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    金属加工の板金塗装の見積りについて解説!塗装の種類ごとについてもご紹介!

    板金塗装をするなら専門のメーカーへ依頼することをおすすめします。専用の塗料を使用することで、製品の見た目だけでなく、耐久性や耐熱性などの効果を得ることができるからです。しかし、いざ板金塗装の見積りを依頼するとなっても、塗装にどのような種類があって、見積り金額がどのように変わるのかわからないでしょう。また、塗装ができる工場を探すのも、時間がかかり大変です。そこで今回は、板金塗装について、その種類や塗装の選び方を解説していきます。板金塗装について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。板金塗装とは金属の板や製品に指定の色や特殊な塗料を塗ることを板金塗装といいます。板金塗装と聞くと自動車板金のことを想像するのが一般的でなはいでしょうか。しかし、工場などの製品で使う金属板などへの塗装も、板金塗装に含まれることを理解しておきましょう。色を塗ったりする塗装は自宅などでも可能でしょう。ただ、特殊な樹脂や有機溶剤を含むような塗料を使った特殊な塗装は、専門の工場で行う方が早く綺麗に仕上がります。板金塗装の種類実は、ひとことで板金塗装といっても、塗装の種類は複数あり、それぞれで使用用途が異なります。塗装の種類によって費用や効果が変わるので、板金塗装の依頼をする時は事前に調べておきましょう。ここでは、塗装の種類について詳しく解説していきます。どのような塗装にするか悩んでいる人はぜひチェックしてください。粉体塗装粉体塗装は、まず樹脂や顔料などを細かく粉砕し粉状にしたものを、静電気を使って金属に付着させます。その後、高温で焼付乾燥を行なって塗装を完了さます。特徴は、有機溶剤を使用しないので体や環境に非常に優しく、安全性が高い点です。また、粉体塗装は塗膜を最大150μまで厚くすることができ、塗布面に生じる小さな穴も少ないため、製品に空気が触れにくくなります。そのため、サビに強い塗装方法です。粉体塗装だけでも複数の種類があり、種類によって使用用途が異なりますが、主に家電や自動車のボディ部分などに使用されています。ただ、粉体塗装は、粉体の密着性を高めるために、下処理が入念に行われます。さらに粉体を静電気で付着させてから乾燥焼付を行うので、多くの作業工程を要します。そのため、短納期の依頼などには対応できないので注意しておきましょう。エポキシ塗装エポキシ塗装とは、エポキシ樹脂というプラスチックの素材にもなる原料を含んだ塗料を使用する塗装方法です。エポキシ塗装の特徴として、水分を通しにくく、酸素を通しにくい性質があるため、高い耐食性を持ちます。耐水性や絶縁性もあるため、パソコンやプリンターの金属部分に多用されます。ただ、コスト面が少し高額になる塗装方法であるため、依頼する場合には注意が必要です。さらに、エポキシ樹脂は紫外線に弱く、日に当たりすぎると白く劣化しやすいデメリットがあります。そのため、塗装した部分に紫外線が当たるような場所で使用する製品にはあまり向いていません。参考記事エポキシ塗装について、さらに詳しい内容を知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。⇒エポキシ塗装について表面処理の専門家が解説!製品事例についても紹介しています!アクリル樹脂焼付塗装アクリル樹脂焼付塗装とは、アクリル樹脂塗料に熱を加えながら金属に塗っていく塗装方法です。特徴として、焼付塗装後の金属表面に光沢が出やすく、素材に高級感を持たせられる点が挙げられます。また、耐熱性が高いため、屋外で使用する製品でも塗装が経年劣化しづらいです。硬度が高く傷もつきにくいので、アクリル樹脂焼付塗装は、金属製の工業製品や日用品などに多用されます。アクリル樹脂焼付塗装のデメリットは、塗り替えのサイクルが早い点です。耐用年数が4〜7年ほどと短いので、頻繁に塗り替える必要があります。参考記事アクリル樹脂焼付塗装のメリットやデメリットについて、理解を深めたい人は、下記の記事を参考にして下さい。⇒アクリル樹脂焼付塗装のメリット・デメリットについて専門家が解説!溶剤塗装溶剤塗装では、有機溶剤に樹脂や塗料を溶かし入れて、専用のスプレーやハケ、ペイントローラーで金属の板に液状の溶剤を塗布していきます。アクリル樹脂焼付塗装やエポキシ塗装なども、溶剤塗装の分類になります。特徴として、昔から使われている塗装方法なので信頼性が高く、比較的コストもかかりません。また、広範囲の塗装も得意としており、カラーバリエーションが豊富なのも、溶剤塗装のメリットです。ただ、溶剤塗装は主にスプレーを使用して塗布していくため、職人の腕に左右されやすいデメリットがあります。そのため、経験がある職人がいる工場を選びましょう。自動車部品や電化製品など、さまざまな分野で溶剤塗装は使われています。参考記事溶剤塗装の特徴やメリットなどについて、さらに詳しく知りたい人は、下記の記事をチェックしてください。⇒溶剤塗装とは?特徴や粉体塗装との違いについて専門家が解説!フッ素樹脂塗装フッ素樹脂と呼ばれる物質を金属の板などに塗布する加工がフッ素樹脂塗装です。代表的な例を上げると、フライパンに使用されるテフロン加工もフッ素樹脂塗装のひとつです。特徴として、非粘着性や低摩擦性性に優れており、水を弾きやすいので、汚れが取りやすい点が挙げられます。また、紫外線に強いため耐候性が高く、屋外で使用する製品の塗装にもよく使用されています。ただし、フッ素塗料は1㎡あたり4,000~4,500円と、塗料価格が高いデメリットがあります。そのため、大型製品の塗装などをする場合には、見積りが高くなる可能性があるので、依頼する工場に確認しておきましょう。参考記事フッ素樹脂塗装のメリットや塗装耐用年数などについて詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。⇒フッ素樹脂塗装について専門家が解説!メリット・デメリットや耐用年数、色についてご紹介!板金の塗装の種類の選び方前項でご紹介したように、板金塗装の種類はさまざまあります。そのため、どの種類の塗装を行えばいいのか悩む方は多いでしょう。板金塗装の種類を選ぶ際には、耐用年数と料金をしっかりと確認しておきましょう。耐用年数と料金が塗装の種類によってどれぐらい変わるのか表にまとめましたので、参考にしてください。●耐用年数耐用年数とは、簡単にいうと塗った塗料の寿命のようなものです。耐用年数を超えてくると、塗料が剥がれてきたり、水を弾く力が弱くなったりと、塗料がもつ効果が発揮できなくなります。耐用年数を事前に把握しておき、最終的なランニングコストで塗装の種類を選びましょう。※耐用年数は、使用する溶剤、塗料のグレードや重ね塗りを何回したかによっても異なるので、あくまでも目安として考えてください。●料金塗装の料金は、使用する塗料や範囲によって異なります。※あくまで目安です。こちらも使用する溶剤、グレードや製品形状、膜圧、メーカーによって変動します。板金塗装見積りを決める要素板金塗装の見積りを決める際には、下記の3つの要素が押さえておきたい重要なポイントです。見積りを決める際のポイント・形状・塗装の種類・下処理では、上記3つの項目が見積りにどのように影響するのか解説していきましょう。形状塗装する金属製品の形状や塗装範囲によって、見積り金額は変わってきます。たとえば、小型の金属部品であっても、自動塗装が難しい形状の場合は、人間を使って塗装を行う必要があるので、見積りが高くなる場合が多いです。また、塗装範囲が広くなることで使用する塗料も増えるため、その分見積り金額は高額になってしまうでしょう。塗装種類2つ目の要素として、塗装の種類も見積りに影響します。エポキシ塗装や、フッ素樹脂塗装など、塗料代金が高い塗装は、見積りが高くなってしまいます。塗装は製品の仕様に合わせた価格・耐久性を吟味して選ぶことが非常に大切です。下処理下処理も含めて工場に依頼するかどうかで、見積りの金額は異なってくるでしょう。塗装前の下処理をしておかないと、塗装が剥がれやすくなったり、塗装にムラができたりします。たとえば、自社で板金と組み立てまでをして塗装だけを外注するとします。その場合、製品の汚れを落とす作業や研磨作業などの下処理も含めて依頼すると、受注側の作業工程が増えるので見積り金額が高くなってしまうでしょう。ただ、下処理は塗装の仕上がりを左右する非常に重要な工程です。そのため、下処理から塗装までを社内で一貫して行う業者も多いでしょう。そのため、下処理を発注前に行なっていいか判断するために、事前に工場へ相談しておきましょう。板金塗装の見積り依頼ならMitsuri今回は、板金塗装の種類や選び方について解説していきました。板金塗装といっても種類はさまざまで、塗装の種類によって得られる効果や使用用途が異なります。もちろん、フッ素樹脂塗装などの高額な塗装方法を選べば見積り金額は高くなるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。ただ、塗装の種類や選び方がわかっても、どのような専門工場へ依頼すればいいのかわからない人は多いでしょう。そこでおすすめなのが、Mitsuriのサービスです。Mitsuriは、日本全国250社以上のメーカー様とお付き合いがあります。板金塗装をどこのメーカーへ依頼するか迷っている方は、複数社から同時に見積りが取れるMitsuriに、ぜひご相談ください!

