ものづくり技術の祭典に行ってみた!第5回町工場見本市2019レポート

取材・展示会

ものづくり技術の祭典に行ってみた!第5回町工場見本市2019レポート


2月19日・20日の2日間東京国際フォーラムにて、第5回町工場見本市が開催されました。このイベントは、2015年に第1回を開催、葛飾区を中心としたエリアから毎年50社以上の町工場が出展し自社の優れた技術や製品を披露するものづくり技術の祭典です。

本記事では、初日19日のイベントの模様と、出展していた企業の中でも今後特に注目したい町工場を3つご紹介します。

第5回町工場見本市2019とは

開催日時:2019年2月19日(火)・20(水)10:00〜17:00

場所:東京国際フォーラム

主催:葛飾区・東京商工会議所葛飾支部

入場料:無料

公式サイト:http://machikouba.jp/


イベント概要

ものづくりが盛んな町、葛飾区が中心として企画する町工場見本市2015年に第1回目がスタート毎年2月に、日本経済の中心である有楽町、東京国際フォーラムにて開催されています。

今年は、機械・機器、金属加工、ゴム、プラスチック、ガラス、皮革、紙・印刷、繊維の主に8つのジャンルから、68の企業が出展しました。各企業が自慢の製品や技術をブース内で展示し、その開発経緯ノウハウについて来場者にPRします。商談ブースでは、展示内容に関心を示した来場者と具体的なビジネスの話を進める企業もありました。

特別企画

特別企画として葛飾ブランドブースでは、葛飾区内の優れた技術で製造された製品紹介があったり、最新技術であるVR町工場の体験ができるコーナーがあったりと、メイドインジャパンの技術が堪能できるイベントに沢山の来場者が訪れました。

トークイベント

オープンシアターで行われたトークイベントでは、「立ち上がるマチコウバ!〜“受け取るだけ”から“発信する企業”へ〜」をテーマに、出展者の中から登壇した若手経営者4名の熱のこもった議論が繰り広げられ、従来の“下請け体質”から脱却してどのように未来の産業を生き抜くか、町工場の現状と展望についてオーディエンス側も当事者意識をもって考えさせられる内容でした。

今後注目したい町工場3選

金属加工のジャンルからは16社が出展していましたが、その中でも特に個性のある展示が人気で、詳しくお話を伺うことのできた3社をご紹介します。

出展企業紹介

①出張施工が自慢!有限会社港メッキ工業所

②レーザー加工の技術が光る!株式会社トネ製作所

③真鍮加工の味わいをデザインに!株式会社富士産業

①有限会社港メッキ工業所

葛飾区で高速部分メッキ・大型機器の肉盛り修理を行っている港メッキ工業所では、その技術を活かし、工場への出張・メッキ施工を行っています。大型の金属で運搬が難しいものも現地で対応できるということで、全国各地から出張加工を請け負っているそうです。

港メッキ工業所の自慢であるメッキ加工技術“オンサイトプレーティング”は、金属をめっき槽に浸漬することなく、用途目的に応じて必要な部分にめっきを施行するものです。溶接補修に代わる技術であるため、大型機器の補修にかかる移動・分解・設備補修などの時間短縮ができ、熱ひずみも生じないため、溶接肉盛りと同様にメッキ肉盛りが可能になります。

昭和25年の創業から、ホテルやレストランに向けて、銀器、洋食器の銀メッキ修理を行っている港メッキ工業所。伝統の技術を継承しながらも、その時々の課題を抽出して新しいサービスを展開していくところに、技術者達のチャレンジ精神が感じられます。

引用元:有限会社港メッキ工業所

②株式会社トネ製作所

鉄・銅・ステンレス試作から量産まで請け負う精密板金加工トネ製作所。この町工場は、最新のディスクレーザー複合加工機とCO2レーザー加工機をフル活用した、スピード・品質・コスト重視が自慢の企業です。加工可能な素材は、鉄、アルミ、ステンレス、そして真鍮、銅。薄物は板厚0.5mmからの加工が可能です。その一方で、「どんなに機器設備が進もうとも、その性能に頼りすぎない。かつての単機能工作機から多彩な加工品を生じた熟練工の技術こそ会社の礎である。」と代表取締役の利根氏は語ります。

トネ製作所は特に技術の魅せ方を工夫しており、来場者にはレーザー加工機で製作した1cm程の自転車模型をプレゼントSUS304、板厚1.5mmでできたこの模型は、たった5秒で切り出されたそうです。技術力の高さを感じます。

他にも、自社ホームページのQRコードを刻印したキーホルダーをプレゼントしたりと、自社技術とPR手法を上手に掛け合わせて、来場者の方々を楽しませていました。

公式HP:株式会社トネ製作所

③株式会社富士産業

葛飾区に工場を構え、金属切断加工・加工品販売を行っている富士産業は、真鍮の加工とデザイン力が自慢の町工場です。銅と亜鉛の合金である真鍮は色合いが魅力で、使い込むことによって生まれる独特の風合いは、飴色からダークブラウンへ変更し、アンティークやヴィンテージの金具風に表情を変えていきます。富士産業では、この経年変化に着目し、100年以上前のアンティークな風合いから、30年経過のヴィンテージまで、人工的にエイジング加工を施すことを可能にしています。

今回の展示では、1960年から2010年まで洗濯板iPhoneなど、各時代を象徴する身近な製品を、経年変化を感じさせる真鍮で製作し披露していました。

工場では、アパレル系什器装飾金物の受注も多く、図面がなくてもデザイン企画から請け負っているそうです。Instagramの自社アカウントも運営しており、金属加工製品の魅せ方・イメージづくりに今日らしい工夫をしている企業です。

引用元:株式会社富士産業

まとめ

町工場見本市は、ものづくり技術の披露会であると同時に、このイベントに回を重ねて出展できるようにと各企業が毎年工夫を凝らす場でもあるということがわかりました。ビジネスとしての目的をもたない方でも、ものづくりの技術町工場の日々の創意工夫を実感できる場ですので、訪れてみてはいかがでしょうか。


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Mitsuri編集部

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Mitsuriは、お客様に寄り添い、製造プロセスに関わる課題をトータルに解決する「お客様の最適な生産活動を達成するコーディネーター」です。

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