考えると、IoTやAIなどのテクノロジーとどう向き合っていくかが重要になるとは思います。

個人的には、新しい価値を生み出そうとしているベンチャーの取り組みなどをしっかり理解する必要があると感じています。
ベンチャーの取り組みを理解した上で、弊社のようなハードウェアの会社に何ができるのか。
単なるサプライヤーではなく、ビジネスパートナーとして次の社会、未来を作っていくという意識をもたないといけない。
将来に対するビジョンの共有ができるかどうか。
そこは、すごく重要なことだと考えています。


まとめ

自社ブランド商品でビジョンを発信。


それは次の社会、次の未来をつくるため。


だから、アイデアが豊かにあふれ出す。


引き継がれた精密板金の技術を守りながら。


有限会社日青工業。

加工技術

  • カット・穴あけ加工
  • 曲げ加工
  • 抜き加工
  • 成型加工
  • 溶接
  • 塗装
  • めっき
  • 組立
  • 検査
  • 仕上げ・研磨

基本情報

代表者名
青木 一郎
担当者名
青木 恵之
従業員数
5名
創業年度
1988年
メールアドレス
aoki.nissei@gmail.com
電話番号
0297-84-4533

住所

〒300-1337 茨城県稲敷郡河内町竜ケ崎町歩11-33

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