日本ゲージ株式会社

挑戦し続ける技能集団

日本ゲージ株式会社について
茨城県東茨城郡にエレベーターに強みを持つ精密板金加工メーカーがある。

日本ゲージ株式会社だ。

他社が倦厭(けんえん)する難しい仕事も積極的に。

高い技術でコンマ100の精度の加工を実現。

どうして他社が倦厭する仕事を積極的に受注するのか。

今回は、 取締役の山野内大二郎 工場長に話を伺いました。
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快く取材を受けてくださりありがとうございます。まず、御社の事業概要や強みについて伺ってもよろしいでしょうか。

山野内氏

はい。
基本的には精密板金のくくりの中に入ります。
その中でも大物をメインに仕事をしています。
具体的には、昇降機、いわゆるエレベーターですね。

その他板金で製作出来るものは何でもやっております。
弊社の強みとしては、設計から組立まで一貫して製作出来ることと、お客様に積極的に提案していくスタイルだと思います。
あとは、受けた仕事は必ず納期を守ることを徹底しております。

とても興味深いです。メーカーさんから、どのような要望を求められますか。

山野内氏

一般的には、QCDが一番求められていると思います。
みんながやりたがらない仕事を強く要望されております。
あとは、開発部署等からの技術提案などはよく相談されますね。 

これまで手掛けた中で、特に難しかった加工などありましたら教えてください。

山野内氏

そうですね。工作機械(特に高精度な機械)に使われるマグネットスケールと言われる計測装置のカバーになるのですが、板厚が0.05mmのもので、0.01mmの精度を実現し、尚且つ曲げ長さ2000mmにて加工して欲しいという依頼。
これには苦労しています。
他の業者さまで、0.05mmの板厚の板金加工というのは特殊な微細加工以外では、ほぼないと思います。
更に曲げ加工後に、立ち上がり部を1mmでカットしないといけません。
そこに1mmのスケールを溶接するんです。
簡単説明すると、0.05mmのものと1mmのものを溶接にすることになります。
それに今取り組んでいます。
通常の板金屋さんではやらないような仕事。
弊社は、これまで積極的に取り組んできました。

また、別物件になりますが、既存の加工会社では、9割不良を出したような加工物がまわってきたことがあります。
どうにかして欲しいとお願いされたので、試しにやってみました。
きちんと製品化できて、いい仕事ができたのでしょうね。
そこのお客様と一緒に共同開発をすることになりました。
そこから一緒に共同で開発していきました。
それで、文部科学大臣表彰の「創意工夫功労者賞」を頂きました。


エレベーターを加工してきたノウハウがいきたのでしょうか。

山野内氏

そういうところもあります。
弊社は、エレベーターの売り上げも多いんですけど、各種産業メーカー様からも多数依頼を頂いております。
そういう部分で、常にお客さまから勉強させて頂いております。
弊社は、設計を得意としているのですが、それはあるヒンジメーカーさまのおかげでもあります。
そのお客さまは展示会出展のする際、蝶番や取っ手だけだと、お客様のイメージが沸きずらい為、どのような動きをする丁番なのか?また、取っ手の使いがってやデザインをより鮮明にする為の什器等を毎回製作させて頂いております。
その際に、最新の什器やヒンジの構造だったり、流行りのデザインを学ばせて頂いております。

チャレンジすることで知識や経験をためることができ、御社の技術力になっていく。

山野内氏

そうですね。
話しながら思ったのですが、やはり他社さまが嫌がる仕事に挑戦してきたというところが、弊社の一番の強みなのかもしれません。
新規開拓で受けた仕事ってなかなか難しいんです。
超短納期だったり、物量が極端に少なかったり、種類ばかり一杯あったりと、難しかったり、手間がかかったり。
そういうものきちんと向き合って、着実に仕事をこなしてきました。
それが今の日本ゲージに繋がっているんだと思います。
今だいたい250社くらいとお付き合いがあるのですが、まだまだ新規開拓して行きます。
2020年の東京オリンピックまでには、取引先300社を目指して頑張っております。
現状に満足してはいけませんからね。