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    転造加工とは?種類とデメリット、加工可能な金属を解説!

    転造加工は雄ねじの加工用に開発された加工方法で、今ではネジ生産に欠かせない技術です。ネジ転造は100年以上の歴史を持ち、日本でも50年間使用されてきた加工方法です。転造加工は雄ねじの加工の他にも、ギア(歯車)などの部品加工にも広く用いられています。本記事では転造加工について、基本的な知識に加え転造加工の種類、加工可能な金属、転造加工のメリット・デメリットなど幅広く解説しています。転造加工とは?転造とは強い力を加えることで、素材を変形させる塑性加工の一つです。材料の可塑性(材料を変形させても元に戻らない性質)を利用して、転造ダイス(断面がねじ山の形をした工具)を回転している加工対象物に押し当て、盛り上げることで成形(塑性変形)させます。転造という言葉は「転がして(形を)造る」と書きますが、加工物を回転させながら加工を行うことに由来しており、英語ではローリング(Rolling)と呼ばれています。転造加工で施すことができる形状のバリエーションは、以下のようにさまざまな種類があります。図1:転造加工で作れる形状バリエーション  転造加工で施す形状の一つには、ローレットと呼ばれる金属表面に細かい凹凸状の形状が施されているものもあります。参考:ローレット加工とは?適した素材や転造と切削の特徴に関しても解説!転造加工の種類平面ダイス転造加工丸ダイス転造加工プラネタリ転造加工汎用ねじの大量生産ねじ以外の部品加工 汎用ねじの大量生産転造では、転造盤と呼ばれる加工装置を使います。転造盤は、使用する転造ダイス(工具)の種類やその加工法の違いによって、数種類に分類されます。代表的なものとして「平面ダイス転造方式」「丸ダイス転造方式」「プラネタリ転造方式」が挙げられます。(1)平面ダイス転造加工図2:平面ダイス転造方式 平面ダイス転造方式は、板状の平ダイスを用いる加工方法です。2枚の平面ダイスで加工物をはさみ、一方のダイスは固定させたまま、もう一方のダイスを平行方向に動かして加工を行います。生産性の高い加工方法であるため、汎用ねじの大量生産に用いられます。2枚の平ダイスで加工物をはさみ、両者のダイスを同じ速度で反対方向に運動させる加工方法もあります。(2)丸ダイス転造加工図3:丸ダイス転造加工 丸ダイス転造加工は、円筒状の丸ダイス(ローラーダイス)を用いる加工方法です。2~3つの丸ダイスで加工物をはさみ、ダイスを同一方向へ、同じ速度で回転させながら加工を行います。ダイス間の距離を自由に変更できるため、加工の応用性に優れており、ねじ転造以外の部品加工にも幅広く用いられています。他の2種類の加工方法とは異なり、加工時の材料の供給と排出が同じ場所で行われることから、生産性は平面ダイス転造加工やプラネタリ転造加工よりも劣ります。(3)プラネタリ転造加工図4:プラネタリ転造加工プラネタリ転造加工は、アーチ形状のセグメントダイスと丸ダイスを用いる加工方法です。固定されたセグメントダイスの内側で丸ダイスを回転させ、この間に加工物を送り込んで加工を行います。加工中にダイス間の距離の変更ができず、加工の応用性は少ないですが生産性は高く、平ダイス転造加工と同様に汎用ねじの大量生産の現場でよく用いられている加工方法です。転造加工で加工可能な金属転造加工で加工可能な金属には、鉄、アルミニウム、真鍮、ステンレスなどがあります。転造加工に用いる材料は、材質の弾性と塑性の性質が重要です。材料の特性には、伸び率(弾性)や張力(塑性のしやすさ)の項目があります。転造加工には、伸び率が5%以上で、張力が最高1700N/mm2までの材料が適しています。さらに、押込み硬さを表す尺度であるHRC硬度(ロックウェル硬さ)が20以下の材質はより向いている材質です。転造加工のメリット!切削加工と比較して学ぶ転造加工は、よく切削加工と比較されます。切削加工とは、加工物を切って削る加工方法です。転造加工のメリットは以下の5点です。転造加工のメリット(1)工具を長く使用できる(2)切削加工よりも精密な仕上げ(3)生産性が高い(4)強度が高い(5)環境にやさしい転造加工のメリット(1)工具を長く使用できる転造加工に用いられる工具(転造ダイス)は、切削加工に使用される工具と比較して、工具寿命が長いです。そのためコスト低減につながるほか、工具の交換頻度が少なくなって生産性の向上も期待できます。転造加工のメリット(2)切削加工よりも精密な仕上げ転造加工が施された被加工面は、研削されたダイスによって押し当てられて成形されるため、切削加工品と比較して非常に面粗度が良好です。光沢を帯びた仕上がりが得られます。転造加工のメリット(3)生産性が高い転造加工は切削加工と比べて加工時間が短く、工具の交換頻度も少ないため、生産性が非常に高く大量生産に最適な加工方法です。転造加工のメリット(4)加工硬化による高強度転造加工のファイバーフロー切削加工のファイバーフロー転造加工では、切削加工とは異なりファイバーフロー(繊維状金属組織)が切断されません。連続したファイバーフローを持ち、かつ強い力で押し込まれた金属繊維は、圧縮されることでさらに密度が高くなり加工硬化を起こします。塑性変形の加工硬化によって、転造加工品は切削加工品と比較して高い強度を持ちます。転造加工のメリット(5)環境にやさしい転造加工は切削加工のように切り屑を排出せず、比較的少ない動力でかつ短時間で加工できることから消費電力も少ないです。そのため環境にやさしい加工方法と言われています。参考:【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!転造加工のデメリット!転造加工のデメリットは以下の2点です。転造加工のデメリット(1)設備投資の費用が高額(2)少量加工や試作に不向き転造加工のデメリット(1)設備投資の費用が高額転造加工では、転造ダイスなどの初期投資が必要です。さらに一般的なねじ用のダイスなどは流通していますが、特殊なサイズや形状などになると、販売しているメーカーなども少なく、初期投資が高額になる可能性があります。転造加工のデメリット(2)少量加工や試作に不向き加工物のサイズや形状に合わせて転造ダイスをその都度購入する必要があるため、転造加工は少量生産には向いていません。試作などの極小ロットの場合には、切削加工のほうが加工時間が短くて済む場合もあります。転造加工まとめ転造加工をメーカーに依頼する際には、各メーカーによって対応できる材質や加工方法などが異なるため、事前に確認してから依頼することが重要です。

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    フラットバー(平鋼)とは?アルミやステンレス等の種類や活用事例を解説!

