株式会社マウンテック

大型板金に特化した技術集団

株式会社マウンテックについて
愛知県津島市に大型板金に強みをもつ板金加工メーカーがある。

株式会社マウンテックだ。

大型板金、大型製缶で勝負する企業は決して多くない。

大型板金、大型製缶のポイントはどこにあるのか。

今回は、代表取締役の山田剛士氏にお話を伺ってきました。
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快く取材を引き受けていただき、ありがとうございます。まずは、御社の事業内容や強みを教えてください。

山田氏

弊社は、主に大型の板金と大型の製缶を扱っています。
大型もやっていますという企業はありますが、大型に特化している企業はないと思います。
愛知県でも、同規模となると1つ、2つあるかわからないレベルですね。
どの県でも、数えるほどになります。
大型やりますという企業はあるのですが、専門的に取り扱う企業というのはとても少ないです。
もちろん小さいものも作れますが、得意なものは大物です、と言い切ることで強みを明確にしています。


貴社のサイトの方から、とても大きな操作盤を拝見しました。大型製品の製作は技術的にも難しいことがあるのでしょうか。

山田氏

アングル構造は、電力向けなどの大型の配電盤などによく用いられます。
小さいものであれば板から曲げて、角を溶接するといった簡単な製作方法を取れる場合が多いですし、そういう方法はそれほど溶接の技術が無くてもできます。
大きくなると強度が必要になります。
サイトにある操作盤ではアングル材というものを用いて枠を作っています。
L字型の鋼材ですね。
アングル構造では、6面の対角をしっかり出さないと精度がでないです。
その部分はノウハウが必要です。
予め歪みが出ないような溶接方法をとったり、また出てしまった場合には、殴ってみたり、火で炙って焼いて水をかけたりと、歪みをなおす作業が必要になってくる。
鍛冶屋さんが持っているようなノウハウですよね(笑)
弊社にはアングルを扱える職人さんが15名ほどいます。


大型に特化したきっかけはありますか。

山田氏

私が社長に就任したのが、3年前です。
私が社長に就任してから、まずは新規開拓に力を入れました。
元々、とても技術のある会社でした。
何でもできますでは、お客様も何を頼んでいいのかわからないと思い、何が一番の売りになるのか考えました。
他の製缶板金の会社と比較してみると大型製品の実績があることだと思い、ここを伸ばすことにしました。

以前は、新規開拓に消極的な会社だったんです。
どれだけ苦しくても既存のお客様を大切に、繁忙期閑散期あれど迷惑をかけないようにという考えでやっていました。
就任したときはお客様が10社もないぐらいでした。
この先、お客様に迷惑をかけないようにと考えると、しっかりと事業の継続をしていくことが必要ですよね。
そのためには、きちん自立できる体制づくりが重要になります。
今では50社以上ものお付き合いが広がりました。
遠方のお客様もいて、東は茨城県から、西は岡山県までと取引の範囲が拡大しています。

社長に就任された時期が、3年前とのことで入社されたのはいつだったのでしょうか。

山田氏

18年前ぐらいですね。
24歳のときに入社して、役職ももらいました。
当時は背負って立っていこうっていう意思も何にもなくて。
「言われたから入りましたけど?みたいな。」感じで斜に構えながらやっていました(笑)

それが変わってきた時期とかというのはあるんですか。

山田氏

3年経ってようやく全体が見えたときに、メインのお客様が民事再生になりました。
そのときですね。
民事再生の件がFAXで送られてきた時は、正直「やったー!」って思いました。
プレッシャーがあったんですよ。
俺に本当にできるのかなとずっと思っていましたので。
だから、その時は「会社をやめることができる」というのが一番に頭に浮かびまして(笑)

ただ、それからが大変でした。
早期退職をお願いせざるを得ない状況になりましたし、若い子たちはやめていきました。
それから会社の立て直しのために、いろいろとやらざるをえないことがありまして。
そこからですね、意識が変わったのは。


その後すぐ経営を担っていったのでしょうか。

山田氏

いえ、しばらくは技術的な仕事を行なっていました。
技術を高めて色んなお客さんの仕事をやれるようにしていかなけばいけないと社内の改革をしていきました。
同時に若返りも図って。若いメンバーで一緒に勉強会や取組を行ないました。
今の課長クラスの人たちは、その当時、一緒に勉強会とかをした人が多いです。

若返りというと、技術の承継などで問題は起きなかったのでしょうか。一人前になるまで10年かかるという話を伺うことがあります。

山田氏

特に問題は起きませんでした。
確かに50、60代のベテランの人に比べると、ちょっとは劣るところがあったかもしれません。
ただ、弊社は中学・高校を卒業して入社する社員が多いので、30歳ぐらいでも10年以上の経験を積んでいます。
働き盛りで勢いがある世代です。
会社がピンチに陥る中で、辞めていった人たちもいます。
でも、残った人たちは頑張って盛り上げていこうという姿勢の方ばかりでした。
ありがたいことに一致団結して、仕事に取り組むことができました。

社長に就任されてから、会社の雰囲気が変わったとかそういうことはありますか。

山田氏

意識して変えていきました。
いきなり変えると理解が追いついていかないことがありますよね。独善的に思われないように、徐々に変えていくことにしていますが。
就任して1年目は経営者団体で大役をいただいていたこともあり、仕事の方に積極的に時間が使えなかったという事情もありましたが。
最初の1年は、こういう風にしていきます!って発信するだけで。
特に大きくは変化をさせませんでした。
その翌年にその団体を卒業して、一気に新規開拓に取り組みまして。
ネットで検索して、リストアップした企業を調査し、電話していきました。
興味ありそうなところにはパンフレット送ってアポイントとって、会いに行く。
興味なさそうなところは会社案内だけでも送らせてください、って言って。
しばらくして「マウンテックさんの技術すごいね。」って言って呼んでいただけるようになりました。
アングル枠とかで困るところは多いんですね。
やれるところが少ないんです。


