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アルミの融点番台別に紹介!〜融点を知ってアルミをもっと理解する〜

アルミは金属の中で軽量で、さらに加工性も優れているため、私たちの身近なところでさまざまな製品に使用されています。アルミの加工性が良いとされる理由の一つに、融点が低いという点があります。ただしアルミを溶接する場合は、それが欠点となります。

この記事では、まずアルミの融点を番台別に確認し、他の金属の融点と比較します。最後にアルミ溶接に融点がどのように影響しているかなど、幅広い内容について解説します。ぜひ、アルミへの理解を深める参考にしてください。

まずアルミを知る

まずは、アルミの基本的な情報と特徴について見ていきましょう。

基本と特徴

私たちの生活の中でもアルミホイルやアルミ缶など、「アルミ」という言葉をよく耳にしますね。このアルミとは「アルミニウム」という元素名を省略した読み方で、以前は礬素(ばんそ)や軽銀(けいぎん)などと呼ばれていました。

アルミの特徴とは

アルミは、他の金属と比べて軽量で、加工性も良く、熱電導性、導電性に優れ、さらに空気中で酸化皮膜を形成するため腐食されにくいなど様々な特徴を有しています。そのため、一円硬貨、アルミホイルや缶、鉄道や自動車などの輸送用機械、高圧電線、パソコンや家電製品の筐体など幅広い用途で用いられています。

<アルミを使用した身近な製品>

引用元:PIXABAY

加工性の良さについては、アルミが軟らかく展性が高いという点に加え、アルミのもう一つの特徴である融点が低いという点も関係しています。

アルミの融点と沸点

金属にも、沸点が存在します。

沸点とは、液体が気体になる時の温度を指します。金属を気化させるというのはイメージがしにくいですが、金属の薄膜を作る技術には欠かせません。アルミの沸点は2470°Cと、気化させるにはかなり高温にする必要があります。しかし、真空状態にすることで沸点は低下し、700°C程度まで下がります。そのため、蒸着技術と呼ばれる真空中でアルミを蒸発させて加工する方法がよく用いられており、CDやDVDの反射膜や食品包装材のフィルム、電子部品などさまざまな分野で使用されています。

<アルミの薄膜技術を用いた製品例>

引用元:大阪真空工業株式会社

次に、本記事のテーマである融点について説明します。融点とは、固体が液体になる時の温度を指します。この融点は、鋳造加工でとても重要です。鋳造とは、材料を融点よりも高い温度で加熱し液体にした後、鋳型に流し込み、冷やして目的の形状に固める加工方法です。そのため、融点が低いほうが材料の溶融が容易で、加工しやすくなります。アルミは鉄や銅などの他の金属と比べて融点が低いため、加工性に優れており、自動車のエンジン部品や医療器の部品など、私たちの生活にはアルミで出来た製品が多く使用されているのです。

<アルミ鋳造加工の様子>

引用元:オリジナルアルミ鋳造・鋳物ドットコム

このように様々な用途で使用されているアルミですが、純アルミは軟らかい金属であるため、一般的に他の金属(銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛など)を含み強度を高めたアルミ合金として用いられることが多くなっています。アルミ合金は、1000番台から8000番台に分類されています。

では、アルミ合金の番台別に融点の違いを見ていきましょう。

1000番台

1000番台のアルミは純度99.00%以上の純アルミニウムです。高純度アルミ(99.996%)の融点は660.4°Cですが、純度が下がるにつれてその融点も低くなり、約650°C程度となります。

2000番台

2000番台のアルミは、Al-Cu系合金です。融点は、約500℃〜640℃で他のアルミ合金系と比べると低い温度を示します。

3000番台

3000番台のアルミは、Al-Mn系合金です。融点は、約640℃前後を示します。

4000番台

4000番台のアルミは、Al-Si系合金です。融点は約530℃〜570℃で比較的低い温度で溶融します。

5000番台

5000番台のアルミは、Al-Mg系合金です。融点は、約570℃〜650℃程度まで様々です。

6000番台

6000番台のアルミは、Al-Mg-Si系合金です。融点は約580℃〜650℃程度となっています。

7000番台

7000番台のアルミは、Al-Zn-Mg系合金です。融点は約480℃〜640℃と幅広い範囲の温度を示します。

参考記事アルミ合金の特徴、用途については以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒アルミ合金を詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

他金属との融点を徹底比較

アルミ合金の融点の違いについて見てきました。では、銅や鉄、ステンレスなどその他の代表的な金属の融点はどうでしょうか。それぞれ、詳しく見ていきましょう。

銅は、電気抵抗が低く導電性に優れており、また柔軟性もあるため様々な用途で使用されています。

銅の融点は1084.6℃ですが、銅と亜鉛の合金である真鍮(しんちゅう)の融点は約800℃、また銅とスズの合金である青銅は約700℃と、低い温度で容易に溶融するため、昔から鋳物材料として重宝されています。