    フラットバーとは平鋼とも呼ばれ、平らで棒のように長い板のことを指します。普段の生活ではあまり耳にすることがないかもしれませんが、実は私たちの身の回りのさまざまなところで使用されています。例を挙げると、建築、土木、橋梁、船舶、車両、機械・器具、電化製品など、その使用例は多岐に渡ります。今回は、そんなフラットバーについて、その基本的な知識に加えて、フラットバーの種類、フラットバーを使用するメリット、さらに活用事例まで幅広く解説していきます。フラットバーについてさらに知識を深めたい方や、フラットバーの加工でお悩みの方は、ぜひご一読ください。フラットバー(平鋼)とはフラットバーは、厚みに対して幅や長さが大きい鋼材のことを指し、平鋼や四角鋼とも呼ばれるほか、省略してFBと表記されることもあります。JISによると、フラットバーとは、長方形の断面をした、4面ともに圧延された棒鋼と定義され、一般に厚さは5mm以上で、幅は500mmを超えないものとされています。また、熱間圧延された平鋼を特に「熱間圧延平鋼」と呼び、冷間圧延された平鋼を 「冷間圧延平鋼」と呼びます。一般的な厚板を切断して使う場合には、反りや曲がりなどの材質の変化がありますが、フラットバーを使用すると、そのような材質の変化などの心配は必要ありません。さらにサイズも厚さ・幅・長さを自由に選べ、バリエーションが豊富であることから、あらゆる製造業の分野で用いられています。このように幅広い分野で使用されるフラットバーは、曲げ、絞り、溶接、切削、鍛造などのさまざまな加工に対して優れた加工性を示すほか、良好な断面形状で高い寸法精度を持つ優れた材料となっています。最近は、その加工のしやすさから、ホームセンターなどでも気軽に購入することが可能で、家庭用のラックの枠組みや窓枠の作成など、DIY(日曜大工)に用いられることもあります。また、フラットバーには、「異形平鋼」と呼ばれる、断面が台形や凹型、凸型などの形状となっている平鋼が存在します。下図に示すように、開先平鋼、丸コバ平鋼、テーパー平鋼など、さまざまな形状を持つ平鋼があり、産業用機械や、建築材などに幅広く用いられています。<異形平鋼の例>引用元:西村鋼業株式会社フラットバーの種類ここでは、フラットバーの種類とその特徴について見ていきましょう。アルミフラットバーアルミのフラットバーは、非常に加工しやすいという特徴を持っています。そのため、建築や機械部品の材料のほか、DIY(日曜大工)の材料などにも幅広く用いられています。ステンレスフラットバーステンレスの特徴である耐食性や意匠性が優れているという点を活かして、ステンレスフラットバーは、建材および建築金物、家具、事務機器、装飾品、食品機器、家庭用品などに広く使用されています。鉄のフラットバー鉄のフラットバーは、最も使用量が多いフラットバーとなります。中でも、一般構造用圧延鋼材であるSS材(SS400など)や、機械構造用炭素鋼鋼材であるSC材(S45Cなど)などの材質がより多く使用されています。鋼材の板厚・サイズが豊富なので、必要な材質が見つけやすいのも特徴です。銅のフラットバー銅のフラットバーの中では、銅と亜鉛の合金で非常に加工がしやすい素材である、真鍮がよく使用されます。他にも、同じく銅と亜鉛の合金でありながら、真鍮と比較して亜鉛の含有量がより少ないとされる、丹銅のフラットバーもよく用いられます。参考記事こちらでご紹介したアルミ、ステンレス、鉄などの金属の素材は、一般的な板金材料として幅広く使用されています。以下の記事では、これら材質の性質について詳しく解説しています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。⇒板金材料の機械的性質・化学的性質とは?主な金属6種の性質も解説!Mitsuriは、さまざまなタイプのフラットバーの製作・販売を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。フラットバー(平鋼)のメリット次に、フラットバーを使用するメリットについて詳しく解説していきます。加工費用を抑えられる例えば、プレス打抜き加工において一般的な厚中板を使う場合には、必要な幅寸法に切断しなければならないため、余分な時間及びコストがかかってしまいます。一方、フラットバーを用いれば、すぐにプレス打抜き加工から始めることができるため、切断工程など前工程にかかる時間やコストを削減できます。さらに、切断加工がないことで、切断による反りや曲がりなどの材質の変化がないという点も、フラットバーの長所だと言えます。<プレス打抜き加工での工程の差>引用元:丹羽鋼業株式会社歩留まりロスを抑えられる例えば、リング材をプレス打抜きで作る場合、最終製品には使うことができない廃材が多く生じてしまいます。一方、テーパー平鋼と呼ばれる異形平鋼を使うことで、材料を無駄なく使用し、リング材を歩留まり良く製造することができます。<リング材のプレス打抜きでの差>引用元:丹羽鋼業株式会社最終製品と同じ幅・寸法・断面形状で提供できる必要な最終製品と同じ幅寸法の鋼材を用意できることがフラットバーのメリットの一つと言えます。また、最終製品に合う断面形状を持つ異形平鋼を用いることで、前工程での余分な切削・切断加工が不要となるため、スピーディーに次の加工に取りかかることが可能となります。フラットバー(平鋼)の活用事例最後に、フラットバーの活用事例を業界別にご紹介いたします。フラットバーの持つ特徴を活かして、さまざまな分野で使用されていることが分かります。自動車業界引用元:丹羽鋼業株式会社自動車業界においては、フラットバーの加工性の良さを活かして、普通乗用車や大型トラック、バス、トレーラーまで、フレーム・フランジをはじめとする部品や板バネ用の材料などに使用されています。適正サイズのフラットバーを使用することで、余分な前工程を減らすことができるため、製造現場のコストダウン及び生産効率の向上につながっています。産業・建設機械業界引用元:丹羽鋼業株式会社フラットバーは、高強度で優れた耐久性を持つことから、フォークリフトなどの部材や、パワーショベルやブルドーザー、ホイルローダーなどの建設機械のフレームやアーム材として使用されます。品質・寸法精度に優れたフラットバーは、安全性が強く求められる産業機械や建設機械に広く採用されています。建築業界引用元:丹羽鋼業株式会社フラットバーは安全性の基本条件である強度はもちろん、溶接性や寸法精度にも優れているため、住宅から高層ビルまで、さまざまな建築物に使用されています。土木業界引用元:丹羽鋼業株式会社土木業界では、施工性と安全性を向上させる材料として、道路や鉄道のトンネル工事で欠かせないセグメント部材から、側溝の溝蓋であるグレーチングの部材まで、さまざまな所でフラットバーが使用されています。農業機械引用元:新関西製鐵株式会社農作業に不可欠なトラクターやコンバインの部品や、耕運機の耕運爪の素材として、フラットバーが使用されています。造船業界引用元:新関西製鐵株式会社船舶の骨格部材や面材として大きな役割を持つ、甲板縦材や縦横強度部材などとしてフラットバーが使用されています。フラットバー製作の一括見積りを依頼するなら【Mitsuri】フラットバーには多くの利点があるため、さまざまな業界で多岐に渡る用途で使用されています。ただし、メーカーによって対応しているフラットバーの種類や、サイズなどが異なるので、お求めの際には十分に確認することが大切です。フラットバーの製作を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!ぜひお気軽にお問い合わせください。

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    キャビネット製作を得意としている板金工場4選!依頼の流れや製作の流れについても解説!