新規開拓して、案件が増えたと思うんですが、新規の依頼で失敗したなということはありますか。

山田氏

ちゃんと納品できているので失敗したということはありません。
新規開拓を始めた頃は、難しい案件も積極的に受けてました。
2.3mmの薄板で大きなキュービクルを製作して、どぶ漬けめっきを施した案件。
薄板ではめっき処理時に熱で大きく歪んでしまうのが通常です。
周りからも「できるわけないだろ」って思われてたけど、やったらできてしまいました(笑)
できないかもしれないことを、クリアしていくことの積み重ねが技術につながっているんですよね。
難しい案件については、値段関係なしに引き受けることもよくあります。
値段が合わなくても、お客さんが研究開発費を補助してくれてると思って受ける。
そうして作ったものをサイトに載せておくと「こんなんできるんだ、こんなのもできるかな」って話が集まってくる。
自分たちだけでは、どこにニーズがあるのかわからない。
ネットやSNSも活用して発信し続けることで、ニーズを集めていきます。

研究開発費だといってもそこまで、割り切って引き受けるのはむずかしそうですが。

山田氏

自分達でやれることがどんどん増えてくるんですよね。それに「多分それやれますよ」じゃなくて、「やった実績あります」の方が、信頼されますよね。
それにうちの現場の人たちは、「新しいのやりたい!」みたいな性分なんで(笑)
もともと弊社は、一品ものをやっている。
1からバラバラの状態から組んで、溶接して、歪みとって、仕上げまでして、ようやく完成みたいな。
量産時の分業体制ではなかなか味わうことができない、「職人の仕事」っぽさがありますよ。
子供のときに、プラモデルを買ってきて、「作ったぞ!」みたいな感覚と一緒だと思います。

人材募集の際も、ものづくりの楽しさを感じられる人に集まってほしいと思ってやっています。
運営方針に「楽しむ」ってのがあるんです。
仕事も遊びも、楽しまなければ損ですよね。
つまらないと思って仕事するより、「大変だけどできたら絶対楽しいだろうな」って思って仕事してもらいたいです。


現在の課題などございましたら、お伺いさせてください。

山田氏

みんな、ものすごくよくやってくれています。
むしろ、仕事を取り過ぎてしまって、無理させてしまうことがあったり。
そういう意味では、工程管理が課題かもしてません。
昔は、取引先が数社しかなかったので、感覚でやれていたところがありました。
でも、今は全てを把握しておくのがなかなか難しい状態でして。
工程管理のためのシステムを作ろうとしてるんですが、まだまだでして。
協力会社さんも、2年前ぐらいは2社ぐらいしかお願いしていませんでした。
今は、増えて10社以上もお付き合いしていただいています。

これからのことを考えると、製造業者間のネットワークを作ることが重要だろうと考えています。
全国でお客様の新規開拓を行いながら、同時に協力会社も全国に増やしていきたいです。
お互いに工場見学したり、仕事の依頼や受け入れをしたり。
近隣では、5、6人でやってる会社もあって、そのような会社さんでは、遠方の営業にいけないですよね。
弊社では、まだ30人いて、営業もすることができる。
各々の会社がそれぞれ得意な技術を生かして、おつきあいできればいいですよね。
お客様から見ても、「マウンテックに頼めばなんとかしてくれる」と思ってもらえるように。

値段交渉や納期交渉で関係性が作れていない企業と交渉するよりも、すでに関係性ができている企業と交渉を行った方がいいですよね。
他にも、問題があったときに遠方から出向かなくても、距離的に近い同業の方が対応する。
時代的にもそういう流れになってきているように思います。
そのためには、そのような関係性を色んなところで作っていく必要がありますね。
もちろん、その上で私達の技術を他の企業の方が必要としているなら、惜しみなく伝えていきたいと思っています。

課題でありつつも、将来の展望でもありますね。

山田氏

そうですね。
今、大型の製缶とかアングルなどをやれるとこが、だんだんと減ってきているんですね。
後継者問題や事業の問題で畳んでしまう企業もありますが、本当に勿体ないですよね。
そういう企業を是非とも弊社に任せてもらえるなら、そこに私達の知識や経験をいかしていきたい。
特に大型についての技術だったり。
その逆に、相手さまの得意な技術を引き継げるのであればそれもありがたいですよね。そういう意味では、やはり将来の展望もはいっていますね。

まとめ

会社の危機を一致団結して乗り越えた。


「楽しむ」を運営方針にして。


大型板金と大型製缶の技術は磨かれた。


タフな笑顔の裏に。


透けてみえる未来を見てみたい。

加工技術

  • カット・穴あけ加工
  • 曲げ加工
  • 抜き加工
  • 成型加工
  • 溶接
  • 塗装
  • めっき
  • 組立
  • 検査
  • 仕上げ・研磨

基本情報

代表者名
山田 剛士
担当者名
山田 剛士
従業員数
30名
創業年度
1948年
メールアドレス
info@moun-tec.com
電話番号
0567-32-1781 

住所

〒496-0025 愛知県津島市中一色町神明20

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