株式会社ビサン

私たちは金属加工のマエストロです

株式会社ビサンについて
岡山県岡山市に大物加工に強みを持った板金加工メーカーがある。

株式会社ビサンだ。

心の豊かさを求め 人づくり・モノづくりを励む。

加工方法から進捗の管理。

ワークスタイルまでシステム化。

ビサンとはどんな会社なのか。

今回は、代表の 尾﨑進氏にお話を伺いました。
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快く取材を受けてくださりありがとうございます。まず、御社の事業概要や強みについて伺ってもよろしいでしょうか。

尾﨑氏

はい。
これまでは防音パネルの制作をメインにしていました。
4年前にものづくり補助金が採択されて、レーザー切断機を購入しました。
それから、新しい分野の顧客を獲得できるようになりました。
具体的には防音パネルに加えて、コンベア関係の仕事。
これまでは鉄製品だけの取り扱いでしたが、今はステンレスも手がけるようになっています。
補助金採択後、弊社の売り上げは4倍以上に伸びました。

これは強みではないかもしれませんが、教育に力を入れています。
弊社には、現在5名の従業員がおりますが、そのうち3名が技能実習生です。
そのような方でも、きちんと実績がだせるような教育と仕組みづくりに注力していますね。
そのため、平成25年度から5年連続でものづくり補助金を活用して、最新設備を多く導入しました。
あとは、切断や曲げ、組立、溶接、塗装、出荷まで一貫で対応可能です。
さらに、防音パネルは大物になります。
このような大物を加工できる設備、技術があるところは強みでしょうね。

教育に力をいれているとのお話ですが、具体的にどのような試みをなされているのでしょうか。

尾崎氏

弊社では多能工の育成に心がけています。
といいますか、人数が少ないので必然的にそうせざるを得ないところもあるんですが(笑)そうすることによって、突発的な依頼や、人が休むなどのトラブルがあっても稼働を止めることなく回すことができます。


板金加工業の設備産業化が進んでいるように思います。どのような考えをお持ちでしょうか。

尾崎氏

そうですね。
弊社でもレーザーはCO2ガスからファイバーに移行しましたし、曲げの機械でも、経験がなくてもある程度精度を出せるようになっています。
そういった傾向はある中で弊社はその流れにうまく乗れているからこそ、この人数でもこれだけの売り上げがあげられています。
このような最新の機械を導入することで、これまで機械加工じゃないとできなかったことが、板金加工でもできるようになってきています。
その際に気をつけていることは、単価競争に参加しないことです。
あくまでも付加価値の高いものを少しでも安く提供するようにしています。

単価競争に参加しないために、尾崎様ご自身で営業もされるのでしょうか。

尾崎氏

いえ、弊社は今ほとんど営業活動はしていないんです。
ホームページも作りましたが、現在はほとんどが口コミです。
今後はホームページによる集客もしていきます。

口コミというお話が出ました。お客様からどのようなお褒めの言葉をいただきますか。

尾崎氏

弊社にいらっしゃるお客様にはよく、工場の中がきれいだねと言っていただけますね。
従業員の挨拶など、愛想がいいねとよくお褒めの言葉はいただきます。
いかに付加価値を高めるかということも常に考えていますので、単価や納期、そういった側面からも喜んでいただいていると思います。


パンフレットなど拝見しますと、海外のお話が出てきています。海外展開への展望をお伺いしたいです。

尾崎氏

2年前に中小企業基盤整備機構の海外ビジネス戦略推進支援事業というのに採択されました。
これは海外進出にあたっての事前調査の支援していただける制度です。
webの外国語サイトの補助も出まして、現在のホームページもその時に作成しました。
その時ちょうどベトナム人の研修生が来ていまして、その方がベトナムに戻ってからも一緒にビジネスができたら素敵だなと思い、この制度に申請しました。
その当時ベトナムの地下鉄で防音パネルが使用される可能性があったので視察にいきましたが、時期尚早でした(笑)
今後またこのような機会が巡って来た時に対応できるよう、今は弊社の技術力をあげることに力を入れています。

尾崎様のご経歴についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

尾崎氏

私の父がもともと金属加工業の会社を経営していました。
そこから12年前に分社化し、今の株式会社ビサンを設立しました。
実質的には父の事業を継いだ形になります。
ですから、私は金属加工や板金加工に強い思い入れがありました。


ホームページやパンフレットを拝見すると、ブランディングにも力を入れているように感じます。

尾崎氏

そうですね。
まだまだですが、今後力を入れていきたいと考えています。
今後は、同じ仕事をできる業者でも付加価値がないと淘汰されていきます。
その中で異質なものでないと生き残っていけないと考えます。
具体的には作業着を統一したり、名刺を一新したりしています。

