株式会社 平出精密

ものづくりのあり方そのものに挑戦する。

株式会社 平出精密について
ものづくりの町、長野県岡谷市。

ものづくりのあり方そのものに挑戦する板金加工メーカーがある。

株式会社平出精密だ。

精密板金の技術に加えて、異種金属の溶接や樹脂との組み合わせなどにチャレンジ。

ものづくりのあり方そのものに挑戦するとはどういうことか。

今回は専務の平出琢磨氏にお話を伺ってきました。
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今回はお時間をいただきましてありがとうございます。最初に御社の事業の概要や強みについて教えてください。

平出氏

弊社は今年で51年目の会社になります。
岡谷市で精密板金加工をしてまいりました。
祖父の時代ですが、戦時中に飛行機を作っていたことに始まります。
その頃はハサミだとかハンマーを使いながら、鉄の板を加工していました。
戦後は板金でお弁当箱を作るところからスタートし
現在は精密板金に特化してやっています。

どのような案件が多いのでしょうか。

平出氏

一番多い案件は、液晶半導体の案件で、部品を作っています。
弊社の仕事の4割ぐらいです。
波が激しい業界ですが。
他には医療機器や印刷機器、食品関係でも仕事を行っています。
様々な業種に踏み込んでいけるところに、精密板金の面白みを感じていますね。

半導体関係は求められる品質要求が高いと伺っています。

平出氏

お客様の声に対応できるように日々努力しています。
ミスを出さない。
早く納品する。
後から、何かご要望をいただいても対応できるように日々心がけています。

異種金属の溶接、樹脂との組み合わせなどにチャレンジされていますよね。

平出氏

精密板金加工は、設備産業に近くなってきました。
昔はハサミやハンマーを如何に使いこなすのか。
職人の技で勝負する分野だったのですが。
今はハサミがレーザに変わり、ハンマーがプレスに変わり
設備をいかに使いこなせるかがポイントになってきていますね。
そのような観点から、他の材料と溶接、樹脂との組み合わせるなどを。
新たな挑戦をしながら、お客様に提供しています。
挑戦を続けたことで、お客様に提案できる幅は確実に広がりました。

お客様との関係でいえば、ホームページを始めとした気軽に問い合わせられる環境づくりを意識しています。
お客様から様々な相談を受けます。
お客様の相談にきちんと向き合うことで、信頼を持っていただけるように努力していますね。
最近では、お客様の設計者の方が来社し、平出精密が講師講義して板金設計のノウハウを教えお客様の仕事に活用していただき、設計段階からものづくりのやり易さやムリな設計にならないようにし、お互いに相談し合える関係を築いています。
そのような関係を築いているからこそ、お客様からの技術的な課題にも様々なチャレンジをし色々な可能性を追及しています。

アメーバ経営に取り組んでいると伺いました。具体的な内容と導入のきっかけについてお伺いさせてください。

平出氏

アメーバ経営については、京セラの稲森さんの経営手法ですから、私が語るのは僭越なのですが。
アメーバ経営は、簡単にいえば、社員の一人一人が社内の数値を見て判断を行い、運営する経営管理手法ですね。
そのときの判断が「何が正しいか」の「考え方」も重要で、考え方と経営数値を「全員参加経営」で様々な課題を解決していきます。
この経営管理手法に取り組んだきっかけは、従業員を幸せにしたいと考えたからなんです。
従業員一人一人で幸せは異なります。
職場環境を重視する。
給料を重視する。
自分の時間を重視する。
色々ありますよね。
幸せについての考え方は異なっても、会社の目指す方向は同じであってほしい。
そのためには、どうするのがいいのか。
社内の状況を数値化して、それを従業員が見れるようにすればいいのではないか。
もちろん、従業員の働き方を考えたら、経営を気にせず業務に集中させるということも大事です。
ただ、弊社は、社内の数値を見て、同じように判断をして、同じように進んでいける仲間を増やしたかった。
そのための何かいい方法がないだろうか、と模索しているときにアメーバ経営を知ったのですね。
一人一人が会社への思いを共有して、よい方向に向かっていける経営手法だと考えて導入しました。
それが4、5年前のことで、現在進行形で取り組み中です。

