株式会社桑田金属製作所

特殊レーザ加工で丸パイプ、角パイプを自由自在に

株式会社桑田金属製作所について
大阪市東成区に製缶板金に強みをもつ金属加工メーカーがある。

株式会社桑田金属製作所だ。

特殊レーザ加工機で丸パイプ、角パイプを自由自在に切断する。

恐竜オブジェ、十二支オブジェ、USJの案件も手がける。

社歴80年を超える企業にはどのような技術がつまっているのか。

今回は代表取締役の桑田泰彦氏に話を伺ってきました。
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快く取材を引き受けていただき、ありがとうございます。まずは、御社の事業内容や強みを教えてください。

桑田氏

弊社は、創業が昭和7年になります。
ステンレスの加工の歴史はかなり古い方だと思います。
私が2代目になるのですが、その頃は職人と呼ばれるような人が沢山いました。
その方たちと大型のタンク類を作っていました。
だんだん、そのような職人の方も少なくなってきまして。
昔、手がけていたような大型のタンク類の発注も少なくなってきました。
弊社の強みでいうと、大阪市内で初めてレーザ加工機を導入した会社でもあって、レーザ加工に強みを持っています。
弊社にあるレーザ加工機は特別仕様でして、300Aのパイプや250角の角パイプを自由に切断できることが売りです。
この形のレーザ加工機は、ほかにないのではないかと思っています。
パイプを切断する際に、2次元のレーザでX軸、Y軸のY軸を回転軸に換えて、それで2次元レーザ加工機なのに、3次元のものが切れる仕組みになっています。


その特別仕様のレーザ加工機はどのようにして、導入されたのでしょうか。

桑田氏

アマダさん一緒に開発したような形ですね。
弊社がもともと持っていたノウハウを、アマダさんのソフトウェアの方々と一緒になって作りました。
弊社は、もともと、製缶、タンクを手がけていたのですが、タンクにはノズルをつけなければいけません。
その際に、付ける方のノズルを展開すると、S字カーブに切れていないといけないんです。
パイプとタンクの隙間は少ない方がきれいに仕上がる。
ステンレスは、特に収縮率が高いので、隙間があればあるほど、ひずみが生じてきます。
従来のやり方だと、ノズルのパイプを本体のタンクとできるだけ密着しながら切るには、サンダーで研磨したり、溶断することで実現していました。
それをレーザでできないかと。
そういう切り口から、特別仕様のパイプが切れるレーザ加工機をつくったんです。
最初に、作ったのは門松だったかな。
その次に鯉のぼりを作ったのですが、その鯉のぼりがNHKのニュースに取り上げられました。
その取材の時に、来年の干支でも作りましょうかという話になりまして。
で、たまたま次の年の干支がねずみだったので、そこから順番に作り始めました。
その頃は、毎回展示会に出していましたね。
その流れで恐竜を作ってみたり。
様々なものを作って、関西のテレビは全部取材に来ましたね(笑)


メディアに出られたことで、何か大きな反響とかございましたか。

桑田氏

最初のころは、多かったですね。
ステンレスで、自分のお墓を作って欲しいという人もいらっしゃいました。
もう今はなくなりましたけども、道頓堀商店街にあった大きな看板を作ったり。
兵庫県の出石にあるコウノトリのオブジェを作ったりもしました。
展示会なんかに出すと足を止めてくださる方がいて。
こういうものができるなら、とお声がけをしていただきましたね。

ありがとうございます。お取引先の業界で多いところなどございましたら、お伺いさせてください。

桑田氏

製品的には、製缶加工ですので、よく利用されるのは水の処理とか排煙処理とかですね。
今は、噴霧器のような関係も手がけています。
本当に小さいものから大きいものまで何でもやっています。
業界として、これというくくりはなく、金属加工の分野に入るものであれば、何でもこなしていくという感じですね。

なるほど。御社では、どのような方が働いていらっしゃるのでしょうか。

桑田氏

一番若い人間で30くらいですね。
弊社で幹部クラスで働いてくださっている人間の息子であったり。
弊社は、先ほど申し上げたように職人が多くいた会社なので、そういう人間を大事にしています。
新しく入りたいという人間でも、手に職が欲しいとか、技術を身につけるんだという意識を持った方に来ていただきたいと思っています。
長く続いている人間でいうと、30年、40年頑張っている人間がいます。
腕に自信をもって働いてくださっていますね。