鉄は地球上で酸素、ケイ素、アルミニウムの次に多い元素で、かつ工業的に最も重要な金属元素といえます。

鉄の融点は炭素含有量の違いによって異なります。炭素量の多い純鉄の融点は1535℃で比較的高い温度でしか溶解しませんが、炭素量の少ない銑鉄では融点が1200℃程度まで低下するため、低い温度で溶けやすく鋳物の材料として多用されます。

ステンレス

ステンレスは錆びにくい鋼材で耐食性、加工性、耐熱性などにも優れているため非常に幅広い分野で使用される材料です。

ステンレスの融点は、約1400~1500℃ほどで純鉄より少し低い温度を示しますが、アルミの融点の2倍以上高い温度でしか溶解しません。

アルミの溶接と融点の関係

アルミの融点は、その他の金属と比較すると低いということがわかりました。融点が低いと鋳造などの加工方法には優れていますが、その他の一般的な金属の加工法である溶接についてはどうでしょうか。

アルミの溶接は難しい?

一般的にアルミの溶接は難しいといわれていますが、実はアルミの融点が関係しているのです。その理由について見ていきましょう。

●溶落ちしやすい

まず一つ目の理由は、アルミは鋼の約4倍も熱電導性が高いため局部的に加熱することが難しいという特徴に加え、融点が低いため溶落ちを起こしやすいという点です。そのため、溶接中にはトーチを動かすスピードを変えたりするなど、工夫が必要です。

●酸化皮膜の融点が高い

二つ目の理由は、アルミの表面を覆う酸化皮膜の融点が約2015°Cと極めて高く、溶融金属との融着を妨害するという点です。そのため、正しく溶接を行うためには溶接前に酸化皮膜の除去が必須となります。

参考記事アルミの溶接については、以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒アルミの溶接ならMitsuri!【協力工場130社以上】1コ〜お受けいたします!

まとめ

本記事ではアルミの融点について、番台別に違いをみたり、また他の金属と比較したりと、様々な視点から解説しました。アルミが低い融点を示すという特徴は、鋳造加工を容易にする一方で、溶接では欠点となります。そのため、一般的にアルミの溶接は難しいといわれており、加工が必要な際は信頼できるメーカーを選ぶことが重要となります。

アルミの溶接についてお悩みの時には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で140社以上のメーカーと提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。ぜひお気軽にお問い合わせください。

アルミの融点番台別に紹介!〜融点を知ってアルミをもっと理解する〜

アルミは金属の中で軽量で、さらに加工性も優れているため、私たちの身近なところでさまざまな製品に使用されています。アルミの加工性が良いとされる理由の一つに、融点が低いという点があります。ただしアルミを溶接する場合は、それが欠点となります。

この記事では、まずアルミの融点を番台別に確認し、他の金属の融点と比較します。最後にアルミ溶接に融点がどのように影響しているかなど、幅広い内容について解説します。ぜひ、アルミへの理解を深める参考にしてください。

まずアルミを知る

まずは、アルミの基本的な情報と特徴について見ていきましょう。

基本と特徴

私たちの生活の中でもアルミホイルやアルミ缶など、「アルミ」という言葉をよく耳にしますね。このアルミとは「アルミニウム」という元素名を省略した読み方で、以前は礬素(ばんそ)や軽銀(けいぎん)などと呼ばれていました。

アルミの特徴とは

アルミは、他の金属と比べて軽量で、加工性も良く、熱電導性、導電性に優れ、さらに空気中で酸化皮膜を形成するため腐食されにくいなど様々な特徴を有しています。そのため、一円硬貨、アルミホイルや缶、鉄道や自動車などの輸送用機械、高圧電線、パソコンや家電製品の筐体など幅広い用途で用いられています。

<アルミを使用した身近な製品>

引用元:PIXABAY

加工性の良さについては、アルミが軟らかく展性が高いという点に加え、アルミのもう一つの特徴である融点が低いという点も関係しています。

アルミの融点と沸点

金属にも、沸点が存在します。

沸点とは、液体が気体になる時の温度を指します。金属を気化させるというのはイメージがしにくいですが、金属の薄膜を作る技術には欠かせません。アルミの沸点は2470°Cと、気化させるにはかなり高温にする必要があります。しかし、真空状態にすることで沸点は低下し、700°C程度まで下がります。そのため、蒸着技術と呼ばれる真空中でアルミを蒸発させて加工する方法がよく用いられており、CDやDVDの反射膜や食品包装材のフィルム、電子部品などさまざまな分野で使用されています。