なるほど。取り組み中ということは、まだ何か課題があるのでしょうか。

平出氏

そうですね。
判断のために必要な数値をだすのが難しいんです。
規模の小さい会社の場合は特に。
今、少しずつ整理していまして。
なんとか一人一人が、数値の内容を理解できるところまで達成できました。
全員が経営者かというと怪しいですが、少なくとも何人かは数値を見て、来月から何をしたらいいのか考えることができるようになりました。
取り組んだ成果は確実に出始めてきていますね。

とはいえ、これは経営の手法でしかありません。
製造業であるかぎり、本業はものをつくることですね。
製造の道とでもいうものをきちんとやっていかないと、本末転倒です。
その上で着実に成果を出しながら、一人一人が成長していく。
最終的に、一人で一つの工場の面倒をみることができる。
そういうところまで従業員を育てていきたいなと考えています。

ありがとうございます。代表の平出正彦さまのメッセージを拝見しました。人間や地球環境への配慮を大事にされていますよね。会社のムードはどのようなものでしょうか。

平出氏

価値観の共有ができていますよね。
だから、何かに挑戦しようと考えたとき、すぐ取り組める環境だと感じています。
私が平出精密に入社したときは、家族が増えたと感じましたよ(笑)
小さい頃、父(平出正彦氏)は朝早く出て、私が寝ているころに帰宅していました。
だから、一年に一回か二回ぐらいしか、親子として接する機会がなかったんです。
でも、そのときは朝までずっと話しをしてくれる。
父は禅の話が好きでして、そういう話の中に禅の話が出てきていました。

従業員に話すときも、禅の話が出てるでしょうね(笑)
私が小さい頃に父の話を通じて、育んできた世界観。
きっと同じような世界観を育んできた人達がいるんだなと、ところどころで感じることがあります。
それで、兄弟みたいな人たちが増えたなって。

仕事をしてるとよくわかるんですが、基本的なところで社長の考え方をみんな共有しているんですね。
だから、何か挑戦しようと考えたときに、ベースの考え方がそろっていますので、様々なことに取り組めます。
このような環境を作ってもらったことに本当に感謝していますね。

ありがとうございます。自社製品もつくられていますよね。この点について伺ってもよろしいですか。

平出氏

諏訪や岡谷といった地域はものづくりに対して、自治体も力をいれています。
自治体からの補助もありますし、地域的な交流で勉強会などもしています。
他県へのアプローチにも協力していただいたりします。

岡谷市の取り組みの中で、机の上で工場ができたらいいよねっていうコンセプトがでてきました。
じゃあ、何ができるか。
そこから、各社が卓上サイズのマシニングだったり、レーザ機などつくりました。
弊社は、その中で洗浄機をつくりました。
なんで洗浄機を選んでしまったのかはわかりませんが(笑)

電気の知識などは、工業の町ですので工業高校出身の方や某システムメーカの方等が協力してくれました。
そういうものを取り入れながら。
最初は、おもちゃのような機械でしたけど、どんどん作りこんで。
一番最初の頃は、汚れが落ちなかったり、乾燥機をつけたのに乾燥しないっていう問題があって(笑)
でも、苦労を重ねながら。
お客様にもアドバイスをもらいながら形にしていったんです。

ものづくりは新しいことに挑戦していかないと陳腐化していってしまいます。
だから、弊社は新しいことへの挑戦に常に取り組むようにしています。

タイに工場を構えたことも挑戦の一つですね。
社員にも挑戦する姿勢を身につけてほしい。
そのためには、時間もお金もきちんとかけます。

洗浄機の話がとても興味深くて。通常の洗浄機と異なって、水のみの洗浄機と伺っています。環境への配慮もあるかと思いますが、その辺りについてもう少し詳しく伺わせてください。