ありがとうございます。お話を伺っていると、御社には先見の明があるように思います。

山野内氏

そんなことはないと思いますが。。
中期経営計画を組んでいるのですが、なかなか先がよめないというのが正直なところです。
だから、お客さんに喜んでもらえるような仕事をして、取引先を増やすようにしています。
今考えているのは、エレベーター関連の高級品の需要です。
アジアって、先ほど述べた敷居が高級なものがないわけではないのですが、多くもありません。
新興国が豊かになれば、絶対に高級品の需要が生まれる。
国内の昇降機関係の仕事は都内の開発を除いては、頭打ちしている感じがあります。
2020年のオリンピック前までは、インフラ関係等が前倒しで製作が進んでいますが、来年以降はかなり落ち着いてくるのではないかと予想しております。そんな中、国内の仕事もかき集めているが、国外もターゲットにしていかないと今後生き残っていくのは難しいと私は考えております。
単純に海外に目を向けても、価格競争ではなかなか難しいですね。
ですから、富裕層をターゲットにしたビジネス展開の可能性を考えています。
特にエレベーターのボタン。
ボタンの周りにフェイスプレートと言われる板金のプレートが必ず付きます。
高級なボタンの周りには高級なフェイスプレートがつきます。
また、高級な仕様のエレベータには、かなり多くの特殊材を用いた部材が使用されます。
そこに今だからこそ可能性を感じていますね。


もともとフェイスプレートの加工をされていたのでしょうか。

山野内氏

していました。
なんでもやらないと、新しい仕事が取れない時期というものがありました。
業界問わずできる仕事は何でもしていました。
私が役員になった年にリーマンショックがありました。
年商20億以上あったのが15億にまで落ち、更に翌年は12億まで落ち込みました。
非常に悔しい思いをしました。 代替わりしたら売り上げ落ちたんで。。
そのあと、回復してきたと思ったら、今度は震災。
時代や景気のせいにはしたくなかったので、10年で元に戻す!!って決めてやってきました。
復興需要もありましたが、営業も含め全社で頑張ってきました。
その甲斐があって、10年かけてほぼ元の水準に戻すことが出来ました。

業界問わずということでしたが、実際にどの業界さまとの取引が多いのでしょうか。

山野内氏

売上的には、やはりエレベーターが一番多いです。
あとは医療関係。
半導体が多い時期もありました。
他は、理化学機器関係、搬送装置関係、医薬関係、建機関係、建材関係など多種多様に受注しております。
全体的に言えるのは、多品種少量ですね。 あとは、特殊品などの一点物が多いです。

御社のPRで力を入れているところ、試行錯誤されているところなどがございましたら教えてください。

山野内氏

新規営業に力を入れています。
特に東京ビックサイトなどで行われている展示会等です。
きちんとテーマを持って出展することを心がけています。
出展しないときでも、できるだけ足を運ぶようにしています。
その時のその時の求められているものを探求するためにですね。
POPなども細部にこだわっています。
色々出展してきましたが、見せ方はとても重要なんで。
いかに技術力があっても、販路がなければどうしようもありません。
弊社の強みを、全国のメーカー様に解って頂けるように取り組んでいます。

直近の展示会では、どのようなテーマで出展されましたか。

山野内氏

直近は長尺物と接着工程です。
長尺物で、多数曲げのもので特に精度がうるさいものに力を入れております。
長尺物で曲げ工程が多いと、通り精度と曲げ精度を出すのに、熟練の技術とノウハウが必要となってきます。
弊社としては、その技術とノウハウを弊社の強みの一つとして、出展しております。
接着工程については、弊社はエレベータの意匠品などを長年手かがけており、歪を極力抑える手法としては、接着工程を強みとしております。
また、ファイバーレーザ溶接などを複合して、更なる品質、意匠性の向上を日々図っております。

展示会に来場されるお客様でも、現状の溶接構造に意匠的に不満を持たれている方も沢山います。 また長尺加工にて、精度が出なくて困っているお客様が多くいますので、困っている方の力になれるよう、日々試行錯誤しながら出展しております。


