— シェアする —
facebookTwitterlink

ステンレスパイプの曲げ加工について解説!

曲げ加工 | 2022年03月17日

facebookTwitterlink

ステンレスパイプは、耐久性や耐食性が高いだけでなく洗練された外観で、工業製品をはじめ、日常生活の身近なところで幅広く使用されています。

各用途でステンレスパイプを活用するために、必要な形状に加工する「曲げ加工」が欠かせません。

加工が比較的難しい素材であるステンレスの性質を押さえて、用途や条件に応じて的確に曲げ加工するには、精密に仕上げる高い技術と経験によって磨かれた道具や装置の操作センスが必要です。

今回は、ステンレスパイプの曲げ加工によって対応できる形状の種類や、実際の曲げ加工事例についてご紹介します。ステンレスパイプの加工に興味がある方はぜひ最後まで読んでみてください。

対応可能な曲げ形状

ステンレスパイプの曲げ加工で対応できる形状には、次の6種類があります。

対応可能な曲げ形状

  • ●への字曲げ

  • ●L型(90°)曲げ 

  • ●レ型(95~175°)曲げ 

  • ●U型(180°)曲げ 

  • ●コ型曲げ 

  • ●Z型曲げ

実際に曲げ加工で使用される加工法には、大きく分けて2種類あります。

  • ①パイプベンダ方式:機械や専用の器具を用いてステンレスパイプを曲げる方法で、ひずみやしわ寄せなどの変形がほとんどなく、精度が高い仕上がりになります。費用も比較的安く抑えられます。

  • ②ガス炙り手曲げ方式:ガスでパイプを炙って熱した後、柔らかくなったパイプを曲げるやり方で、3次元曲げ加工など難易度の高い加工が可能です。パイプベンダに比べて時間がかかり、加工作業の難易度も高くなるため、コストがかかります。

費用や生産性などの理由から、現在はステンレスパイプの曲げ加工の多くがパイプベンダ方式となっています。


への字曲げ

への字曲げは、90°よりもゆるい角度で曲げて「への字」のような形状に加工する方法です。主な曲げ角度は、10°から85°の間で決めます。

曲げ加工時に重要な要素となるパイプにかかる力についてご説明します。下記図をご参照ください。

引用元:セキコーポレーション

パイプを曲げた際、外側に生じる引張応力と、内側にかかる圧縮応力がパイプを変形させる要因です。

外側部分は引張応力によって厚みが減って、凹んでしまう恐れがあり、特に内側の曲げ半径である内曲げRの数値が小さいほど、引張応力が大きく素材に影響が出やすくなります。

場合によっては、割れる、あるいは内側に大きなシワができることもあり、こうした不具合を避けるために、最小曲げR値(パイプごとに耐えうる最小の内曲げR値)よりも大きい値で加工するようにしましょう。


L型(90°)曲げ 

文字通り、アルファベットのL字の形状にステンレスパイプを曲げる加工です。一般的な曲げ加工の形状のひとつで、さまざまな場所で使用されています。

L字を含め曲げ加工全般において、90°ぴったりに曲げようとしても、素材が持つ圧力によって元に数度だけ戻ってしまう現象(スプリングバック)を考慮する必要があります。

ステンレスの90°ちょうどに曲げたい際には、数度大きく曲げることで、ステンレスパイプ自体は90°の曲げに仕上がります。素材やパイプの長さなどの条件によって、2〜3°の範囲前後でどのくらい大きくするか数値が異なります。


レ型(95~175°)曲げ 

直角よりも狭い角度に曲げる方法がレ型と呼ばれ、主に95〜175°の範囲で加工されます。曲げる角度が急になっており、曲部が潰れないように加工するには適切なパイプベンダや操作スキルが必要になります。


U型(180°)曲げ 

アルファベットのUの字のように曲げる加工のことで、パイプを180°曲げます。両側の曲げ始めの部分から少しずつ曲げ始め、徐々に中央部を曲げていきます。小さいR値でU型加工を施す場合は、高い技術が必要になるでしょう。


コ型曲げ 

カタカナの「コの字の」形状に曲げ加工を行います。通常は、一箇所ずつL型に加工して仕上げます。


Z型曲げ 

Z曲げ(ぜっとまげ)アルファベットのZ字のような形状に曲げ加工を行う方法です。

参考:ステンレスパイプ加工について解説!


ステンレスパイプの曲げ加工事例

ここからは、実際にステンレスパイプの曲げ加工の事例をご紹介していきます。

引用元:株式会社ハセテック

直径0.66mmの超極細ステンレスパイプ(SUS304)の曲げ加工です。

引用元:株式会社ハセテック

ステンレスパイプの3次元曲げ加工です。

引用元:星野重工業株式会社

ステンレスパイプ(SUSフェライト系素材)の複雑な曲げ加工です。L型やへの字、Z型などが組み合わさっています。


引用元:大和技研株式会社

直径25mm、厚さ2.0mmのステンレスパイプ(SUS304)にらせん状の曲げ加工を行った事例です。内側からパイプを通し、逆側に戻して仕上げています。


引用元:GENJIMIKI

ステンレスパイプ(SUS304)のU字曲げ加工の部品です。

ステンレスパイプの曲げ加工は、条件にあったメーカー探しを

ステンレスパイプの曲げ加工では、ステンレス素材が持つ特性を活かして、的確に加工するためには、機械加工であっても経験値と高い技術が要求されます。先に紹介した加工形状を複数組み合わせて仕上げるものも多く、パイプの長さや直径、材質などの条件に合った加工ができる業者に依頼する必要があるでしょう。


facebookTwitterlink
この記事を書いた人
株式会社Catallaxy

株式会社Catallaxyは "未来の製造業をつくる" をミッションに掲げ、製造業における従来のサプライチェーン/バリューチェーンの刷新を目指しています。記事内容に関するお問い合わせはこちらへ。

facebook followtwitter follow
おすすめ記事
SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!

SUS304とSUS430の意味とは? 使い分けや特徴も分かりやすく解説!

2019年02月01日
溶接記号の一覧【基礎講座】溶接指示を徹底理解!種類と書き方をマスターしよう

溶接記号の一覧【基礎講座】溶接指示を徹底理解!種類と書き方をマスターしよう

2021年02月22日
【チタンの特徴と用途とデメリット】チタンは他の金属とどう違うのか

【チタンの特徴と用途とデメリット】チタンは他の金属とどう違うのか

2021年02月08日
関連記事
  • パイプ曲げ加工に関して解説!おすすめの工場もご紹介!
    • 曲げ加工
    • パイプ
    パイプ曲げ加工に関して解説!おすすめの工場もご紹介!
    2020年05月12日
  • 真鍮の曲げ加工ならMitsuri!
    • 曲げ加工
    • 真鍮
    真鍮の曲げ加工ならMitsuri!
    2019年09月30日
  • ステンレスパイプ加工について解説!
    • ステンレス
    • パイプ
    ステンレスパイプ加工について解説!
    2020年12月04日
人気記事ランキング