平出氏

わかりました。
開発を始めた20年ほど前は、環境問題がクローズアップされていた時期でした。
薬品を使っての洗浄は、処理にとても手間をかけなければいけませんでした。
とはいえ、水だけで洗浄できるのか。
私達も半信半疑で挑戦していました。
結論だけいえば、今はとてもきれいに洗えるようになりました。

洗浄機は通常、油を落とすために使います。
その油にも、植物由来のもの、石油由来のもの色々あります。
それぞれの油をきちんと落とさなければなりません。
想定していなかった油については、工夫しなければいけないことがでてきます。
お湯の温度やシャワーの強度。
水に浸す時間などを調整することで、落とせるように工夫するんですね。

なるほど、勉強になりました。アメーバ経営のお話などを伺ったのですが、他に挑戦していること。あるいは御社の課題として感じているものがありましたら、是非教えてください。

平出氏

一番の課題は人です。
ものづくりの町だとはいっても、少子化の波は間違いなく来ていますから。
どうしても、ものづくりの3K(きつい・汚い・危険)のイメージが払拭できない。
だから、若い人たちが気軽に踏み込みにくいように感じています。
弊社の課題としては、楽しんで仕事ができるように工夫をしなければいけない。

それから、技術の継承。
技術は積み重ねを繰り返しすことで、できることが少しづつ増えていくというところがある。
ただ、その積み重ねの中でできることが増えていっている感覚を持ってもらうのが難しい。
だから、なかなか続かないということがあると思います。
ゲームみたいにレベルアップが目に見えればいいのですが。
そこは、目に見えるように働きやすい制度を整える。
楽しい雰囲気つくる。
若い人が安心して技術と向き合える環境をつくる必要がありますね。
何も無いところから価値のあるものを作ることができる素晴らしさがものづくりの楽しさで、若い人にもその素晴らしさを感じて貰えるような環境を作っていきたいです。

板金加工業界の全体の課題についてもお伺いしてもよろしいでしょうか。

平出氏

業界内で協力できるような体制をつくらなければいけないと考えています。
QCDにプラスして、求められているのがキャパシティです。
安定して供給できるサプライヤー、これを探しているお客様がいらっしゃいます。
業界内で協力できる体制づくりができれば、一つ一つの事業規模が小さくても、トータルで安定供給が可能になる。

海外との価格競争の問題も大きいですよね。
日本はどうしても製作費が高くなってしまうところが多い。
そうなるとコスト面で日本の企業が戦っていくのは難しい。
では、どうすればいいか。
なんでも仕事を受けるのではなくて、仕事毎に得意としている業者に任せていくような仕組みづくりが大事になると思います。
今までは同業として、ライバル同士だったかもしれないです。
でも、これからは色んな会社と協力していく必要があります。
海外の会社は、投資力があったり、人海戦術であっても規模が圧倒的。
そこと競争して勝っていく、生き抜いていく。
そのために、日本の中小企業が一社だけでやっていこうとすると厳しいと思います。

技術面でいっても差が埋まってきている。
だから、技術にプラスして知恵を絞らなければいけない。
アメーバ経営は知恵絞りの一環です。

単純な量産であれば、一製品ごとにかかる時間を短く、かつ機械設備を長時間稼働をしたものが勝っちゃいますよね。
だからそこにプラスして、機械を使いこなすというところ。
ご指摘いただいた異種金属の溶接、樹脂との組み合わせなども、知恵絞りの一環なんですよ。


まとめ

精密板金の技術に加えて、知恵を絞りチャレンジする。


それは製造業の未来を考えているから。


アメーバ経営にハイブリッド板金。


平出精密はものづくりのあり方そのものに挑戦する。

加工技術

  • カット・穴あけ加工
  • 曲げ加工
  • 抜き加工
  • 成型加工
  • 溶接
  • 塗装
  • めっき
  • 組立
  • 検査
  • 仕上げ・研磨

基本情報

代表者名
平出 正彦
担当者名
平出 琢磨
従業員数
134名
創業年度
1964年
メールアドレス
t.hiraide@hiraide.co.jp
電話番号
0266-22-8866

住所

〒394-0001 長野県岡谷市今井1680-1

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