「創意工夫功労者賞」を御社で3名受賞されたと伺っています。社内の雰囲気や技術向上のために取り組んでいることがあれば教えてください。

山野内氏

表彰されたり賞をいただいたりするのは光栄なことです。
社員にきちんとありがとうという気持ちを伝えています。
会社の理念やビジョンをできるだけ伝えることも大事にしています。
会社がどういう方向を向いているのか。

今は本当に忙しくて、残業をかなりこなしながら仕事をしている。
にもかかわらず、新規開拓を積極的に行なっている。
現場からすれば、どうなっているんだ、と思っているかもしれません。
でも、2020年以降のことを考えると、現状維持でいるわけにはいきませんから。
今どれだけ成長できるか鍵です。
この部分をきちんと伝えて、全員が同じ方向を向いて仕事ができるように意識しています。

あとは受注するうえでは、最終形態になるまでの製品で受注するようにしております。
塗装して、組み立てまでして、お客様に納品する。
というのも、ただ単純に同じ部品ばかりやっていても、自分が何を作っているのか?また何をやっているのか?わからずにものづくりをしているほど、虚しいものはないですから。
自分が今何を作っているのか、目に見える形で仕事すると、社員も楽しいしやりがいを感じてもらえますからね。
そういう部分を考えながら、新規開拓、受注するように考えています。

ありがとうございます。少し話が大きくなるのすが、板金業界全体の課題点についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

山野内氏

設備による他社との差別化が難しくなってきていますね。
現状は、機械の自動化が進み、抜き、曲げ工程では、同じ機械を使用すれば、ほぼ同じ製品を作ることが出来ます。
いかに他社と差別化出来るか?、いかに他社より付加価値を付けることが出来るか?が課題だと思います。

又、材料の値段が上がってきていますね。
特にステンレスに関しては、材料費は高騰してますが、品質は悪くなっている傾向があります。
品質のよくない材料で、良いものは基本的には作れません。
今後の課題としては、いかに付加価値の高い製品を安価で市場に出して行けるか?
また、他社がやらない工程などを自社でいかに効率良く、品質の高いものづくりを出来るか?
最後に営業力と対応力だと私は思います。

後継者不足のお話をよく伺うのですが、この点についてはいかがでしょうか。

山野内氏

そうですね。
担い手に若い人が少ないのが問題ですよね。
後継者の前に、そもそも人を採用するところで難しいような状況があるように思います。
昔の工場って言うと、3Kのイメージはだいぶありましたが、弊社では、そのようなイメージを無くす努力をしてきました。
今後も従業員が働きやすい職場作りを目指しております。

担い手の話から離れてしまうのですが、板金の機械って結構高いんです。
機械が高いのに、加工した製品が安ければ、厳しい商売になってきますよね。
製造業全体は、好景気だと言われていますが、商売として考えると難しいところがあります。
ただ、そこはやり方次第でもあって。
弊社は、他がやりたがらない難しい仕事を受けることで、付加価値の高い製品を作り、それなりの対価を頂いております。
反対に、他社さんで、安くても簡単な仕事を効率よく数をこなして利益を出しているところもあります。
どちらが正解というわけではないと思っています。
両方実現できるのが、一番ですよね。
この両軸で利益を出せる会社になりたいと思っています。


まとめ

エレベーターで培った技術をいかして。


高い精度の加工を実現する。


他社が倦厭(けんえん)する仕事も積極的に。


挑戦し続ける技能集団。

加工技術

  • カット・穴あけ加工
  • 曲げ加工
  • 抜き加工
  • 成型加工
  • 溶接
  • 塗装
  • めっき
  • 組立
  • 検査
  • 仕上げ・研磨

基本情報

代表者名
山野内 十一郎
担当者名
山野内 大二郎
従業員数
79名
創業年度
1933年
メールアドレス
d-yamanouchi@nihongauge.co.jp
電話番号
029-292-2511 

住所

〒311-3116 茨城県東茨城郡茨城町長岡

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