ワクワクする次世代の町工場というスローガンへの思いをお伺いしたいです。

尾崎氏

少し前まではものの豊かさを求める、ものを作ったら売れた時代でした。
これからは、心の豊かさを求める時代へとシフトしています。
そういった背景で、我々町工場はどのように振る舞うべきか。
そのように考えたのがきっかけでして。
そうした時に、ここで働きたいと思えるような工場を作りたい。
ですから、このようなスローガンを掲げて、具体的なアクションプランまで考え抜きました。
社員1人1人が豊かで輝けるような教育をしていきたい。
そのような思いで取り組んでいます。

eラーニングなども取り組みもその一環。

尾崎氏

はい。
動画を始めたきっかけ自体は、ベトナム人に仕事をどのように伝えればいいのか模索した点にあります。
どうしても文字で伝えるのは大変でして。
じゃあ、動画にして動きで伝えたらどうだろうか。
そう思い立って、今動画に力を入れて取り組んでいる最中ですね。
今、働き方改革とうたわれていますよね。
要は、いかに情報を共有化できるかが大事。
そのような観点から、動画というツールを利用することにしました。

なるほど。ビサンさまとしてはどのような発注がくると嬉しいでしょうか。

尾崎氏

お互いが成長できるような仕事ができたら嬉しいですね。
いかに儲けるかではなく、いかに人を喜ばせるか。
ここに主眼を置いて仕事をするべきだ、というのが私の信念です。
喜んでもらった結果として、利益が出てくる。
これが理想の形ですよね。
ものづくり補助金に関してもそうですが、私は運良くとてもいい人に恵まれて仕事ができています。
それを少しでも社会に還元できたらと考えて、日々仕事に取り組んでいます。
インターンシップや、学校の課外学習なども積極的に受け入れていますね。
今も、岡山県の高校と弊社で教育的な取り組みができないかどうか、打診しているところですね。
これから日本の人口が減少していく中で、1人でも多くの人がものづくりに興味を持ってもらえたら、と思っています。


ありがとうございます。これまで難しかった加工、仕事のエピソードなどがあればお伺いさせてください。

尾崎氏

最近多いんですよ(笑)
弊社では完全にできないという依頼以外、来たものは断らないようにしています。
会社の成長のためになるべく受注するようにしているんです。
そうすると社員も必死になってトライ&エラーを繰り返します。
その時の社員の顔が本当にいいんですよ。
うちの工場ではよく「すげえ、すげえ」という言葉が飛び交っています。
それによって、本人も自信もつきますし、もっとこういうこと頑張ってみようと前向きになれると思うんですよね。

なるほど。板金加工業界の問題点、課題点があればお伺いさせてください。

尾崎氏

やはり、ものづくりを担う人がいなくなることが大きな課題ですね。
ですから、今後は機械で省人化していく必要があると思っています。
他には、世界的に3Dでのデータのやりとりが基本になってきています。
その中で、日本はまだFAXレベルでものを作ってという状況。
日本人は、なかなか新しいものに挑戦しないという性質があるように感じています。
海外を見ると東南アジアなどは、初めから3Dで教育をしています。
この辺りで、日本がうまくシフトできなかった場合、海外に負けてしまう可能性がありますよね。
これは、大手メーカーさんの問題でもある。
日本全体で取り組まなければいけない問題であると理解しています。


人手不足に対する解決策として、御社で取り組んでいることはありますか。

尾崎氏

単純に、人を増やすのは難しいと思います。
ですから、今いる人数でいかに効率を上げていけるか。
弊社では、生産管理システム導入を来年の目標としています。
あとは、今いる従業員をいかに育てるかも大切です。
そのためには、会社の理念、目標を全員で共有することが重要。
人数が少なくても、同じ方向を向いて団結さえすれば大丈夫だと思っています。

他方で、人が来やすい環境は常に意識して作るようにしています。
今年の夏は非常に暑かったので、作業着に空調服を採用しました。
決して安くはないのですが、全員分を発注しました。
これが100人規模だと大変ですが、小さい会社だからこそできることで。
小さい会社の強みを最大限活かして、魅力ある会社を作っていきたいと思っています。


まとめ

心の豊かさを求め 人づくり・モノづくりを励む。


加工方法から進捗の管理、ワークスタイルまでシステム化。


それは熟練の職人でなくても、高度な技術を実現するため。


株式会社ビサンは、金属加工のマエストロです。

加工技術

  • 板金加工
  • 金属・切削加工

基本情報

代表者名
尾﨑 進
担当者名
尾﨑 進
従業員数
7名
メールアドレス
bisan-u01@s9.dion.ne.jp
電話番号
086-485-0953

住所

〒710-0151 岡山県岡山市南区植松237

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