    キャビネットとは、電気・電子機器収納を目的とした箱を指し、屋内や屋外において、外部の環境から内部の機器を保護する役割を果たします。キャビネットの製作を依頼するにあたり、「どういった基準でメーカーを選べばいいのか」、また「どの工場でキャビネットを製作しているのか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事は、そんなお悩みをお持ちの方必見!今回は、板金キャビネットの製作を得意としているMitsuriイチオシの加工メーカーを全国から4社、ご紹介します。他にも、キャビネット依頼・製作の流れ、また製作時の注意点についても解説します。これからキャビネット製作の依頼を検討されている方はぜひ一読ください。オリジナルキャビネットの依頼の流れオリジナルキャビネットを依頼する際には、一般的に次のような点を確認します。外形寸法の指定通常のメーカー既製品では、規定の外形寸法のボックスとなりますが、オリジナルキャビネットでは、外形寸法を指定することが可能です。(一般的に10ミリ単位での指定可)穴位置、タップ位置の指定必要であれば穴あけ、タップ加工も行ってもらえます。既製品の場合は購入後に追加工が必要となりますが、オリジナルキャビネットでは製作前に依頼できるため、時間の削減ができます。後処理の指定塗装色の指定も可能です。もちろん色の指定も可能ですし、メラミン焼付け、ウレタン塗装などの対応が可能なメーカーもあります。キャビネット製作時の注意点キャビネットを製作する際には、次のような点に注意する必要があります。寸法キャビネット製作時には、設計後に展開図を作成する工程があります。その理由は、板金加工の過程でさまざまな理由から板金の寸法が変化してしまうためです。例えば、板金材料には板厚があるため、その板厚分も含めた寸法を考える必要があります。その他にも、曲げ加工によって板金材料がつぶされ、その分だけ長さが伸びるので注意が必要です。このように、加工後の寸法を考えた設計が必要になります。利用環境キャビネットはさまざまな場所に設置されます。 設置場所の条件に合わせた製作を行うことで、使用環境に起因するトラブルを防止できます。例えば、塩害地域の屋外での使用の場合は、鋼材の選定を行うことが非常に重要となります。一般的には、防錆性や耐腐食に優れるステンレス材が用いられますが、コストダウンが必要な場合には、鋼材を溶融亜鉛メッキ加工を施した材料(ZAM)を選定し、耐塩仕様の塗装を施して使用することも可能です。キャビネット製作の流れ一般的に、板金でキャビネットを製作する場合には次のような工程が存在します。切断引用元:アルプススチール株式会社金属の板を必要な大きさに切断します。穴加工引用元:日東工業株式会社必要な箇所に穴加工を施します。曲げ引用元:アルプススチール株式会社プレス機に専用の金型をセットして板材を曲げます。溶接引用元:アルプススチール株式会社曲げ工程の完了した部品をスポット溶接などで接合します。仕上げ引用元:アルプススチール株式会社前処理・塗装による表面処理加工を施した後、部品組付を行います。参考記事板金加工については、以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒ 【板金加工】専門家が教える板金加工の「特徴・種類・材料」について!キャビネット製作を得意としている板金工場4選キャビネット製作を得意としている、Mitsuri選りすぐりのメーカーをご紹介します。株式会社仁張工作所引用元:株式会社仁張工作所①会社概要本社:大阪府東大阪市水走3丁目14番6号TEL:072-962-2831FAX:072-963-4183創業:昭和39年10月加工:精密板金加工・箱物板金加工・各種産業機器 などホームページ:https://www.nimbari.co.jp②会社紹介株式会社仁張工作所では昭和39年の創業以来、幅広い分野に箱物板金加工製品・精密板金加工部品を展開している会社です。③メリット・デメリット設計・資材調達・機械加工・溶接組立・塗装・仕上アッセンブリー・運送を含めた一貫生産の体制が整っており、単品・小ロットから量産まで対応可能です。一方、大阪府にあるメーカーのため、地方によっては納品に対応していない可能性があります。④製品事例株式会社仁張工作所での製品例はこちらです。工場用のキャビネット三明電子産業株式会社引用元:三明電子産業株式会社①会社概要本社:静岡県静岡市清水区清開2-2-1TEL:054-335-5588FAX:054-335-5724設立:1970年10月加工:ハード設計、ソフト設計・製造、筐体加工 などホームページ:http://www.sanmei-ele.co.jp②会社紹介三明電子産業株式会社では、お客様の満足する筐体の設計、及び各規格に応じた部品選定、部品配置など、付加価値のある制御盤、制御装置の設計を行っています。③メリット・デメリット社内一貫で開発設計から製造まで行っています。また、最新設備を導入し、より高品質な製品をより効率的に製作することが可能です。他にも、外形寸法を自由に指定できるオリジナルキャビネットの製作にも対応しています。しかし、短納期をご希望の場合は事前に確認する必要があります。④製品事例三明電子産業株式会社での製品例はこちらです。扉落し込み構造の盤用キャビネット外蝶番とキャッチクリップを使用した板金キャビネット株式会社都留引用元:株式会社都留①会社概要本社:東京都大田区矢口2-15-2TEL:03-3756-2511FAX:03-3756-2514創業:昭和41年9月加工:産業用コンベア部品・医療用機械部品の製造、各種精密板金加工 などホームページ:http://www.tsuru.co.jp②会社紹介株式会社都留では、バフ研磨・焼け取り・塗装・メッキ・溶接技術での一貫生産を行っており、ステンレス・鉄の精密板金加工の試作から中量生産をしている会社です。③メリット・デメリットステンレス、鉄、アルミの薄板板金加工の量産・一貫生産に強いメーカーです。タレパン加工の自動化によって、24時間稼動できることから、短納期の生産にも対応しています。ただし、中量生産を得意としているので、大量ロットの依頼を検討している方は事前に確認する必要があります。④製品事例株式会社都留での製品例はこちらです。ステンレス製キャビネットダイヤ精工株式会社引用元:ダイヤ精工株式会社①会社概要本社:新潟県三条市福島新田丙1620番地1TEL:0256-45-3141FAX:0256-45-3147設立:昭和5年4月加工:機械加工、板金加工、精密部品加工ホームページ:http://www.diaseiko.com②会社紹介ダイヤ精工株式会社は、新潟県の中央部に位置する、機械加工、板金加工、精密部品加工を行う会社です。③メリット・デメリット設計から組立まで、すべて社内一貫生産を行っています。 また、主要設備機器は120種類・260台以上を保有しており、あらゆるオーダーにも対応可能です。一方、新潟県にあるメーカーのため、地方によっては納品に対応していない可能性があります。④製品事例ダイヤ精工株式会社での製品例はこちらです。メカニックキャビネット作業現場用キャビネットMitsuriはキャビネットの製作を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。まとめ本記事では、キャビネットの製作を得意としているMitsuri選りすぐりの4つの工場をご紹介しました。キャビネットは、電気・電子機器の収納の役割を果たし、さまざまな場所で内部機器を外部環境から守ります。特に近年は、内部収納機器や設置環境が多種多様になっているため、キャビネットの製作・設置にはさらに多くの知識が必要となっており、製作を依頼する際には信頼できるメーカーを選定することが重要となっています。キャビネットの製作についてお悩みの時には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で140社以上のメーカーと提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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    金属加工の板金塗装の見積りについて解説!塗装の種類ごとについてもご紹介!