ありがとうございます。これまでの長い歴史の中で、難しかった案件、印象に残っている依頼などがございましたら、お伺いさせてください。

桑田氏

あんまり仕事を断るということはなく、できるだけ受けるようにしてきたのですが、潜水艦の一部を作って欲しいという依頼がありまして。
それは板厚があまりにすごいので、引き受けることができなかったですね。
後はユニバーサル・スタジオ・ジャパンの案件ですね。
あそこのイベントにウォーターワールドというものがあって、最後に飛行機が飛び出してくるんです。
あの飛行機を手がけました。
とても面白い案件でした。
あの飛行機はボーイング社製なのですが、東大阪市にボーイング社指定の会社があるんです。
そこの会社の下請けをしていた経緯で、手がけさせてもらいました。
その時は、図面の指定が全部アメリカ仕様でして。
全部インチで書かれていたんです。
それを全てセンチに変えて加工するのには苦労しました。
ただ、最終的にとてもいい宣伝になりました。


とても興味深いです。アメリカの図面で、寸法の単位以外にも特徴的な点はございましたか。

桑田氏

あまり気になることはなかったですね。
業界の人間と、海外の板金工場の視察などにも行ったのですが、技術的には日本が一番優れていると感じましたね。
綺麗なんですね、日本のものは。
特に精度や仕上げの部分ですね。

昔はソビエト向けのものなども手がけましたが、今はどういう海外の依頼はほとんどないですね。
海外向けの場合は、船便で送るので塗装がすぐ錆びてしまうという問題なんかがあって。
ステンレスだけではなく、鉄の塗装などでも苦労しましたね。

ありがとうございます。長い歴史の中で、横のつながりも多く形成されてきたのでしょうか。

桑田氏

そうですね。
桑田に聞いたら、何でも答えられるような人間になれるようになりたい、というかなってきてしまいましたね(笑)
アマダさん関係の工業会なのですが、シートメタル工業会の会長をやらせてもらいました。
東成区の工業会の会長もやらせてもらいました。
そういうところでできた横のつながりは、自分にとっては大きな財産だと思っていますね。
地域的な話になりますと、機械加工関係の会社さんが多くて。
旋盤とかフライスとかですね。
鉄の線を加工する会社なんかは本当に多かったです。
東成区の歴史の一つになるのですが、生駒山系の川の水を使った水車とか。そういうものを作る技術が基になっているみたいですね。

なるほど。今、桑田金属と金属考房ゆうと二つ名前を掲げていらっしゃいます。

桑田氏

もともと別の工場があったんです。
その中で、溶接をする職人的な人間とコンピュータを扱う人間では、昼間の働き方が違うんですね。
そうするとどうしても折り合いのあわない部分というのが出てきまして。
それならと、2つに分けたんですね。
機械を使う加工の部分と、溶接とか曲げとかを担う部分とを分けたんです。

ただ、だんだん時間が経つうちに、レーザだけの仕事ではなしに、最後の加工まで手がけて欲しいと言われるようになりまして。
で、板金の仕事もするようになりました。
ただ、金属考房ゆうの方は、数ものをすることが多かったですね。
桑田金属の方は、単品ものの方が多い感じです。これは、今でもあまり変わりませんね。


最後に大きな質問になるのですが、板金加工や金属加工全体の課題などをお伺いさせてください。

桑田氏

それは、もうどこも同じで、引き継ぐ次世代が少なくなってきていることでしょうね。
ただ、この業界は生き残った者が勝ちみたいなところがあります。
ですから、どうやって次の世代にバトンを渡していくのかは知恵を回さなければいけません。
どうしても、昔から言われている3Kのイメージが強い業界ですから、なかなか若い人が入ってきにくい状況にあると思います。
下請け業界というのは、納期優先の傾向があって、そうするとどうしても残業をしなければいけない。
完全土日休みというのも、なかなか難しかったりします。
加工してなんぼの業界なので、その辺りは本当に難しいところです。

ただ、先ほどの横のつながりじゃないですけど、義理人情が残っている世界でもありすね。
同業者が、他社の得意先を横から食べにいくようなことは、まずありません。
それぞれが、それぞれの得意先を大事にして、お互いのマナーを守っているような部分がきちんと残っています。
そういう部分でお互いを尊重しているという意味ではいい業界だと思います。

まとめ

大阪市内で最もはやくレーザ加工機を導入。


特殊レーザ加工機で丸パイプ、角パイプを自由自在に切断。


創意工夫で難加工を実現する。


昔ながらの町工場の姿がそこにはある。


株式会社桑田金属製作所。

加工技術

  • カット・穴あけ加工
  • 曲げ加工
  • 抜き加工
  • 成型加工
  • 溶接
  • 塗装
  • めっき
  • 組立
  • 検査
  • 仕上げ・研磨

対応材料

  • 鉄鋼
  • 表面処理鋼板
  • ステンレス
  • アルミニウム
  • その他
  • 銅・真鍮
  • 板プラスチック

基本情報

代表者名
桑田泰彦
従業員数
15名
創業年度
1932年
メールアドレス
kuwata@mail.infomart.or.jp
電話番号
06-6975-2234

住所

〒5370003 大阪府大阪市東成区神路3-2-8

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