<アルミの薄膜技術を用いた製品例>

引用元:大阪真空工業株式会社

次に、本記事のテーマである融点について説明します。融点とは、固体が液体になる時の温度を指します。この融点は、鋳造加工でとても重要です。鋳造とは、材料を融点よりも高い温度で加熱し液体にした後、鋳型に流し込み、冷やして目的の形状に固める加工方法です。そのため、融点が低いほうが材料の溶融が容易で、加工しやすくなります。アルミは鉄や銅などの他の金属と比べて融点が低いため、加工性に優れており、自動車のエンジン部品や医療器の部品など、私たちの生活にはアルミで出来た製品が多く使用されているのです。

<アルミ鋳造加工の様子>

引用元:オリジナルアルミ鋳造・鋳物ドットコム

このように様々な用途で使用されているアルミですが、純アルミは軟らかい金属であるため、一般的に他の金属(銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛など)を含み強度を高めたアルミ合金として用いられることが多くなっています。アルミ合金は、1000番台から8000番台に分類されています。

では、アルミ合金の番台別に融点の違いを見ていきましょう。

1000番台

1000番台のアルミは純度99.00%以上の純アルミニウムです。高純度アルミ(99.996%)の融点は660.4°Cですが、純度が下がるにつれてその融点も低くなり、約650°C程度となります。

2000番台

2000番台のアルミは、Al-Cu系合金です。融点は、約500℃〜640℃で他のアルミ合金系と比べると低い温度を示します。

3000番台

3000番台のアルミは、Al-Mn系合金です。融点は、約640℃前後を示します。

4000番台

4000番台のアルミは、Al-Si系合金です。融点は約530℃〜570℃で比較的低い温度で溶融します。

5000番台

5000番台のアルミは、Al-Mg系合金です。融点は、約570℃〜650℃程度まで様々です。

6000番台

6000番台のアルミは、Al-Mg-Si系合金です。融点は約580℃〜650℃程度となっています。

7000番台

7000番台のアルミは、Al-Zn-Mg系合金です。融点は約480℃〜640℃と幅広い範囲の温度を示します。

参考記事アルミ合金の特徴、用途については以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒アルミ合金を詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!

他金属との融点を徹底比較

アルミ合金の融点の違いについて見てきました。では、銅や鉄、ステンレスなどその他の代表的な金属の融点はどうでしょうか。それぞれ、詳しく見ていきましょう。

銅は、電気抵抗が低く導電性に優れており、また柔軟性もあるため様々な用途で使用されています。

銅の融点は1084.6℃ですが、銅と亜鉛の合金である真鍮(しんちゅう)の融点は約800℃、また銅とスズの合金である青銅は約700℃と、低い温度で容易に溶融するため、昔から鋳物材料として重宝されています。

鉄は地球上で酸素、ケイ素、アルミニウムの次に多い元素で、かつ工業的に最も重要な金属元素といえます。

鉄の融点は炭素含有量の違いによって異なります。炭素量の多い純鉄の融点は1535℃で比較的高い温度でしか溶解しませんが、炭素量の少ない銑鉄では融点が1200℃程度まで低下するため、低い温度で溶けやすく鋳物の材料として多用されます。

ステンレス

ステンレスは錆びにくい鋼材で耐食性、加工性、耐熱性などにも優れているため非常に幅広い分野で使用される材料です。

ステンレスの融点は、約1400~1500℃ほどで純鉄より少し低い温度を示しますが、アルミの融点の2倍以上高い温度でしか溶解しません。

アルミの溶接と融点の関係

アルミの融点は、その他の金属と比較すると低いということがわかりました。融点が低いと鋳造などの加工方法には優れていますが、その他の一般的な金属の加工法である溶接についてはどうでしょうか。

アルミの溶接は難しい?

一般的にアルミの溶接は難しいといわれていますが、実はアルミの融点が関係しているのです。その理由について見ていきましょう。

●溶落ちしやすい

まず一つ目の理由は、アルミは鋼の約4倍も熱電導性が高いため局部的に加熱することが難しいという特徴に加え、融点が低いため溶落ちを起こしやすいという点です。そのため、溶接中にはトーチを動かすスピードを変えたりするなど、工夫が必要です。

●酸化皮膜の融点が高い

二つ目の理由は、アルミの表面を覆う酸化皮膜の融点が約2015°Cと極めて高く、溶融金属との融着を妨害するという点です。そのため、正しく溶接を行うためには溶接前に酸化皮膜の除去が必須となります。

参考記事アルミの溶接については、以下の記事でさらに詳しく解説していますのでご覧ください。⇒アルミの溶接ならMitsuri!【協力工場130社以上】1コ〜お受けいたします!

まとめ

本記事ではアルミの融点について、番台別に違いをみたり、また他の金属と比較したりと、様々な視点から解説しました。アルミが低い融点を示すという特徴は、鋳造加工を容易にする一方で、溶接では欠点となります。そのため、一般的にアルミの溶接は難しいといわれており、加工が必要な際は信頼できるメーカーを選ぶことが重要となります。

アルミの溶接についてお悩みの時には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で140社以上のメーカーと提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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