    板金塗装をするなら専門のメーカーへ依頼することをおすすめします。専用の塗料を使用することで、製品の見た目だけでなく、耐久性や耐熱性などの効果を得ることができるからです。しかし、いざ板金塗装の見積りを依頼するとなっても、塗装にどのような種類があって、見積り金額がどのように変わるのかわからないでしょう。また、塗装ができる工場を探すのも、時間がかかり大変です。そこで今回は、板金塗装について、その種類や塗装の選び方を解説していきます。板金塗装について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。板金塗装とは金属の板や製品に指定の色や特殊な塗料を塗ることを板金塗装といいます。板金塗装と聞くと自動車板金のことを想像するのが一般的でなはいでしょうか。しかし、工場などの製品で使う金属板などへの塗装も、板金塗装に含まれることを理解しておきましょう。色を塗ったりする塗装は自宅などでも可能でしょう。ただ、特殊な樹脂や有機溶剤を含むような塗料を使った特殊な塗装は、専門の工場で行う方が早く綺麗に仕上がります。板金塗装の種類実は、ひとことで板金塗装といっても、塗装の種類は複数あり、それぞれで使用用途が異なります。塗装の種類によって費用や効果が変わるので、板金塗装の依頼をする時は事前に調べておきましょう。ここでは、塗装の種類について詳しく解説していきます。どのような塗装にするか悩んでいる人はぜひチェックしてください。粉体塗装粉体塗装は、まず樹脂や顔料などを細かく粉砕し粉状にしたものを、静電気を使って金属に付着させます。その後、高温で焼付乾燥を行なって塗装を完了さます。特徴は、有機溶剤を使用しないので体や環境に非常に優しく、安全性が高い点です。また、粉体塗装は塗膜を最大150μまで厚くすることができ、塗布面に生じる小さな穴も少ないため、製品に空気が触れにくくなります。そのため、サビに強い塗装方法です。粉体塗装だけでも複数の種類があり、種類によって使用用途が異なりますが、主に家電や自動車のボディ部分などに使用されています。ただ、粉体塗装は、粉体の密着性を高めるために、下処理が入念に行われます。さらに粉体を静電気で付着させてから乾燥焼付を行うので、多くの作業工程を要します。そのため、短納期の依頼などには対応できないので注意しておきましょう。エポキシ塗装エポキシ塗装とは、エポキシ樹脂というプラスチックの素材にもなる原料を含んだ塗料を使用する塗装方法です。エポキシ塗装の特徴として、水分を通しにくく、酸素を通しにくい性質があるため、高い耐食性を持ちます。耐水性や絶縁性もあるため、パソコンやプリンターの金属部分に多用されます。ただ、コスト面が少し高額になる塗装方法であるため、依頼する場合には注意が必要です。さらに、エポキシ樹脂は紫外線に弱く、日に当たりすぎると白く劣化しやすいデメリットがあります。そのため、塗装した部分に紫外線が当たるような場所で使用する製品にはあまり向いていません。参考記事エポキシ塗装について、さらに詳しい内容を知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。⇒エポキシ塗装について表面処理の専門家が解説!製品事例についても紹介しています!アクリル樹脂焼付塗装アクリル樹脂焼付塗装とは、アクリル樹脂塗料に熱を加えながら金属に塗っていく塗装方法です。特徴として、焼付塗装後の金属表面に光沢が出やすく、素材に高級感を持たせられる点が挙げられます。また、耐熱性が高いため、屋外で使用する製品でも塗装が経年劣化しづらいです。硬度が高く傷もつきにくいので、アクリル樹脂焼付塗装は、金属製の工業製品や日用品などに多用されます。アクリル樹脂焼付塗装のデメリットは、塗り替えのサイクルが早い点です。耐用年数が4〜7年ほどと短いので、頻繁に塗り替える必要があります。参考記事アクリル樹脂焼付塗装のメリットやデメリットについて、理解を深めたい人は、下記の記事を参考にして下さい。⇒アクリル樹脂焼付塗装のメリット・デメリットについて専門家が解説!溶剤塗装溶剤塗装では、有機溶剤に樹脂や塗料を溶かし入れて、専用のスプレーやハケ、ペイントローラーで金属の板に液状の溶剤を塗布していきます。アクリル樹脂焼付塗装やエポキシ塗装なども、溶剤塗装の分類になります。特徴として、昔から使われている塗装方法なので信頼性が高く、比較的コストもかかりません。また、広範囲の塗装も得意としており、カラーバリエーションが豊富なのも、溶剤塗装のメリットです。ただ、溶剤塗装は主にスプレーを使用して塗布していくため、職人の腕に左右されやすいデメリットがあります。そのため、経験がある職人がいる工場を選びましょう。自動車部品や電化製品など、さまざまな分野で溶剤塗装は使われています。参考記事溶剤塗装の特徴やメリットなどについて、さらに詳しく知りたい人は、下記の記事をチェックしてください。⇒溶剤塗装とは?特徴や粉体塗装との違いについて専門家が解説!フッ素樹脂塗装フッ素樹脂と呼ばれる物質を金属の板などに塗布する加工がフッ素樹脂塗装です。代表的な例を上げると、フライパンに使用されるテフロン加工もフッ素樹脂塗装のひとつです。特徴として、非粘着性や低摩擦性性に優れており、水を弾きやすいので、汚れが取りやすい点が挙げられます。また、紫外線に強いため耐候性が高く、屋外で使用する製品の塗装にもよく使用されています。ただし、フッ素塗料は1㎡あたり4,000~4,500円と、塗料価格が高いデメリットがあります。そのため、大型製品の塗装などをする場合には、見積りが高くなる可能性があるので、依頼する工場に確認しておきましょう。参考記事フッ素樹脂塗装のメリットや塗装耐用年数などについて詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。⇒フッ素樹脂塗装について専門家が解説!メリット・デメリットや耐用年数、色についてご紹介!板金の塗装の種類の選び方前項でご紹介したように、板金塗装の種類はさまざまあります。そのため、どの種類の塗装を行えばいいのか悩む方は多いでしょう。板金塗装の種類を選ぶ際には、耐用年数と料金をしっかりと確認しておきましょう。耐用年数と料金が塗装の種類によってどれぐらい変わるのか表にまとめましたので、参考にしてください。●耐用年数耐用年数とは、簡単にいうと塗った塗料の寿命のようなものです。耐用年数を超えてくると、塗料が剥がれてきたり、水を弾く力が弱くなったりと、塗料がもつ効果が発揮できなくなります。耐用年数を事前に把握しておき、最終的なランニングコストで塗装の種類を選びましょう。※耐用年数は、使用する溶剤、塗料のグレードや重ね塗りを何回したかによっても異なるので、あくまでも目安として考えてください。●料金塗装の料金は、使用する塗料や範囲によって異なります。※あくまで目安です。こちらも使用する溶剤、グレードや製品形状、膜圧、メーカーによって変動します。板金塗装見積りを決める要素板金塗装の見積りを決める際には、下記の3つの要素が押さえておきたい重要なポイントです。見積りを決める際のポイント・形状・塗装の種類・下処理では、上記3つの項目が見積りにどのように影響するのか解説していきましょう。形状塗装する金属製品の形状や塗装範囲によって、見積り金額は変わってきます。たとえば、小型の金属部品であっても、自動塗装が難しい形状の場合は、人間を使って塗装を行う必要があるので、見積りが高くなる場合が多いです。また、塗装範囲が広くなることで使用する塗料も増えるため、その分見積り金額は高額になってしまうでしょう。塗装種類2つ目の要素として、塗装の種類も見積りに影響します。エポキシ塗装や、フッ素樹脂塗装など、塗料代金が高い塗装は、見積りが高くなってしまいます。塗装は製品の仕様に合わせた価格・耐久性を吟味して選ぶことが非常に大切です。下処理下処理も含めて工場に依頼するかどうかで、見積りの金額は異なってくるでしょう。塗装前の下処理をしておかないと、塗装が剥がれやすくなったり、塗装にムラができたりします。たとえば、自社で板金と組み立てまでをして塗装だけを外注するとします。その場合、製品の汚れを落とす作業や研磨作業などの下処理も含めて依頼すると、受注側の作業工程が増えるので見積り金額が高くなってしまうでしょう。ただ、下処理は塗装の仕上がりを左右する非常に重要な工程です。そのため、下処理から塗装までを社内で一貫して行う業者も多いでしょう。そのため、下処理を発注前に行なっていいか判断するために、事前に工場へ相談しておきましょう。板金塗装の見積り依頼ならMitsuri今回は、板金塗装の種類や選び方について解説していきました。板金塗装といっても種類はさまざまで、塗装の種類によって得られる効果や使用用途が異なります。もちろん、フッ素樹脂塗装などの高額な塗装方法を選べば見積り金額は高くなるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。ただ、塗装の種類や選び方がわかっても、どのような専門工場へ依頼すればいいのかわからない人は多いでしょう。そこでおすすめなのが、Mitsuriのサービスです。Mitsuriは、日本全国250社以上のメーカー様とお付き合いがあります。板金塗装をどこのメーカーへ依頼するか迷っている方は、複数社から同時に見積りが取れるMitsuriに、ぜひご相談ください!

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    転造加工とは?種類とデメリット、加工可能な金属を解説!

    転造加工は雄ねじの加工用に開発された加工方法で、今ではネジ生産に欠かせない技術です。ネジ転造は100年以上の歴史を持ち、日本でも50年間使用されてきた加工方法です。転造加工は雄ねじの加工の他にも、ギア(歯車)などの部品加工にも広く用いられています。本記事では転造加工について、基本的な知識に加え転造加工の種類、加工可能な金属、転造加工のメリット・デメリットなど幅広く解説しています。転造加工とは?転造とは強い力を加えることで、素材を変形させる塑性加工の一つです。材料の可塑性(材料を変形させても元に戻らない性質)を利用して、転造ダイス(断面がねじ山の形をした工具)を回転している加工対象物に押し当て、盛り上げることで成形(塑性変形)させます。転造という言葉は「転がして(形を)造る」と書きますが、加工物を回転させながら加工を行うことに由来しており、英語ではローリング(Rolling)と呼ばれています。転造加工で施すことができる形状のバリエーションは、以下のようにさまざまな種類があります。図1:転造加工で作れる形状バリエーション  転造加工で施す形状の一つには、ローレットと呼ばれる金属表面に細かい凹凸状の形状が施されているものもあります。参考:ローレット加工とは?適した素材や転造と切削の特徴に関しても解説!転造加工の種類平面ダイス転造加工丸ダイス転造加工プラネタリ転造加工汎用ねじの大量生産ねじ以外の部品加工 汎用ねじの大量生産転造では、転造盤と呼ばれる加工装置を使います。転造盤は、使用する転造ダイス(工具)の種類やその加工法の違いによって、数種類に分類されます。代表的なものとして「平面ダイス転造方式」「丸ダイス転造方式」「プラネタリ転造方式」が挙げられます。(1)平面ダイス転造加工図2:平面ダイス転造方式 平面ダイス転造方式は、板状の平ダイスを用いる加工方法です。2枚の平面ダイスで加工物をはさみ、一方のダイスは固定させたまま、もう一方のダイスを平行方向に動かして加工を行います。生産性の高い加工方法であるため、汎用ねじの大量生産に用いられます。2枚の平ダイスで加工物をはさみ、両者のダイスを同じ速度で反対方向に運動させる加工方法もあります。(2)丸ダイス転造加工図3:丸ダイス転造加工 丸ダイス転造加工は、円筒状の丸ダイス(ローラーダイス)を用いる加工方法です。2~3つの丸ダイスで加工物をはさみ、ダイスを同一方向へ、同じ速度で回転させながら加工を行います。ダイス間の距離を自由に変更できるため、加工の応用性に優れており、ねじ転造以外の部品加工にも幅広く用いられています。他の2種類の加工方法とは異なり、加工時の材料の供給と排出が同じ場所で行われることから、生産性は平面ダイス転造加工やプラネタリ転造加工よりも劣ります。(3)プラネタリ転造加工図4:プラネタリ転造加工プラネタリ転造加工は、アーチ形状のセグメントダイスと丸ダイスを用いる加工方法です。固定されたセグメントダイスの内側で丸ダイスを回転させ、この間に加工物を送り込んで加工を行います。加工中にダイス間の距離の変更ができず、加工の応用性は少ないですが生産性は高く、平ダイス転造加工と同様に汎用ねじの大量生産の現場でよく用いられている加工方法です。転造加工で加工可能な金属転造加工で加工可能な金属には、鉄、アルミニウム、真鍮、ステンレスなどがあります。転造加工に用いる材料は、材質の弾性と塑性の性質が重要です。材料の特性には、伸び率(弾性)や張力(塑性のしやすさ)の項目があります。転造加工には、伸び率が5%以上で、張力が最高1700N/mm2までの材料が適しています。さらに、押込み硬さを表す尺度であるHRC硬度(ロックウェル硬さ)が20以下の材質はより向いている材質です。転造加工のメリット!切削加工と比較して学ぶ転造加工は、よく切削加工と比較されます。切削加工とは、加工物を切って削る加工方法です。転造加工のメリットは以下の5点です。転造加工のメリット(1)工具を長く使用できる(2)切削加工よりも精密な仕上げ(3)生産性が高い(4)強度が高い(5)環境にやさしい転造加工のメリット(1)工具を長く使用できる転造加工に用いられる工具(転造ダイス)は、切削加工に使用される工具と比較して、工具寿命が長いです。そのためコスト低減につながるほか、工具の交換頻度が少なくなって生産性の向上も期待できます。転造加工のメリット(2)切削加工よりも精密な仕上げ転造加工が施された被加工面は、研削されたダイスによって押し当てられて成形されるため、切削加工品と比較して非常に面粗度が良好です。光沢を帯びた仕上がりが得られます。転造加工のメリット(3)生産性が高い転造加工は切削加工と比べて加工時間が短く、工具の交換頻度も少ないため、生産性が非常に高く大量生産に最適な加工方法です。転造加工のメリット(4)加工硬化による高強度転造加工のファイバーフロー切削加工のファイバーフロー転造加工では、切削加工とは異なりファイバーフロー(繊維状金属組織)が切断されません。連続したファイバーフローを持ち、かつ強い力で押し込まれた金属繊維は、圧縮されることでさらに密度が高くなり加工硬化を起こします。塑性変形の加工硬化によって、転造加工品は切削加工品と比較して高い強度を持ちます。転造加工のメリット(5)環境にやさしい転造加工は切削加工のように切り屑を排出せず、比較的少ない動力でかつ短時間で加工できることから消費電力も少ないです。そのため環境にやさしい加工方法と言われています。参考:【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!転造加工のデメリット!転造加工のデメリットは以下の2点です。転造加工のデメリット(1)設備投資の費用が高額(2)少量加工や試作に不向き転造加工のデメリット(1)設備投資の費用が高額転造加工では、転造ダイスなどの初期投資が必要です。さらに一般的なねじ用のダイスなどは流通していますが、特殊なサイズや形状などになると、販売しているメーカーなども少なく、初期投資が高額になる可能性があります。転造加工のデメリット(2)少量加工や試作に不向き加工物のサイズや形状に合わせて転造ダイスをその都度購入する必要があるため、転造加工は少量生産には向いていません。試作などの極小ロットの場合には、切削加工のほうが加工時間が短くて済む場合もあります。転造加工まとめ転造加工をメーカーに依頼する際には、各メーカーによって対応できる材質や加工方法などが異なるため、事前に確認してから依頼することが重要です。

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    フラットバー(平鋼)とは?アルミやステンレス等の種類や活用事例を解説!

    フラットバーとは平鋼とも呼ばれ、平らで棒のように長い板のことを指します。普段の生活ではあまり耳にすることがないかもしれませんが、実は私たちの身の回りのさまざまなところで使用されています。例を挙げると、建築、土木、橋梁、船舶、車両、機械・器具、電化製品など、その使用例は多岐に渡ります。今回は、そんなフラットバーについて、その基本的な知識に加えて、フラットバーの種類、フラットバーを使用するメリット、さらに活用事例まで幅広く解説していきます。フラットバーについてさらに知識を深めたい方や、フラットバーの加工でお悩みの方は、ぜひご一読ください。フラットバー(平鋼)とはフラットバーは、厚みに対して幅や長さが大きい鋼材のことを指し、平鋼や四角鋼とも呼ばれるほか、省略してFBと表記されることもあります。JISによると、フラットバーとは、長方形の断面をした、4面ともに圧延された棒鋼と定義され、一般に厚さは5mm以上で、幅は500mmを超えないものとされています。また、熱間圧延された平鋼を特に「熱間圧延平鋼」と呼び、冷間圧延された平鋼を 「冷間圧延平鋼」と呼びます。一般的な厚板を切断して使う場合には、反りや曲がりなどの材質の変化がありますが、フラットバーを使用すると、そのような材質の変化などの心配は必要ありません。さらにサイズも厚さ・幅・長さを自由に選べ、バリエーションが豊富であることから、あらゆる製造業の分野で用いられています。このように幅広い分野で使用されるフラットバーは、曲げ、絞り、溶接、切削、鍛造などのさまざまな加工に対して優れた加工性を示すほか、良好な断面形状で高い寸法精度を持つ優れた材料となっています。最近は、その加工のしやすさから、ホームセンターなどでも気軽に購入することが可能で、家庭用のラックの枠組みや窓枠の作成など、DIY(日曜大工)に用いられることもあります。また、フラットバーには、「異形平鋼」と呼ばれる、断面が台形や凹型、凸型などの形状となっている平鋼が存在します。下図に示すように、開先平鋼、丸コバ平鋼、テーパー平鋼など、さまざまな形状を持つ平鋼があり、産業用機械や、建築材などに幅広く用いられています。<異形平鋼の例>引用元:西村鋼業株式会社フラットバーの種類ここでは、フラットバーの種類とその特徴について見ていきましょう。アルミフラットバーアルミのフラットバーは、非常に加工しやすいという特徴を持っています。そのため、建築や機械部品の材料のほか、DIY(日曜大工)の材料などにも幅広く用いられています。ステンレスフラットバーステンレスの特徴である耐食性や意匠性が優れているという点を活かして、ステンレスフラットバーは、建材および建築金物、家具、事務機器、装飾品、食品機器、家庭用品などに広く使用されています。鉄のフラットバー鉄のフラットバーは、最も使用量が多いフラットバーとなります。中でも、一般構造用圧延鋼材であるSS材(SS400など)や、機械構造用炭素鋼鋼材であるSC材(S45Cなど)などの材質がより多く使用されています。鋼材の板厚・サイズが豊富なので、必要な材質が見つけやすいのも特徴です。銅のフラットバー銅のフラットバーの中では、銅と亜鉛の合金で非常に加工がしやすい素材である、真鍮がよく使用されます。他にも、同じく銅と亜鉛の合金でありながら、真鍮と比較して亜鉛の含有量がより少ないとされる、丹銅のフラットバーもよく用いられます。参考記事こちらでご紹介したアルミ、ステンレス、鉄などの金属の素材は、一般的な板金材料として幅広く使用されています。以下の記事では、これら材質の性質について詳しく解説しています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。⇒板金材料の機械的性質・化学的性質とは?主な金属6種の性質も解説!Mitsuriは、さまざまなタイプのフラットバーの製作・販売を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。フラットバー(平鋼)のメリット次に、フラットバーを使用するメリットについて詳しく解説していきます。加工費用を抑えられる例えば、プレス打抜き加工において一般的な厚中板を使う場合には、必要な幅寸法に切断しなければならないため、余分な時間及びコストがかかってしまいます。一方、フラットバーを用いれば、すぐにプレス打抜き加工から始めることができるため、切断工程など前工程にかかる時間やコストを削減できます。さらに、切断加工がないことで、切断による反りや曲がりなどの材質の変化がないという点も、フラットバーの長所だと言えます。<プレス打抜き加工での工程の差>引用元:丹羽鋼業株式会社歩留まりロスを抑えられる例えば、リング材をプレス打抜きで作る場合、最終製品には使うことができない廃材が多く生じてしまいます。一方、テーパー平鋼と呼ばれる異形平鋼を使うことで、材料を無駄なく使用し、リング材を歩留まり良く製造することができます。<リング材のプレス打抜きでの差>引用元:丹羽鋼業株式会社最終製品と同じ幅・寸法・断面形状で提供できる必要な最終製品と同じ幅寸法の鋼材を用意できることがフラットバーのメリットの一つと言えます。また、最終製品に合う断面形状を持つ異形平鋼を用いることで、前工程での余分な切削・切断加工が不要となるため、スピーディーに次の加工に取りかかることが可能となります。フラットバー(平鋼)の活用事例最後に、フラットバーの活用事例を業界別にご紹介いたします。フラットバーの持つ特徴を活かして、さまざまな分野で使用されていることが分かります。自動車業界引用元:丹羽鋼業株式会社自動車業界においては、フラットバーの加工性の良さを活かして、普通乗用車や大型トラック、バス、トレーラーまで、フレーム・フランジをはじめとする部品や板バネ用の材料などに使用されています。適正サイズのフラットバーを使用することで、余分な前工程を減らすことができるため、製造現場のコストダウン及び生産効率の向上につながっています。産業・建設機械業界引用元:丹羽鋼業株式会社フラットバーは、高強度で優れた耐久性を持つことから、フォークリフトなどの部材や、パワーショベルやブルドーザー、ホイルローダーなどの建設機械のフレームやアーム材として使用されます。品質・寸法精度に優れたフラットバーは、安全性が強く求められる産業機械や建設機械に広く採用されています。建築業界引用元:丹羽鋼業株式会社フラットバーは安全性の基本条件である強度はもちろん、溶接性や寸法精度にも優れているため、住宅から高層ビルまで、さまざまな建築物に使用されています。土木業界引用元:丹羽鋼業株式会社土木業界では、施工性と安全性を向上させる材料として、道路や鉄道のトンネル工事で欠かせないセグメント部材から、側溝の溝蓋であるグレーチングの部材まで、さまざまな所でフラットバーが使用されています。農業機械引用元:新関西製鐵株式会社農作業に不可欠なトラクターやコンバインの部品や、耕運機の耕運爪の素材として、フラットバーが使用されています。造船業界引用元:新関西製鐵株式会社船舶の骨格部材や面材として大きな役割を持つ、甲板縦材や縦横強度部材などとしてフラットバーが使用されています。フラットバー製作の一括見積りを依頼するなら【Mitsuri】フラットバーには多くの利点があるため、さまざまな業界で多岐に渡る用途で使用されています。ただし、メーカーによって対応しているフラットバーの種類や、サイズなどが異なるので、お求めの際には十分に確認することが大切です。フラットバーの製作を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!ぜひお気軽にお問い合わせください。

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    キャビネット製作を得意としている板金工場4選!依頼の流れや製作の流れについても解説!

    キャビネットとは、電気・電子機器収納を目的とした箱を指し、屋内や屋外において、外部の環境から内部の機器を保護する役割を果たします。キャビネットの製作を依頼するにあたり、「どういった基準でメーカーを選べばいいのか」、また「どの工場でキャビネットを製作しているのか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事は、そんなお悩みをお持ちの方必見!今回は、板金キャビネットの製作を得意としているMitsuriイチオシの加工メーカーを全国から4社、ご紹介します。他にも、キャビネット依頼・製作の流れ、また製作時の注意点についても解説します。これからキャビネット製作の依頼を検討されている方はぜひ一読ください。オリジナルキャビネットの依頼の流れオリジナルキャビネットを依頼する際には、一般的に次のような点を確認します。外形寸法の指定通常のメーカー既製品では、規定の外形寸法のボックスとなりますが、オリジナルキャビネットでは、外形寸法を指定することが可能です。(一般的に10ミリ単位での指定可)穴位置、タップ位置の指定必要であれば穴あけ、タップ加工も行ってもらえます。既製品の場合は購入後に追加工が必要となりますが、オリジナルキャビネットでは製作前に依頼できるため、時間の削減ができます。後処理の指定塗装色の指定も可能です。もちろん色の指定も可能ですし、メラミン焼付け、ウレタン塗装などの対応が可能なメーカーもあります。キャビネット製作時の注意点キャビネットを製作する際には、次のような点に注意する必要があります。寸法キャビネット製作時には、設計後に展開図を作成する工程があります。その理由は、板金加工の過程でさまざまな理由から板金の寸法が変化してしまうためです。例えば、板金材料には板厚があるため、その板厚分も含めた寸法を考える必要があります。その他にも、曲げ加工によって板金材料がつぶされ、その分だけ長さが伸びるので注意が必要です。このように、加工後の寸法を考えた設計が必要になります。利用環境キャビネットはさまざまな場所に設置されます。 設置場所の条件に合わせた製作を行うことで、使用環境に起因するトラブルを防止できます。例えば、塩害地域の屋外での使用の場合は、鋼材の選定を行うことが非常に重要となります。一般的には、防錆性や耐腐食に優れるステンレス材が用いられますが、コストダウンが必要な場合には、鋼材を溶融亜鉛メッキ加工を施した材料(ZAM)を選定し、耐塩仕様の塗装を施して使用することも可能です。キャビネット製作の流れ一般的に、板金でキャビネットを製作する場合には次のような工程が存在します。切断引用元:アルプススチール株式会社金属の板を必要な大きさに切断します。穴加工引用元:日東工業株式会社必要な箇所に穴加工を施します。曲げ引用元:アルプススチール株式会社プレス機に専用の金型をセットして板材を曲げます。溶接引用元:アルプススチール株式会社曲げ工程の完了した部品をスポット溶接などで接合します。仕上げ引用元:アルプススチール株式会社前処理・塗装による表面処理加工を施した後、部品組付を行います。参考記事板金加工については、以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒ 【板金加工】専門家が教える板金加工の「特徴・種類・材料」について!キャビネット製作を得意としている板金工場4選キャビネット製作を得意としている、Mitsuri選りすぐりのメーカーをご紹介します。株式会社仁張工作所引用元:株式会社仁張工作所①会社概要本社:大阪府東大阪市水走3丁目14番6号TEL:072-962-2831FAX:072-963-4183創業:昭和39年10月加工:精密板金加工・箱物板金加工・各種産業機器 などホームページ:https://www.nimbari.co.jp②会社紹介株式会社仁張工作所では昭和39年の創業以来、幅広い分野に箱物板金加工製品・精密板金加工部品を展開している会社です。③メリット・デメリット設計・資材調達・機械加工・溶接組立・塗装・仕上アッセンブリー・運送を含めた一貫生産の体制が整っており、単品・小ロットから量産まで対応可能です。一方、大阪府にあるメーカーのため、地方によっては納品に対応していない可能性があります。④製品事例株式会社仁張工作所での製品例はこちらです。工場用のキャビネット三明電子産業株式会社引用元:三明電子産業株式会社①会社概要本社:静岡県静岡市清水区清開2-2-1TEL:054-335-5588FAX:054-335-5724設立:1970年10月加工:ハード設計、ソフト設計・製造、筐体加工 などホームページ:http://www.sanmei-ele.co.jp②会社紹介三明電子産業株式会社では、お客様の満足する筐体の設計、及び各規格に応じた部品選定、部品配置など、付加価値のある制御盤、制御装置の設計を行っています。③メリット・デメリット社内一貫で開発設計から製造まで行っています。また、最新設備を導入し、より高品質な製品をより効率的に製作することが可能です。他にも、外形寸法を自由に指定できるオリジナルキャビネットの製作にも対応しています。しかし、短納期をご希望の場合は事前に確認する必要があります。④製品事例三明電子産業株式会社での製品例はこちらです。扉落し込み構造の盤用キャビネット外蝶番とキャッチクリップを使用した板金キャビネット株式会社都留引用元:株式会社都留①会社概要本社:東京都大田区矢口2-15-2TEL:03-3756-2511FAX:03-3756-2514創業:昭和41年9月加工:産業用コンベア部品・医療用機械部品の製造、各種精密板金加工 などホームページ:http://www.tsuru.co.jp②会社紹介株式会社都留では、バフ研磨・焼け取り・塗装・メッキ・溶接技術での一貫生産を行っており、ステンレス・鉄の精密板金加工の試作から中量生産をしている会社です。③メリット・デメリットステンレス、鉄、アルミの薄板板金加工の量産・一貫生産に強いメーカーです。タレパン加工の自動化によって、24時間稼動できることから、短納期の生産にも対応しています。ただし、中量生産を得意としているので、大量ロットの依頼を検討している方は事前に確認する必要があります。④製品事例株式会社都留での製品例はこちらです。ステンレス製キャビネットダイヤ精工株式会社引用元:ダイヤ精工株式会社①会社概要本社:新潟県三条市福島新田丙1620番地1TEL:0256-45-3141FAX:0256-45-3147設立:昭和5年4月加工:機械加工、板金加工、精密部品加工ホームページ:http://www.diaseiko.com②会社紹介ダイヤ精工株式会社は、新潟県の中央部に位置する、機械加工、板金加工、精密部品加工を行う会社です。③メリット・デメリット設計から組立まで、すべて社内一貫生産を行っています。 また、主要設備機器は120種類・260台以上を保有しており、あらゆるオーダーにも対応可能です。一方、新潟県にあるメーカーのため、地方によっては納品に対応していない可能性があります。④製品事例ダイヤ精工株式会社での製品例はこちらです。メカニックキャビネット作業現場用キャビネットMitsuriはキャビネットの製作を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。まとめ本記事では、キャビネットの製作を得意としているMitsuri選りすぐりの4つの工場をご紹介しました。キャビネットは、電気・電子機器の収納の役割を果たし、さまざまな場所で内部機器を外部環境から守ります。特に近年は、内部収納機器や設置環境が多種多様になっているため、キャビネットの製作・設置にはさらに多くの知識が必要となっており、製作を依頼する際には信頼できるメーカーを選定することが重要となっています。キャビネットの製作についてお悩みの時には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で140社以上のメーカーと提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。ぜひお気軽にお問い合わせください。